千尋×真宵(1)


 祭日が重なり合った週末の連休。その日、千尋の住むマンションに真宵が泊まりにやって来ていた。
千尋にとって個人事務所を開いてから忙しさ常態化した日々の中、真宵と会うと言っても、いつも時間が限られていたが、その日は時間を忘れ、のんびりと姉妹水入らずの時間を楽しんでいた。
 互いに近況報告から始まり遊びの話、懐かしい思い出話と会話は弾み、落ち着いた心安らぐ時間の中、ふと千尋は真宵の霊媒師としての修行の事について聞いた。
「どう真宵、修行の方は進んでいる?」
「えっ?」
 それまで、にこやかだった真宵の表情が千尋の何気ない質問と同時に一変した。
「真宵?……」
 家を出た身としては、それまで、あまり口にする事の無い話題だったが、久々にのんびりと過ごせる時間に出た、その話題について真宵の表情を酷く曇らせた。
「どうしたの真宵、何かあったの?」
 心配げに様子を尋ねる千尋に対して、真宵は顔を上げ「なっ、なんでもないよ、お姉ちゃん」と気まずげな調子で答えた。
「真宵!」
 千尋は、はっきりとしない真宵の返答に対して、すぐさま厳しく問いただし、真宵は、その姉の声に大きく体を震わせた。
 普段、千尋はとても優しいが怒った時は、怒った時で生半可な物ではない事を真宵は、よく理解していた。
 真宵はジッと自分を見据える姉の様子に脅えの感情が沸き起こった。
「ちゃんと言いなさい真宵、何かあったの?」
「えっ、そっ、それは……」
「真宵」
 口籠もる妹の様子に千尋の視線は更に厳しくなりプレッシャーを増す。真宵は、そんな姉の視線に押し潰されそうになりながら本音を吐露した。
「わっ、私……ダメかもしれない……」
「ダメ、何がダメなの、真宵?」
「どんなに修行しても霊媒が出来ないんだ……、私って、やっぱり才能が無いんだと思う……」
「真宵……」
 酷く落ち込んで答える真宵の様子に、千尋は真宵の悩みの深刻さ少し驚いた。


 今まで、それとなく真宵が霊媒の修行に悪戦苦闘しているとは耳にしていたが、いざ、実際、本人を前にして問いただしてみると、よほど追い込まれている事が分かった。
 しかし、千尋自身、真宵には霊媒が出来ない、才能が無いのか、と考えれば、その答えは、はっきりと否定できる。
 真宵は自分と同等、いや自分以上に霊媒の才能があると千尋は強い確信を持っていた。
 要は真宵自身、真宵の性格からして霊媒と言う物に対して、どこか物怖じしているのだと千尋は結論に至った。
 年の離れた妹、さらに母が他界してから全ての妹の面倒を見てきた千尋にとっては真宵は目に入れても痛くない可愛い妹だった。
 しかし、あれこれと手を焼き、可愛がりすぎたせいか、真宵は甘えたがりな面が抜けきれず何をやるにしてもまず最初に躊躇してしまう引っ込み思案な所があった。
 千尋は、真宵もそろそろしっかりとさせなければいけない、と強く思った。
「真宵、いい事、よく聞くのよ、霊媒にはね、一つのコツがあるのよ」
「えっ?」
「常識的に、世間一般の通念では霊媒は、いかがわしい物だと思われがちだけど、それは違う事はよく分かっているわよね」
「うっ、うん」
「でも真宵は心のどこかでそう思っているから、修行の妨げになっているのよ」
「えっ!」
「いいこと、霊媒には霊の存在を一点の疑いなく信じて、霊に自分の身を委ねなければいけないの」
「身を委ねる?……」
「ええっ、それが霊媒を行うにあたって重要な事よ」
 霊媒という物に思い悩む妹に対して千尋は、霊媒のなんたるか説明した。しかし、この世でもっとも信じられる姉の言葉を受けても真宵の表情は晴れない。


