キノウツン藩国 @ ウィキ

高位西国人+猫妖精+猫先生+猫柔術家

最終更新:

member

- view
だれでも歓迎! 編集

猫柔術家

  • 着用アイドレス:高位西国人+猫妖精2+猫先生+猫柔術家
高位西国人を継承
猫妖精を継承
猫先生を継承


名称:・猫柔術家(職業)
要点:・猫・黒帯・揺れるヒゲ
周辺環境:・高層ビルから落下中
評価:・体格5.06(評価4)・筋力3.38(評価3)・耐久力3.38(評価3)・外見0.67(評価-1)・敏捷1.00(評価0)・器用1.00(評価0)・感覚1.50(評価1)・知識0.67(評価-1)・幸運1.00(評価0)
特殊:
  • 猫柔術家はどんな高いところから落下しても判定に成功する。
  • 猫柔術家は白兵戦行為が出来、この時、攻撃、防御、移動判定は×5.06(評価4)され、燃料は必ず-2万tされる。
  • 猫柔術家は相手を殺害せずに倒せる。
→次のアイドレス:スモーゲッター(職業)、ワイルドキャット(職業)、ミフネ(職業)

高位西国人のHQボーナスで高位西国人+猫妖精2+猫先生+猫柔術家の感覚に+1

イラスト



文章

柔術とは古来より伝えられて来た投げ技や間接技を統合した武術である。
そして猫の間にも、古来より歴史の闇から闇に伝わる柔術がある。その名も人呼ん
で猫柔術。
猫柔術に、相対する二つの流派あり。
一つ、『可愛いこそが正義、心を征するが武術』を掲げる白猫派正統猫柔術
一つ、『身体のあらゆる魅力すら武器として、相手の命を奪うが武術』を掲げる黒
猫派実戦猫柔術
二つの流派は本来一つの流派であったが、流派始まって以来の天才と呼ばれた二人
の門弟が入門した事から始まる
比類なき力と天才的な技のセンスを持ち合わせた「猛虎」黒猫。不屈の心とたゆま
ぬ努力、そして果てしなき優しさを秘めた「若獅子」白猫。
常人ならば十数年かかってようやく届くかどうかの免許皆伝をこの二人、僅か三年
で会得するに至る。
やがて彼らの師であり当時の猫柔術統率者が亡くなると、並み居る高弟達を飛び越
して二人に後継者の白羽の矢が立った。
様々な思惑の末、時の権力者の前で御前仕合を行い、その勝者が流派を継ぐ事とな
った。
そして始まった御前仕合。技も力も互角の両者による死闘は日の出から日の入りま
で続く壮絶な戦いとなった。
そして気力も体力も限界をとうに超えた最後の一合、ついに黒猫が勝負を制するに
至る。
だが黒猫は心優しい白猫が彼に勝利を譲ったのだとすぐに悟り、そしてその甘さに
激昂した。
「もはや同じ天を仰ぐ事敵わず」
そう言い残して黒猫はどこかへと去っていき、その後姿を見せる事はなかった。
この勝負こそ、後まで続く血で血を洗う死闘の始まりになろうとはこの時誰も予想
しえなかったであろう。

時は流れ、白猫が流派を継いで数十年後。思いもよらぬ噂を耳にする事になる。
かつて袂を分かった黒猫が興した流派がひそかに裏の世界で暗躍しているというの
だ。
しかも流派の掟を破り、他人の命を奪う術として…。
かつての友の行いに、そして歳老いた事でその所業を止められぬ自らの身に白猫は
ただ涙を流した。
そして白猫は決意する。黒猫が作り上げた邪悪な猫柔術流派を食い止めんと。
この命潰えた後も、必ず己の遺志を継いだ者達が悲願を果たしてくれる事を願っ
て…
こうして白猫派正統猫柔術と黒猫派実戦柔術の長きに渡る暗闘が幕を開ける事にな
る-

