用語集/全般1.5(か・き)

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海外外注

日本のゲームタイトルの開発を海外のデベロッパーに外注すること。ちゃんとしたデベロッパーならもちろん問題はないのだが、外注先が実力も実績も不透明な所謂三流メーカーだと、ゲームの出来が悲惨なことになってしまうことが多い。
また、「海外メーカーを使えば国産タイトルより良い物が出来るに決まっている」と考えるセカイセカイ病のクリエイターもいる。海外発注だから良作になる、なんてことはありえないと思うのだが…。
しかし『スーパードンキーコング』シリーズのような良作もちゃんと存在する。

海賊版(デッドコピー)

単なる模倣とかパクリとか二番煎じのレベルではない、違法コピーもののゲーム。「海賊が持ち込んだもの=略奪品」というのが語源。英語のデッドコピーも「死体から剥ぎ取った」というようなニュアンスであるらしい。
パロディとパクリの線引きも曖昧だが、デッドコピーとただのパクリとの線引きもちょっと難しい。一説によると原作のテクニックがそのまま通用するかどうかとの事。
昔はコンピュータの回路をICを含めてその通りに再現し、かつROM内のデータをROMリーダで読み込み複製することで簡単に作成できたため、アーケードの黎明期では多々存在した。このため、人によってはコピーの方を本物と思い込んでプレイしていた、という事もザラだとか。
メーカー名やタイトルの一部を変更しただけ(例:GALAGA→GALAG)のものから、題名とグラフィックは差し替えたがキャラ出現パターンは一緒・BGMは逆回しにしてテンポを変えただけのもの(ガルフウォーII他)、システムを改変したもの(壁の消えるパックマン模倣品、必殺技が空中で撃てたりキャンセルがかかるストII'レインボー)など多種多様にわたって存在した。
当然メーカーも対策をして、ギャラガではテストモードでの隠しコマンドで「著作はナムコにある」という文字が画面いっぱいに表示されるものから、『ゼビウス』はコピー版で1面開始時右の森を撃つと「これはデッドコピーです」という表示が出るという対策を講じた。またセガはコピー方法が確立されていたフロッピーディスクでプログラムを供給していたシステム24に鍵となる特殊チップを付けるというものも存在した。ただしこれすら対策をされたコピー基板も存在した。
海賊版を巡る事件としては「クレイジーコング裁判」が有名だが、スペースインベーダー発売当時の任天堂社長山内溥の「遊びにパテントはない」発言からわかるように、当時のコンピュータプログラムには著作権の位置づけが曖昧であった。 後に数々の裁判を経てプログラムにも著作権が認められコピー基板は一度は減るものの、ストリートファイターIIの海賊版で見られた他の正規基板を潰す形でのコピー品が再び出回るようになってしまう。
その対策としてROMをRAMと内蔵電池に変更するなどしたのだが、それ故にCPSの後期基板・CPS2などは内蔵電池が切れるとプログラムが消えると言う寿命のある基板と化してしまった。近年までは有償での電池交換&プログラム再登録のサービスを行っていたが部品調達の問題などから現在は打ちきられている。結果として違法コピーが正規ユーザーに最もダメージを与える形となってしまった。

開発会社と販売会社

クソゲーを考えるときにどうしても必要になる概念。

元々旧エニックスなどごく一部を除き販売と開発は一体であったが、ファミコンブームに乗って参入メーカーが増えると、元々ゲーム事業とは全く無関係の会社がソフト開発を専門とする会社に開発を委託し、販売だけを担当するケースが増えてきた。そのうち自社で開発するメーカーでも下請けに作らせたゲームを自社ブランドで発売するケースが珍しくなくなり、大手メーカーから独立した開発者が自分で開発会社を設立するなど、現在では開発会社に外注するのが当たり前になっている。
そのような流れもあって、特定ジャンルに強い開発会社に自社が得意としていないジャンルのゲームの開発を委託したり、またあるハードで実績のない会社がそのハードで経験の豊富な会社にゲームの開発を委託し、これを発売してリスクヘッジをしつつ儲けを折半する販売形態が、特にゲーム業界では顕著である。
近年では豊富なキャラクターの版権を握るバンダイが他社に開発を委託するなど、新たな潮流になりつつある(例:『ガンダムVSガンダム』『ワンピース海賊無双』)。しかし適切な予算を回さず、しかも余裕のない納期で下請け会社に作らせることも珍しくない為そうなると自ずと酷い作品が出来上がってしまう傾向が強い。
クソゲー的に有名な作品も殆どが開発会社と販売会社が分かれている。丸投げされたゲームを販売会社がクオリティコントロールする事は稀であり、開発会社も納期に間に合わせる為の適当な仕事しかしない為クソゲーに陥り易い。

