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*逆転検事2 【ぎゃくてんけんじつー】 |ジャンル|推理アドベンチャー|&amazon(B004A91682)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2011年2月3日|~| |定価|通常版:5,040円&br()コレクターズ・パッケージ:6,090円&br()Extended edition:7,140円&br()LIMITED EDITION:8,000円|~| |廉価版|NEW Best Price! 2000&br()2012年1月19日/2,100円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[逆転シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/948.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 逆転裁判シリーズのスピンオフ第2弾。軽めのファンディスク的なものから1つのゲームソフトに発展した前作と違い、本作は最初から本格アドベンチャーを想定して作られた。~ 第1報の時点で公開された1話スクリーンショットに、過去作の最重要人物が映っているなど情報公開時の驚きは結構大きかった。 キャッチコピーは''「かつてない逆境。かつてない逆転。」''。 ---- **ストーリー >「ヤタガラス事件」から数日後、犯罪者の撲滅を公約に掲げ支持を集めている西凰民国大統領が来日。「ひょうたん湖公園」での演説は大きな盛り上がりを見せていた。~ しかし、突如鳴り響く銃声に雰囲気は一変。会場は逃げ惑う人々で大混乱に。~ その混乱の中、声が響く。「御剣検事を呼べ! この事件を解決できるのは彼しかいない!」~ かくして検事・御剣怜侍は再び難事件に挑むことになった。 ---- **特徴 仕様のほとんどは逆転シリーズ作品および前作『[[逆転検事]]』から受け継いでいるため、そちらを参照。 -''新システム・「ロジック・チェス」'' --渋る相手から言葉巧みに証言を引き出すシステム(『逆転裁判』シリーズの「サイコ・ロック」にあたる)。攻めるばかりでなく時には相手の様子を見つつ隙を探る、言葉のカケヒキが重要となる。 --ロジック・チェスには制限時間があり、ゲージがゼロになるとやり直しとなる(ゲームオーバーにはならない)。熟考が基本の逆転シリーズとしては異色のものだが、落ち着いて解答すれば時間は余るようになっている。むしろ選択肢を間違えた方が多くのゲージを削られるため、後半は選択肢を間違えないことに注意を払った方がよいだろう。 -『蘇る逆転』で使われていた3D動画を使った映像資料の矛盾点の指摘が形を変えて再登場。映像の拡大なども行えるようになっている。 ---- **評価点 -''歴代屈指の完成度とボリュームを誇るシナリオ。'' --前作と同様の5話構成だが、とにかく長い。1話ごとの密度が異常に濃く、発売時点でシリーズ最長のシナリオである。 ---特に「過去」と「現在」が密接に関わり合い、伏線が消化されていくさまは見事。「始まりの逆転」ともいえる過去とのつながりには都合上後付け設定も多いが、キレイにまとまっていてそれをほとんど匂わせない。 --事件以外にも「成長劇」「絆」「信頼」「受け継がれる意志」など見所が多い。 ---''本作にはストーリー全体を通してある「テーマ」が存在する''。登場人物はいずれもその「テーマ」に関わる問題を抱えており、彼らがその問題にどのように向き合っていったのかが事件の背景・伏線として重要な意味を持つ。 --今まで以上に二転三転する展開が多く、冗談抜きで(何度も)窮地に陥る。 ---検事としての地位すらもおびやかされる「かつてない逆境」の中で、御剣は動揺しながらも「検事とは何か?」「真実とは何か?」という問いにぶつかり、自身の生き方を問い直していく。「激しい葛藤の末に御剣はどのような結論に達したのか?」これが本作のもう1つのテーマである。 -調査場面のキャラクタードットには描き直されているものもあり、前作以上に動きや表情に磨きがかかっている。「ぬすみちゃん」のデザインもより近未来的なものに進化している。 -前作の弱点であった「キャラクターのインパクトの弱さ」が若干改善されている。 --新規キャラクターはアクションにも言動にも個性づけがなされている。また、二転三転するシナリオ展開と並行して''登場人物の「印象の逆転」''も多く見られ、新規キャラクターの存在感をさらに濃くした。 #region -特に、物語序盤で退場する「ある人物」が物語全体、ひいてはラスボスの正体に繋がる重要なキーマンであったという、ある意味での「どんでん返し」に舌を巻いたプレイヤーも多かった(消去法でラスボスの正体はわかったというプレイヤーは多いが)。以前のシリーズでは、一度解決した事件の犯人や被害者がその後まったく別の形で物語に関わってくるということはほぼ見られなかった。 --強いて挙げるとすれば『逆転裁判4』のラスボスがそれに当たるため、そのセルフオマージュとも取れる。本作はこれに限らず、『4』を意識した展開が多いと指摘される(もちろん、『4』の問題点を意欲的に改善している)。 ---その例としては御剣の親子による18年越しのストーリーがある。『4』での「未来の証拠を過去で使う」という矛盾を起こしたあるシステムを使わずとも、時間の行き来は可能であるという事実を示したと好評である。 #endregion --あるシナリオでは前作でやや空気気味だった一条美雲を全面的にフィーチャー。 --『逆転裁判』シリーズのゲストは前作とは別の人物が登場。特徴はそのままに証人や対決相手としてストーリーに関わってくるが、過去作の内容など深いところまでは切り込ませないよう適度に抑えられている。 --真犯人のブレイクモーションはスタッフも気合を入れたと語っており、いずれもよく動く上に、細かいネタも見られ秀逸。いずれの犯人もしぶとい上にスケールが大きいため、撃破した際の快感もひとしお。 -BGMの第一印象はあまりパッとしないように感じられるかもしれない。しかし「スルメ曲」という感想が多く見られるように聴いているうちに慣れてくる曲が多い(よく挙げられるのは、「対決~プレスト2011」)。 --登場人物の多くが固有のBGMを持っている。そのため、本作の新規BGMは49曲と大幅に増えた(『裁判』シリーズでは35曲前後、前作は43曲)。そのようなBGMへの思い入れは、キャラクターへの思い入れとともに深くなっていくことだろう。 --試聴は[[こちら>http://www.e-capcom.com/ec/srDispProductListProductLink/doProductLink/1/1/A10002816/10/10/srDispProductList/]]から。 ---- **不評点・賛否両論点 -シリーズ最長のシナリオであるため、人によってはだれる。 --第1話の時点で序盤からみっちりチュートリアルが入るため、なかなか対決が始まらないと感じるかもしれないが、まぁ気にせず進めてもらいたい。 --1つ1つのパートもかなり長い。''ゲームオーバーになったときの「戻すつらさ」は半端ではない''ので、こまめにセーブをすることをお勧めする。 --一度プレイしたシナリオをやり直す際に、1話まるごとやり直すのではなくパートごとにやりたいという声も大きい。シリーズ共通の仕様だが、これもボリュームが増えたため生じた問題と言えよう。 -前作ほどではないものの、今作のストーリーも過密スケジュールぎみ。''前作と今作の間が数日間しかない''というのも不自然さを残してしまっている。 --ただし、この過密スケジュールのおかげで各話の関連具合はシリーズ中でも特に高い。前作で起こった事件も間接的だが物語にかかわってくる。 -「推理もの」にしては難易度が低い。 --ストーリーを優先した影響(と長丁場故)か、ヒントが頻繁に示されるなど謎解きの難易度は前作同様低めであり、「推理アドベンチャー」として見ると単調になりがちである。 ---犯行の手口などは割と巧妙なのだが、それを難易度にあまり反映できていないのは残念。 ---一応詰みポイントがないわけでもない((某所でテンプレになるぐらいには、そこで多くの人間が手詰まりを起こした模様))。 -「ロジック・チェス」は若干練り込み不足のように感じられる。 --例えば、「間違った選択肢を選んだ時のセリフが数パターンの中からの使いまわしであること」や「時間制限があまりうまく機能していないこと」など。後者はともかく、前者は追究パートの選択肢のように、その選択肢特有の会話を入れればもっと深みが増したのではないだろうか? ---一方でネタ選択肢の違う意味での酷さは中々笑える。 ---ただし、本作における対決パート、さらに言えば逆転裁判シリーズの法廷パートやサイコ・ロックなどにおいても間違えた際の発言は数パターンの使い回しであり、このロジック・チェスについてのみ練り込み不足であるとは一概には言えない。 ---尤も今挙げた3つの要素とは異なる点として、誤りの選択肢が御剣の発言として表示されるというものがある。ここから会話が掘り下げられれば面白くなりそうなのに結局選択肢とは異なる汎用の発言になってしまうため、プレイヤーとしてはよりガッカリ感を抱いてしまうのも無理のないことである。 --キャラクターにもよるが、中盤あたりまではあからさまに「ここで攻撃しろ」という仕種をする者も多く、緊張感を感じない。 -一部キャラ描写に対する賛否が無いわけでもない。 #region(ネタばれあり) -例えば、ライバルとして立塞がる水鏡裁判官は何かにつけて自分の意見を押し通そうとしてこれ以上の捜査はいらないと切り上げようとしたり、御剣の正当な意見に対して却下を連呼してきたりする。裁判官としての公平性が感じられないとの声もある。ストーリー中で御剣を追い込もうとしている理由は明かされるが終盤な為、序盤の行動にすっきりしないという人もいるようだ。 --ただそもそも、御剣自身が真実の追求の為に割となんでもするスタンスであるのは事実であり、それに対して行う水鏡の批判と指摘は決して間違っている訳ではない。むしろ、その辺りのポイントを上手くプレイヤーに伝えきれず、「批判は全て終盤で明かされる理由のための方便」と取られてしまったのが問題とも言える。 #endregion ---- **総評 「推理アドベンチャー」としては若干粗のある部分も見受けられるが、シナリオは間違いなく歴代でも屈指の完成度。~ 演出面でも気合が入っており、一度シナリオにはまればグイグイ引き込まれてしまうだろう。~ 一つの作品としての完成度は前作から向上しており、単なるファンサービスにとどまらない。シリーズファンなら触れて後悔することはない筈である。 ---- **余談 -キャラクター・シナリオの根幹部分に『逆転裁判4』への当て付け、もとい反省点と思われる箇所が多く見られる一方、『4』の小ネタは少なくなった(ある場面の背景ぐらい)。 -スタッフが「『逆転裁判2』のプロットを参考にした」と語っているように、本作には『2』を彷彿とさせる場面がいくつかある(といっても、話がかぶっているといったことではなく、登場人物のイメージやストーリーの構成など断片的な記号が共通しているというだけの話である)。 -望む声があれば続編を作りたいとのことだが「期待はするが、これ以上もしくはこれに並ぶ話が作れるのだろうか?」と違う意味で心配されている。また、本作のラスト時点で''例の事件の秒読み段階に入ってしまっている''ため、その意味でもやはり心配されており、色々な憶測が飛び交っている。 -ヤクルトスワローズのチャンステーマに本作のBGMが採用されている。 ----
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