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*ジーキル博士の彷魔が刻 【じーきるはかせのほうまがとき】 //読みは「ほうま」で合ってます |ジャンル|アクション|&image(563406_80427_front.jpg,http://www.tea4two.jp/product_info.php/products_id/722/,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|東宝|~| |開発元|アドバンスコミュニケーション|~| |発売日|1988年4月8日|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|何故ゲームにした?&br()市民から執拗に妨害を受けるジーキル博士&br()プレイヤーがハイド氏に変貌必至|~| **概要 -二重人格を題材にした代表的な小説『ジキル博士とハイド氏』をモチーフとした、アクションゲーム…と思われる''よく解らないゲーム''。&br()システムそのものを抜き出せば斬新で、面白そうとすら思えるが、説明不足のため投げ出したプレイヤーが多い。 --そもそも原作がゲームに向いていない題材なのだが・・・[[『タッチ』を%%強引に解釈して%%ゲーム化>CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE]]した東宝が強引にやっちゃいました。 -主人公・ジーキル博士が市民や''虫・動物・爆弾魔''の妨害を避けつつ結婚式のために教会へと向かうのが目的。 --[[これ>シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件]]といい、FCゲームのロンドン市民は暴徒か何かなのだろうか? --博士はライフゲージとストレスメーターの2つがあり、妨害を受けるたびにどちらかが少しずつ減っていく。 -妨害によってストレスメーターが一定以上減ると、黄色いパーカーを着たハイドモードに移行する。 --ハイドモードではマップが左右反転し、左方向に進む強制スクロールとなる。''つまり、ハイドモードではジーキル博士が進んだ道を戻っていくことになる。'' --ハイドモードではグラフィックが荒廃したものになり、現れる敵も何故かロンドン市民ではなくモンスター軍団となる。 --ハイドモードでは敵を倒すとストレスが発散される。ストレスゲージを0に戻すことによってジーキルモードに戻ることが目的。 ---なぜかハイドモードから復帰する際にライフが全快する。このため、ライフが減ったらわざとストレスを溜めてハイド氏になる、というプレイも可能。 -ハイドモードでは武装(?)が増え、Bで目の前にパンチを繰り出し、「上+B」で''サイコウェーブ''という飛び道具を撃つことができる。 --目の前の敵もサイコウェーブで倒せるので、パンチの使い道はあまり無い。 --一方で、飛び道具であるサイコウェーブは敵を追尾するのだが、高速かつ精度悪く飛ぶため、目の前の敵以外は狙って当てるのは難しい。 ---結局、ハイド氏がやりたかったであろう「今まで苦しめてきた敵をぶち殺す快感」はないといっていい。 --なぜかサイコウェーブで落ちているコインが回収できる。 -後述するように、ハイドモードではジーキルモードで進んだ距離以上に移動すると死んでしまうので、それまでにストレスを発散しなければならない。 --しかしハイドモードではやけに弾幕が激しく、初めてプレイした人なら大抵はすぐにゲームオーバー条件を満たしてしまう。 --おそらくこのゲームを前提知識なしでプレイした人の大半はスタート直後の爆弾魔でハイドモードになり、その後すぐに進んでしまいゲームオーバーになるハメになると思われる(下記のAVGN EP2でもそうなっている)。 -また、ハイドモードのゲームオーバーの演出(落雷に打たれる)があまりに唐突に出現するため、プレイヤーには何が起こったか解らず、&br()妨害にキレたジーキル氏が、突然変身して雷に打たれる謎のシーンにしか見えない。 --背景グラフィックも左右反転している上に荒廃したものに変わっているため、ジーキル博士が変身したときと同じ位置ということが分かり辛い。 -なお、詳しいルールは[[ここ>http://mythos.jp/~master/houmaga/]]を参照すると解りやすい。 -原作の「薬の作用によりジキル博士とハイド氏が入れ替わる」「やがて薬抜きでハイド氏が現れるようになる」といった設定はガン無視。 --一応「薬の使いすぎで自分の意思と関係なく変身するようになってしまった」と説明書にはあるようだ。 **評価点 -グラフィック、特に背景はそこそこ書き込まれており、見た目にはいい。 **問題点 -歩行が非常に遅い。英国紳士は走らないとでもいうのだろうか? --どんな市民も恐れおののく爆弾を目の前にしても、%%チンタラ%%優雅に歩く。いいのかそれで? --他の紳士・貴婦人は爆弾を見るとものすごいスピードで走り回ることができるのだが。 --何故か最終面では少し速くなる。結婚式の時間が近くて焦ってる? -どうも原作小説ではなく映画や演劇などの派生作品に題をとっているらしく、市民の妨害(敵の攻撃)はまるで&br()''ジーキル博士=ハイド氏であることが分かっており、町ぐるみで殺人鬼の結婚式を妨害している''としか思えないほどに凶悪且つ執拗。 --特に最終ステージの猛攻は''鬼''・''被害妄想''と言う表現がぴったり。プレイヤー自身がハイドモードに突入してしまうことうけあいである。 -以下に敵の一部を紹介する。まさに「疑心暗鬼を生ず」である。 --市民と紳士と貴婦人:普段は歩いているだけだが、爆弾を見かけるとその場から逃げようと恐ろしいスピードで突っ込んでくる。 --パチンコを持った少年:触ってもダメージは受けないが、突然博士に向かって高速のパチンコを放ってくる。 --犬:博士を目指してまっしぐらに突撃。飛び越えてもわざわざ方向転換して再突撃してくる。 --カラス:ふらふらと左右に飛び、博士の頭上にうんこ((フンなんてなまやさしいものではなく、自身の体ほどもある茶色の巻きグソ))でじゅうたん爆撃。 --蜂:不規則にふらふらと飛び回る。ある特徴を持つ唯一の敵。 --蜘蛛:糸でぶら下がっており、ランダムに上下する。下にいれば通れないし上がったと思ったら突然降りてきたりする。 --爆弾魔:後述するようにすれ違いざまに爆弾を置いて逃げていき、市民を博士にけしかける。今作最凶の敵。 --猫:普段はただの背景だが、爆弾が爆発するとその音に驚いて全身の毛を逆立てて飛びかかってくる。 --音痴なオペラ歌手:錯乱して無数の音符を飛ばしてくる。コインを渡すと歌うのをやめてくれる。 --その他:樽、狩人が打ち落とす鳥、窓から物を投げつける人々などなど。 ---''もちろん、これら(やその攻撃)に博士が触れるとダメージを受け、ストレスがたまる。''((ただしライフが減るのは爆弾・市民の突撃・樽や撃ちぬかれた鳥と意外と少なく、ほとんどの妨害はストレスが溜まるだけである。)) -一方で、英国紳士であるジーキル博士の攻撃手段はステッキを突き出すのみ。おまけにステッキで倒せるのは''蜂のみ''である。 --腰ぐらいの高さで突き出すだけなので蜂が腰の高さまで降りてきてくれないことには当たらない。しかも出も遅い。 --蜘蛛が倒せればかなり楽になるのだが…蜂が倒せて何故蜘蛛が倒せない? ---[[片っ端から飛び蹴りを浴びせるBARITSU使い>シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件]]や[[片っ端から魔法の杖で犬猫を殴り飛ばす美少女>プリルラ]]とは大違いである。 -最凶の敵「爆弾魔」。赤い服に山高帽をかぶった、見た目だけはジーキル博士と同じ英国紳士のなりなのだが…。 --やけに出現頻度が高く、博士の目の前まで来ると火の着いた爆弾を放って逃げていく。''この爆弾が異常なまでに高威力・広範囲''。 ---爆風の見た目よりも当たり判定は数倍広い。おまけにハイド氏の数歩手前で爆弾を置くため、強行突破は無理。 ---連続ヒットすることが多く、一撃でストレス0の状態からハイドモードに突入することもしばしば。 --ステージごとに設置から爆発までの時間が異なるのだが、一面が速く、次第に遅くなっていく。 ---一面では前に歩き続けても回避できないが、二面では出来る。そのため一面より二面以降の方が回避は楽である。 ---ただし、遅くなっていくのは途中までで、最終面付近ではまた爆発が速くなる。 --こいつの出現で人々はパニックになるという設定らしく、こいつが現れることで貴婦人や猫などもハイド氏に牙を向いてくる。 ---単体でも十分に厄介なのに…。 ---なおこの爆弾、たとえ近くに置かれようが市民はおろかクモさえ殺せない。 -クソゲーと言われる原因のひとつが、ゲームオーバーの条件が解りづらいと言うものである。 -ゲームオーバーの条件は以下の3つである。 --1:ライフが0になる。 --2:水の中へ落ちる、もしくは屋根の上から落ちる。 --3:ハイドモードでジーキルモードよりも進む。 ---問題はこの3つ目の条件である。上述のようにハイドモードは一種のペナルティを受けた状態であり、面を戻ってストレスを解消しなければならないのだが、その説明がない。 -扉の前で十字キーの上を押すと扉の中に入ることが出来る。 --たいていの扉はしばらくすると出てくるだけで何も起こらない。 ---一見無駄な要素だが、爆弾の回避に使うことが出来る。最終面あたりでは必須のテクニックとなる。 --窓から婦人が顔を出している建物の場合は''ランダム''で以下のどちらかが起こる。正直賭けである。 ---1(当たり):HP回復、ストレス減少、コイン取得 ---2(はずれ):ストレス増大、コイン減少。 --HPの回復手段はこの扉かハイドモードからの復帰の2つだけである。 --地面から頭しか出ていない扉がやたらにある(入れない)。 -コインは婦人が顔を出している建物に入るか、ハイドモードで入手できるが、効果は音痴な婦人を黙らせるぐらいである。 //知ってる限りでは効果はこれだけですが、他に何かあるのを知っている方は加筆お願いいたします。 -エンディングは2種類あるが、ハイドモードへの移行を極力避けるとバッドエンドになる。&br()早い話が、''グッドエンディングのほうが簡単に到達できる''。 #region(close,一応ネタバレ注意) 普通にクリアしても教会とエンドマークが出るだけのバッドエンディング扱いだが、ハイドモードで最後まで到達するとグッドエンディングを見ることが出来る。~ ただし一度もハイドになっていない場合、例えジーキルが最終面にいてもハイドは1面からとなる。面倒くさい。~ グッドエンドでは無事結婚式を挙げるデモが追加されるものの、エンドマークが出てからしばらく待っていると、反転した「END」の文字とともに十字架に貫かれたハイド氏の姿が映し出される。 #endregion -曲数が少なく後半になっても変わらない(雰囲気は良い)と、クソゲーの要素を手堅く押さえる。 **総評 キャラゲー(?)としては色々と凝った作りであり、バランスはともかく「システムが手抜き」という訳ではない。~ ''凝ったシステムが尽く裏目に出ている''という割と珍しいタイプのクソゲーである。~ これならひ弱なジーキルが薬でハイドに変身し市民に復讐し回る…といった方がまだゲームとしてやり易かったかもしれない。~ もっとも、それでは『ジキル博士とハイド氏』というより『[[突然! マッチョマン]]』であるが… **余談 -クソゲーレビュー番組AVGN(旧ANN)が最初期に扱ったゲームの一つ(EP02 2004年製作・2006年youtube公開)。ジェームズ・ロルフ氏はこの回にて、''「ポン''(ピンポンゲーム)''の方がマシだ」「このクソに近づかないでくれ」「1円であっても買うもんじゃない」「プレイするな」「エミュでもやるな(≒貰ってもやるな)」「粉々に叩き割れ」''と散々な評価を下している。&br()また同番組の他のラインナップと見比べても、かなり放送時間が短い(「やりたくないから」と言う理由)。 --肝心のゲームプレイ時間も2分あるかどうか、というほど短い。かつてやったときあまりの意味不明ぶりにトラウマが出来てしまったようだ。 --2010年10月に配信されたEP95にて6年越しの再レビューを敢行している。 --何故か海外版ではステージ数が減り、その分同じステージを何回かやらされるらしい。日本語版と一面が違うのはそのため。 &nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm5393327) 再レビュー &nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm12541665)
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