茜はある公園のベンチに座りながら悩んでいた。
今、このもやもやする気持ちをどうしたらいいのかを。

(なんだろう、自分でどうしたらいいかわからない。)

全てはあの日に彼に会ってからだ。

王泥喜法介。新米弁護士なのに、次々に難事件を解決していく不思議な弁護士だ。
そんな彼と初めて出会ったのはあの宇狩医師殺人事件だった。

正直、彼と話しただけや、顔を見ただけではなんとも思わなかった。
では、このもやもやする気持ちはいつ出てきたのだろう。

茜は考える。しかし、カガク的に考えても何も答えが見つからない。
さて、どうしたものか。

もしかしたら自分は彼のことを・・・
と思った矢先、聞きなれた声が。

「あれ、茜さんこんなとこで何やってるんですか?」

偶然にも問題の彼、王泥喜法介と出会ってしまった。
茜は考え事をしている間に、しかも彼のことについて考え事をしている間に
話しかけられたので、身体がはねるほどびっくりした。

「きゃあ!な、なんでこんなとこにいるのよ!?」
「べ、別に俺がここにいたって文句ないでしょう!?」
ごもっともである。

王泥喜は茜が予想以上にびっくりしたので、
「それより、なんで話しかけたときあんなにびっくりしたんですか?」
と、茜に聞いた。

「え!いや、その・・・えっと・・・」

茜はすんなり答えられない。もちろん、彼のことを考えていたからなのだが。

「べ、別にあたしが何考えてても文句ないでしょ!」
これもごもっとも。

「そ、そんな・・・教えてくれたっていいじゃないですか!」
「いやよ!考え事聞くなんて意味わからない!」

いつの間にか口喧嘩にハッテンしていた。・・・いや、そっちの意味ではなく。

しかし、茜はこの口喧嘩の中、自分の感情に気がついた。

(なんでだろう、こんなに口喧嘩してるのに、私全然イライラしてない)

茜はやっと自分の感情に気がついた気がした。

11 :茜×王泥喜2:2010/08/12(木) 01:50:52 ID:CeLjLd6Z
「ちょっと待った!!」
と、茜は口喧嘩を止める。
「何ですか!文句なら今すぐに・・・」
と王泥喜は言いかけたが、すぐにやめた。
何故なら、彼女が何かを伝えようとしていたからだ。

「私・・・アンタのこと・・・好き」

一瞬、王泥喜は何が何だかわからなかった。
口喧嘩の途中の愛の告白なんて意味がわからなかったからだ。
「私、ね・・・アンタと口喧嘩してるとき、全然イライラしなかったし、むしろ、こうして話してることがうれしかったような気がするんだ。それだけじゃない。アンタと2回目に話した時からずっと私はアンタのことを想い続けてきたのかもしれない。」
時間は少々さかのぼる・・・。

あの宇狩医師殺人事件が解決し終わった後、茜は王泥喜たちの元へ行った。

「やったじゃん、アンタ!おめでとう!」
茜は笑顔いっぱいで言う。
「あ、ありがとうございます。」
王泥喜は少し照れくさかった。
「いやー良かった良かった。無事事件は解決したし。」
成歩道は少しばかり笑顔を見せて言った。
「王泥喜さんって、やっぱり、すごい力があったんですね!」
みぬきは目の奥を輝かせて言った。
「じゃあ、裁判も終わったし、帰るとしましょう。」
そして、みんなは帰った。・・・筈だった。

「さて、俺もそろそろ帰ろう。」
と、法廷記録を整理して自宅に帰ろうとすると、
「・・・ちょっといいかな。」
と茜が止めた。

「あれ、どうしたんですか?茜さん。」
「実は、ちょっと悩み事があって・・・聞いてくれる?」
王泥喜は正直面倒だと思っていたが、目の前で困っている人を助けないわけにはいかないので
しぶしぶ悩みを聞いてあげた。