「でっ、でも……わっ、私……」
 姉の言葉に思い悩む真宵。だが、そんな真宵の反応も千尋の予測した物だった。
「真宵、服を全部、脱ぎなさい」
「えっ」
 不意に、突然も訳もなく言い放った姉の言葉に真宵は顔を上げて驚く。
「今から実践で私が霊媒のなんたるかを教えてあげるわ」
「おっ……お姉ちゃん」
 真宵は自信たっぷりに言い放つ姉の言葉に、無意識に頼りを感じつつも、ほんの少しだけ不安を覚えた。


 姉に言われるまま、真宵は自分の着ている衣服に手を掛けた。
 姉の考えはまったく意図は分からなかったが、それでも、疑って抗議する事も無く、ゆっくりと服を脱いでいった。
「おっ、お姉ちゃん?……」
 服を脱ぎ終えた真宵は、体を縮ませ手で自分の胸と秘所を隠しながら不安げに姉の名を呼んだ。
 そんな妹の弱々しい呼び声に対して千尋は厳しく言い放った。
「手をどけなさい真宵!」
「えっ?」
「恥ずかしくないから、手をどけるのよ」
 自分の期待していた言葉とは正反対の意味を持って告げる姉の言葉に、真宵はおずおず手をどけて自分の生まれたままの姿を晒した。
 全体的に幼い無邪気な雰囲気を漂わせる真宵の体は、その印象どおりの全体的に未発達な細くしなやかな肢体で秘部の恥毛もごく控えめな楚々とした物だった。
 しかし、そんな発展途上の真宵の体の中にあって胸の薄いピンク色の乳頭は緊張からかピンと立ち健気な自己主張をしていた。
「おっ、お姉ちゃん……」
 真宵は手を組み、ジッと見てくる千尋の視線に耐えながら、すがるように姉の名前を呼ぶ。
 千尋とは今でも一緒にお風呂に入り、ある意味、自分の裸を見られても、もっとも恥ずかしくない相手であったが、不自然な状況に恥ずかしさがこみ上げた。
 恥ずかしさのあまり足を震わせる、そんな真宵を千尋はじっくりと観察した。


「おっ、お姉ちゃん、もういい?」
「ダメよ、真宵」
 懇願する妹の言葉に対し、千尋は厳しい言葉に真宵はさらに恥ずかしさを募らせ、瞼を閉じた。
 瞼を閉じ羞恥に震える妹を前に千尋は、ゆっくり立ち上がり、自分の着ている服に手を掛けた。
 仕事着でもある黒いスーツ、普通の下着店では滅多に見る事のない大きなブラジャーに黒のTバックとガーターベルト。それぞれ何の躊躇いもなくテキパキと千尋は脱いでいった。
「真宵、目を開けなさい」
「えっ……おっ、お姉ちゃん?……」
 自分と同じく一糸まとわぬ姿になった姉を前に驚く真宵。千尋は堂々と妹に対して自分の体を堂々と示していた。
「しっかり、私の体を見なさい、どうなってる」
「おっ、お姉ちゃん」
 真宵は自分に比べて堂々と裸になっている姉の体をマジマジと見つめた。
 千尋の体は、未成熟な真宵の体と比べ、とても成熟した体を誇っていた。
 長くまろやかな肉感的な太もも。ボリュームのある安産型の大きなヒップにしっかりとくびれたウエスト。
 そして何よりも素晴らしい充実を示す、メロンの様に大きく丸い乳房は透き通るように白く艶やかに張りつめ圧倒的な存在感を誇っていた。
「おっ……お姉ちゃん……」
 同じ血を分けた姉妹とは思えぬほど成熟した姉の体。そんな姉の肉体を前に真宵は自分の体がいかに貧相な物か思い知らされたかのように恥ずかしげに身を縮ませた。
「いいこと、真宵、恥ずかしがってはダメよ、恥ずかしがれば、それはすなわち心を閉ざすこと、霊を拒絶することになるわ」
「でっ、でも……」
 ぐずる真宵に対して千尋は真宵の手を取り、そっと自分の豊かな胸へと導いた。


