真宵×春美

「真宵様、あのぅ、わたくしちょっとお聞きしたい事があるのですが……」
春美が上目遣いで真宵を窺う。
「なぁに? ハミちゃん」
成歩堂は明日の裁判の為に調査に出かけいた。その所長室で、ふたりは留守番をしている。
「こんなことをお伺いしてもよいものか、わたくしも悩んだのですが……どうしても気になって仕方がないのです。教えていただけませんか?」
真宵は笑って首を傾げる。
「どうしたの? あたしに分かることなら、何でも教えてあげるよー」
真宵はここ数日、春美の様子がおかしいことを気にしていた。何か悩み事があるのではないかとは思っていたが、それを尋ねようとする度に春美にはぐらかされていたのだ。
だから、やっと春美が悩みを打ち明けようとしてくれるのだ、そう思った。
まだまだ小さな春美が、母親と離れ離れになっている、その寂しさは真宵が一番よく知っていた。姉千尋が、母親のいない分もと、真宵に注いでくれた愛情を今度は自分が春美に与える番だと、そう真宵は決めていた。
その真宵の笑顔に、春美は意を決した様子で尋ねた。
「あのぅ…真宵様は……なるほどくんと……その…どこまでのお付き合いをなさっていらっしゃるのでしょうか……」
頬に両手をあて、春美はもじもじしている。
「────は!?」
予想もしなかった春美の質問に、その意図を計りかねて、真宵は口をぽかんと開けている。
そんな真宵に春美は尋ねる。
「おふたりは恋人同士でいらっしゃるんですよね? だったら当然……」
やっと春美の聞きたい事を理解した真宵は、真っ赤になって両手を振る。
「ななななな何をいきなり…」
その真宵の反応に、春美は恐縮する。
「……わたくし、昨日、ですね……お風呂に入った時に…ええっと……自分の…その……………を鏡で見てみたのですけれど……」
春美の言葉に、真宵は全く状況の整理さえつかず、目を白黒させるしかできずにいた。

「それでですね…わ…わたくし……しょ…処女膜…がないみたいなんですぅ」
涙を大きな瞳いっぱいに浮かべて、春美は訴える。
「一所懸命探したのですが…み…みつからないのです」
そう言って大粒の涙をぽろぽろとこぼし始める。
「処女膜がなくなるようなこと、した覚えがないのに……ないんですぅ……だから…だから……」
春美の衝撃の告白に、なぜそんなものを見ようと思ったのか、という疑問も浮かばないではなかったが、とりあえず何と返事をすればいいか真宵には分からなかった。
しかし泣きじゃくる春美をそのままにもしておけるはずもなく、とりあえず先を促した。
「…それで、あたしに何を教えて欲しいっていうの?」
やっと搾り出された真宵の言葉に、春美は顔をあげる。
「えっと…あの……教えていただきたいと言いますか…………その……見せて…いただきたいのです……」
真宵は緊張した。
「み、見せてって……な…何を……」
実際真宵には、春美が何を見せて欲しいのか会話の流れからは判っていた。だがそれを認めたくなくて、つい質問した。
「それはもちろん……真宵様の…………を……」
「なななななな何で…そんなもの……」
予想通りの答えに真宵は焦る。
春美は真っ赤な頬に手をあてる。
「何故……って……。真宵様は経験者でいらっしゃるのでしょう? ですから真宵様の…………とわたくしのを比べてみて、真宵様と違うものが処女膜なのかな、と思いまして……」
そして寂しそうに地面を見つめて続けた。
「もし真宵様と同じなら……やはりわたくしは処女ではない…ということがわかりますから……どちらつかずよりは、その方がよいかと思いまして……」
春美は今にも消え入りそうにしている。
真宵は強い眩暈を覚えた。
「……やはり……ダメですよねぇ……」
そう落胆する春美を見て、数日間彼女が悩んでいたのであろう事、そして何より自分の決心を思い出して、真宵は意を決した。
「………………いい…よ……」

