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新ジャンル「打ち水っ娘」01_vol01

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new_jack

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新ジャンル「打ち水っ娘」
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 11:50:16.07 ID:IJXl78jF0
目の付け所はすばらしい
http://uchimizukko.chu.jp/

2 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 11:51:06.87 ID:d2A1oZ/x0
逃げ水っ娘はいないのかな

3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 11:51:34.01 ID:iRKNAat30
迎え水っ娘は

4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 12:01:18.18 ID:GPiifgY8O
それでどうしろとこのスレは

5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 12:34:15.65 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……♪」

女「…………♪」

女「今日も、暑くなるかなぁ?」

パシャリ、水撒き朝日を眺める。



こうか

6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 12:39:04.31 ID:n32PD2ZC0
女「いや~ん」

パシャ パシャパシャ

女「打ち水がやめれないぃ」

パシャ パシャパシャ

男「おっす!! って、うぉ入口がビショビショじゃねえか」
女「あ! 男くん、とめてぇ~」
男「止めろって、お前が止めればいいだけじゃないか……」
女「とまらないのぉ」
男「わかったわかった。 抑えればいいのかなぁ」

男「うぉ! 馬鹿、あっち向け! こっち向いて水を撒くn……ちょ、まじ、やめ」
女「いやーー、とまらないぃ」


7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 12:39:51.17 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「今日も暑かったな……」

女「本当に意味あるのかわからないけど。ね」

女「習慣はやっぱり大事」

夕焼けこやけ。乾いた道路に染み込む水に。

8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 12:47:16.93 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「ふぁ……ぁ……」

女「……眠い……」

女「でも、一日の始まり。うん」

寝ぼけ眼を擦りつつ、打ち水の音に目を覚ます。

9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 13:08:39.95 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……♪」

女「あ、おかえりー。気をつけて帰ってねー」

女「……濡れると危ないから、近づかない方がいいよー?」

夕暮れ放課後、打ち水に寄る子供たち。

10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 13:27:32.51 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「ふふ。涼しいのかな?」

打ち水の後。湿る日陰に猫が居座る。

11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 13:44:05.23 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……あ」

女「こんな所になんて、頑張ったね」

女「応援するよ。ガンバれ」

道路の脇、力強く咲く花一輪。
打ち水のついでにどうぞ水を一献。

12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 14:02:29.07 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……♪」

女「……あ、おはようございますー」

女「うん、いい一日」

朝焼け、早朝散歩の顔なじみとの挨拶。打ち水をしてできた出会い。

13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 14:22:35.04 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……夕日」

女「綺麗だね」

女「おやすみなさい」

水まきの手を止め、民家の隙間。太陽に向かって夜の挨拶。

14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 14:41:09.35 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……暑いなぁ」

女「少しでも過ごしやすくなればいいな……」

日差しにパシャリ。願いを込めて水を撒く。

15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 14:52:47.12 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「ん……」

女「……撒くに撒けないなぁ……」

気に入ったのか。水撒く日陰に猫が寝そべり

16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 14:59:41.13 ID:M+p/uLP0O
支援
これは面白い。

17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 15:01:28.10 ID:L0BoxNRPO
さ~て、来月の水道料金は!?

18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 15:28:28.93 ID:ZMDrlHSXO
なんだ。いつのまにか支援されている


~玄関前~

女「……元気かな?」

女「今日も暑いよね。ガンバれ」

道路に打ち水。花に水。間に言葉。

19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 15:47:14.84 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「…………」

女「……長時間はいられないかなぁ」

打ち水をした日陰。猫とともに座りながら。

21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 16:09:45.70 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……♪」

女「こういう場所にやってもいいんだよ?」

女「知ってたかな?」


女「知るわけないよね」

壁に打ち水。足下には首かしげの猫。

22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 16:33:29.90 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……っあわ……」

女「ご、ごめんね~……?」

打ち水の途中、飛び出してきた猫に水をひっかけてしまい。

23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 17:07:33.32 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「……逃げ水かぁ」

女「夏の風流だね」

道路の先の水。足下にある湿った道路。逃げ水と打ち水。

24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 17:28:31.23 ID:ybdCEijY0
姉「ばっしゃあーん!」

妹「人も来ないのに打ち水なんかしてもしょうがないでしょ」

姉「来るよー?」

姉「もうすぐ、ご先祖さまがー」

妹「ああ。もうそんな季節かぁ」

姉「あ、あ!」

姉「通ってった!」

姉「愚妹のうしろを時速百二十キロの見知らぬババアが!」

姉「こわっ! 打ち水こわっ!」

妹「元気だねぇこの人は」

25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 17:34:22.51 ID:ybdCEijY0
姉「ちょろろろろー」

妹「今度は如雨露で打ち水?」

姉「むちょろろろろろろー」

妹「『む』はいらないよ」

姉「……」

妹「……」

姉「あ。いま虹が出た」

妹「え? どこどこ?」

26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 17:46:28.41 ID:ybdCEijY0
姉「打ち水だよー」