  • 特に近年のKOTY大賞作品はほぼ分かれている(07年・四八(仮)、08年・ダメジャー、09年・戦極姫、10年・ラストリベリオン)。
  • また、ブラック開発会社として定番の会社もいくつか知られている(ドリームファクトリー、ロケットスタジオ等)。
  • 特にユーザーサイドから強く非難されたTFVIはセガハードにおけるサードの有名タイトルの続編でありながら開発元さえ不明*1であり、内容のアレさもあって非難される一因となっている。

価格

物・サービスの値段のこと。ゲームの価値判断を左右する要素である。本サイトでも評価の際は定価が安いほど有利に、高いほど不利になる。一方、小売相場は特に考慮されない。万超えのプレミアゲーでもワンコインのワゴンゲーでも、参考にするのはメーカー自ら設定した希望小売価格の方である。
もちろん、安ければどんな出来でもいいなどとはいかない。『SIMPLEシリーズ』を始めとする低価格帯ゲームでもクソゲーはクソゲーだし、据置・携帯のKOTYでも実際にDL配信専用の安価ソフトが取り上げられた。逆に、高価格であることがポイントとなっている『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』というゲームもある。

「ゲーム評価と値段」というテーマへの答えは、対象のジャンルや販売形態によって実に様々。例えばPCアダルトゲームは、大きく3段階に分かれる「フル」「ミドル」「ロー」*2という価格帯に応じて、攻略対象キャラやアダルトシーンの数などの相場めいたものが出来上がっている。特殊な価値基準を持つエロゲ版KOTYを読み解く際は、この点が非常に重要となる。
DLCの設定価格についてはまた話が複雑で、定価に単純加算すべきか否かの線引きは難しい。これ以外にも価格に関する状況は近年大きく変化しているが、落ち着いて個別に考えていくしかないだろう。

隠しメッセージ

ゲームソフトに仕込まれた、本編を普通にクリアする分には見る事のないメッセージのこと。
クリア後のおまけや、スタッフの謝辞といった隠し要素・裏技的な立ち位置がメジャーである。しかし中には、ソフトの解析などを行って初めて発覚するような、本来は表面化しないはずだったものもある(パスワードの文字列にひっそり混ざっていたというケースも)。そういったメッセージには、やはり表沙汰にしてはならない内容が含まれている。
時代は下り、解析で抜き出された情報は即座にネットワーク上で伝播するのが当たり前となった世の中で、いつしか酷い内容の隠しメッセージも見られなくなっていった。しかし、そのような日が来るとは想定していなかったのか、後先考えていなかったのか既に仕込まれてしまった分については、今でもネタとして長く語られ続けている。

  • 「酷い隠しメッセージ」の一例
    • えりかとさとるの夢冒険
      • エンディングであるコマンドを入力すると、あるスタッフが一部の同僚に対し、卑猥な私事も交えて口汚く非難する愚痴メッセージが表示される。度々文中に登場する「てめェーだよ てめェー」は有名。
      • 隠しコマンドの詳細はここでは伏せておくが、その概要は「リアルで1時間以上待ち、1Pと2Pのコントローラーで隠しコマンドを同時押しする」というもの。誰も見つけられなかったのも無理は無い。
      • ゲーム公開当時には誰にも気づかれず、16年後に当時のスタッフのカミングアウトによって初めて存在が発覚した。しかもそれから更に8年後、パスワードにも隠しメッセージがあると新たに発覚。
    • 元祖西遊記スーパーモンキー大冒険
      • ゲームとは無関係な下品な文章がロムに仕込まれている。
      • 当然だがゲーム中で表示させる手段はなく、見るにはロムの解析が必要。