そう真っ赤になって呟いた声を聞いて、春美は真宵を見る。
「本当に、よいのですか? 真宵様、ありがとうございます!」
「じゃあ今日家に帰ってからでも……」
もごもごと呟く真宵に、春美はすまなさそうに言った。
「あの…今ではダメでしょうか」
「い、今ぁ!?」
「……はい、わたくし…気になって気になって…今こうしているのも気が気ではないのです」
その様子に真宵は仕方なく頷いた。
「……わかったよ……でも今、真昼だよ?」
承知しながらも、何とか少しでも先延ばしにしたかったのだろう、そう真宵が言うと、春美は窓辺へ駆け寄った。
「あ、ブラインドを下ろせばずいぶん暗くなります!」
そう言ってブラインドを閉め始める。
「あの…でもお風呂にも入ってないし……」
我ながら往生際が悪いとは思いつつも、見せるのならせめてキレイにしてからと心底願ったが、春美は事も無げに答える。
「わたくし気にしません。だって、わたくしがお願いして見せていただくのですから」
『──ハミちゃんが気にしなくてもあたしが気にするの!それに……それにそれにそれに、まだなるほどくんにだって見せたことなんてないのにー』
そう思ったが、ブラインドを下ろし、部屋の電気を消す姿を見て、これ以上抗うことを断念した。

昼間にしては薄暗い室内で、真宵は下着を下ろした。
こんな時間に、着替えるわけでもなく、トイレ以外の場所でショーツを外したことなどもちろんなかった。
服はきちんと着ている。しかし本来なら下着のある場所にそれがないだけで、まるで全裸になったような頼りなさを、真宵は感じていた。
「え…と……座った方がいいよね?」
ソファに腰掛けたが、無意識に足をぴったりと閉じる。
その目の前に春美がしゃがみこんだ。
「では真宵様、失礼いたします」
そう告げて、春美は閉じられた隙間に両手を差し込み、ゆっくりと膝を割った。

角度にして90度ほど開いたあたりで、春美の腕に反発する力が加えられた。
それを感じて春美はとりあえず真宵の中心部に視線をやる。
「うわぁ…真宵様ちょっと赤みがかったピンク色でとっても綺麗ですぅ」
「いや、そんな実況中継はいいから…お願い、早くして……」
真宵はこの恥ずかしいさを早く終らせようと必死になっている。
「ええっと………………真宵様すみませんが、もう少し足を開いてくださいませんか。お部屋が暗いのでよく見えないんです」
そう言われても、羞恥のあまり真宵に自力でこれ以上足を開くことができるはずもなく、結局再び春美の小さな両手が真宵の膝を左右に広げた。
装束の裾はすでに臍の近くまでまくれ上がり、真宵の下半身が露になる。そして彼女の身体にとってぎりぎりまで大きく足が開かされた。
「これが真宵様のおまんこなんですね。本当に綺麗……」
春美は自分のそれを思い出しながら、真宵の中心部を丹念に観察する。
しかし春美に比べて真宵の局部は歳相応に肉厚で、春美の求める場所は未だ彼女の瞳には映らない。
「うーん、しょういんしんがちつの入口をふさいでいて、ちょっと中が見えないのですが……」
「そ、そんな恥ずかしい事言わないでよぉ」
「ああ申し訳ございません。でもこのままでは見えないので、ちょっと失礼して……」
春美の小さな指が真宵の紅く染まり始めた小さな唇を開いた。
「ひゃうっ!!」
とうとう真宵の身体に穿たれた最後の場所に風が触れた。
春美がじっと見つめていると、まだ小さなその場所から透明な液体が流れ始める。
昼間の所長室という異常な状況、そして無邪気な春美の言葉攻めに近い呟き。
それらに真宵の快楽のスイッチが反応してしまう。
春美にそれを気付かれたくない真宵は、必死に堪えようとするが、そうすればするほど粟立つような快感に襲われる。
一方春美はそんな真宵に気付きもせず、自分の記憶と今目の前にある真宵を比べていた。
「……同じような…違うような……よく判りません…………。せっかく真宵様に見せていただいているというのに……」
震える声に、真宵の何かが弾けた。