「おっ、お姉ちゃん!」
「ほら、真宵の好きなおっぱいよ、真宵、子供の頃、私のおっぱいがなければ寝付けなかったでしょ」
「おっ、お姉ちゃん!」
 子供の頃の恥ずかしい赤裸々な思い出に真宵は顔を赤らめる。
 子供の頃の真宵は、とても元気な子だったが臆病で怖がりな面もあり、夜は千尋と一緒でなければなかなか寝付けなかった。
 そして、当時、膨らみ始めた千尋の胸をよく枕代わりにしていた。
 千尋は妹の手を自分の胸に押し当てながら包み込むように真宵を優しく抱き締めた。
「いいのよ、真宵」
 優しく言う姉の言葉に真宵は、それまで感じていた恥かしさが霧散していくのを覚え、千尋の、とても柔らかな深い胸の谷間に顔を埋めた。
「気持ちいい、真宵?」
「うん、凄く落ち着く」
 姉の柔らかい胸、頭を優しく撫でられる真宵はとても穏やかに安らいだ調子で答える。
 そんな真宵の目の前に、姉の少し大きめのピンクの乳頭が見えた。
「吸ってごらんなさい、真宵」
「えっ?」
 自分の乳首を見つめる妹に対して千尋はそっとささやいた。
「いいから、吸いなさい」
 真宵は千尋に言われまま姉の胸の乳首に唇を付けた。最初は恥ずかしが先走ったが、形だけの、ただ口に含んだけだったが、それでも姉に包まれる様な優しい包容に真宵は次第に千尋の乳首を吸い始めた。


「あんっ……」
 真宵の口の中で姉の乳首が微妙に変化しシコり始めると同時に千尋は声を漏らした。
 真宵は、そこで姉の乳首から顔を離し千尋の顔を見上げた。千尋の表情は若干蒸気した表情した表情で妹を見つめた。
「おっ、お姉ちゃん……」
 熱っぽく見つめてくる姉の姉からの視線に、真宵は千尋の雰囲気が少し変わった事を敏感に感じ取った。
「真宵、今から本番に入るわよ、しっかりと覚えるのよ」
「えっ?」
 戸惑う真宵に千尋は実の妹と自らの唇を重ね合わせた。
 口づけされた事に、真宵は最初は何をされたのか理解できなかったが、状況が分かるとジタバタと抵抗を始めた。
 しかし、千尋は真宵の抵抗に動ずることなく、そのままベッドへと真宵を押し倒した。
 背中いっぱいにベッドのスプリングが弾む感触を感じた真宵は、その拍子に口を開いた、そして、その口が開いた瞬間に千尋は真宵の口内に舌を差し込んだ。
(あっ……おっ、お姉ちゃんの舌が……)
 真宵の口内に侵入した千尋の舌は、真宵の歯茎や歯の裏を舐め、真宵の舌を探り当てると舌を擦り合わせた。
 真宵は自分の口の中で大胆に蠢く姉の舌の感触に、背筋がゾワゾワと這い上がる様な感触を覚え体全体をよじらせて反応した。
「うっ……ううん……うぅぅ……」
 姉妹の口づけは一分以上続いた、そして、真宵がくぐもった声を発した時、千尋はようやく妹の唇を解放した。解放すると真宵と千尋の唇の間に煌く糸が引かれた。
「おっ、お姉ちゃん……」
「いい、真宵、何度も言うけど、体を委ねるのよ」
 千尋は真宵に言い聞かすと、本格的に妹に対する愛撫を開始した。


