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*魔法少女アイ参 【まほうしょうじょあいさん】 |ジャンル|アドベンチャー|&amazon(B001HL0QC8)| |対応機種|Windows 98~Vista|~| |発売元|GPミュージアムソフト|~| |発売日|2008年12月19日|~| |価格|9,240円(税込)|~| |レーティング|(不明):&color(crimson){''18歳未満禁止''}|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|''&color(red){2008年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板大賞}''&br()''ゴミすぎて伝説化''&br()擁護不可能どころか完全に商品として失格&br()シリーズぶち壊し&br()体験版''未満''でフルプライス&br()公式サイトのトップページが''謝罪文だらけ''&br()地雷どころかブラックホール爆弾&br()何もかもが真っ黒&br()''ごらんの有様だよ!''|~| |>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧2>KOTYゲーム一覧2]]''| ---- #contents(fromhere) ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} ---- **概要 『魔法少女アイ』。~ 謎の妖魔「ゆらぎ」を倒すために異世界から現れた魔法戦士アイと、その戦いに巻き込まれた主人公秋俊を中心に物語が進む本シリーズは、それまでライト志向のイメージが強かった「魔法少女」という題材にダークな世界観を本格的に取り入れ、「触手凌辱」「ヒロインピンチ」「寝取られ」などの要素を加え、多くのファンとアダルトゲーム業界に多くのフォロワーを産み出し、非18禁のライトノベルの有名どころにもその影響を指摘される作品が多々存在する名作ADVである。~ 本作はその第3作目にあたるが、原作を制作した会社(colors/株式会社ヒュー)が消滅し、以前このシリーズのアダルトアニメを製作した会社((この会社は暴力団の企業舎弟であることが後に発覚し、本作に嫌な話題を1つ追加した。))が版権を取得、一部スタッフもそちらに移る形で製作された。ゲームの発売後にはOVA発売の計画も組み込まれていた。~ しかし、制作が会社変更されたことや、メインキャラクターの声優が交代したこと、先行公開されたイラストのタッチが激変していたこと、知名度の割にアダルト専門のゲーム誌でも一切取り上げられていなかったことなど、様々な要素から危惧を抱くファンも多かった。~ とはいえ、この時点での予想はせいぜい「前作・前々作と比べてダメ」といった程度であり、地雷を承知の上で「ファンとしてシリーズの最期を看取る」という事で購入しようとする者も多かった。~ そんな状況が一変したのは発売日2日前である。それまでお通夜の様相を呈していた魔法少女アイスレにフライングゲットしたプレイヤーがその予想を大幅に下回る内容を投下するや否や、怒りや嘆きを通り越してギャグとして取り扱う他はないと判断したファン達によって逆に前代未聞の祭りと化すのであった。 ---- **問題点 その最大の問題点は『商品失格』というべき内容の薄さにある。 ''パッケージ'' -表面は真っ白な背景にヒロインがぽつんと立っている構図。インパクトはあるが、内容を考えれば手を抜いたようにしか見えない。 --一応構図としては前2作に類似。 -裏面は普通のアダルトゲームっぽく見えるが、掲載されているCGは''全て前作のもの''である。 --そして、その裏面に書かれた「''ごらんの有様だよ''」という台詞。普通のアダルトゲームにはあまりにも似つかわしくない台詞だが、本作の出来を鑑みるとあまりに的確な台詞であり、本作の代名詞ともなってしまった。 #region(ごらんの有様だよ 一応18禁注意。繰り返しになるがこれらのCGは本作に使用されていない) #image(arisama.jpg) ネット上では「ごらんの有様だよ!」