成歩堂×御剣×冥

どこなの、ここは……。
彼女は見慣れないコンクリートの天上をぼんやりと見上げた。
頭をひとつ振る。
自分の家ではない。行きつけのホテルのようでもない。
起き上がろうとして、手も足も動かない事を自覚した。
いや、正確には動かないのではなく何かに繋ぎとめられている。
自らがおかれた異常な状況に、狩魔冥はやっと昨夜自分に起こった事を思い出した。
くすりと傍らから笑う声が漏れた。
「やっとお目覚めですか。狩魔検事」
声の方向へ首を廻らせるとすぐ横に、昨夜自分を拉致し、乱暴狼藉の限りを尽くした男を見出した。
「成歩堂 龍一……」
冥は何とか気丈に振舞おうとする。
「こんな事をして、ただで済むと思っているの!!」
成歩堂は太い笑みを浮かべて答えた。
「そんな格好で言われても、何の説得力もありませんね」
その言葉に、自分が現在どんな状態であるかを想像して、冥の頬に朱がはしった。
彼女はいま、粗末なパイプベッドの上で両手両足の自由を奪われている。
両腕は手首を手錠で繋がれ、そこから頭上のパイプに結び止められていた。
両足は大きく左右に開かされてそれぞれ足首を足下のパイプに結ばれており、掛け布団はおろか、衣服も一切着けていない。
成歩堂は冥の足元に移動して笑みを浮かべた。
「とてもいい眺めだ。昨夜僕が中出ししたヤツがまだ溢れてる。そういえば初めてだったんですね。うっすらピンク色だ」
度重なる辱めに流石に堪えきれなくなったのだろう、冥の瞳に涙が浮かんだ。
再びベッドサイドに歩み寄った成歩堂は、その涙を指ですくって、メイの目の前でひと舐めした。
「狩魔検事が気絶して今目覚めるまで約3時間かな……たっぷり観賞させていただきました」
そして冥の耳の側で囁く。
「こんな素敵な眺めを独り占めするのはどうかと思ったんで、お客さん呼んでおきましたよ。……もう来る頃かな」
羞恥に赤く染まっていたメイの顔から血の気が引いた。
まるでタイミングを見計らったように、成歩堂の言葉とほぼ同時で鉄の扉が開く音が室内に響いた。

「成歩堂、こんな時間に呼び出すとは、何の……!!」
文句を言いながら部屋へ入ってきた声は最後まで言葉を紡げなかった。
その声に冥は更なる絶望を感じた。
声の主は紛れもなく御剣 怜侍のものだ。
御剣は最初絶句して、それから怒声をあげる。
「成歩堂!これは一体何のまねだ!!」
掴みかかろうとする御剣を成歩堂は器用にかわし、壁のスイッチを入れる。
室内の明かりが消え、同時にプロジェクターTVのスイッチが入った。
そこに大きく、冥と成歩堂の数時間前の痴態が出される。

蕩けるような嬌声の合間に、ぐじゅぐじゅと濡れた肉を擦りあう音が室内に大きく響く。
『いやぁっ……』
後背位で尻を高く上げさせられ、激しく突かれて喘ぐ冥に成歩堂は笑う。
『何が嫌なのかな。こんなに自分で腰振っといて』
『うそよ…そんなの……はぁっ』
成歩堂の腕は上下の突起を容赦なく攻めたてる。
『ああ…やめてぇ……ちがうのっ…はぅ………レイッ』

御剣は理解の範疇を超える展開のうえに、いきなり自分の名前を呼ばれ、さらに動揺する。
「な?あのとおり、彼女は僕とヤッてる最中なのに、お前の名前ばっかり呼ぶんだよ」
大仰に肩をすくめて成歩堂は御剣に対峙する。
「だからお前に連絡したのさ」
御剣の息が、成歩堂に掴みかかった時とは別種の荒さに変わる。
冥を振り返った御剣の瞳には、怜悧な彼のものとは思えないような光が浮かんでいた。──獣の輝きが。
「レ…イ……?」
冥は、こんな姿を御剣に見られ羞恥に震えながらも、彼ならば自分を救ってくれる、そう思っていた。
だが──。

「狩魔検事、御剣にはねーこの部屋に入る前に、ちょっと薬を飲んでもらったんだ。──欲望に忠実になれるお薬をね」
さも面白いというふうに成歩堂は御剣に囁く。
「とりあえず前は処女を頂いちゃったんだけど、まだ残ってるからさ。そっちはお前に任せるよ」
御剣の返答はない。が、彼は冥に歩み寄り、ゆっくりと上着を脱いだ。