姉「ばっしゃあーん!」

姉「……」

姉「涼しくなった?」

妹「わたしじゃなく道路に撒け」

姉「気化熱で愚妹もっと涼しくなぁれ」

姉「ばっしゃあーん!」

姉「あははははあー! 水もしたたるいい愚妹~」

妹「……」

   ぐいっ

姉「おおぅ?」

姉「やめなさい」

姉「お姉ちゃんをアスファルトに押しつけるんじゃあない!」

姉「暑い! 熱い! 灼いいいいいい!」

妹「……今年の夏は妙に暑いなあ」

27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 17:55:24.37 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……打ち水ってさ」

女「本来、道を清めるためにやるらしいね」

女「清まってるから、君もこんなにくつろげるのかな?」

日陰の猫に微笑みかけて。

28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:03:54.13 ID:ybdCEijY0
姉「打ち水ー」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「家の中で冷房ガンガンにしてだらだらするよりはマシだけど」

姉「さあ、この水が乾く前に早く行くんだ!」

?「もそもそ」

妹「なぁに? 亀でもいるのぉ?」

姉「いや……」

姉「みみず……」

~「ぐにょーん」

妹「……」

姉「頑張れ! 土はもうすぐだぞ!」

姉「そぉーうれぇーい!」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「馬鹿って年中元気でいいねぇ」

29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:14:31.86 ID:ybdCEijY0
姉「打ち水を薦める自治体は~」

姉「そんなことよりもまずは」

姉「てめぇの都市計画の大失敗を認めて土下座しろ~」

姉「おどれらのせいでこのヒートアイランドゥ~」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「黙って撒きなよ」

30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:18:14.62 ID:ZMDrlHSXO
しかしあれだな。久々に新ジャンルに書き込んだが、健在なようで何より

~玄関前~

女「暑いねぇ……」

女「日が高いうちに打ち水するのはダメなんだよ?」

女「……でも、若干でも涼しくなるのは確かなんだよね」

パシャリ、陽炎立つ中水を撒く。

31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:20:45.02 ID:ybdCEijY0
姉「ばっしゃあーん!」

姉「ぬ」

妹「夕立?」

   ざあああああああああああああ

妹「うわっ、すごい降ってきた」

姉「……」

妹「おねえちゃん! ぼうっとしてないでお布団入れるの手伝って!」

姉「……」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「そっちは夕立さんに任せといて!」

姉「一人で打ち水は寂しいと、おねえちゃんに合わせて降ってきたんだ」

姉「ここでおねえちゃんがやめたら可哀相でしょが」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「もうこいつは! ああ、構ってたらお布団濡れる!」

32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:36:26.53 ID:ybdCEijY0
姉「サイン」

姉「コサイン」

姉「おはようございます」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「庭のトマト相手になに言ってんのこの人は」

姉「打ち水は朝だよ兄貴ィ!」

妹「はいはいそうだね早起きはいいことだね」

姉「オーウ」

姉「大粒の水をしたたらせ真っ赤に垂れたるトメイトゥの官能美よ」

姉「よーし、君に決めた!」

妹「はいはい。おねえちゃんのおかずに出しとくから」

妹「ごはんできたらいつまでもお水で遊んでないではやく帰ってきてよー?」

姉「はーいはーい」

姉「ばっしゃあーん!」

33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:36:37.81 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「あれ……」

女「……ふふ。増えてる」

女「そんなに気持ちいいのかな?」

日陰で寝そべる猫二匹。日課の中の小さな変化に少しほほえむ。

35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 18:54:29.48 ID:n32PD2ZC0
なごむぅ~

36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 18:59:24.94 ID:ybdCEijY0
姉「でんでん虫~」

姉「……」

姉「いない」

姉「なめくじ~」

姉「……」

姉「いない」

姉「おねえちゃんはいったい何にお水をかけてあげたらええんやろか?」

姉「あ、こいつでいいや」

姉「ちょろろろろろー」

妹「何かいたの?」

←―――――――――――――「うねーん」

妹「……」

姉「コウガイヒル~」

妹「…………」

姉「そぉーぅれぇーい、伸びろ伸びろー」

37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:01:24.82 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「…………」

女「……意外と、この音も好きだったりするんだよね」

パシャリ、パシャリ。水撒く音に耳澄ませ。

38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:14:13.90 ID:ybdCEijY0
姉「そぉーうれぇーい!」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「……」

姉「ぬ」

姉「こやつ、また木陰で一人だけ寝こけおって」

姉「はっ?」

姉「音か!」

姉「打ち水の音だけを盗んで耳で涼みおったか!」

姉「おねえちゃんの知らん間になんという高等テクニックを」

姉「だがしかしおねえちゃん一人に日向で打ち水させるとは不届き千万」

姉「表に転がしちゃる」
 
姉「そぉーうれぇーい!」

妹「……」

妹「……やめろ。搾(さく)るぞ……」

姉「ハイッ!」



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