と「!」をつけられることが多いが、もとの台詞にはない。ファンの憤りというより製作者の捨て台詞に見えてしまうのは気のせいだろうか…。 #endregion ''グラフィック'' -''アダルト描写のあるシーンでCGが抜けまくっている''(そもそもアダルト描写のないヒロインが複数いる)。プレイヤーは''真っ黒な画面にひたすらエロテキストが表示されるだけ''という拷問まがいのプレイを強いられる。 -そしてCGの総数はたった''14枚''(差分((1つのCGに背景や表情など一部手を加えたもので、通常はCG総数には数えない。))が5枚、前作流用が2枚。つまり、純粋な新CGは7枚)という前代未聞の枚数。 --その僅かなCGもアダルト要素が薄くモザイクも必要ないものであり、「なぜ18禁なのかわからない」(もちろん悪い意味で)という声さえある。 //このゲームをほぼ無修正で実況したものがニコニコ動画にあるが、通報も削除もされなかった。あるいは必要無かったのかもしれない。 --CG部分の不備については後に制作されたアペンドディスクで対処されたが、作品の出来が良くなったり、ボリュームが格段に増えたわけでもなく…。 ''シナリオ'' -物語が体験版並に短く、投げっぱなしな終わり方をしている。 --シナリオライターが自らのサイトで''自分が書いた分が削られていることを公言''。製作過程に致命的なトラブルが存在したことをうかがわせる。 ''容量の詐称'' -容量が現行作品のそれに比べて格段に少ない。パッケージには「''容量1.5GB''」と書かれているが、実際はたったの''473MB''。 --アペンドディスクで追加されたのは''84.9MB''。両方合わせても体験版の域を出ないボリュームである。 --分かりやすくいうと、両方合わせても''CD1枚''(650MB)に入りきる''(そして余裕で余る)''。なのにDVD使用。無駄遣いと言わずしてなんと言おうか。 ''ボリュームに見合わない高値'' -通常のアダルトゲームの値段は税別で7,800~8,800円ほど。9,800円というのもあるがそれは特典などがついた場合であり、これより安い6,800円のものも少なくない。中には低価格版((ダウンロード専売、キャラクターを絞っている、シチュエーションを絞るなどしてコストダウンをしている。))という3,800円~4,800円で流通するものもある。これに対して本作は''税込9,240円(税抜8,800円)''、つまり通常~やや高めの値段設定ということになるが、低価格版のものでもこの作品よりしっかりしたものが腐るほど売られているわけで…。 --アリスソフトの『しまいま。((2004年に発売され2006年に新作の予習版として無償ダウンロード出来るようになった作品。無料なのにボリュームは遥かに上だったため。))』や今は亡き日本テレネットの『ヴァリスX((意味合いは異なるが旧作レイプ繋がりとして。作品自体は良いとはいえないがそれなりに遊べはする代物。))』がよく引き合いに出された。 ---- **評価点 -声優は交代したものの、演技力に特に問題はない。 -進行に影響を与えるような目立ったバグは存在しない。つまり、基本的にスケジュールの都合込みとはいえ、問題点は意図的に発生させたことになってしまうが…。 -''未完成で発売したこと自体は認めている''。 --公式サイトでは魚住(肩書きは「アシスタント(前プロデューサー)」)なる人物が「''全て私が原因です''」と謝罪している([[参照>http://ms-pictures.com/campaign/ai3/]])。しかし、釈明そのものは連絡体制の不備で済ませ、前記アペンドディスクのほかはプロデューサーの交代という''ユーザーには全く関係ない処置''で済ませている。 -一応、アペンドディスクを作っている。 --とはいえ、それで作品の評価が良くなったわけでもない。 --細かいことだが、未完成品の穴埋めなのだから、アペンド(付録)と言わずパッチ(当て布)と言うべきなのでは? ---過去に起動すら困難を伴う未完成ゲームをリリースしたブランド「ハチミツ」も「アペンドを配布する」と発言していた。