アマノジャック@新ジャンル専用
新ジャンル「しろくろ」01_vol02
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新ジャンル「しろくろ」
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- 102 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:33:10.58 ID:Wj605SIq0
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その日は学校に行くつもりはなかった。
それどころか、一晩中悩んでいたおかげで意識すら危うい。
できることなら、ここで眠ってしまいたい。
そうすれば、もう一度昨日をやり直せる気すらした。
それでも、世界は待ってくれなかった。
ならばせめてと、僕は信仰すらしていない神に祈った。
今日、学校にあの子は居ませんように。
できるなら、それは僕の所為であって…
答えを聞けなくてもいいから、またなんにもない世界に戻してください。
願いは届かなかった。
色のある、僕の世界に…しろくろで僕を見ていてくれたその人はいた。
- 103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:33:21.97 ID:BGuL1DHI0
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立て男! 立つんだ!!
- 105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:36:14.32 ID:Wj605SIq0
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女「…」
斜め前の席を見ることができない。
女「…」
一生懸命、人に見せるためにノートをとることができない。
女「…」
少しでもあの子に近づきたくて、読んでいた小説を読めない。
女「…」
今になってやっと、あのとき彼女は靴箱を一つ一つ確認していたことに気が付いた。
それでも…僕は彼女をみれなかった。
誰もいないトイレの壁を、左手が思いっきりノックした。
手には、鮮やかな赤が広がっていた。
鮮やかな…あの小鳥のような紅い色が。
- 106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 13:36:15.44 ID:YChqB54BO
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泣きそう…wktk
- 110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:43:08.21 ID:Wj605SIq0
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どうすることもできないまま…どうもしないまま、時間だけが進んだ。
斜め前のあの人は、席替えによって斜め後ろに行ってしまった。
相変わらず振り返ることができない。
左手に巻かれた包帯を、何度も何度も引っ掻いた。
そのたびに、いろんな痛みが僕を襲ってくる。
まるでそれを当然のように。
苦しみながらも味わう。
僕じゃない人が、彼女にノートを貸しているのを見てしまった。
見るつもりじゃなかったのに、見てしまった。
寂しい顔をしていた。
今、女は……しろくろの世界でなにを見ているんだろう…
僕はなんにも見たくなかった。なのに、君は…
今になってようやく、僕の中での彼女の大きさがわかった。
今更―――
―――あとに戻ることができないって…痛いほどわかった。
- 111 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 13:45:12.41 ID:3qzLqOhmO
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男、しっかりしろ!
男、頑張ってくろ!
サーセンwwww - 112 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:46:37.56 ID:BGuL1DHI0
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あー!! 男ひっぱたいて背中押したい
- 113 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:47:42.31 ID:Wj605SIq0
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彼女に異変が起こった。
授業中、ふっと倒れたかと思うと、そのまま救急車で運ばれていった。
先生は貧血だと。そう言った。
次の日も。
その次の日も。
一週間経っても、僕の斜め後ろの席は空席のままだった。
人が一人いないだけで、僕は何度も振り返ることができた。
もう無駄なのはわかっているのに…ノートを必死に書いた。
空が青い。青いだけなのに…僕は忘れることができない。
そんな色すら彼女は、しろとくろの世界でしか見つめられないのだろうか。
僕はもう、忘れることなんてできなくなっていた。
なにもかも、忘れることなんて…
- 115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:52:11.55 ID:Wj605SIq0
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初めて一人で図書室に来た。
最近付き合いが悪い。そう言われても大富豪に付き合う意識はなかった。
なぜか、その日は僕しかそこにいなかった。
ふと、彼女がいつも座っていた席を見る。
窓際の風が吹き込む席。あの子はここで、本を読むのが好きだった。
この一ヶ月。
世界はいつも通り動いている。
なにも変わらない。空の色も。空気の味も。……僕の気持ちも。
窓を開けると、風が吹いた。
その風は部屋を廻って小さな音を集めてきた。
鈴の音が、僕の斜め後ろで鳴った。
本棚の隙間に……紅い鳥が眠っていた。
その日はあの日と同じように、また雨が降りそうだった。
- 119 みすったー sage 2007/05/20(日) 13:58:57.02 ID:Wj605SIq0
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先生はなかなか教えてくれなかった。
連絡網を頼りに、やっと入院している病院が分かった。
そとは完全に雨が降っていて、傘を取りに帰る時間すら惜しかった。
走った。
鈴の音は、僕の手の平に包まれて曇った音を漏らしている。
肺が痛くなっても、僕の足は止まってくれない。
その病院は大きな病院だった。
4696号室…そこに、あの人はいる。
家族の人に、いろいろと聞いた。
女の眼は、もうしろくろすら分からないかもしれない。
怖くなんて、ないよ。
僕は、君が好きだから。
4696号室は、完全な個室になっていた。
扉はゆっくりと開いて、大きな白いベッドの上に…いた。
- 120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 13:59:20.90 ID:BGuL1DHI0
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走れ!!