ある酒屋で。

「実はね、私・・・好きな人がいるの。私ね、ある殺人事件に巻き込まれちゃって・・・」
と、つらそうな表情をして、茜が話し始める。

「その事件ね、私のお姉ちゃんが被告人になって、その人はある事件の弁護士だったんだけど」

「そのひとね、もう負けそうになったときでも諦めずに戦ってくれたの。私と一緒に」

「そしたら、裁判の結果、お姉ちゃんは別の罪になってしまったけれど・・・でも、殺人の罪は逃れたの!」

「私、あの日以来、ずっとあの人のこと想ってたんだけど、アメリカに留学することになって・・・」

「それから、アメリカから帰ってきて、あの人に会いに行った。誰よりも先に。」

「でも・・・その人は弁護士を辞めてた。ねつ造をしたって言われて」

「私は悲しかった。私を救ってくれた人がもう今は普通の一般人になってしまって・・・」

「茜さん・・・」
王泥喜は話をただ聞いていた。
王泥喜は頬を何かが伝っていくのを感じた。

「ちょ、ちょっと!何でアンタが泣いてんのよ!」
「だって・・・あまりにも茜さんが可哀想だから!!」
と、心から彼は言った。

もしかしたらその時からなのかもしれない。あの「好き」という感情が表れ始めたのは。

誰かの心をわかって、その心を誰よりも理解し、そして、誰よりもその心を分かち合ってくれる。
その優しさに、茜は心打たれたのかもしれない。

さて。時間を元に戻そう。
茜に告白されて戸惑う王泥喜。

「え、口喧嘩していて、告白されて・・・」
どうやら混乱しているようだ。

「だから、アンタが好き。あの日以来・・・」
「あ、茜さん・・・」

「ねぇ、アンタだったらいいかもしれない・・・」
茜は言った。

「お願い・・・私を・・・愛して」

王泥喜は黙った。
そして少しした後、口を開いた。

「・・・もちろんです」
王泥喜は頷いた。

「ただ、ここは少し場が悪いようです。移動しましょう」
王泥喜は自宅まで茜を連れてきた。

「ここなら大丈夫です」
王泥喜はそう言って、茜を抱き寄せ、キスをした。

「んっ・・・」
軽くキスをした後、そのキスは段々激しくなり、舌まで絡めてきた。
淫靡な音が部屋に響く。

「んっ・・・ふぅ・・・」
茜があえぎ声を漏らす。

「茜さん・・・茜さん・・・」
王泥喜は茜の名前を連呼する。

「ねぇ、身体にも触って・・・?」
と、茜はベッドに腰かけ白衣、下着をどんどん脱いでいく。

「茜さん・・・綺麗です」
「ねぇ・・・早く・・・」
茜に促されるがままに王泥喜は茜の身体のさまざまなところに触れた。舌で。
まず、首から始まり、鎖骨へ下がり、そして、二つの山へ下がる。
そして、その突起の部分に舌を這わせると
「んぁっ、ああっ」
とあえぎ声を出した。

そして、そこから下がり、腹へ下がり、そして、そのまま舌は秘部へ下がった。
「はぁっ!んっ、ぅああ!」
どうやらとてつもなく敏感のようだ。

「茜さん、すごいです・・・こんなに濡らしてますよ」
「もう、意地悪」
茜は笑顔で言う。

「じゃあ、今度はこっち」
「え?うわっ、茜さん!」
と、茜はベッドから不意に立ち上がり、王泥喜をベッドに押し倒し、ズボンのベルトを外し、引き下げた。
「うふふ、こんなにビンビンにさせて・・・かわいい」
「あ、茜さん・・・」
「えいっ」
「あぁっ」
茜はその王泥喜の柱をつかみ、しごきあげる。

「どう、気持ちいい?」
「うぅ、うあっああっ」
王泥喜は女のような声を出す。相当気持ちいいのだろう。

「そろそろかしら」
と言って、茜は胸を出してきた。そして、王泥喜の柱を胸で挟み込んだ。
「ああっ、すごいです、茜さん・・・やわらかくて気持ちよくて・・・」
「どんどん気持ちよくなりなさい。んっ・・・」
今度は胸と口で柱をしごく。

