オカシイ世の中覚え書き

<イージス艦事故>漁船に汽笛警告せず 衝突予防法違反か (毎日新聞)

千葉・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳(せいとく)丸」の衝突事故で、衝突の危険が迫った際や衝突を避けるため全力後進をかけた時点で、あたごが海上衝突予防法に定める「汽笛」を鳴らすなどの警告をしていない可能性が高いことが分かった。横須賀海上保安部は、不十分な事故回避措置が重なったとみて詳しい原因を捜査している。

 防衛省によると、あたごの見張り員は事故約1分前の19日午前4時6分ごろ、緑の灯火がスピードを上げてきたため漁船と確認した。あたごは事故を回避するため全力で後進をかけたが両船は衝突した。

 海上衝突予防法では、衝突の危険が生じた場合、「直ちに短音を5回以上鳴らすことにより汽笛信号を行わなければならない」と定める。さらに、「機関を後進にかけている場合は、短音を3回鳴らさなければならない」と義務付け、「せん光を3回発することもできる」と明記する。

 清徳丸は僚船並みの14ノット(時速約25.9キロ)、あたごは10ノット(同18.5キロ)で航行していたとみられ、あたごが漁船と認識した時点での距離は最大約740メートルとなる。関係者によると、あたごが急制動をかけても停止できない範囲「傘形危険界」は直進方向に約700メートルだった。

 海自幹部は「傘形危険界に漁船やフェリーなどの船が入らないように回避しなければならないと指導している」といい、あたごが清徳丸を認識した時点で警告を発すべき状態だった。しかし、清徳丸の僚船の船長はいずれも「汽笛は聞いていない」と口をそろえている。

 これに対して、防衛省は「汽笛は通常鳴らすが、今回どうだったかは調査中」と話している。

[毎日新聞2月22日]

[ 2008年2月22日2時30分 ]

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最終更新:2008年02月22日 12:27