- 121 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:02:21.30 ID:GEmYEcusO
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気になって仕事が手につかない
- 122 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:06:32.68 ID:Wj605SIq0
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女「……誰?」
世界から白すら奪われた彼女は、僕のいないほうを向いてそう言う。
驚かさないように…近づく前に声を出した。出せた。
男「……僕だよ」
女「!男……男なの?」
男「あぁ。男だ……女……」
女「……傍に来て」
彼女のベッドの傍に、椅子を置く。
まっすぐと前を向いていた女は、手探りで僕の手を見つけてくれた。
女「男……男……」
男「…」
そっとその手を握る。か細いその腕は、点滴の針が繋がれていた。
痛々しく巻かれた包帯は、僕の顔をしっかりと見つめていた。
女「……こんなになっちゃった」
男「…」
女「もう、見えないかもしれないって」
男「…」
女「手術するんだ。それで……治るかどうかもわからないけど」
男「女、あのな」
女「ごめんなさい」
言おうとした言葉は、先に言われた。
包帯が湿っているのが分かった。……雨音が酷くなった。 - 125 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:12:00.10 ID:Wj605SIq0
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女「……やっと言えた」
男「…」
女「返事。言えなかったから……悩んでたんだ」
男「…」
女「私も、男のこと好きだよ」
男「…」
女「でも……ごめんなさい」
男「…」
女「……嬉しかった……でも、だめなんだ。私……こんなだから、もう愛せないんだ……」
男「…」
女「ごめんね?ごめんね?……ひっく、もういいよ?もう、悩まないで?」
男「…」
女「もう大丈夫だから……私、もう一人でも平気だからね?……ありがとう。……さようなら」
手を放すと、女は顔を覆った。
僕の手は、微かな温もりを頼りに…今すべき事を優先してくれた。
意思と同じように。
そっと肩を抱き寄せ、背中に手を廻した。
- 129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:19:11.22 ID:Wj605SIq0
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男「…」
女「うぁ……っ……だめっ」
男「……女」
女「んっ……もういいから……っ……帰って!」
シャリン。
女「……あ……」
男「…」
シャリン。シャリン…
男「聞こえる?」
女「…」
男「……紅い小鳥。捕まえてきたよ」
女「キーホルダー……なんで……」
男「図書室に落ちてたんだ。あのとき……本を返すからって、少しだ寄っただろ?」
女「…」
男「ほら、キーホルダー。もう、落とさないで?」
女「……あ……っ」
男「好きだ」
女「…」
全力で、声を絞り出した。
- 130 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:20:16.33 ID:Wj605SIq0
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男「僕は君が好きだ。君を……愛してる」
女「…」
男「……僕が……僕が君の世界の色になるから」
女「…」
男「僕の傍に、居てください」
それだけ。
いろいろ言いたいことはあったけど…それだけで伝わる気がした。
でも、それは予想じゃない。確信できたんだ。
- 132 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:23:37.71 ID:POIIsA3K0
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∧_∧
( ・∀・) ドキドキ
( ∪ ∪
と__)__) - 134 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:25:18.00 ID:Wj605SIq0
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女「…」
男「大丈夫。ずっと、君の隣に居るから……僕を愛して?」
女「でも、私……」
男「関係ない。たとえ色がわからなくても……僕と君はここにいるんだ」
女「…」
男「たとえ君の目が見えなくなっても、しろくろの世界しかわからなくても……
僕は傍にいる。君に色を教える。君を愛していく。だから……僕に君を守らせて?」
女「……男……っ」
男「…」
女「……治らないかもしれないよ?」
男「大丈夫。絶対治る」
女「無事でも、元のまま……しろくろしか見えないかも……」
男「関係ない。温もりは色じゃ判別できやしないさ」
女「…」
男「好きだ」
女「……ほんとに……いいの?」
男「君じゃなきゃ……いやだっ!」
ぎゅっ。
- 136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:27:23.62 ID:OxiuMS5M0