考えオチ

どうとでも受け取れるように明確な結末を描かない手法で、所謂「ご想像にお任せします」というもの。この手の先駆者である『新世紀エヴァンゲリオン』の大ヒット以来、漫画・アニメ・ゲーム問わず雨後の竹の子のように増えた。
高い評価をする者もいれば、ハッキリとしたカタルシスが得られないと難色を示す者もいる(投げっぱなしジャーマンなどと揶揄される事も)。前者の場合でも、とかく論争になりやすく、良きにつけ悪しきにつけ問題の源となる。オチでも何でもなく本当に投げっぱなしのまま終わる作品もいくつか存在するが、これらは当然考えオチとは呼ばない。
元々は落語用語であり、「何が面白いのかはすぐには分かりづらいが、噺の中の情報を総合して考えると面白さが分かる」というもの。有名なところでは「寿限無」も分かりやすい考えオチであり、「名前が長い」という前振りの後に「名前を言っている間にこぶが引っ込んだ」という形で伏線を回収している。
なお、落語の考えオチとは客に解釈を委ねるようなシロモノではなく、良く考えれば必ず1つのオチの理由があってなるほど、と頷けるような物である事を明記しておく。

完全版

既存のソフトに、多岐にわたる要素を追加+修正したものを指す。「完全移植」と呼ばれることもある。が、実際はやっつけな追加要素や初心者お断りの要素が追加される・一部シーンが削除されているなどのために元の方が優れている・親しみやすいという滑稽な物も多い。
またあまり出しすぎると「完全版商法」と呼ばれることになりメーカーの信頼も崩れかねない。
中には、PSP版が発売されて10日後発売の雑誌で追加要素入りのPS3版発売が発表された『L@ve once』のような例も。

逆移植

コンシューマーのゲーム機からパソコン・アーケードへゲームが移植される事。移植が主に「専門的・高性能なハードから、一般に普及しているハードへ」という流れであるのに対し、その逆が行われるために逆移植と呼ばれる。
移植の対象となるゲームはそもそも人気タイトルであると決まっているようなものだが、ハード性能的にはおよそ下位→上位となる逆移植がなされるほどのゲームとなると対象作品は相当に限られ、その人気の根強さが伺える事だろう。移植につきものであるハード性能の壁が低いため、概して大きな問題は起こらないものと思われがちだが、あえて新天地に乗り出すほどの意味合いを持たない移植であった場合は誰得ゲー化してしまう(例:MD『サンダーフォースIII』→AC『サンダーフォースAC』)。
ちなみに、いわゆるギャルゲーに18禁要素を追加した、CS→PC版逆移植の例もある。このくらい「わざわざ逆移植する目的」が明白だといっそ清々しいが、要素追加により何度も買わせるやり方が行き過ぎて逆移植“商法”になってしまうと、ユーザーから反発される事になる(参考:商法一例「曲芸商法」)。

キャラロスト

主にRPGやシミュレーションRPGにおいて、HPなどの体力・生命力を表す値が0になるなどの理由で死亡状態になったキャラクターが、ゲーム内(正確には、そのセーブデータ内)で二度と使えなくなること。『ファイアーエムブレム』『ファイナルファンタジータクティクス』などに存在している。ストーリー中のイベントでキャラが死んだりするような場合は、通常キャラロストとは呼ばない。
死亡しても蘇生に成功すればキャラロストを免れることが出来る場合も多いが、蘇生が運任せだったり(ウィザードリィ、FFTのレイズ)そもそもその手段がほとんどなかったり(FEシリーズが良い例)など、失われる時は本当にあっけない。反面、ロマサガ2の皇帝ルドン送り、FFTのクリスタル継承などキャラロストと結びついた戦術も多く存在している。
何らかの形で救済措置を設けている場合もあるが、手塩にかけて育ててきたキャラが死んで使えなくなったときの精神的ダメージは計り知れない。緊張感があって面白いという意見と、いちいち蘇生やリセットに手間をかけなければならない・難易度が高くなる、という意見に分かれがちな要素でもある。
ゲームのハードルを高くしていることからか、シリーズを重ねるごとに廃止(戦場のヴァルキュリア2、FFTA2)されたり、ロストしづらくなったり(タクティクスオウガ運命の輪、FFTA)、ロスト有りかロスト無しか選択(FE新・紋章の謎、FE覚醒)できたりする措置がなされている。

