設立趣意書(1)

【新サイトできました!】


【設立趣意書 目次】


【1.ご挨拶】


 シンサクール蒲田他に所属しております神野芳治と申します。
 現時点で日本クイズ協会の理事・会員というわけでは特にありませんが、協会の設立、及び理念の一つ「文化として社会に根付き、定着する」、神尾理事の意志表明の一つ「3)クイズの間口を広げる~クイズ研究部設立支援~」については非常に共感しております。
 クイズの外的・内的環境、及び協会の状況を分析した上で、「今必要で」かつ「現状用意されておらず」「協会他もすぐに用意できそうにないもの」は何か……を検討し、「初心者が情報を得られる」「クイズサークルを作ろうと思ってもらえる」サイトの構築が大至急求められている、と判断しました。
 4月より企画書を提示の上、数度協会理事と打ち合わせをした結果、「協会公認の上で(後述しますが詳細はまだ確定していません)」「独立した外部団体にて」サイトを運営する方針を決めました。

 なお、ここで挙げる「初心者」とは、既にサークルに入っている人ではありません。
 まだサークルに入っておらず、「テレビやアニメを見て興味を持った人」、「中学・高校・大学や各地方でクイズをやってみたいが、ルートが思い当たらない人」「サークルを立ち上げたいが、ノウハウが全くない人」をイメージしております。

 今件については、コンセプト・内容の叩き台は作っておりますが、細部が確定したわけではありません。しかし、コンセプトワークの段階ではありますが、あえて「このようなことをやりたい」というのを先に提示いたします。
「見切り発車」的に方針・計画をオープンにする理由としては、3つ挙げられます。
 (1) タイムリミット。アニメ『ナナマルサンバツ』が放送される前、6月末までにはサイトを仮完成させたい。
 (2) 意見のヒアリング。実際にメインターゲットになる「今後サークルを作りたい人」、もっとも参考になる「ここ数年でサークルを立ち上げ・運営した人」などの意見を幅広く聞き、それによっては方針を柔軟に対応したい。
 (3) スタッフ集め。私一人ではできないことであり、多くの方のお力をお借りしたい。

 なお、「なぜ今初心者向け情報サイトなのか?」「協会は何をすべきか?」というクイズ論としてのバックボーンについては、「クイズ協会が行うべき「初心者対応」についての提案」として掲載しました。こちらも併せてご一読いただければ幸いです。

【2.初心者の視点から見て、「やるクイズ」とどう接触するか?】


<現状>

 テレビ番組、漫画「ナナマルサンバツ」などで興味を持つ
→「クイズ」でgoogle検索してみる … 現状検索上位は、ことごとく「なぞなぞ」「企業懸賞」系。
=「やるクイズ」に結び付かない。
☆「QuizJapan」18位、「一心精進」39位、「QMA」41位、「日本クイズ協会」89位(2017/5/12調べ)
 →せめて検索上位1-5位に入る程度でないと……。

 「クイズ やる」「競技クイズ」でも同様、「クイズ サークル」でようやく「競技クイズ入門」「クイズ辞典」のリンク集一覧にヒットする程度です。それも、最初に見た人が「よし、やろう」という構成には失礼ながらなっていません。
 また、「(新・)一心精進」はイベント向けのサイトであり、コンセプトを異にしております。また立ち上げすぐであり、今から新・一心精進事業部に「やるクイズの紹介」という過度の負担をかけるわけにはいきません。

 総じて「クイズに興味を持った人」から、「やるクイズ」への接続回路が弱いのが課題です。
 アニメ「ナナマルサンバツ」放映開始(7月)までに、情報経路の整理をするのが急務と考えます。

<理想>

 テレビ番組、漫画・アニメ「ナナマルサンバツ」などで興味を持つ
→「クイズ」でgoogle検索をする
→「やるクイズ」についての情報提供サイトが1-5位に来る(2018年3月までには)
→行動に移す。イベントに行く、サークルにゲスト参加する、自分たちでサークルを立ち上げる、問題集を買う、等……。