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無意味に動悸が激しくなってきた
- 138 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:28:30.31 ID:Wj605SIq0
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女「…」
男「ほら、わかるだろ?僕……こんなにどきどきしてるんだ」
女「……うん」
男「顔だって、こんなに温かい。君も僕も、ここにいるんだよ」
男「……色がなくたって、僕は君を抱きしめられる」
女「…」
男「だから、僕の隣で笑ってて……僕を、僕が君をそうするように愛してください……」
ぎゅっ…
女「…」
女「……愛しても……愛してもっ……いいの?」
男「もちろん。大好きだ。……君を、愛してる」
- 140 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:30:32.63 ID:8RvwrtXr0
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(´;ω;`)イイハナシダナー
- 141 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:30:37.00 ID:K3B7hcFtO
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昨日から多いな
俺の知る限り「死刑囚妹」「ウンコ」
そしてこれ
さてどのようなクオリティか - 146 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:35:57.17 ID:Wj605SIq0
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女「……うん……大好き」
男「…」
女「私、男のこと大好きっ!……ひっく……愛してるよっ」
男「うん、うん……」
女「嫌だ。離れるのなんてやだっ……また、一緒に図書室で本読みたいっ!」
男「あぁ。また一緒に、あのペットショップに行こう」
女「うぁっ、うぁぁぁ……っ……あぁっ!」
男「…」
しっかりと抱きしめた。
もう二度と、君を放さない。
雨の降る悲しい場所に、君を置いてけぼりになんかしない。
ずっとずっと……君のしろくろの世界には、僕が絵の具になってあげる。
もう二度と、分からないなんて言わせない。
僕の色は、君の色。
君の色は…僕の色なんだ。
- 148 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:36:52.83 ID:Wj605SIq0
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ずっと泣き続けた。
雨音は、混ざり混ざってここに返ってきた。
泣き止んだ女は、ちゃんと包帯の向こうから僕を見つめてくれた。
あぁ、そうだ。
僕は…この顔が、君が愛しいから見つめていたんだ。
やっと、わかったよ。
愛してる。
この世界で、いいや、どこだろうが…僕は君が一番大好きだ。
- 152 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:42:01.29 ID:H5t8VGGa0
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- 153 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 14:42:30.73 ID:0eBQ6Qu/0
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また厨房小説かよ、本当にVIP終わったな
あれ?キーボードが濡れて・・・? - 155 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:43:31.15 ID:Wj605SIq0
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女「これは?」
男「スプーン?銀色」
女「これは?何色?」
男「黒。綺麗な椅子だよ」
女「……抱きしめて」
男「うん」
女「私の髪、何色?」
男「綺麗な黒。お人形さんみたい」
女「男の髪は?」
男「女ほどじゃないけど、一応黒だね」
こんな風に。
ずっと僕に色を聞いてくる。
抱きしめたまま、僕の顔を見上げた。
女「…」
男「……可愛いよ」
女「嘘。こんな包帯巻いた女の子なんて……」
男「嘘じゃない。可愛い……本当に、愛してる」
女「…」
包帯越しに、眼を閉じたのがなんとなくわかった。
- 158 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:46:02.53 ID:Wj605SIq0
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重ねた唇は、甘酸っぱい味がした。
ほんとうに…漫画のような、愛しい味が。
そのまま、ずっと放さなかった。
互いに…ぴたりとも動かなかったんだ。
時間が許す限り、僕は女と距離を保った。女もそうしてくれた。
女と出逢って、数ヶ月…やっと僕とこの子の線が重なった。
唇を放しても、腕はしっかりと体を支えていた。