  • 少し特殊な例でスーパーロボット大戦シリーズでは『Zガンダム』と『逆襲のシャア』が同時参戦した際に発売前などのゲーム雑誌で寺田Pが「今回はサングラスの人は裏切りません」というコメントをすることがある。
    これは『Zガンダム』で登場したクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルのことを指す。原作では『Zガンダム』で人類に絶望し、『逆襲のシャア』でその人類に対して粛正を行う、つまり原作再現の都合上再び敵になるのである。
    このため能力が高く即戦力であるクワトロがロストどころか敵になって出てくるために愕然とするプレイヤーも多く、その事前処置として販売前にこのような宣伝を行うようになったのである。 また実況パワフルプロ野球の冥球島及びフェスティバルで敗北すると強制的にデータ消されてしまう

強行発売

明らかに開発不足、あるいはゲーム・商品として成り立っていない出来なのにそのまま強引に発売すること。厄介なのは、その事実が実際にプレイしないとわからないところである。おかげで事前情報とゲーム内容が違う、なんて詐欺まがいの出来事が起こる事も。
歴史は意外と古く、アタリがマネージャーの意見を無視しパックマンの糞移植を発売したのが初だといわれている。残念ながら近年でも珍しい事ではなく、納期に異様に厳しい河津秋敏が携わったゲームや特にスケジュール関係上開発期限をギリギリに設定されやすいキャラゲーにありがちである。
最近では、パッチによる不具合修正がやりやすくなっている関係で、不具合が残っているにもかかわらず納期に間に合うようにスケジュール通りに強行発売し、発売後の修正パッチで不具合修正するといったケースも稀にある。

キラータイトル

大手ゲーム会社、または中規模ソフトハウスが社運をかけて送り出すビッグタイトルのゲームのこと。大体そのハード内での売上トップクラス(1位~10位あたり)のタイトルを指す。
ゲームソフトとしての存在感の大きさこそが「キラー(魅了・悩殺)」たる所以であり、往々にして会社のその後の行方を左右したり、対応ハードの普及率に大きく影響を与えたりする。多くの場合は既存有名タイトルや人気クリエイターの手掛ける新作である。
ユーザーにとって魅力的なタイトルは、メーカーにとっても大きなチャンス。そのため大抵は多額の開発費や宣伝費をかけ満を持して送り出されるものの、その露出の多さから消費者の目は厳しくなりやすい。ファンの「安心買い」(詳細は該当項参照)によってある程度の売上は確保できるが、単品では十分に楽しめる作品であっても、期待値の高騰が要因で不満を抱かれる事がままある。また、ビッグタイトルに付き物のアンチや信者による、大掛かりなネガキャンorポジキャンが行われるのも日常茶飯事である。
キラータイトルがヒットすれば会社は万々歳だが、もちろん良い結果ばかりが確約されている訳もなく、結局最後はゲームの出来がものを言う出たとこ勝負である。そして、思惑が外れたときに会社が受ける金銭面・信頼面のダメージは計り知れない。有名なところでは、公称70億もの開発費をかけハードの牽引という大役も期待されて盛大に滑った『シェンムー 一章 横須賀』などがある。
ファンのみならず一般からも広く注目され企画としての重要度も高いはずなのだが、それでもクソゲーと完全に無縁とは限らないのはゲーム業界の如何ともしがたいところだろう。また、クソゲーほどはいかないまでも濫造が目立ったり、開発スタッフの痛い言動やビッグマウスが悪い意味での注目を集めたりする例もある。
自社を代表するキラータイトルを抱えるメーカー各位には、一定の売上を見込める人気作こそ、ユーザーの求めているものをしっかり把握して高いクオリティを維持し、また次のキラータイトルへと繋げてほしいものである。

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