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*もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド 【もぎたてちんくるのばらいろるっぴーらんど】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B000FJ37WY)※ぼったくり業者に注意!| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|バンプール|~| |発売日|2006年9月2日|~| |定価|4,800円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/487.html]]| **概要 -『[[ゼルダの伝説 ムジュラの仮面]]』に登場して物議を醸したチンクルを主人公とする、「ゼルダの伝説シリーズ」スピンオフ作品。 -「お金」をテーマにしたRPG --35歳独身無職のチンクルを操作してルピー(お金)を稼ぎ、彼を酒池肉林の夢の楽園ルッピーランドへと導く。 **あらすじ さえない毎日、つまらない世の中。そんな35歳無職の主人公の元に突然「ルピーの達人」を自称するルピじいが現れる。~ そしてそのナゾの老人の手により“ルピーが尽きれば命も尽きる”チンクルに姿を変えられた彼は、夢の楽園ルッピーランドを求めて長く険しい、奇妙な冒険に旅立つのであった。~ さあルピーを集めて、しあわせをつかめ! **登場人物 -チンクル --ご存じ35歳無職独身。なぜかタウンから離れた家に暮らしている辺り、彼がタウンの住人からどんな扱いをされてきたのかは想像がつく。 --ゼルダの伝説本編と同様、セーブデータ作成時に名前を決められる。ただし、ゲーム開始直後にチンクルにされてしまい以降誰からもチンクルと呼ばれるようになるため、ほぼ無意味だったりする((ちなみにチンクルという名前だけは「お前には早すぎる」と言われて設定できなくなっている。))。 --ダンジョンに潜って危険なモンスターと戦ったり、時には人助けもするがそれもこれもすべては''金''のため。ここまで行動原理が首尾一貫している主人公も珍しい。 ---ちなみに勘違いしている人がいるが、「無職」という設定は本作が初登場であり、本作以前のシリーズではいずれも何かしらの仕事はしている。 -ピンクル --ピンクのスーツを着たグラマラスな美人。セーブを始めとしたチンクルのサポートを行う。 ---チンクルと直接会うことはなく、いかなる時も端末を通してコミュニケーションを行う。なにかしら秘密を隠しているようだが…。 -ルッピーじい --自称「ルピーの達人」。主人公に怪しげな話を持ちかけてチンクルにしてしまう。 ---序盤にはした金とルッピーグッズをくれる以外、''一切サポートしてくれない''。助言すらあてにならない。最初は乞食のような恰好をしているが、タワーが伸びるたびにだんだん豪華な姿になっていく。その目的は…。 -タウンの住人 --チンクルの家の近所の港町「ポートタウン((この名前はゲーム中には出てこない。入口の看板に書かれた文字を解読すると判明する。))」の住人達。 ---大人たちは例外なく金にはシビア。挨拶料を払わないと話すら聞いてくれない。一方子供たちは比較的純粋。バッドエンド時の発言には深いものがある。 -サロナー --各地で「用心棒サロン」を経営する謎の一族。一人残らずフードを被っている。 ---「太陽の光を直接浴びると死んでしまう」らしい。本作以前にもそんな特徴を持ったモンスターはいたが、関連は不明。 **特徴・システム -チンクルにとってルピーはこの世界を生き抜くための「お金」であり、また「HP」でもある(チンクルが敵と戦うと、ルピーにダメージを受ける)。0になったらチンクルは死に、ゲームオーバー。 --最初の町に入るのにまず通行料が要るなど、本作はルピーが非常に物を言う世界観をしている。他にも例えば、ダンジョンに入るにしろ、町人と会話して有益な情報を手に入れるにしろ、それらは全てルピーが必要となる。 -ゲーム中は拠点となる「タウン」や各地のフィールドを歩きまわり、イベントをこなしたりそこら中を調べまわったりしてお金を稼ぐ。イベントの中には、ダンジョンを攻略する展開になるものもある。 --イベントの内容は主に人助けであり、遂行すると高額のお礼を要求(後述)できる。 --フィールドではチンクルで怪しい箇所を直接触れて調べたり、アイテムを使って地面から掘り出したりと様々な方法で小銭や素材アイテムを集める。 -冒険の舞台は大陸ごとにマップが分かれていて、それぞれにダンジョンや、タウン以外の町・村・民家などがある。 -自宅 --集めた素材アイテムは、自宅の鍋で煮ると別のアイテムに加工される。必要な材料を鍋に入れ、タッチペンで掻き混ぜれば出来上がり。なお、レシピを手に入れていると複数個まとめて作る事ができる。 ---自宅では、冒険の際に使う便利グッズだけでなく換金アイテムも作れる。中には各土地の特産物を材料とし、特定の人物に対して高値で売れる「めいさんひん」のレシピもある。 --セーブは自宅で行う。ルピじいから紹介されたお目付け役「ピンクル(チンクルと同じような格好?をした女性)」が手続きを行ってくれる。 -''戦闘'' --一応ジャンルはRPGだが、チンクル自身は成長しない(プレイヤーキャラとしての性能が上がらない)。チンクルは「サロン」にお金を払って用心棒を一人雇い、戦闘は用心棒に任せる形が主体になる。 ---用心棒はキャラクターごとに雇用料金や性格・性能が異なる。用心棒の特殊能力は、戦闘だけでなくお宝探しの役に立つ事もある。 ---基本的に後半に訪れるサロンほど強い用心棒を配している。なお、特殊な存在ではあるが、一部フリーランスの用心棒もいる。 --チンクルまたは用心棒が、フィールド上にいる敵シンボルと接触すると、その場で戦闘開始。マンガ絵のような砂埃を巻き上げてポカスカやりあう。 ---戦闘は全自動。経過時間に従って、砂煙に巻き込まれたキャラクターはだんだんHPが減っていく。敵のHPを0にすれば砂煙が晴れて勝利が確定し、戦利品を獲得できる。 ---チンクルはアイテムを使って用心棒の体力回復などのサポートを行える。この他、砂煙をタッチするとチンクル側のキャラクターを「応援」できる。連打も有効なのでガンガン突くべし。 ---敵を多く巻き込むほど、戦利品の質は良くなる。用心棒の能力に自信がある場合は積極的に巻き込むべし。 -''交渉'' --本作は他人に何かしてもらったり、逆に人助けをしたりすると、必ず対価が発生する世界である。チンクルは支払い金や礼金の金額を実際に提示して「交渉」を行う。 ---例えば、ある提示された対価に対してプレイヤーは一定のルピーを差し出し、うまくいけば相場よりも安値でその対価を入手することが可能、低すぎればそのルピーは全額没収され、また高ければそれだけ損をする羽目になる。 ---相場はイベントごとに固定。 **評価点 -''斬新なゲームデザイン'' --シナリオ進行・ダンジョン攻略含め、基本的に何をするにもルピーが必要。ここまで「お金が全て」の拝金主義を徹底したシステムのRPGは他に類をみず、高いオリジナリティを持っている。 --交渉についても、相手のセリフなどから推測する駆け引きが奥深い。こちらの提示金額が、相場相当・相場以上・相場以下だった場合に、それぞれ相手の反応とメッセージが異なるのも楽しみの一つ。 ---もっとも、交渉の際の目安のようなものが欲しかったという声は多い。 --ちなみに本作、普通にクリアしてもスタッフロールを見ることはできない。ではどうするのかというと、とある人物((自称チンクルのおじさん。真偽不明。伯父なのか叔父なのかそれとも小父なのかも不明。))から手に入れるのである。''お金で。'' ---しかもこのスタッフロール、何気にゲーム中最高クラスの値段だったりする。 -程よい難易度の謎解き要素 --理不尽な仕掛けは少なく、攻略したときの効果音の気持ちよさもあいまって面白いものになっている。 --ダンジョンのボス戦闘は通常の戦闘と異なり、相手の弱点を見極めて攻撃するという謎解き要素、アクション要素が合わさったもので、それぞれに工夫が凝らされており、やり応えのあるものである。 --日常的に使用する「お金」と「自分のHP」が兼用というシステムは、冒険に適度な緊張感をもたらす。初見でダンジョンに挑む時など、何をどれだけ準備したら安心なのか分からない手探り感を演出する。 -豊富な収集要素 --アイテムは種類が豊富で、また他にもレシピの収集やマッピング作業などやりこみ要素は多い。 --特殊な条件を整えないと見つけられない場所にある宝箱を開けたりサブイベントを攻略したりすると手に入る「ルッピーグッズ」も、ボリュームの大きいやり込み要素の1つ。ゲーム進行にはさほど影響しないが、全て集めるとゲーム最終局面の展開やエンディングが変化する。 -コミカルな演出 --全体的にブラックユーモアが漂うものであり、主人公をネタにしたギャグも多い。 --また他のRPGやゼルダの伝説シリーズの小ネタも多く、知る人をニヤリとさせる。 --キャラクターの喋るボイスはハナモゲラ語である。 ---開発のバンプールがラブデリックから分岐した会社であることが大きいと思われる。 -描き込まれたグラフィック、怪しい音楽 --細部にまで描きこまれたドット絵はゲームをにぎやかなものにしている。チンクルがフィールドでルピーやアイテムを拾い集める際のヤらしい姿と下品な笑顔などは、丁寧な描き込みの賜物で、まさに守銭奴そのもの。 ---癖の強い外見を持つチンクルであるが、よく動くグラフィックのおかげで次第にかわいくみえてきた、という話もある。 --不気味な音楽もゲームの雰囲気を一層妖しげなものにしている。 **問題点 -手に負担がかかる操作性 --一方の手が十字キー(あるいはABXYボタン)、もう一方の手でタッチペンという状態で操作することになるため、ゲーム機本体を支える手に過度に負担がかかり、疲れる。 --チンクルの移動速度が遅めであることもこの問題に拍車を掛けている。 ---ただこの移動速度についてはチンクルが35歳であるという設定上、リアリティがあるともいえる。 -作業になりがちなルピー集め --主人公チンクルはレベルアップなどといった成長をしないため、交渉、マッピング、アイテムの売却などルピーを手に入れる手段はいくつか存在するものの、ただ単にルピーを集める作業的なプレイをすることになり、次第にダレてくる。 --また自由度は一見高そうに見えるが、実際には用意されたイベントすべてをこなさないことには次のフィールドまで行けるルピーをためるのは難しく、実際の所そこまでの自由度はない。 ---ただ、5か所のダンジョンクリア以外に必須イベントは存在しないので、やろうと思えばほとんどのイベントをスルーしてクリアすることは可能(すさまじく時間がかかるが)。 -セーブポイントが一箇所だけ --中断しようとすれば、いちいちチンクルの家に帰らねばならず、手間がかかる。 ---ただし、ダンジョン内以外はどんな場所でもメニューから一発で家には帰れる。むしろもう一度そこまで行くのが手間、と言った方が正確か。 -やり込み要素は多いが、二周目プレイをするまでのモチベーションにつながる要素はほとんど無い。 --むしろ、イベントごとの所要金額や交渉時の相場といった攻略上のネタが一度われてしまうと、本作のゲーム性はさほど輝かなくなる。少なくとも最初の一周は、ゲーム進行の有利不利にあまりこだわらず、情報なしでのプレイが推奨される。 **賛否両論点 -単純な戦闘 --戦闘結果が自動であるため、よく言えば楽、悪く言えば単調で飽きやすい。 ---一応、一度に多くの敵とエンカウントすることで、素材やルピーが多くなるという戦略性はある。 --用心棒についても批判が寄せられることが多い。 ---まず雇うことができる数が少ないという意見、また種類は多くても色違いが多いだけで個性がないという意見が聞かれる。 **総評 「お金」がテーマ、主人公が35歳独身無職の中年、アクの強いグラフィックなどといった他では珍しい要素をさらに独特のシステムで味付けした意欲作である。~ 多少の練りこみ不足は存在するものの、これらは全て一定以上の水準でかつ調和しており、本作独特の雰囲気、魅力を生み出している。~ 人を選ぶゲームではあることには違いないが、見た目から受けるイメージからは意外なほどに手堅くまとまった良作といえる。 **余談 -北米版は再三交渉を重ねたものの発売されず、発売された欧州版の売上結果は「玉砕」であった。(( N.O.M 2009年8月号 No.133より)) --海外では特にリアルゼルダ志向が強く、シュールキャラであるチンクルがシリアスな雰囲気にそぐわないとして批判を浴びやすかったためである。 -ファミ通が本作の発売日を「2600年」と誤表記したことがあり、公式がそれをネタにした4コマ漫画を作成した。
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