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*捻り込み #ref(hinerikomi.jpg) L:捻り込み= {  t:名称 = 捻り込み(技術)  t:要点 = くるりと、背面飛行、落下  t:周辺環境 = 空中 #contents() *解説文 -ペンギンはあの技でこの海のエースにのし上がったんだ!   エヅタカヒロの絵本、「緋色のペンギン」より 捻り込みとは航空技術の一つである。 前方への攻撃を主とする空戦において、攻撃を喰らうことがない相手の後ろの位置。 そこを取る事は空中戦での優位の一つである。 かつてプロペラ機が主流だった時代に生み出されたこの技術は、速度の遅さというハンデを逆手に取るというマニューバである。 「ということらしい」 「え、またこのパターンなの。また無茶な特訓なの」 「名物になりつつあるな」 40回目のシミュレーションが失敗したところで、我々は再度理論を見直すことにした。 「…要するに速度差を利用して、機体を背面飛行させてひねりながら落下させることで旋回する半径を小さくすることで速度を落とさず、結果後ろを取るって事だろ?」 「大体そんな感じ」 「…ジェット噴射で飛ぶ機体で同じことするの?」 「うむ」 天を仰ぐ。何言ってんだこいつ…という表情を天に向ける。うむ、きっと天も諦めろって言ってるよ。 「どうやれというんだ。プロペラと違ってエンジン回しながらそのまま突っ込むという訳にはいかんと思うんだが」 「逆噴射とかすればいいじゃん」 「馬鹿だろお前。そんなことしたら機体が吹っ飛ぶわ!」 「うーんうーん、ジェット機で同じこと?やれなくもないけどスロットル操作と速度調整がシビアすぎる…」 「…すげーGがかかりそうだなそれ」 ここに至って我々は、理論に行き詰った。 そりゃそもそもプロペラ機で運用された技術なのだから、ジェット機の速度でも使えるようにするにはマニューバ―を見直す必要があるのだ。 果たしてもはや数を数えられなくなったシミュレーションの最中であった。 「上に上がってから何か別の方法で速度を保ちつつ半径を縮められない?」 「理屈の上では飛行機なら普通に相手が回る前にうまいこと速度を調節しつつ、宙返りしながら落下して後ろ取ればいいんだろうけど」 「航空機マニューバとしては当然それでいいんだけどさ、人型で使う場合だよ」 「考えないようにしていたのに…」 「航空機で考えるからいけない。そっちは人が飛んでる状態で考えてみてよ」 結果、 「いっせーの!」 高速で空を飛ぶうささんが、思い切り足を振り上げて 「せっ!」 勢いをつけながら、さながらオーバヘッドキックから棒高跳びの背面飛びのように体勢を変え、再びジェットを全開にして背面飛行へと移る。 「で、こっから!」 武器を持ったまま旋回を加える。ここからの理屈はプロペラの捻り込みと同じなのだ。 「こうでしょ!」 足りないなら手も使う。ひねりを再度加えながら、通常の飛行体勢へと戻していく。 ぎゅるり、とGに耐えながら機体が軌道を描く。これが、そうこれこそが捻り込みだ。 相手の背後へと回り込むための必殺技は、ここに完成した。 *スタッフ 文章: イラスト:
*捻り込み #ref(hinerikomi.jpg) L:捻り込み= {  t:名称 = 捻り込み(技術)  t:要点 = くるりと、背面飛行、落下  t:周辺環境 = 空中 #contents() *解説文 -ペンギンはあの技でこの海のエースにのし上がったんだ!   エヅタカヒロの絵本、「緋色のペンギン」より 捻り込みとは航空技術の一つである。 前方への攻撃を主とする空戦において、攻撃を喰らうことがない相手の後ろの位置。 そこを取る事は空中戦での優位の一つである。 かつてプロペラ機が主流だった時代に生み出されたこの技術は、速度の遅さというハンデを逆手に取るというマニューバである。 「ということらしい」 「え、またこのパターンなの。また無茶な特訓なの」 「名物になりつつあるな」 40回目のシミュレーションが失敗したところで、我々は再度理論を見直すことにした。 「…要するに速度差を利用して、機体を背面飛行させてひねりながら落下させることで旋回する半径を小さくすることで速度を落とさず、結果後ろを取るって事だろ?」 「大体そんな感じ」 「…ジェット噴射で飛ぶ機体で同じことするの?」 「うむ」 天を仰ぐ。何言ってんだこいつ…という表情を天に向ける。うむ、きっと天も諦めろって言ってるよ。 「どうやれというんだ。プロペラと違ってエンジン回しながらそのまま突っ込むという訳にはいかんと思うんだが」 「逆噴射とかすればいいじゃん」 「馬鹿だろお前。そんなことしたら機体が吹っ飛ぶわ!」 「うーんうーん、ジェット機で同じこと?やれなくもないけどスロットル操作と速度調整がシビアすぎる…」 「…すげーGがかかりそうだなそれ」 ここに至って我々は、理論に行き詰った。 そりゃそもそもプロペラ機で運用された技術なのだから、ジェット機の速度でも使えるようにするにはマニューバ―を見直す必要があるのだ。 果たしてもはや数を数えられなくなったシミュレーションの最中であった。 「上に上がってから何か別の方法で速度を保ちつつ半径を縮められない?」 「理屈の上では飛行機なら普通に相手が回る前にうまいこと速度を調節しつつ、宙返りしながら落下して後ろ取ればいいんだろうけど」 「航空機マニューバとしては当然それでいいんだけどさ、人型で使う場合だよ」 「考えないようにしていたのに…」 「航空機で考えるからいけない。そっちは人が飛んでる状態で考えてみてよ」 結果、 「いっせーの!」 高速で空を飛ぶうささんが、思い切り足を振り上げて 「せっ!」 勢いをつけながら、さながらオーバヘッドキックから棒高跳びの背面飛びのように体勢を変え、再びジェットを全開にして背面飛行へと移る。 「で、こっから!」 武器を持ったまま旋回を加える。ここからの理屈はプロペラの捻り込みと同じなのだ。 「こうでしょ!」 足りないなら手も使う。ひねりを再度加えながら、通常の飛行体勢へと戻していく。 ぎゅるり、とGに耐えながら機体が軌道を描く。これが、そうこれこそが捻り込みだ。 相手の背後へと回り込むための必殺技は、ここに完成した。 *スタッフ 文章:高原鋼一郎 イラスト:はる

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