えらい

最終更新:

hidagorin

- view
管理者のみ編集可

えらい


意味:苦しい・つらい
漢字:

説明:
 現在の共通語として、この「えらい(偉い・豪い)」の意味は、 優れている・人に尊敬されるべき立場にある、が最も一般的で、
「えらいことになった」といった、思いもかけない・とんでもない。
「えらい騒ぎになってしまった」といった、普通あるべき状態より程度が甚だしい・ひどい。 (浮世風呂)

という意味もあります。ここまでは、日本人なら誰でもわかりますね。
次に、「苦しい・痛い・つらい」、という意味に使われることがあります。 (新版歌祭文)
飛騨では、頻繁に使われる言葉で一般的に使われる”苦しい・つらい”より、広く使われます。 ただし、これは、飛騨特有の方言ではなく、東海・関西など西日本ではよく使われているようです。 一方、東日本では、あまり耳慣れない言い方で、私も関東に住んでいた頃「何を威張っているの?」 なんて勘違いされたこともありました。
ひとつの言葉で、たくさんの意味があるのは、長い歴史と地方から地方へと言葉が伝わっていくうちに 少しずつ変化していった証拠でしょう。情報メディアが発達した今では、新しく発生した言葉も、 正確かつ瞬時に伝わるので起こりにくい現象です。

使用例:
「昨日から風邪ひいてなぁ、熱が出てでーれえらいんやさ。(えーれんやさ。)」

翻訳:
昨日から風邪をひいて、熱が出てとてもつらいんだ。

注釈:
飛騨の人にとって、風邪をひいた時は苦しいのでも辛いのでもなく、間違いなく’えらい’んです。 微妙に意味合いが違うんですねぇ。「でーれ」は、’とても’の意。
目安箱バナー