アマノジャック@新ジャンル専用

新ジャンル「打ち水っ娘」01_vol02

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new_jack

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新ジャンル「打ち水っ娘」
39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:18:25.02 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「はい、煮干し」

女「いっぱいあるから喧嘩しなくていいよー?」

女「……慣れればここも悪くないなぁ」

打ち水後の日陰。猫への煮干しは手土産として。

40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:22:57.95 ID:ybdCEijY0
姉「打ち水ー」

妹「残り湯はお洗濯に使うんだからぜんぶ撒かないようにね」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「おとなしく木陰で風待ち顔でもしてればいいのに」

姉「黙れ打ち水の敵め!」

姉「……」

姉「あ。木陰涼しーい」

妹「……」

41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 19:29:08.52 ID:0PRHTLBI0
ヒート系打ち水っ娘っっっ、も必要じゃあないか?

ヒ「うおおおお!!!巻くぞ!!ホースだ!!バルブは全開だああああああ!!!」

 ビジャジャジャジャッジャジャジャジャジャジャ!!

ヒ「ぐああああああああ!!弱い!!弱いぞ!!水道は全開に―――半開など認めるかあああああ!!
  貸すんだ!!万・解!!!」

 ブボッ!・・・・ジャバババババ・・・

裏方「ホースが蛇口から取れたみたいっすね・・・」

ヒ(´・ω・`)

42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:33:29.30 ID:ybdCEijY0
>>41
まるで涼しくならない……

43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:33:40.60 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……?」

女「……あ。枯れてる」

女「……野草なんて、こんなものなのかなぁ」

枯れたのは名も知らぬ花。手向けと言って、水をやる。

44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:34:32.53 ID:ybdCEijY0
姉「あ」

姉「これが最後の一杯か」

姉「……」

姉「そおーぅれぇーい!」

   ばしゃああん

妹「……」

姉「……」

妹「……おねえちゃあん?」

姉「べ、ベランダにいる方が悪いんじゃあ! うちの妹は悪い子じゃあ!」

妹「打ち水はお空じゃなく道路にね?」

姉「最後の一杯だからー! 涼しい雨を招く呼び水にとー!」

妹「そっち行くからちょっと正座して待ってなさぁい?」

姉「ハイッ!」

46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 19:41:35.34 ID:0PRHTLBI0
>>42
南国の人間は、暑いときは辛い物を食べるらしい。
体温を気温よりも高くすることで、体感的に涼しくなるって話だ

47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 19:45:27.32 ID:0PRHTLBI0
~玄関前~

女「―――――♪」

男「――――ww――――――www」

女「・・・・」

男「―――っ、―――――!――――!!」

女「―――――♪」

男「~~~~~~・・・」

 最近よく通るあの人と、まだまだ高い陽の下で

48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 19:46:53.53 ID:0PRHTLBI0
ZMDrlHSXOの感性にほれた

49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:51:54.43 ID:ybdCEijY0
>>46
そこで人間クーラーですよ

50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 19:58:47.19 ID:huSrxb5E0
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~|lll|'.::|.::|.::.::.:|.::.::.::.::.::.::.l.::.::. ',
_             |lll「.::j.::l::.::.::l\⌒.::.::.::|.::.::.::l
│            |lll|::ハ.l:.::.:: |  ヽ.::.::.: |.::.::.::|真昼間に打ち水しても意味無いけどなw
│            |lll|  ',.::.::.│  \.::.|.::.::. |
│            |lll|三 ヽ ::.:|三三7:ヽ|.::.::.`ヽ一番いいのは日没後
│            |lll|"    \| ""・l.::.::|⌒l:ド、l
│            |lll|、 ‘ー'ー'     j.::.::|-イ.:|
│            |lll|:l>ー‐rーt< リ .::|.: l :|
│            |lll|:|_j;斗<_,>/.:: /! ::.: |
│            |lll|:| >、 __/.:: / ヽ.::. |
(C.V.広橋涼)

51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 19:59:24.04 ID:0PRHTLBI0
~玄関前~
女「お兄さん。そこのお兄さん。」

「え?俺?」

女「そうそう。あなたあなた」

「・・・『あなたあなた』
 振り込め詐欺の一種ですかww」

女「違いますよお。―――はい。喉、渇いてるんでしょう?」

「え・・・いいんですか?」

女「いいのいいのwこうやって打ち水してると、わかるんですよ?あなたみたいな人。
  水分補給、しっかりしないと駄目ですよ?」

「はは、、、いや、お恥ずかしい・・・」

 日本じゃ水はタダだから。夢を語るはタダだから。

53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:01:05.80 ID:ybdCEijY0
姉「耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて」

姉「そして一気に解き放つカタルシス」

姉「まさしく日本の心、日本の夏……」

妹「おねえちゃーん? お花に水や……ちょっとぉ!」

姉「チッ」

妹「お花しおれてるじゃない。お水やっといてっていったでしょ」

姉「わかってないなあ、しょせんは愚かな妹、その名も愚妹か」

妹「ホース貸して! ……貸しなさいっ!」

姉「まあ待て妹者、時に落ち着け」

姉「しおれきったところに水をやり、再生のさまを存分に堪能するのじゃ」

妹「じゃあお姉ちゃんもしおれきるまでアイス無しね」

姉「そおーぅれ、恵みの雨じゃ喰らえ駄花ども~」

妹「……」

54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:01:22.35 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「~♪」

女「~~♪」

スズメの歌にテンポをあわせ、涼めるための水を撒く。

56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:09:13.25 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……ふぁ、ぁ……」

女「……んに、……おはようございます。うん」

朝焼けの中。おはようを告げる打ち水の音。

57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:12:15.79 ID:ybdCEijY0
姉「日傘浴衣に下駄の音」

姉「表に出て撒く水の音」

姉「日本の夏ですにゃー」

妹「裸足にスク水に麦わら帽子で何を言っているのこの人は」

姉「おーぅい。愚妹も水着着てきなよー。水かけちゃるー」

妹「いいよ、めんどくさい」

姉「……」

姉「はっ? ということはこやつ」

姉「水に透ける下着を道行く人に見せつける気か!」

姉「我が妹ながら何という奴」

姉「わたしにもこの淫売と同じ血が流れているというのか」

妹「わたしに水かけたら、おねえちゃんの部屋のエアコン外すよ?」

58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:16:27.90 ID:ZMDrlHSXO
~庭~

女「……蝉の声」

女「精一杯生きろ」

女「がーんばれ」

パシャリ、庭木に水をやる。
ジジジ、蝉が飛び立った。

59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:19:14.52 ID:ybdCEijY0
姉「ホースだよー」

姉「柄杓でちまちまやってられっか!」

姉「船幽霊も最初っからこうすりゃ簡単に船を沈められたのにね」

姉「そーぅれぇーい!」

妹「ホースの先をつまんで水流でビーム作らない!」

姉「黙れえぐれろ愚妹の三段腹! ヴィイイイーム!」

妹「ちょっと、おねえちゃん! やめっ、やめなさい!」

姉「ははは近づけまい」

   きゅっ

姉「……」

妹「水道止めりゃすむ話なんだけどね」

姉「……」

妹「おねえちゃん? 怒らないからちょーっとそこに座りなさぁい?」

姉「そこって、道路じゃん! アスファルトじゃん!」

妹「いいから早く正座しなさぁい?」

60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:28:29.83 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「こんにちは」

女「それとも、こんばんわかな?」

女「……涼みに来たんだね?」

女「んー。首輪ついてるね。逃げてきたのかな?」

昼と夜の境。打ち水した場所で犬と話す。

61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:29:31.12 ID:ybdCEijY0
姉「むちょろろろろー」

姉「……」

姉「むちょろろろろー」

姉「……」

妹「なんでもんじゃ焼きでも焼くみたいな撒き方なの?」

妹「撒くならもっと思い切り撒けばいいのに」

姉「むちょろろろろー」

姉「……」

妹「まあ静かでいいけどさ」

62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:37:30.31 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……んー」

女「これでも打ち水だけど……」

女「何か違うなぁ」

手に持つは如雨露。チョロチョロという音に物足りず。

63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:38:37.78 ID:ybdCEijY0
姉「むちょろろろろー」

妹「まだやってたんだ、その撒き方」

姉「普通に撒いてたら見失うし」

妹「は?」

姉「フフフフフ……」

ζ「びろんびよん」

妹「ぼうふら……」

姉「フフフフフ。乾け乾け打ち水め」

姉「この水すべて乾いたときが貴様の最期だ夏の敵め」

妹「ひまな人だなあ」

ζ「びよんびろん」

64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:48:27.51 ID:ybdCEijY0
姉「打ち水ー」

姉「ばっしゃあーん!」

姉「……」

姉「ねこじゃらしもびしょ濡れー」

姉「打ち水で濡れた猫じゃらしで猫をつつきたい」

姉「……」

姉「……」

姉「猫いない」

姉「……」

姉「おーぅい」

姉「我が母の娘~。ちょっとおいでー」

姉「いいもの見つけたよー」

65 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:51:21.80 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「ねぇ?」

女「元気かな?」

女「あ……大丈夫だったみたいだね」

女「ごめんねー」

日陰でぐてり、と動かなかった猫。逃げ去った後、また来るように、と水を撒く。

66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 20:56:33.45 ID:ybdCEijY0
姉「暑いねー」

姉「……」

姉「うわ、ほんとに熱いよ君ぃ」

姉「打ち水じゃあー」

姉「死ねい地蔵尊っ!」

姉「ばっしゃあーん!」

妹「お地蔵さんにお水かけてあげるのはいいけど」

妹「普通にかけられないのおねえちゃん?」

姉「ククククク」

姉「冬にかけられなかったことを感謝するがいい」

姉「水の凍る力で割れていたかもしれんぞ?」

妹「……」

妹「冬にやっちゃだめだよぉ?」

姉「もう一杯喰らえ地蔵~!」

姉「ばっしゃあーん!」

67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 21:01:04.18 ID:ybdCEijY0
姉「……」

姉「朝っぱらから蝉がうるさい」

姉「……」

姉「蝉に負けたから今朝の打ち水はなし~」

姉「……」

   かちっ

姉「くぅ……すぅ……」

妹「おねえちゃん!」

妹「朝っぱらからクーラー全開で寝てないで起きなさい!」

68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 21:14:16.79 ID:ybdCEijY0
姉「お掃除ー」

姉「打ち水ー」

姉「盛り塩ー」

姉「……」

姉「誰も来ない!」

妹「だってうち、お店じゃなくて普通の民家だから」

妹「しかも夕方にやってどうすんの」

男「おーうい」

妹「あ。隣のおにいちゃん」

男「花火もらったんだけど、やる?」

姉「……フフン」

妹「なにその自慢げな顔」

姉「やるやるー。愚妹は桃でもむいてこーい」

妹「はいはい……あ、おねえちゃん、桃無しね」

男「相変わらず仲いいなあおまえら」

69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 21:16:10.30 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「元気?」

女「……そっかぁ」

女「よかったね」

いつもの日陰、打ち水後。いつもの猫と涼む時間。

70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 21:43:33.86 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……」

女「……涼しくていい風♪」

夕焼け。明日もいい風が吹くと祈り、水を撒く。

72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 22:09:02.52 ID:ZMDrlHSXO
ネタがない。つまり落とせということだな。よくわかった

~玄関前~

女「……」

女「んー……」

女「……蒸し暑いなぁ」

雨上がり。少しためらわれる日課。

73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 22:20:11.55 ID:diOZ8h020

~玄関前~

女「・・・・・・・」
女「・・・・・・・・」女「・・・・・・・・・」

女「桃モモもも~、待たせたね今行くよ~♪」

 冷えた桃。冷蔵庫にて待っている

74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 22:40:44.83 ID:SoshmbU2O
ID:ZMDrlHSXOの文章には以前からよく和ませてもらった記憶が

だがどのスレだったかまでは覚えていない

75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 22:53:06.72 ID:ZMDrlHSXO
あぁ、くそぅ。最高の褒め言葉を貰った以上、書かざるをえねぇ

~庭~

女「……♪」

朝日差す庭。打ち水が跳ねて。

76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/07/25(金) 23:01:46.41 ID:ZMDrlHSXO
~玄関前~

女「……んー」

女「やっぱりこの音かなぁ」

女「……ん♪」

パシャリ、パシャリ、柄杓で打ち水。
合いの手風鈴、いずこからか。

78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/07/25(金) 23:17:11.50 ID:diOZ8h020
女「とりゃあっ!」
 バシャッ
女「うりゃあ!!」
 ビシャア!!
女「どおおりゃあああああ!!」
 バシャアアアッ!
女「・・・・・・・・・・・ふう」

女「箪笥の小指に角ぶっつけて痛かったよう」



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