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海の家

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だれでも歓迎! 編集

海の家

L:海の家 = {
 t:名称 = 海の家(施設)
 t:要点 = のぼり,平屋,バイトのおねーちゃん
 t:周辺環境 = 海辺
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *海の家の施設カテゴリ = ,,,国家施設。
  *海の家の位置づけ = ,,,生産施設。
  *海の家の面積 = ,,,m2。
  *海の家の資金収入 = ,,,(生産フェイズごとに)資金+15億。
 }
 t:→次のアイドレス = ビーチバレー大会(イベント),観光客知恵者(ACE),観光客エリザベス(ACE),ほろ苦い焼きそば(アイテム)

観光地よりSHQ継承で生産資金+10億:第2世代
西国人+猫妖精+猫妖精のHQ継承で生産資金+5億:第3世代(参照記事

イラスト

  • 外観


  • 店員のショット


文章

「負けるもんか」
「ムラマサだろうが管理機構だろうが」
「キノウツンの意地をなめるなよ…」

誰かの呟き 11209002

キノウツンは今更ながら西国。砂漠に生きる民です。
港湾地域は以前にも紹介したが大地主であるふみこのプライベートビーチが広がっている他、通常の海水浴場もいくつかあります。
そして観光地であるメイド喫茶が海辺で営業する場合、この海の家スタイル喫茶をとることが最近多くなってきているとか。

平屋建てなのはコスト削減を行ったためで、昨今の資源高騰を受け、生物資源を利用した木造建築となっております。
潮風を吹きぬける形にしたため、通気性は上がりましたが陸からの砂も入ってくるようになりました。
その為、掛ける簾は普通のものより目を細かくして、更に風だけを通すよう薄手の布を貼り付けて砂避けにしています。

ここでの人気メニューは近海産の魚介類を使った一口餃子。
バイトのおねーちゃん扮するノースリーブメイドが鉄板で焼いた熱々のところを戴きました。
ほくほくと湯気のたった餃子の中には、しっとりとした魚肉にみじん切りの葱と大変シンプルな作り。
魚肉の臭みをしょうが汁を混ぜたタレで引き締めることで何個もいけます。正直ビールが止まりません!

鉄板の熱さにも負けず、餃子を焼く姿は萌えとか何とかそういうのではなく、生きるための意地が感じられました。

アクセス:
環状線、キノウツン駅から海を目指せばそこにある。
『海が好き』と書かれた幟が目印です

/*/

夏の日差しであった。
特に戦争もないある日のことである。

砂浜にざし、と足音をさせる人影が二つ。
『キノウツンメイド学校』と書かれたリュックサックを背負い、現れた彼女たちは一体何者であろうか!?
「アイドレス設定文よ!私たちは帰ってきたッッッ!!!」
「のっけからメタな発言はやめてくれるかしら…?」
がおー、と叫ぶ赤毛の少女を見て、金髪の少女はげんなりした。
「そもそも私たちは、海の家でアルバイトをしに来たのよ。そこのところ理解されてて?」
「OKOK、要はいつも通りはっちゃければいいんだね?」
「…お願いですから、そのファミレスチェーンのマスコットみたいな笑顔で全力ウィンクしながらサムズアップするのやめてくださらない?」

メイド学校にも休暇というものはある。
元々藩国で運営されている学校なので、基本的な費用はそれほどかからないようになっている。が-
「流石に休み中のお小遣いまでは出してくれないんだよねー。残念」
ぶーぶー、と赤毛の少女はがしがしとデッキブラシで床をこすりながら口を尖らせた。
「普段から、節約しないから、そういうことにっ、なるんでしょぉっ!」
後ろで髪をまとめた金髪の少女は、全身の体重をブラシにかけてごっしごっしと力強く磨く。
と、まあ当然のことながら個人の小遣いまでは国家は面倒を見てくれない。
そこで休暇中の資金を稼ぐため、二人は海の家でアルバイトをすることになったのである。
「私は実家からの仕送りで十分やっていけるのに…」
「一蓮托生だろ相棒!」
「単にルームメイトだからバディ組んでるだけなのに、勝手に相棒って呼ばないで下さる?」
「だが断r…オーライ分かった話し合おう。だからその床をこすったばかりなデッキブラシの切っ先を私の顔面から外してくださいお願いしまふがふが」

昼も過ぎた頃。
「いらっしゃいいらっしゃい。焼きたて餃子はいかがっすかー魚肉たっぷり一味をかければビールのお供にこれまたベリーナイス。坊ちゃん嬢ちゃんよっといでーつーかよっていけ!本気と書いてマジに!!」
「叫ばないで。余計お客様が寄り付かないわよ」
掃除を終えた二人は、客の呼び込みと名物の魚肉餃子焼成に回されていた。
じりじりと暑さを増す日光。日光を受けて熱を帯びた砂。そして餃子を焼くために熱々の鉄板。文字通りの灼熱地獄である。
「くそー、何故だ。このナイスバディが客の呼び込みをしているというのに何故客足が伸びない…!」
「貴方の辞書に記載されているナイスバディの定義が間違ってるんじゃなくて?」
しげしげと眺める。このルームメイトのフラット振りと言ったら世界最高速を目指すために空気抵抗を削ってきたのではないか、と思わせるほどなのだ。
「な、何だってーっ!?畜生!あたしが時代を追い越しすぎたというのか!」
「…どこから出てくるのかしらその妄言。それにしても暑い…あつ…もう、だめ…」
「寝るなー!寝たら鉄板でガングロどころか大炎上だよ!」
結局一時間くらい休憩を貰って体力を回復することにした。

日も少し翳った午後3時。
「と言うわけで客引きだ!メインは君だ運転手はあたしだ!」
「…で、この格好には何の意味があるのかしら?」
水着姿に日焼け予防のTシャツ、麦藁帽子を被った二人の背中には、何故か幟がはためいていた。
何故かショッキングピンクででかでかと書かれている『おいでませ海の家!』という文字と、海の家らしき平屋の絵が墨で一筆書きされていた。
「宣伝と言えばサンドイッチマンでしょ!」
「貴方の辞書はサンドイッチマンの定義も間違ってるんじゃなくて…?」
ぷるぷると金髪の少女が拳を振るわせる。
「まあ、あの醜態晒した後じゃ鉄板前にいるわけにもいかないでしょ?」
「中途半端に正論を吐きますわね貴方・・・はぁ」
と金髪の少女がため息をついたその一瞬を、赤毛の少女は見逃さなかった。
「隙ありいいいいいぃぃぃ!」
足のステップを前後左右に振っての虚実混じったフェイントから、両手が閃く。
Tシャツが、空に舞った。
「秘技・オーロラTシャツめくり…完成。これでサービスカット効果により集客率はアップアップのことよ」
言葉の意味はよく分からないがとにかくものすごい自信を感じさせる口調で、閉じていた目を開けた。
閃いた後の手に、何か巻きついている。確かこれは俗に水着の上と呼ばれるパーツではなかろうか。
「…おかしい、私の失われた記憶(メモリ)がかつて同じような展開があったじゃないか、という既視感を送ってくるおごふっ!?」
「何するのよこのバカー!」
腕で胸周りを必死に隠しながらの跳び蹴りが、綺麗に赤毛の延髄へと炸裂するのであった。
夏は、まだ終わらない。

イラスト(沢邑勝海)
文章(高原鋼一郎)

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