注意書き投稿できませんでした。
初投稿で、ちょっといろいろわかんないんです。すみません。

※ふたりはまだ御剣が検事を続けることにしたのをしりません。
検事2の少しあとです。



自分が狩魔冥に好意を持っていることは狼も気づいていた。
始めは普通の検事と同じように全く信用してなかったが
、事件で何度か会うにつれ、もともとデキる女は好きだし、容姿も正に完璧だ。
そして狩魔流を豪語しながらも、真剣に真実を求めようとするその姿勢。
久しぶりに狼の若い血が騒いだ。
用事を作っては、仕事中に白々しく彼女の執務室に資料を届けたり、
推理のぶつけ合いに行ったりと繰り返していた。
噂通りガードが固く、デートにはたどり着かないが彼女の反応も悪くないと思っていた。
だから 御剣怜侍を見てからと言うもの狼は内心穏やかではなかった。
捜査中は普通に振る舞っていたが、長い年月をともに過ごし、
気の置けない仲の二人。狼の割入る隙間はこれっぽっちもないように思えた。
しかし――その御剣怜侍が今 検事をやめるという。
弱いところに付け入るようで少しずるい気もしたが、今しかないと彼は思った。

裁判資料の確認という名目で冥のホテルのチャイムを鳴らした。
19歳の娘がほんの数日帰国するだけの居場所にしては
豪華すぎるホテルだった。これも完璧主義の一つなのか、と呟きながら
中からの声を待った。
「はい?」
「アネさん、俺だ。事件の資料を届けにきたぜ。」
「…そう、わかったわ。今開けるわ。」
少しするとドアが半分ほど開いたが、冥はそこから手だけ差し出した。
「なんだい、顔も見せてくれねえのか。せっかく早くほしいだろうと思って持ってきてやったのに。」
「どうだっていいでしょっ。早くそれを渡しなさいよ!」
「出てくるぐらいしな。噛つきゃしねえよ。」
狼がそう言うと、冥はイライラしたようにドアを開けた。
狼はどうしたものかと彼女の顔をのぞき込んで、やっと理解した。
普段はキツイ瞳のその顔は崩れ、目は赤く腫れ、
頬も明らかに涙を拭ったばかりという感じだった。
「泣いてたのか?」
「っ…あなたには関係ないわ。」
そう言い放ち、ドアを大きく開け、狼に部屋へ入るように促した。
外見と同じく、部屋の中もかなり豪華な作りとなっていた。
いかにも狩魔が好みそうな部屋だった。
しかし、彼女が泣きながら鞭を振るったのか、書類やら新聞やらが
散らばっていた。冥はバツの悪そうな顔をしながら、
とりあえずソファとテーブルを使える程度に手早く片付け、
狼にコーヒーを渡すと言った。
「早速で悪いけど、資料、貰えるかしら。」
「仕事なんてする気分じゃないだろ?」
「いいから渡して」
冥は半ばひったくるように狼から資料を受け取った。
彼女が資料へ目を落としていると、狼は彼女のとなりに座り、
不意に口を開いた。「御剣怜侍のことで泣いてたのか?」
冥は眉間にシワをよせると面倒くさそうに言った
。「証拠のない質問には答えないわ」
すると狼はいつものように指差して言った。

「アマイな!」
「な、なによ。」
「証拠ならあるぜ。」
そういってテーブルの下に落ちていたものをつきつけた。
「…そ、それは検事バッチ」冥はしまった、と舌打ちした。
「あの検事さんのことで、検事について色々考えてたんだろ?で、
イラっとして投げたんだろ?」
「うるさい!だったらなんだって言うのよ!」
冥は立ち上がって、思い切り鞭を振るった。
しかし、狼はそれを素手で受け止めると自分の方へ引っ張った。
急に引っ張られたので、冥は彼のほうへ倒れる形になった。
「きゃっ」
倒れ込んできた冥を狼は抱きしめた。
「なにするの!離しなさい!」
冥は必死に暴れたが男の力にかなうはずもなく、諦めた。
彼がそれ以上何もしないのを確認してから口を開いた。
「何…なんのつもり?」
「………泣けよ。」
狼は腕の中の彼女の細い身体をやさしく抱きしめた。
「一人で泣くよりずっと良いはずだぜ。」
「だから泣いてたわけじゃ……」
またそう言おうとして冥は口をつぐんだ。
狼の暖かい温もりに気づいたからだ。
彼女の父親はもちろん娘のことを愛していたが、
抱きしめるなどということは、彼女と同じような性格、
故、素直にはしてくれなかった。
冥は初めて人肌の暖かさを知り、自然とその厚い胸板に顔を埋め、
声を殺して泣いた。小刻みに震える銀髪を狼は愛しく思い、
優しくその頭を撫でていた。
彼女も普段なら子供扱いするなと鞭を振るうところだが、
その手も不思議と心地好く、されるがままになっていた。