 真宵の細い首筋から肩胛骨にキスの雨を降らし、耳・首筋・脇の下・乳首などを時間を掛け丹念に舐め尽くす。
 そして、ほぼ平行線を描きつつ不思議と弾力を感じさせる真宵の胸に到達すると、千尋は円を描くように舐めながら中心部の可憐な突起を責め始める。
 舌で転がしわざとチュッチュッと音を鳴らしては吸い上げ、軽く甘噛みをする。
 真宵は、そんな姉からの愛撫に肌を泡立たせ身体を小刻みに震わせては感じている事をしっかりと千尋に伝えた。
「ふあん……」
 巧みな姉の愛撫に真宵は初めて声を漏らした。自分の意志とは関わらず漏れた。その声に千尋は顔を上げた。
「フフ……」
 真宵の声に千尋は嬉しそうに微笑むと。真宵のお腹に舌を滑らせ臍の下。真宵の下腹部へと体をずらしていった。
「あっ!……やっ、やだ、お姉ちゃん!」
 真宵の緩んだ股間に体を割り込ませる千尋。真宵は股を閉じようとしたが、もうすでに遅く、千尋は自分の妹の秘所に視線を降り注がせていた。
 真宵の秘所は細く繊細な密毛が若草のように楚々と生え広がり、若草の奥には薄い肉付きの、清純な美しいパールピンクのスリットに透明な蜜がたまっていた。
「みっ、見ないで、お姉ちゃん!」
「フフ、すっかり真宵も成長したわね」
 真宵は、姉に自分の最も恥ずかしい場所を観察されている事に火を吹かんばかりの恥ずかしさに襲われては声を張り上げる。
 しかし、そんな妹の悲鳴を尻目に千尋は薄い真宵の繊毛を手でサワサワと触り、指に絡めて弄びながらフーッと真宵の恥丘全体に息を吹き掛けた。
「おっ、お姉ちゃん……」
 吹きかかる息に体を大きく震わせる真宵。そんな真宵の反応を楽しむ千尋はそっと真宵の未踏の花園に、ついばむように隅々までキスをしていく。
「やっ、やめて、お姉ちゃん、汚い、汚いよ」
「真宵のだから汚くはないわよ」
 自分の秘所をついばまれる真宵は恥ずかしさのあまり泣きそうに訴えるが、対照的に千尋は落ち着いた様子で答えては、本格的にクンニリングスを開始した。

「ふぅ…あんっ…」
 ザラついた千尋の舌は真宵の閉じた縦筋を、何度もなぞるよう舐め上げた。そして、真宵の滲みわき上がる妹の蜜を舌でかきまぜると、真宵は声を漏らした。
「ふふ……」
 漏れ初めた妹の声に千尋は笑みを浮かべた。
 そして、両手で妹の花弁をそっと開き、それまで上唇に隠れていたクリっとした肉芽に舌を伸ばした。
「うっ…あっ…あああっ…んっ…」
 千尋の愛撫がクリトリスに届いた瞬間、真宵は一際、高く声を出した。
 今まで何度か手で自分の秘所に触れる事はあっても、最後は怖くて自慰に至らなかった真宵の秘所に対して千尋は存分に容赦なく肉芽を責め立てた。
「んっ、ああっ……ああんっ…」
 意識にもやがかかり、躊躇う事なく声を出し始めた真宵。千尋はそんな妹の肉芽を器用に舌で皮を剥き、唇でつつき唾液をまぶしては吸い上げる。
「んっ、あっ、ああっ!……」
 押し迫った快感が意表をつくように真宵の背筋を駆け上がり、真宵、今までで一番、大きな声を出した。
(ああ、気持ちいい…、すごく気持ちいいよ…)
 快感が全身を抜けた後、真宵は目尻を濡らしながら自分自身がとろけるような快楽を覚えた。
「どう、真宵?」
 真宵が達した事を確認した、千尋は妹の秘所から口を離し感想を尋ねる。
 しかし、真宵はどう答えていいか分からず、顔を真っ赤にさせていると、千尋は体を起こし反転させては真宵の目の前に自分のお尻を向け、ちょうどシックスナインの体勢をとった。
「えっ?」
 真宵の目の前に迫る千尋の秘所は真宵のそれとはまったく違い、ぷっくりとした恥丘に黒々とした茂み群生し、肉付きの良い花弁に平均よりも大きな肉の芽が突き出ていた。
(こっ、これがお姉ちゃんの……)
 常に理知的で凛としたたたずまいを誇る千尋からは想像も付かない淫靡で成熟した秘所。真宵は改めて見る内に、何とも言えない気持ちになりつつ唾を飲み込んだ。