もう二度と、放さないように。 - 162 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 14:51:29.10 ID:Wj605SIq0
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男「手術って、いつ?」
女「……明日」
男「え?早いね……」
女「でも、ずっと怖かったんだ」
男「…」
女「男が来てくれてほんとによかった……」
男「頑張れよ。僕、待ってるから」
看護婦さんがやってきた。
面会の時間は終わったそうだ…ぎりぎりまでその部屋に留まり、ずっと手を握っていた。
明日手術したのち、女の回復を待って包帯を外すらしい。
それまで俺は、学校に通う。
女がいつ帰ってきてもいいように。僕は女の分まで勉強する。
最後に小さくキスをして、僕は病院を後にした。
そとは雨があがっていて、独特の香りと湿気た冷たい温度が体包んでいた。
女に会えたのは、それから二週間たった日だった。
- 169 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:00:03.62 ID:Wj605SIq0
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その日は、とても晴れた日だった。
日本晴れってやつ。
朝から暑くて、どうしようもない日だったんだ。
教室に入ると、誰も居なかった。
斜め後ろの席には、沢山プリントが詰まっていて、それを人知れず
直すのが僕の日課になっていた。今日もまた同じ作業をする。
先生が教室にやってくる頃、生徒は一人を除いてみんな座っていた。
先生が珍しく、嬉しそうな顔で話す。朝からご機嫌な先生をどれくらいぶりに見ただろう。
今日、帰ってくる。
先生曰く、いろいろあって入院していた。理由は一切話さない。
ただ…俺達には変わらず接してくれと、そう言った。
その先生の言葉は、女がよくも悪くも…なにかが変わって帰ってくることを
指しているんだろうと、勝手に解釈する。そうでもしないと、胸が張り裂けそうなんだ。
- 173 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:04:29.53 ID:Wj605SIq0
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先生に連れられて、真っ黒な制服が帰って来た。
未だに、その制服は他校のままだ。暑そうなその制服に包まれた子は…
相変わらず、真っ黒な瞳をしていた。
少し、壇上で僕達に挨拶をすると、なにもなかったように席に着いた。
すれ違いざまに眼があったけど、なにもなくそのまま席に座る。
真っ黒な瞳は、ちゃんと僕を捕らえていた。
隣の席の子が、女にノートをみせる。女はどこから写せばいいかわからないから、
あとでいいよと言っていた。机の横に鞄を釣る。
シャリンと、小さく音が聞こえた。
そのまま昼休みになるまで…僕は女と話さなかった。
昼休みになると、僕は無言で図書室に向かった。
- 177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:08:45.38 ID:Wj605SIq0
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また図書室には、人の影が一つもなかった。
ただ、窓際に座る。数分すると……この席を指定席にしているあの子が入ってきた。
男「…」
女「…」
無言のまま、僕の隣に立つ。
僕も椅子から降りて、まっすぐ女を見つめる。
その眼は相変わらず真っ黒だったけど…口を開いたのはやっぱり女からだった。
女「……ただいま」
男「……おかえり」
女「私の目、何色ですか?」
男「黒。真っ黒な透き通った色だよ」
女「そっか」
少し離れて、窓を閉めた。
外で遊んでいる生徒の声は聞こえなくなって、二人だけがこの空間に残った。
- 180 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:12:06.46 ID:Wj605SIq0
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女「…」
男「…」
無言のまま、時間だけが過ぎる。
それでも、君は笑ってくれている。
女「うそつき」
男「え?」
女「……黒くないじゃん」
男「…」
ゆっくりと、ゆっくりとこちらに近づいて。
手を伸ばせば届く距離にまで縮まった。
女「うーそーつーき」
男「嘘じゃないよ。黒だって」
女「違うよ」
男「…」
女「……男の髪……」
男「…」
女「黒じゃなくて……ちょっと茶色だよっ!」
男「!」
- 183 愛のVIP戦士 2007/05/20(日) 15:13:34.27 ID:S1UTNFYY0
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(´;ω;`)ブワワッ
- 186 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 15:14:32.61 ID:3w7oawKW0
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「公表された作品については、みる人全部が自由に批評する権利を持つ。
どんなこきおろされても、さまたげることはできないんだ。
それがいやなら、だれにもみせないことだ。 批評の権利があれば、ぼくにだっておこる権利がある!!