冥が少し落ち着くのを待ってから、狼は彼女の頬に手を当て、
ゆっくり自分の方に向かせ、まだ濡れている、その瞼に唇を寄せた。
冥が何をされたのかわからないでいると、狼は彼女の耳元で言った。
「…俺にしとけ。アネさんを泣かすような奴やめな。」
冥が何か言おうとしたのを遮って、不意に狼はその唇を奪った。
無理矢理、口を開かせ歯列を割り、舌を絡めとると、
自分の下でめちゃくちゃに彼女が抵抗しているのを感じたが
ここまできて自制が効かず、そのままソファーに組み敷き、
自分を押し返そうとしていた手首を取り、押し付けた。
彼女を味わいつくし、ゆっくりと唇を離すと冥は恐怖に固まっていた。
初めて男に力で捩じ伏せられたのだ。
「何…がしたいの?」
「…好きなんだよ。アンタが…わかるだろ?」
狼は寂しそうに言った。
「俺じゃ…ダメか?」
「別に…レイジはそんなんじゃない…」
「じゃ、いいか?」

冥の沈黙は拒絶ではないと受け取って、狼は深く彼女に口付けた。

寝室に移動し、ベッドに冥を横たえ、その上に覆いかぶさった。
リボンタイをスルリと外し、ブラウスを開けると、ぬけるような白い肌が現れた。
そこへ舌を這わせ、赤い花びらを散らしていく。
首筋から鎖骨へかけて往復していると次第に冥の息が荒くなった。
「ん…ふっぁ」
耳に舌を差し入れ、尖った犬歯で耳柔を甘噛みすると
彼女は切ない喘ぎ声を漏らした。
「あ…ぁん」
冥は自分から発せられる淫らな声に赤くなった。
狼は彼女の下着を押し上げ、現れた膨らみの頂を摘んだ。
「っ…!」
彼女が身体を震わせたのを見て 掌で大きく揉みしだきながら、 乳首は強く吸った。 
「っぁ…ゃ…」
「声…出していいんだぜ」
素直に鳴こうとしない彼女に低い声でそう囁いたが
どんなに弄っても冥はかぶりをふるばかりだった。
「我慢、できなくしてやるよ」
そういうと、狼は彼女のスカートをまくり上げ、
慣れた手つきでストッキングを抜き取ると下着の上から脚の間に手をやった。
「濡れてるじゃねぇか」
ニヤリと笑うと焦らすようにゆっくりとそこを愛撫した。
「あ…ゃん」
しばらく単調な愛撫を続けていると彼女はもどかしそうに身をよじった。
「どうした?」
いじわるく彼女の耳元で囁くと 冥は潤んだ目でこちらを見つめた。
「どうしてほしいか言えよ」
「…や、そんな…あっ」
「なら、ずっとこのままだぜ?」
冥はついに理性を飛ばし、小さな声で言った。
「…お願い…っ…もっと、ちゃんと、して」
その言葉を引き出すと 指を引っかけて一気に下着を下ろした。