「真宵、私にも、さっき私がしたようにやって見せて」
「えっ」
 姉の秘所を目の前にして戸惑う真宵に対して、千尋は舐めるように要求してきた。
 真宵は、そんな姉からの要求に更なる戸惑いを覚えたが、自分の意志とは関わらず、体の中にくすぶる快感が、本能的に何かを求めるように真宵はソッと姉の秘所に唇を付けた。
「あん……」
 妹の唇が自分の花弁に触れたと同時に千尋は声を出し、そして、モジモジと内股を摺り合わせ、まだ物欲しげな妹の秘所に再び唇を付けた。
 それから実の姉妹によるシックスナインはしばらく続けられた。部屋内にピチャピチャと、どちらかともなく粘液の攪乱する音が響き合い、部屋内に綾里姉妹の濃密な香りが満たされた時、ふと、千尋は妹の秘所から唇を離した。
「あっ……」
 姉の唇が自分の秘所から離れると同時に真宵は声を出した。
 千尋は体を起こしシックスナインの体勢を解くと、真宵に向き直り、ちょうど真宵の頭の上、ベッドの枕元にある引き出しを開いては、ある物を取り出した。
「おっ、お姉ちゃん!……」
 ぼんやりとしていた真宵は姉が取り出した物に対して驚きの声を上げた。それは革バンド付き双頭ディルドーだった。
「なっ……なにするの……お姉ちゃん?……」
 それまでまどろむような感覚が一気に消し去り、緊張と不安を覚えながら聞く真宵。そんな真宵に対して千尋は真剣な表情で答える。
「今度は、これでするのよ」
「えっ?……」
 咄嗟に理解出来ない答えに真宵はジッと千尋の様子を伺った。
 千尋は膝立ちの状態でディルドーの先端を妹の健気な愛撫によって濡らされたクレヴァスにあてがう。
「うっ……うん……」
 目を閉じディルドーを中に埋め込もうととする千尋。真宵は、そんな姉の光景に悲痛な眼差しを送る。
(ダッ、ダメ……やめて……)
 姉の中に男の性器を模した張り型が埋め込まれていく。その光景に真宵は、愛する姉が自分のまったく知らない男を受け入れているかのような連想が思い浮かびあがった。
 しかし、しっかりと真宵によって濡れた千尋の秘所は難なくそれを受け入れていった。