あいつはけなした! ぼくは怒った! それでこの一件はおしまい!! 」 - 188 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:15:46.94 ID:Wj605SIq0
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ふわっと。
少し、女の体が浮いた気がした。
こっちの世界に帰ってくると、僕はしっかりと女を抱きしめていた。
耳元で、帰って来たよ?って言ってる。
大好き。愛してる…それぐらいしか言葉がでなかった。
ぎゅうっと力を込めた腕の中で、女はうっすらと涙を浮かべている。
それでも、僕が流している涙に比べれば少量のものだろう。
しっかりと。
僕は女を抱きしめた。
二回目のキスは、あまり覚えていない。
ただ、学校だってことも忘れて…僕はひたすら女を愛しく思った。
女も、そうしてくれた。
女の世界は、やっと色に包まれたんだ。
- 191 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:20:03.51 ID:Wj605SIq0
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変な女の子に出会った。
全身真っ黒の制服を着た子。うちの学校の制服じゃなかった。
靴下だけが真っ白で、体の色を抜けば全部黒。
変な女の子に出会った。
その子は世界をしろくろでしか判断できなかった。
でも、それも昔の話。
変な女の子に出会った。
昼休みになると、図書室に向かう。
窓際の涼しい席で、いろんな図鑑を僕と読むようになった。
変な女の子に出会った。
でも、その子は世界で一番可愛かった。
- 194 おわりー。 sage 2007/05/20(日) 15:21:56.02 ID:Wj605SIq0
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しろくろ。
もう君に、たった二色の世界なんて与えない。
これからは、僕が一緒だ。
変な子じゃなかった。
ほんとは…
ただの、普通の女の子。僕の一生愛すべき、たった一人の愛しい女。
終。
- 198 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 15:24:25.69 ID:GEmYEcusO
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- 199 ハマァンカァン sage 2007/05/20(日) 15:25:33.63 ID:Wj605SIq0
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お疲れ様でした。
日曜日の朝っぱらからお昼まで、貴重な時間をありがとうございます。
まー、特定されるのはわかってたけど…なんとか頑張って甘えを抜きましたよ?
三点リーダは…もっと頑張りますwwwww
まあなんだかんだいっても、結局は>>186ですよね。
どちらにしろ、叩かれるのは僕が未熟なだけですからwwwwww
それじゃー、もう寝ます!
みんなありがとー。またどこかで!
ノシ
- 202 愛のVIP戦士 2007/05/20(日) 15:25:56.15 ID:S1UTNFYY0
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- 203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/20(日) 15:26:37.15 ID:6816PCMUO
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おつかれ
どこが新ジャンル?…とは思ったが、面白かった。 - 204 忘れてたー。 sage 2007/05/20(日) 15:26:43.40 ID:Wj605SIq0
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|  ̄ ̄ ̄ ヽ
| ̄ ̄ ̄月曜日 ̄ ̄ ̄)
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|ヽ-=・=-′ ヽ-=・=- / 絶望しろおまいら。
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- 207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2007/05/20(日) 15:27:37.40 ID:T1xmeIMF0
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