「ハ…ハミちゃん……。だったらあたしが見てあげるから……」
意外な真宵の言葉に、春美は一瞬驚いたが、小さく頷いた。
春美は立ち上がり、真宵とおそろいの装束の裾に手を差し入れて、小さなパンツを脱いだ。
その間に真宵もソファから立ち上がり、息を整える。しかし疼くような痺れが、足の付け根の中心から身体の中をじわじわと登ってくるのを感じて息を吐く。
春美をソファに座らせ、先ほどの自分と同じように足を開かせると、小さな割れ目は、少し開いただけでその全てを露出させた。
「ハミちゃんこそすっごいキレイだよー。うすーいピンク色……うーん桜の花びら、って感じ?」
「あ、あの真宵様…いかがでしょう。……処女膜…ありますか?」
厭くまで気になるのはそれの有無らしい春美を、真宵は小さく笑って見上げた。
「んー、よく見えないんだよね。じっくり見てみるから、ちょっと待って」
「……はい、よろしくお願いいたします」
素直なその態度に、少々の罪悪感を感じながらも、真宵は自分の欲望を止めることができなかった。
春美の中心に頭を寄せた真宵は、小さく皮を被った肉の芽に舌先をあてた。
「きゃうぅん!……ま、真宵様、何を……」
「中を見たいけど、いきなり広げたりしたら痛そうだから、ちょっと我慢して」
真宵の笑顔に春美は頷く。
その顔を見て、再び真宵は春美に顔を埋めた。桜色の真珠を薄い肉の膜越しに丹念に舐め上げる。
「あ…ん……真宵様なにか妙な気持ちがしますぅ」
徐々に甘やかになる春美の吐息を確認して、真宵は春美の小さな口に舌を進めた。
色付き始めた小さな入口から、少しずつ透明で少々粘度のある液体が漏れ始める。
真宵はそれをすすり、ゆっくりと舌を侵入させた。
「はぁぁうぅぅぅ…ま…真宵様ぁ」
春美の内部は、真宵のそう大きくない舌を千切れんばかりに締め付ける。その抵抗に逆らわず、真宵は極ゆっくりと内部の襞を舌で撫でると、もじもじと春美の腰が動き始めた。
それに気を良くした真宵は、更に舌を深く挿し込む。
真宵は膣内に舌を這わせるうちに、周りとは明らかに感触の違う部分に気付いた。
そこは少しだけしこりがある、その部分に舌が触れると、春美が僅かに背を仰け反らせる。

「ひゃうぅん……な、何か変になっちゃいますぅ」
その声に真宵も我慢がきかなくなってしまった。
ハミちゃん、一緒に気持ちよく…なろ」
そう言って真宵は春美をソファに寝かせた。そうして自分の身体を春美の足の間に潜り込ませる。
「ほら、見て。あたしのおまんことハミちゃんのおまんこがキスしちゃうよ」
あられもない真宵の言葉に春美が目を開いたとき、小さな水音がして、二人の背筋を快感が駆け上った。
「ふあぁん、真宵様ぁ!」
「ハミちゃぁん!」
昼下がりの成歩堂法律事務所の所長室に、少女達の出す水音と吐息が満ちる。
くちゅくちゅと擦れ合う音に真宵は更に昂ぶる。そして春美の拙い、けれど本能的に快感を貪ろうとする動きでふたりの肉芽が触れ合い、嬌声は一層大きく響く。
そうして二人の喘ぎ声は徐々に高まり、遂には同時に高みへと達した。

そんな光景を、ドアの隙間から覗いていた者がいた。
調査を終えて、帰ってきた成歩堂である。
彼は春美がブラインドを下ろし、電気を消した頃帰ってきたものの、所長室から聞こえる妙な声にまず聞き耳をたてた。それから二人に気付かれないよう、ドアの僅かな隙間から、この一部始終を観賞していたのだ。
結果、現在の彼の頭の中に廻る思いはただひとつ。
『僕も真宵ちゃんの中まで見たい!』
その欲望を胸に、今日の二人の情事をネタに真宵を丸め込んで、春美の役を自分がやるのだ、と固く決意した成歩堂であった。
最終更新:2006年12月12日 20:06