「ふう……」
 ディルドーを全部埋め込み、ベルトで位置を固定した千尋は息をつき、長い艶やかな髪をかき上げる。すると豊満な胸も、それに合わせてブルンと揺れた。
「真宵、いいわね」
「えっ?」
 姉の姿に呆然とショックを受けていた真宵に告げられる言葉。真宵の視線は千尋の股間、姉の中に埋められた張り型の、もう一方を注目した。
「えっ……ウッ、ウソ……わっ、私……」
 姉が次に何をしようかと分かった真宵は恐怖で顔を引きつらせ、体を起こしてのけぞろうとした。
 しかし、そんな妹の反応を見透かしたかのごとく、千尋は真宵の腕を掴み、自分の体を被せるようにして真宵を押さえつけた。
「おっ、お姉ちゃん!」
 姉の体の重みによって押さえつけられる真宵は苦しげに声を出す。
「真宵、私だって本当はしたくないわ。でも、これも真宵の為を思ってしているのよ」
「やっ、やだ、そっ、そんなのやだ、絶対にヤダ!」
 姉の諭し言葉に首を振って嫌がる妹。千尋はそんな妹に対して軽く頬を叩いた。
「あっ!」
 頬を叩かれた真宵。痛みはまったくなかったが、それでも姉から手を上げられたショックが全身に駆け巡った。
「真宵、自分の体を開く事が出来なければ一生、霊媒は出来ないわよ」
「おっ……お姉ちゃん……」
「それでも、いいの?」
 厳しく真宵を見つめる姉の視線。その厳しい視線に真宵は瞳を潤ませ自然にポロポロと涙をこぼれさせた。
「ヤダ……こんなのヤダよ……お姉ちゃん」
「与えられる感覚に体を解放するの、自分の体のすべて開くのよ」
 本格的に鳴き始める妹に千尋は構うことなく諭しつづける。
(真宵……)
 千尋は、泣きじゃくる妹に対して心の中で躊躇いが生じ胸が突き刺さるような痛みを覚えるが、それでも真宵のこれからの事を思えば、やめる理由にはいかないと再度、決心した。


 千尋は固く閉ざした真宵の股を強引に割って入り張り方の先端を真宵のクレバスに押し当てた。
 あてがわれた瞬間、真宵は腰を逃そうとするが千尋はがっしりと真宵の腰を掴み逃さなかった。
「おっ、お姉ちゃん……」
「真宵、私の事、好き?」
 千尋は妹に対して切なげに質問した。その質問にすぐには答えなかった。だが、いつも大好きな姉の千尋に見つめられる内に真宵はうなづいて答えた。
「私も好きよ、真宵……」
 真宵からの返答を受けた千尋はホッと安らいだ笑みを浮かべつつ、真宵の背中に手を回し、体を密着させては、ゆっくりと腰を前に押し出した。
「ああああっ!!」
 ディルドーの先端は千尋の腰の動きに合わせて、入口を守っている閉じきった襞が押し広げられ全身を引き裂かれる様な痛みが体中に走り抜けた。
「痛い……痛い……痛いよ!……」
 真宵は体をよじりながら千尋の予想以上に激しく痛みを訴えた。
 ディルドーはそれほど大きくな物ではなく、一般男子の平均を少し下回るほどの大きさ、そして充分に濡らしたつもりであっても狭隘な真宵の膣は、千尋の張り型を強く阻んでいた。
「真宵」
「痛い、痛いよ、お姉ちゃん」
「真宵、頑張って」
 痛がる妹を励ましつつ、真宵の両手を取り、自分の乳房を握らせた。
 真宵は挿入の痛みを感じる度に、千尋の豊満な乳房を形がひしゃげるほど強く揉み付ける。
 千尋はそんな胸の痛みを感じつつ、慎重に真宵に痛みを与えないよう、数ミリずつ挿入を深めていった。
 そして、全部入りきったのを感じると、改めて自分の妹の顔を見つめた。