脚の間に身体を滑りこませ、彼女が脚を閉じないように固定した。
舌で溢れる愛液を舐めとり、尖った歯で敏感な芽を刺激すると、 冥の腰がビクリと跳ねた。
「ひっ…あんっ、んーっ、あっあぁん…ぃやぁ」
「いや?イイの間違い、だろ?狼子曰く、『いやよいやよも好きのうち』ってな」
「い、意味が違っ…あぁぁ!っん」
「指、一気に二本も入ったぜ」
「あっあぁ!あ…っひ、ぁっん」
「アネさん…すげぇ可愛い」
狼は言いながら、二本の指を何度も抜き差しした。
次第に一つのポイントを見つけだすと そこばかりを執拗に尽く。
「あっあっあん!あぁっあ…もぅ」
「アネさん…ここ、そんなにイイのかい」
「ふっ、あぁん!あっだめぇ!」
「いいぜ、イキな。俺の指で」
さらに三本に指を増やし、激しく掻き回しながら 上の芽に歯を立てた。
「あっ!んっあぁっぁぁ、やっもうっ!!!ああああ―――!っ」
脚が狼の頭を挟み込み、びくびくと痙攣した。
冥が達したことを悟ると狼は一旦 身体を離し、
頬を紅潮させ息を乱す彼女にキスした。舌を絡めると彼女も答える。
たくしあげたりしただけだった邪魔な服を全て剥ぎ取り、自分も脱いだ。
しかし、今まで愛撫に没頭してたせいか、わからなかったが、
そのとき狼は初めて気づいた。
「アネさん…この傷、弾痕か?」
冥は先程の絶頂の余韻に浸っていたが、そう指摘され、
はっとして醜く潰れた肩を手で隠した。
「…ちょっと、去年…その色々あって…」
冥は悲しそうな顔して言った。
「ガッカリ…した、わよね。こんな…」
自己嫌悪に陥りそうになった彼女に狼は慌てて言った。

「そんなことねぇ、俺たちにとっちゃ名誉の負傷だぜ。気にならねぇから見せてみな。」
傷を隠そうとする冥の手を退け、その傷を指でなぞった。
白い肌に浮き上がるそれは痛々しいことこの上ない。
「まだ、痛かったりするのか」
「いいえ、もう大丈夫」
冥がそういうと狼はその傷へキスを落とし、舌を這わせた。
ぴくりと冥の身体が揺れた。
「感じるのか?」
狼が笑って言った。バカ言わないで、と冥が彼の胸板を叩くのを無視して、
その肩に赤い跡をつけた。
「傷なんて気にするこたねぇ、アネさんの身体は最高にキレイさ」

そういって彼女に被さり、脚を大きく開かせた。
もっと感じさせてやりたかったが、自分のほうが限界だ。
すでに熱くいきり立つ己を彼女へ宛がった。
「いくぜ、アネさん…」
そう一言おくと、彼女が返事をする前に奥まで貫いた。
「っあぁぁあ!っあんっあぁ」
「くっ…すげぇ締め付け…動くぜ」
狼が腰を使うと冥は苦痛に顔を歪めた。
「いっ…痛っあぁっあ…だめっひぁっっ!だめっっだめっ!ああっ」
よほど痛いのか冥が暴れた。なんとか狼を押しのけようと細い腕で、精一杯 彼を離そうとする。
さっき指でしていたときとは明らかに違う拒絶だった。
狼は不思議に思ったが既に彼の理性もとんでいるので
抵抗する彼女の腕をベッドへ押し付け、さらに腰を進めた。
「ああああ!あぁっ、もういや!だめっなの!やめてっ」
「…アネさん?」
彼女があんまり泣くので少し狼は身体を離した。
そして自分のしてしまったことにやっと気づいた。
二人の結合部に滲む赤い血。初めての証。
「……アネさん。初めてだったのか…?」
冥はコクンと頷いた。
「すまねぇ、気づかなかった…」
考えて見ればそうだ。いくら見かけが大人っぽくても中身は19歳。
しかも13歳から検事としての仕事をしてきた彼女にそんな暇などない。
おまけに狩魔豪の娘ときたら、怖くて誰も手が出せないだろう。
「アネさん…悪い。大丈夫か?」
彼女のことだから強がって 全く初めてだとは言えなかったのだろう。
と、なると前戯の段階から乱暴にし過ぎたかもしれない、と狼は今更後悔した。
繋がったまま目にいっぱいためた涙を拭ってやったが、まだ辛そうだ。
狼は仕方ない、と思い名残惜しみながらも彼女の中から出ようとした。
しかし 不意に冥の手が首に絡みついてきた。
「……やめないで」
狼はびっくりして彼女のほうをみた。
「あなたが……好き。…あんまり痛いからびっくりしただけ…大丈夫だから最後まで…して」
そういえばはっきり彼女の気持ちは聞いていなかった。
彼女の口からでた初めての「好き」。狼は彼女に口づけて言った。
「アネさん…俺も好きだぜ、愛してる」

