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愛の民」(2009/06/28 (日) 01:35:36) の最新版変更点

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L:愛の民 = {  t:名称 = 愛の民(人)  t:要点 = ハート,ピンク,へそだしルック  t:周辺環境 = 島 #center(){&color(pink){・・☆・☆・☆・・}} #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=220.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=206.jpg) } #right(){(イラスト:矢神サク)} &color(coral){嵐吹く 銀の砂舞うこの国で&br()空が落ちても前を向く 心に描く誰かのために&br()右手に正義 左手に勇気 胸には愛を&br()我ら西方の遊撃者 明日を見るために沈む今日&br()立ち上がれ 命尽きてなお 心は愛と在るように&br()&br()陽は燃える 銀の風吹くこの国で&br()海が割れても前を向く 心に描く何かのために&br()眼(まなこ)に夢を 唇に歌を 胸には愛を&br()我ら西方の遊撃者 明日を見るために沈む今日&br()いざ行かん 命尽きてなお あなたが愛と在るように} &color(coral){   ――――――――――――レンジャー連邦国歌(非公式)} /*/  レンジャー連邦、という国がある。  NWの山形県あたりに位置する砂漠の島国で、主な産業は観光と燃料生産。資源に乏しいせいでI=D工場などの兵器生産施設は今の所無いものの、そのイグドラシルはパイロット系に特化しており、一応西国らしいと言える、西国である。が、この国をよく知らない人にはなぜか南国だと思われていることが多い。割とびっくりするくらいに、多い。  南国に間違えられる要因はいくつかあるのかもしれないが、主な原因はその独特の衣服文化によるものであろう。砂と日差しから身を守るために全身を覆い、熱がこもらないようゆったりと布を使う一般的な砂漠用の衣服と違い、この国のそれはぴたっとしてそれでいて露出が多い。もちろん防砂と日避けのために屋外では大きなマントを羽織るのが常ではあるが、マントの下は体のラインがはっきりわかる露出の高い服装であり、加えて他国に出かけるときはマント無しになる。その風体は西国というよりはむしろ南国のものに近く、それゆえに南国と思われていることが多い、のだと、思われる。  レンジャー連邦の民が露出の多い服を好むのは、体の線をあらわにすることで豊かな肉体の健康美を誇っていた古代の風習の名残だという説が一般的である。未婚の者は腹部を露出する、というこの国独特の風習はその顕著な例のひとつであるが、この風習が現在まで廃れずに残っているのはなぜかと言えば、少し変わったその国民性のために他ならない。この国の人々は愛をとても大切にする思想文化を持っており、いつも心が愛と共にあること、つまり常に思考の傍らに何かをいとおしむ気持ちを置くことを、何よりの美徳としている。そのため「愛はおなかに宿るもの、いつ舞い込んでもいいように、扉を開けておきなさい。手に入れたなら、大事にしまっておきなさい。」という伝承が今日でも広く浸透・支持されており、その結果、連邦の若者の多くがいわゆるへそ出しルックで毎日を闊歩しているのである。  愛に重きを置く国民性は、憲法の第一条に「国民は常に愛と共にあることを心がけよ」と記されていることや、一般的な別れの挨拶として「Love be the withyou」という、愛よあなたと共に在れ、という意味の独特な言い回しが好んで使われることからも知ることができる。(ちなみに「withyou」とは、with youが縮んでできたレンジャー連邦独自の言葉で、名詞である。意味は「あなたと共に在るもの」で、同様に「私と共に在るもの」という意味でwithmeという言葉もある。一般的にその人の心から大切で特別な人やもの、特に恋人や家族を指して使われることが多い)  この国の人々が愛と共にあることに重きを置くのは、かつて内乱の時代に命を落とした一組の男女――敵対していた北の国の姫と南の国の王子が恋に落ち、互いに争うことを嘆いて岬から共に身を投げたというこの国でもっとも有名な歴史上の逸話――が理由であると言われている。  若い恋人たちを死まで追い詰めたのは、彼らの愛を汲むことをせずに戦を激化させた北と南の王の硬化した正義観、そして争いと憎しみに囚われた盲目的な親の愛であった。  愛は人によって形が違い、脆く、儚く、不安定で、心を動かすエネルギーとしてはとてもとても強いくせに、それのみでは無力である。合理性や論理性とは程遠いこの感情をそれでも国是の中心に据えるのは、正義や和を顧みない愛が時としてただの暴走につながるのと同じように、愛を顧みない正義や大義が時として取り返しのつかない悲しみを生むことを、この国の民が歴史の教訓から知っているからなのだ。  このような背景からか、レンジャー連邦の民はしばしば自分たちを「愛の民」と呼ぶ。  