御剣は冥の戒めを解いたが、彼女の両手は彼に強く押さえ込まれていた。暴れる冥にキスする。
「レイ…やめっ……」
縮こまる冥の舌を、御剣は乱暴に自分の舌に絡め、冥の唾液を吸いながら、己の唾液を冥の喉に流し込む。
「お願い、助けて…」
冥は泣いて懇願したが、彼はそれを無視した。
御剣は視線で合図し、成歩堂は心得たとばかりにうつ伏せにされた冥の両腕を拘束した。
先程のビデオのように高く尻を上げるポーズを強いられた冥は、屈辱に涙を流す。
白い双丘の間は紅く色付き、最も色の濃い小さく窄まった場所に御剣は舌を這わせた。
「!……」
御剣は窄まりを柔らかく舌で愛撫する。時に硬くした舌をまだ硬いアヌスに挿し入れる。
日頃排出するばかりの場所に侵入しようとする温かなものを感じ、彼女は狼狽する。
「いやっ…」
しかし冥は嫌悪感の一方で、じわじわと何かが下腹部から這い登ってくるのを感じた。
「いや…あぁ」
徐々に彼女の声が蕩けてくると、成歩堂の精液を溢れさせていた女陰から彼女自身のジュースが流れ始めた。
それに気付いた御剣は、舌を挿し入れたまま人差し指にその液を塗りつける。
十分に指に愛液を絡めると舌を離し、ゆっくりと人差し指を侵入させた。
舌でほぐされたアヌスは、容易に指を一本呑み込む。
「は…あッ……」
舌よりも硬く太い男の指を冥は感じた。
御剣は最初ゆっくりと、しかし少しずつ速度を速めながら抽送を続ける。
「んっ…んっ…んっ………」
突き入れ、引き出す、それにあわせて冥の声が漏れた。

冥の気付かないうちに御剣の指は二本に増やされていた。単調に抽送するだけでなく二本の指は交互に出し入れされ、時には左右や上下に開かれた。
不意に指の感触が体内から消えた。
「あ…………」
冥は思わず喪失感を持っってしまった自分を恥じた。
しかし次の瞬間に、指よりももっと太いものが入り口にあてがわれた事に気付く。
それが何であるかはすぐに理解できた。
恐怖と共に期待が冥の頭をもたげた瞬間、これまでとは比べ物にならない大きさに入り口が開き始めた。
「あ…く……………」
侵入してくる痛みと鳥肌立つような感触、そして体の芯でそれを求める疼きを冥は同時に味わっていた。
ゆっくりと、少しずつ確実に、犯されてゆく自分を感じる。
先から冥の両腕は自由になっていたが、すでに抵抗する気力はなかった。

御剣は奥まで入りきった自分自身を今度はゆっくりと抜く。抜き取る寸前まで身体を引き、再び突き入れる。
「は…あぁん」
何度かゆっくりと抽送するうちに、再び冥の声が蕩けてきたのを確認し、徐々に腰の動きを速くする。
冥の中は柔らかくキツい。それを味わい、彼女を征服する悦びを御剣は感じていた。
目を瞑り、冥の感触を愉しむ御剣に成歩堂が声をかけた。
「御剣すごいな。僕も雑ぜてほしいなぁ」
御剣が声の方向に視線をやると、成歩堂がベッドサイドに大きな姿見を置いていた。
御剣は成歩堂にうなずくと、バックから貫いていた冥の身体を自分の上に乗せる。
「く…う……」
座位にされ、自分の体重でこれまでよりもいっそう深く繋がれた。
「冥……さぁ目を開いて、見てごらん」
これまで終始無言だった御剣の声に、冥は震えた。そして恐る恐る目を開く。
冥は大きく開かされた足の間に、極限までアヌスを開き御剣を咥え込む自分を見た。
そしてその上の口からぬるぬる光る液体を溢れさせている。
「いやぁっ……あッ」
あまりの痴態に全身をピンク色に染めた。
「ほら、あんなに美味しそうに私を食べている」
掠れた御剣の声で、貫かれた場所から背中を快感が駆け昇った。

「大洪水だ」
法廷で証人の嘘を見破ったような笑みを浮かべて成歩堂は冥に近づく。
「洪水ってより、物足りなくて涎たらしてるのかな」
「や…やめて……」
成歩堂の意図に気付いた冥は恐怖に震えた。
そんな冥にはお構い無しに、成歩堂は腕を伸ばす。
「大丈夫。もっと気持ちよくしてあげますよ。狩魔検事」
「ひッ…あああッ!!」
成歩堂は冥に一気に突き入れた。
「あ…ぐ………」
同時に御剣と成歩堂は激しく動き始める。
御剣は冥の腰を上下に激しく揺さぶり、成歩堂は己の腰を彼女に激しく叩きつける。
「やぁっ…ああっ…ああっ…」
ぐちゃぐちゃと卑猥な水音と冥の喘ぎ声、それにふたりの雄の荒い息が室内に満ちる。
冥の声が次第に高くなり、彼女の体内が小刻みに震え始めたとき、成歩堂も御剣も限界を感じた。
極限まで高まった冥の喘ぎが、くぐもった吐息とも声ともつかない音色に変わった瞬間、御剣と成歩堂も同時に彼女の胎内に白濁液を放出した。

絶頂で気絶した冥が目を覚ますと、体内にまだふたりはいた。
先程と前後入れ替わって冥を犯しているようだった。
彼女はただされるがままになっていた。何もかも、どうでもよかった。
そんな虚ろな彼女の耳に再び扉の開く音が響く。
「急に呼び出すなんて、何の用ッスかー?」
声が聞こえたが、感情の麻痺した彼女はもう何も感じなかった。
「まだまだお楽しみはこれからですよ、狩魔検事」
そう言った声に、それもいいかもしれない、それだけ思って、彼女の心は彼らが吐き出した白濁液と同じ色になった。

END
最終更新:2006年12月12日 20:08