 AISASの法則で言えば、Atention(注意)、Interest(関心)の部分についてはテレビのクイズ番組や「ナナマルサンバツ」などで高まってきています(さらに言えば、ここはマスコミ・ゲーム会社の力が不可欠です)。
しかしながら、Search(検索)からAction(行動)に結びつける部分が非常に弱い。SearchしてもActionに結びつく情報が全く出てこない。ここが普及のボトルネックです。
 この結びつきが強固になれば、SNSなどでShare(情報共有)されることにより、普及活動は正のサイクルを作ることができます(Shareが増える→検索順位が上がる→Attentionを引きやすくなり、Searchで上位にくる、友達ルートで注意をひきやすい→よりActionに結びつく……)。
 この部分を今回のアクションで充足させることで、より多くの方にクイズを楽しんで頂く、敷いては「外部要因の変化(高クイの中止・路線変更、QMAサービス終了等)による不況に強い、中長期的に維持発展できるクイズ界」の構築に貢献できると考えています。

【3.なぜ「サークル増」「公認の部活」を目的とするのか?】


 一言で申し上げれば、「不況に強いクイズ文化」にするためです。
 今クイズを楽しんでいる私たちが、数十年後も安定してクイズを楽しめる、強い土台のクイズ文化にするためです。

 現在、クイズは何回かの「ブーム」を迎えています。クイズアニメが放送され、ゴールデンタイムには東大生が出演するクイズ番組が放送、ゲームセンターでもQMAが安定した人気を継続しています。
 しかしながら、このブームはあくまでブームであり、いつ途切れるかわかりません。特に、多くの人にとって入口となる「テレビ番組」「ゲーム」については、あくまで各社の「企業としての論理」で継続しているにすぎず、クイズに金をかけるメリットがなければすぐに撤退します。企業にとって、クイズはあくまで「手段」であり、「クイズ文化の振興」というのはほぼ念頭にありません。
 現状のクイズ文化は、入口部分の大半を「外部」に依存している状態です。これは、「外部」が何らかの理由で撤退したとき、非常に弱い体制です。ここ30年人数の増減はありましたが、民間による「クイズ文化」は継続してきました。しかし、もし「高校生クイズ」がなかったら?「QMA」がなかったら?入ってくる人は「クイズ研がある学校に入る」以外一切のルートはなくなることを考えると数十分の一、おそらく今のような盛況は全く見込めないと思われます。

 「不況」に強いクイズ界にするためには、「サークル」を増やすこと、さらに言えば「公認部活としての中高クイズ研」を増やすことです。

サークル増

 「仲間内のクイズサークルには行きたいが、クイズイベントでナンバーワンを競うところまではやりたくない」という層が一定数いるからです。
 「サークルには行くが、イベントには行かない」「イベントには行くが、サークルには行かない」を比較したとき、前者が圧倒的に多いと思われます。
 クイズを中長期的に続ける人を増やすためには、サークル増が不可欠です。

 首都圏であれば、コンセプトや実力層が異なるサークルが、今の倍あっても良い。
 地方であれば、現状多くて「各県1つ」というところが多いと思われますが、これも複数あっていい。
 高校のクイズ研も、もっと多くの学校に存在してほしい。クイズ研が作りにくい学校の生徒については、社会人サークルで楽しめるためのルートを作りたい……と考えております。

公認の部活

 中高は毎年代替わりします。クイズにとって熱意のある人、周囲を巻き込む力のある人が、定期的に入ってくるとは限りません。
 「創業メンバーがいたときは盛況だったが、代替わりするに従いトーンダウンし、いつの間にか解散」というのは、クイズサークルに限らずよくあるパターンです。

 公認の部活であれば、一時的に衰退しても、数年に一度やる気がある人が入学すれば復活しやすくなります。非公認サークルだとこの点0からの立ち上げとなり、大きく不利になります。
 また、たいていの学校に「部活一覧」があり、ここに掲載されるかどうかは部員集めに大きな影響があると思われます。
 公認の部活が存在する高校を増やすことが、さらに「クイズ文化の土台を強くする」ことにつながります。

 今回の「Quiz Do」で「サークル」特に「公認部活としての中高クイズ研」増を目的にしているのは、上記のような理由からです。

【つづき】

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2017年06月01日 12:04