「あ、茜さん、俺もう・・・」
「んふ、早く出しちゃいなさい」
「う、うあぁっ!」
王泥喜は雄たけびを上げて精液を放出した。茜の口の中に。

「んっ・・・ふう・・・」
茜はそれを飲み干すと、今度は王泥喜が茜を押し倒し、
茜の胸を揉みしだいた。

「ん、んあっ、ふぅっ」
茜はたまらなかった。

茜の乳首を片方は口で刺激し、片方は手で刺激する。
茜はあえぎ声を出さずにはいられなかった。

王泥喜が胸から手を離すと、今度は秘部へ手をのばした。
手でクリトリスを刺激する。

「んあぁ!!はぁ、ふぁぁ・・・」
茜はいやらしい声をだした。
秘部からは蜜がどんどんあふれてくる。
王泥喜は秘部を指でかき混ぜ、ぐちゃぐちゃにする。
そればするほど、蜜はあふれてくる。

「茜さん、そろそろ、俺限界」
「いいわよ、私も限界だったから」

王泥喜は自分の柱を手で持ち、茜の秘部へ差し込もうとする。
ただ、秘部を擦るだけで挿れようとしているだけだった。

「茜さん、おねだりしてください」
「アンタも限界だったんじゃないの?」
「いや、やっぱりおねだりありじゃないと」
「・・・わかったわよ」
と言って、茜は自分の秘部を手で開き、

「私のここに・・・アンタの挿れて」
「・・・わかりました」
と言って、王泥喜は柱を思いっきり茜の秘部へ挿し込んだ。

「んんっ!ああっ!」
茜は挿れられた瞬間にイってしまったようだ。

「挿れられただけでイってしまいましたか」
「ごめん、気持ち良かったから」
「謝る必要なんてないですよ」
と言って王泥喜は腰を動かし始めた。

「んっんっあっ・・・」
茜は喘ぎ続ける。
「茜さん、茜さん・・・」
王泥喜は連呼し続ける。

王泥喜は腰を動かしながら、胸やクリトリスを刺激する。
すると茜は全てを任せたように、両腕を背中にまわした。

「んんっ、ああっはぁっ!!」
茜はもう喘ぎ声しか出なかった。

「茜さん、そろそろ、俺・・・」
「いい、のよ、そのまま出して・・・」
「で、でも・・・」
「お願い!このまま中に出して・・・法介」

初めて下の名前を呼ばれて、王泥喜の頭の中で何かがはじけて、王泥喜は腰の動きをさらに速めた。
「あっ!んぁあ!ああっ!」
「い、イきます!」

そして。

「あっ・・・あぁぁぁーー!!」
「うっ・・・」
二人の絶頂と共に叫び声が響いた。
王泥喜は自分の柱を抜くと、茜の秘部から精液が溢れてきた。
茜は失神していた。


「今日は、その。すいませんでした」
王泥喜は前の出来事について謝罪した。
しかし、当の本人は
「え?なにが?」
と全く気にしていなかった。

「私、気にしてないよ?アンタもそんな謝ってばかりじゃなくて、喜んだりしたらどうなの」
「え?そうですか?・・・まぁ、ありがとうございます」
「そもそも誘ったの私だし。アンタを責めたりはしないわよ」
茜は笑顔で言った。

「じゃあ、次・・・いつにします?」
「もう次のこと考えてるなんて、Hだね」
「う・・・」
痛いところをつかれた。少し凹む王泥喜。

「うそうそ。次はまた、私たちが出会ったときにでも」
「そうですね」
と言って、茜は王泥喜の家から出た。

茜は外へ出ると、近くの見知らぬおばさんに呼び止められた。

「あんた、王泥喜くんの部屋にいたね?」
といきなり聞かれた。
「え?あ、はい・・・そうですけど」

すると、
「気持ちはわかるけど・・・あまり大きな声を出さないようにね。近所迷惑だから。」


茜は次の瞬間、顔を一瞬にして赤く染めて、走って自宅まで帰って行った。


終わる

最終更新:2020年06月09日 17:34