「痛いよ……お姉ちゃん……」
 いつも明るく可愛らしい表情を涙で濡らす真宵。そんな妹の表情に千尋は胸が締め付けられる感触、覚えつつ、優しく穏やかに言った。
「大丈夫よ、真宵、今、ちょうど全部入ったから」
 千尋は真宵の頭を撫でては舌で涙を拭う。
 そんな姉の優しい仕草に真宵は、いつもの例えようもない安心感を感じた。
「おっ、お姉ちゃん……」
「なに、真宵」
「私、頑張る……お姉ちゃんの為に、だから……」
「真宵……」
 それまで泣き顔だった、真宵は表情は涙に濡れながらも強く決心したかのように千尋に向かって力強く言った。そんな真宵の言葉を受けて千尋は妹の健気さに胸が打たれる思いがした。
「いい、動くから、耐えられそうになかったら言うのよ」
「うっ、うん……」
 千尋は一切の迷いを拭いさり、ゆっくりと妹の膣の中に埋め込まれたディルドーを律動しはじめ、真宵は必死に歯を食いしばって痛みを堪えた。
 予想以上に狭隘な真宵の膣内。ほんの小さな動きでも真宵の膣内はディルドーを強く巻き締めててくるのを千尋はディルドーを通してしっかりと自分の膣で感じつつ腰を振るった。
「……ん……ん……んん」
 少しディルドーが動くたびに真宵は首を振り言葉にならない声を漏らす。
 そんな真宵の健気な姿に千尋は胸が熱くなるのを覚える中、突然、真宵は大きな声を漏らした。
「あっ、あああ!!」
「真宵!?」
 不意、声を張り上げた真宵に対して心配になって声を掛ける千尋。しかし、そんな千尋に対して真宵は首を振って答えた。
「ちっ、違うの……痛いけど……痛いけど……なにか、違うの……」
「真宵……」
 千尋は真宵の言葉を受けて、真宵の変化、真宵が感じてきている事を確信した。


「大丈夫よ、真宵、しっかり感じるのよ」
 千尋は、そう真宵を安心させつつ、それまでの腰の運動に変化を付け、より大きく、より早く、本格的に腰を動かし始めた。
「んぅっ…… あっ、 あっ、ああぁっ……ふぁっ!」
 しなやかな律動が真宵の膣肉を掻き乱しては痛み混じりの快感が波紋のように広がり柔肌を震わす。
 そして、ディルドーの先端が真宵の子宮口にまで届くと純粋な快感が背筋を駆け上った。
 真宵はほどなくして自然、姉の腰の動きに合わせて自分の腰を振るっていた。
「ああん!……」
 声を出したの真宵ではなく千尋の方だった。
 千尋もいつしか真宵の狭隘な膣内の奥にある子宮口を突きながら、確実に自らの子宮へと返ってくる反動に次第に我を忘れて抽送運動を速めていく。
 二人の姉妹は確実に快感を共有するようになっていた。
「あっ……おっ、お姉ちゃん……何か……来る、きそう!」
 真宵は下半身に覚える疼きにも似た充溢感が自分では押さえきれないほど急速に高まる中、必死に姉の名前を呼んだ。
「いっ、いいわよ、真宵……イッ、イキなさい……」
 千尋自身、自らの限界までの距離感をはっきりと感じる中、その重量感のある大きな胸を激しく踊り狂わせ、妹の膣内をぐちゃぐちゃにかき回した。
「あっ、あっ、ダメッ、イ、イクッ、イッちゃううぅぅぅっ!!」
「あっ、わ、私も……ああああん!!」
 千尋と真宵の二人の姉妹は同時に部屋いっぱいに歓喜の絶叫を重ね合った。
 そして、千尋は糸が切れたかのように、脱力して妹の体に身を重ね。真宵は、そんな姉を受け止めるかのように抱きしめた。


 千尋と真宵は大きな波が小さな波に変わっていくまでの時間、一緒に感じ合った。そして互いにようやく落ち着くと千尋が口を開いた。
「真宵」
「お姉ちゃん」
「どうだった、真宵、この感覚よ、この感覚が霊媒にとって大切なのよ」
 千尋は今回の事、真宵に対して最も伝えたかった事の確認をする。すると真宵は千尋の言葉にいつも見せる可愛らしい笑顔で答えた。
「うん、最初は痛かったけど、凄く気持ちよかった」
「真宵」
 分かったような分かってないよう真宵の返答に千尋は少し困った表情を見せつつも、真宵の明るい笑顔を見るうちに千尋も自然に笑みがこぼれた。
「そうね」
 千尋はそう言っては真宵の唇と自分の唇を重ね合わせた。
最終更新:2006年12月12日 20:07