「何ですかこのインチキ本」
ぽい、と浅田が手にしていた本を投げ捨てた。
「待て、インチキ言うな。資料庫から持って来た貴重な資料なんだぞ」
「大体発行元・土津恋書房とかE・ハガネスキー著って書いてある時点で既にイン
チキ通り越して詐欺です詐欺。資料としての価値0です」
「しょうがないじゃないか、他に詳しく書かれた資料ないんだし」
「しょうがないじゃありません。ツン様がご興味を示されてやってみたいと仰られ
ているんですからしっかり調べて下さい」
プープープー(内線)
『ちょっと浅田ー、この袴とかサラシってどうやって着るのよー?』
「はいはい今参りますツンさまー。いいですね、ツン様にちゃんとした説明出来る
ようにまともな資料探しておいて下さいよ」
そう言って浅田は藩王の着替えを手伝いに部屋を出ていく。
後にぽつねんと残された高原は
「ちゃんとした説明と言ってもなー。しょうがない、実技指導頼むか…」
と呟いて溜息をついた

新設された政府直轄防衛所屋上-
『という訳で実技を教えていただく事になりました第68代白猫派正統猫柔術当
主、猫雲斎先生です』
と書かれた黒板を前に稲垣先生が実技指導の先生を紹介する。
ぴょんぴょんと伸びた髭。ふにゃふにゃした口。丸くなった背中。
まごうことなくお爺さん猫であった。
「…どうやって教わるのかしら」
「…そもそも柔術を猫の手足でどうやるのでしょう…」
ふにゃふにゃと猫雲斎が何事か呟くのを稲垣先生が猫耳でこくこくと頷きながら聞
いている。
『疑わしいなら証拠を見せるから誰か相手なさい…と言ってます』
「そうね、本当は物凄い技の使い手なのかもしれないし…」
「わかりました。実験台カモン」
浅田がぱちんと指を鳴らすと、ずるずると高原が引っ張られてきた。
「嫌だと言ったのに…」
「仕事のうちです。さあきりきり働きなさい」
時間外労働だ、とぶつぶつ言いながら高原と猫雲斎が一礼しあう。
じり、と二人がにらみ合う。じりじりと円を描くように動くと、高原が仕掛けた。
次の瞬間、試合を見ていた面々は目を疑った。
「にゃーんごろにゃーん」
猫が、腹を見せて、転がって、甘えている。
「ああかわいいねえかわいいねえ」
そして30過ぎた男がそれを見て猫なで声を出している…!
高原が腹を撫でようと手を伸ばした次の瞬間、猫雲斎が機敏に動いた。
ぱしり、と尻尾が高原の右足に絡まるとそのまま足を払う。
「うお!?」
ずでんどう、と高原が転倒したところへ、みぞおち目掛けて体重を掛けた前足が突
き出される。
猫一匹と侮るなかれ。飛び上がった勢いと猫一匹分の体重がまともに入ると高原は
ぐぇ、と情けない声を出した。
とてとてと猫雲斎は稲垣先生の下に近寄るとまたふにゃふにゃと何事か口にした。
こくこくと稲垣先生が頷いて黒板に何事か書いている。
『何か質問は?との事です』
「「いいえよろしくお願いします」」
こうして猫雲斎先生の元、キノウツン藩国では猫柔術の習得が始まったのである。

ふにゃふにゃにゃ
『ではまず最初の特訓としてここから飛び降りて三回転してみなさい、だそうで
す』
そう書きつつ稲垣先生が猫雲斎と一緒に落ちていった。ネクタイが強風に晒されて
はためいている。
「いながきせんせー!」
慌ててキノウ・ツンと浅田もその後を追っかけて飛び降りていく。
後にはこかされて気絶したままの高原が残されていた。
「…何このオチ」

イラスト(キノウ=ツン:青狸:船橋)
文章(高原鋼一郎)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー