オカシイ世の中覚え書き

12月22日get 6カ国会議の件

<6カ国協議>実質的進展ないまま日程終了 次期開催未定 [ 12月22日 21時05分 ]

【北京・堀山明子、大貫智子】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は22日、北京の釣魚台迎賓館で5日目の協議を行い、実質的進展がないまま日程を終了し、再び休会した。議長国・中国の武大偉外務次官が読み上げた議長声明は次回開催について「できる限り早い機会に再開する」とだけ触れ、具体的に定めることもできなかった。北朝鮮の核実験を経て1年1カ月ぶりに再開された協議は、北朝鮮が米国に金融制裁の解除を強く求め、紛糾した。日米などが求める「目に見える成果」がないままの休会で今後、6カ国協議の意義を問う声が強まりそうだ。

 日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は22日夜、記者団に「大変遺憾な結果に終わった。北朝鮮が核問題とは関係のない金融制裁にこだわり、何ら実質的な成果を挙げることができなかった。北朝鮮への国際社会の批判はより厳しくなっていくだろう」と不快感を示した。

 北朝鮮の首席代表、金桂冠(キムゲグァン)外務次官は北京市内で記者会見し、「実質的な協議を進めることができなかった」と表明し、「米国が金融制裁の解除要求に応えず、核施設の稼動停止を要求したからだ」と米国を批判した。さらに「金融制裁は敵視政策を凝縮したものだ。(6カ国協議の今後の進展は)米国が敵視政策を変えるかどうかにかかっている」とけん制した。

 これに対し米首席代表のヒル国務次官補は同日夜、「結果には失望したが共同声明の精神を強く信じている」と語った。

 議長声明は(1)北朝鮮の非核化を盛り込んだ共同声明(昨年9月)にある約束を真剣に実施する(2)共同声明をできるだけすみやかに段階的に実施していくため、調整された措置を取ることで合意した――ことなどを列記した。ただ、中国が目指した「非核化」「エネルギー支援」「日朝国交正常化」など五つの作業部会設置には北朝鮮が賛成せず、明記されなかった。

 金融制裁をめぐる米朝協議は来年1月、ニューヨークで再開される予定。6カ国協議の再開は、金融制裁協議の動向をにらみながら中国を中心にした折衝で決められるとみられるが、早期再開への調整は難しそうだ。

 5日間の開催中、日朝2国間協議は開かれなかった。佐々江局長が初日の基調演説以外、拉致問題について主張する機会はなかった。

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最終更新:2006年12月23日 02:42