冥が少し微笑むと狼はできるだけゆっくりと彼女を突き上げた。
「あっあんっあ!」
痛みから気を紛らわせてやろうと彼女の身体の至るところにキスしながら腰を進める。
「ぁ…はぁ…ん、ロウ…」
「名前で呼んでくれよ…冥っ」
「士…龍…んぁ、あぁ」
「愛してるぜ、冥」
彼女が徐々に痛みから解放され、彼女のよがるソコを突いてやれば、
堪らないというように甘い声をあげた。
「ああんっ!…やあぁっ…士龍っ…!」
彼女の脚が引き攣り、絶頂が近いことを示した。
狼はシーツを握りしめていた冥の手に自分の指を絡めた。
彼女の脚を肩に担ぎ、真上から、体重をかけて最奥を突いた。
激しく動かず、押し付けるように奥までを犯すと、冥は懇願するような目で彼のほうを見る。
「アネさん…どうだ?」
「んっ…焦らさ…ないでっ…あぁん」
「もっと俺を感じてくれよ」
「バカ…っあ!あっ!」
彼女のよがる表情を見ているうちに狼も限界が近づいてきた。
手を強く握り合いながら 本能のままに腰を振った。
「あああっ!あっあん!ひ…あ…気持ちっイイ…士龍っ」
「ここ、イイのか?っく…すげぇキツい…っ最高だぜ、冥」
「もう…だめっあぁん…イっちゃっああん」
二人の肌がぶつかる音と卑猥な水音が響き、さらに二人を興奮させる。
「士龍…っんあ!ね、キス…してっ…」
肩に担いでいた脚を降ろし、両脇に抱えると、そのまま覆いかぶさり唇を重ねた。
「ん…んー!!っっ!」
唇を離し、二人が結合している部分の上の芽を擦った。
「ひっ!ああああ!だめっぅあん!」
「いいぜっ…俺もっ……」
一旦抜けるほど引いて、一気に奥まで突き立てた。
「あっ!ああん!士龍っ!ああっっっ―――」
「―冥っ!」
彼女の身体がびくびくと震え、大きくのけ反った。
今までにないくらい強く締め上げられ、狼も彼女の中へ己の欲を解放した。

―――朝、冥は狼の腕の中で目を覚ました。
そっとベッドから出ようとしたが、ギュッと抱きしめられた。
「ロウっ、起きてたの…」
「…勝手にベッドから出るなんて冷たいじゃねぇか」
「だ、だって…」
冥は頬を真っ赤に染める。狼は面白がって さらに強く彼女を抱きしめた。
「知らなかったぜ、アネさんも俺のこと好きだったなんて」
「…ど、どういうつもりで私が抱かれたと思ったの?好きでなきゃ許すはずないじゃない。」
「御剣怜侍は?」
「なんでいつもレイジなのよ」
「泣いてた、じゃねえか」
「それは…その、そうじゃなくて」
「なんだよ。」
「…ただ、また一人にされたみたいで、ちょっと寂しかっただけ。自分のために泣いてたのよ。」
「…そうか。」
狼は、少し考えてから、冥の頬を手で包んで言った。
「でも、もう一人にはさせないぜ。俺がいてやるから。」
そういって、彼女にキスした。
「愛してるぜ、冥。だから、もう泣くな?」
冥は気恥ずかしさからか、狼の胸元に顔を埋めてしまったが、
ちゃんと彼には届いていた。

―――私も、愛してる。

(終)

最終更新:2020年06月09日 17:33