ただしこちらは''実際に配布されないままブランドが消息不明になる''という笑えない事態になった。 --また、「アペンドディスクを配布します」という公式サイト上での告知は2度にわたって削除され、購入者にそのたび絶望感を与えた。 -''&color(red){クソゲーオブザイヤーinエロゲー板が設立される原因となった}''。 --KOTYinエロゲー板では、一時期某所で流行した「本作の登場人物を『ゆっくり』化したもの」がマスコットキャラクターに使われている。本来はクソゲーと関係無い『オプーナ』由来の「やるオプーナ」がマスコットの本家よりは正しい(?)形なのかもしれない。 -''クソゲーマーたちに「修羅の国」の凄まじさを知らしめた。'' ---- **総評 はっきり言って商品失格レベルである。''フルプライスなのにシナリオ・エロCGほぼ皆無、パッケージ詐称の未完成品''という「ごらんの有様」な出来は、KOTYの総評をして「''ブラックホール爆弾''」「''クソゲーの新基準''」と言わしめた。~ 2008年は、翌年に[[コンシューマ移植して大暴れ>戦極姫 ~戦乱に舞う乙女達~]]する『戦極姫 ~戦乱の世に焔立つ~((ただし、パッチで早期に改善され、遊べなくはないレベルにはなっていた。))』、人気作品の続編で年間売上ベスト10に名を連ねながらファンの期待を裏切った『ToHeart2 Another Days』、同じく『[[つよきす2学期]]』、「怒りの庭事件」として知られる未完成商法の代名詞『Garden』等の様々な問題作が発売されているが、本作はその''絶望的なまでの完成度の低さ''から、それらを一蹴して大賞の座を手にした。~ シリーズファンに悪夢を見せた点では『AD』『2学期』とも共通するが、本作は''その他の問題点が凄まじすぎてそこにまで批判の矛先を向けられることが滅多にない''状態である。まあ、未完成品という時点ですでに住んでいる次元が違うといえるのだが。~ ちなみに、KOTYでは年末に発売されたクソゲーを「年末の魔物」と称することがあるが、KOTYinエロゲー板では本作は「''魔物と呼ぶのも生ぬるいもっとおぞましい何か''」とまで言われている。 ---- **余談 -タイトルと「悲''惨''な出来」を引っかけて、「魔法少女アイ''惨''」などと称することもある。 -''発売日に半額''、''未開封でも一度受け取ったら返品不可''、''初日にして中古買取拒否''という店が出た。 --現在は中古買取どころか、新品中古問わず基本的に在庫が無い状況に。 --一部の店舗では店頭から撤去、もしくは''注意書き付きで販売''するなど、完全に商品失格の烙印を押されていた。 --アペンドディスク配布後は一切の対応を行っておらず逃げてしまっている。 -同名のアダルトアニメもゲームの発売元と同系列の会社より全3巻で発売されている。ストーリーは別物で一応アダルトアニメとしては形になっている。 --セルフパロディなのか、「ごらんの有様だよ」の台詞もしっかりと登場する。 --そして後に''メーカー自らが「ごらんの有様だよ」という白抜きの文字が描かれた黒いTシャツを30着限定で販売した''。 --DIR EN GREYの楽曲『DIFFERENT SENSE』のPVには随所に本作の触手凌辱シーンが挿入されている。当然18禁な内容なので調査は自己責任で。 -MFコミックスから出された漫画『クイーンズブレイド 流浪の剣士』3巻にて、登場キャラの一人がインタビューにて「ご覧のありさまだよっ!!」と発言している。この漫画が掲載されたのは2010年なので、確実にパロディである。 -Amazonでは何故か一時期''一般商品扱い''だったことがある、大丈夫なのかそれは。現在ではアダルト扱いになっている。 -2004年に発売された1・2作目のイラスト集『魔法少女アイ原画集』の帯には、「待望のアイ3((「参」ではない))イメージカット初公開!」というアオリ文句が記述されており、実際に「魔法少女アイ3」に使用予定だったと思われるラフイラストが多数収録されているが、本作にそれらが使用されている形跡はない。 ----
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