「愛の民」という呼称自体は古くからあるもので、その定義や由来、成り立ちについては諸説ある。が、最近ではレンジャー連邦に生きる人すべてを指して「愛の民」と総称することも多いようである。  砂漠という厳しい環境に耐える忍耐と、愛を何よりも大切にする感性、肌を多く露出した奔放な美とは裏腹に、歴史の教訓を長く心に刻み続ける実直さ。これらを同時に持ち合わせ、そして持ち続けようと努力する、それがレンジャー連邦に住む「愛の民」の特徴である。 #right(){(文責:霰矢蝶子)} #center(){&color(pink){・・☆・☆・☆・・}} *愛の民にまつわる様々な話 #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=209.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=210.jpg) } #right(){(イラスト:春雨)} &aname(A,option=nolink){&bold(){&color(pink){ ☆・☆} 目次 &color(pink){☆・☆}}} #contents() ---- **&color(pink){&bold(){愛の民のルーツに関する一説}} これは、レンジャー連邦内にいくつか存在する愛の民の成り立ちに関する伝承のうちのひとつである。 もちろん、これがすべて正しく真実ではないが、かといって無視できるようなもので無いのも事実だ。 だから、これも愛の民の成り立ちに関する伝説のひとつだと、思って聞いてほしい。 /*/ 愛の民。 かつてそう呼ばれた人々がいた。 彼らは愛に生きており、その証であるかのようにピンク色の、ハートをあしらった服やマントを着ていた。 愛に生きる、といっても、恋愛ばかりに生きているわけではない。 彼らは家族愛、友愛にもあふれており、身近な人たちを大切にし、なんにでも愛情をもって接していたのである。 彼らの出自はさまざまで、西国人であること以外に生物学的な共通点は無い。 愛の民とはその信条であり、生き方なのだ。 ゆえに、ひときわわかりやすいピンクの服、ハートの意匠を身に着けているのだ。 その起源は、四王国時代を終結へと導いたひとつの悲劇からはじまる。 南都の王子と北都の姫が身を投げた岬の下には、実は村落が存在していた。 現在では波の浸食によりその影を見ることは出来ないが、漁業によって生計を立てていた小さな村があったという?言い伝えが残っている。 言い伝えによれば、その村は2代目南都王の癇に触れた臣下の一族とも言われ、追放処分になったものの南都を離れがたく、ここに居を構えることになったのだという。 村の存在を隠すため、その所在はわかりにくいよう工夫されていた。 岩礁立ち並ぶ磯に存在した小さな入り江のひとつを利用し、波の侵食で出来た横穴を拡張して住処としたのだ。 幸い岩礁の数が多く、またそれなりに高さを持っていたので、海側からは見えることはなかった。 しかし崖の上からは覗けてしまうことを知った村人たちは、落石の被害もあったことから縄で編んだ網を棚のようにして何段も作り、網の上には布、植物、軽い石ころの順で重ね、外から見たときに突き出た岩に見えるよう工夫を凝らした屋根ともいえるものを作ることで対策とした。 その効果が実り、この村の存在は誰にも知られることなく、時は流れた。 そして、転機が訪れた。 外との交流をあまり取らなかったため、村の人口もわずかばかりとなったころのことである。 かなり大きな落石があった。 いや、正確には石ではなく、人が二人、落ちてきたのだ。 落石対策の網を何段も突き破り、その男女は村の広場に落ちてきたのだ。 ちょうど真下に干してあった布団はだめになったが、そのおかげで男女は一命を取り留めたのだ。 その男女こそ、件の南都の王子と北都の姫だった。 事情を聞いた村人たちは、かつて王に国を追われながらも、国を愛するがためにこの地に残った祖先に通じるものを感じて涙し、また二人の国を超えた民への思いに涙し、また互いを思いやる二人の愛の深さにまたまた涙した。 あまりに感動しまくった村人たちは、長老を通じてこの村に残ってくれるよう懇願した。 村に残れぬのなら、二人の行く先へ付いていきたいとまで言うものもいた。 戸惑う王子に、長老はこう言ったという。 「ならば、お二人で新しい国をお作りください。われわれは、その国の国民となりましょう。われわれは、あなた方のその信念に、心を奪われておりますゆえ」 その言葉に、王子はこう答えた。 「承知した。だが国という枠組みは堅苦しい。われわれはこの国を流れ、その信念を語り継ぐことにしよう。われわれは愛の民。愛ゆえに人は在るのだ、と」 そして王子たちは名を変え、姿を変えて国中を回るあてのない旅に出た。 途中の村で定住する者、途中から旅に加わる者もいたが、『愛ゆえに』、その精神に反しない限り、それは許容され続けた。 王子たちは北都のはずれで子育てのため旅から外れたのちは、三々五々に各地へと散っていってしまい、愛の民としての集団は一旦ここで姿を消すことになってしまう。 しかし、各地へ散った愛の民たちは、常に愛を持って生きることを旨とし、子に、孫に伝えていったという。 それは王子と姫の悲劇から改心した四王達の『愛ゆえに』の呼びかけとあいまって、このレンジャー連邦の基礎となったのである。 もしあなたの家系が、レンジャー連邦に古くから住んでいるという歴史を持っているならば、たんすの奥底を探してみてほしい。 ピンク色でハートをあしらった服やマントが無いだろうか。 それはあなたに、あなたの家族に、愛の民、その血脈が受け継がれている証なのだ。 /*/ 重ねて言うが、これは、伝えられている話のうちのひとつでしかない。 どれを真とするかは、まだ結論が出ていない。 あなたがどう思うか、ぜひ聞かせてほしい。 #right(){(文責:楠瀬藍)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){愛の民・語り部と伝承}} /*/ 愛しいを何と読みますか? /*/ 誰かを愛したその時に貴方は憎しみを知るでしょう 誰かを愛したその時に貴方は嫉妬を知るでしょう 誰かを愛したその時に貴方は悲しみを知るでしょう 愛を失うその時に貴方は失望を知るでしょう 愛を失うその時に貴方は絶望を知るでしょう 愛を失うその時に貴方は憎悪を知るでしょう 憎み 妬み そねみ 愛は貴方にあらゆる苦難を与えるでしょう 愛に希望はなく 愛に未来はなく 愛に繁栄はない 愛は全てを奪うでしょう /*/ 愛しいは《かなしい》とも読むことが出来るのですよ /*/ 貴方が憎しみを知った時、愛は剣へと変わるでしょう 貴方が嫉妬を知った時、愛は鎧へと変わるでしょう 貴方が憎しみを知った時、愛は盾へと変わるでしょう 失望を越えたその時に愛は暗い地平を歩む勇気を与え 絶望を越えたその時に愛は剣を奮う力を与え 憎悪を越えたその時に愛は守る力を与える 憎み 妬み そねみ それら全てを受け入れて貴方は愛を知るでしょう 愛は希望 愛は未来 愛は繁栄 愛は全てを抱くでしょう 愛は光ではない 愛は闇ではない 愛は光であり闇であり 時に力を与え 時に力を奪い 愛しく(いとしく) 愛しく(かなしく) 愛と共に生きなさい 愛を友に逝きなさい 愛は我等と共にある 故に我等は愛の民 光の友にして闇の友 愛故に ただ愛故に /*/ 愛しいは哀しい 哀しいは愛しい まるでコインの裏表のようね でもやっぱりどれも…… 愛なのよ /*/ #right(){(文責:双樹真)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){イカーナ岬の石碑にある碑文}} かつて、この国は2つに引き裂かれていた。 獣を身に宿す猫人と知を力と為す人。 姿も能力も違う両者がこの国の覇を巡り争っていた。 そんな中出会い、恋に落ちた二人の男女が居た。 北の国、ノウド。 猫人の姫エルダ。 そして南の国サウス。 人の王子イカーナ。 彼等が戦争を嘆き、身を投げたとされるこの岬に、一つの石がある。 まるで連邦を見守るように威風堂々と鎮座する石。 それには彼等が綴ったとされる碑文が残されている。 /*/ 愛よ、あなたと共にあれ。 Love , be the withyou. 愛してる。愛してる。 声が聞こえるんだ。 “まだ見ぬあなたを愛しています” 私達の住む大地は砂漠。 全てを受け付けないようでいて、その実なんでも分け隔てなく受け入れる。 愛を具現したような大地。 愛を誓う。 心を受け入れる事を誓う事。 私達は愛の民。 憎しみも苦しみも。 優しさも恋しさも。 すべてを受け入れ抱きしめる。 この砂漠の大地のように。 私達は愛の民。 まだ見ぬ友を。子を。恋人を。 抱きしめるためにこの手はある。 私達は愛の民。 どんなに絶望が私達を覆っても。 絶望すらも受け入れて、抱きしめる。 私達は愛の民。 決して諦めない。 心に愛がある限りへこたれても立ち上がる。 愛をなくしても大切な人が必ず手を差し伸べてくれる。 また、愛を灯せるように。 私達には果てがあり、果てがない。 私達は愛の民。 命は時と共に尽きるとも愛は受け継がれていく。 形を変えて、言葉を変えて、血を変えて。 私達は愛の民。 声が聞こえるんだ。 “あなたに会えて愛を知りました” #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=5f4b168a.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=b1571825.jpg) } #right(){(イラスト:むつき・萩野・ドラケン)} #right{(文責:双樹真、浅葱空)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){愛を表すハンドサイン}} (数字をクリックするとイラストに飛びます) レンジャー連邦では、互いの愛情を確認しあうのに用いられるハンドサインがある。 手でハートを作る、それだけである。 このハンドサインの由来は愛の民の符丁といわれており、互いの愛情を確認しあうときに二人で一つのハートを作ることから来ているとされている。 また、一人でハートのサインを出す場合もあり、古来では自らが愛の民だと証明するサインであり、転じて今日では一人から多人数への愛情表現(簡単に言うと『みんな愛してるー!』である)とされている。 昔は恋人同士や夫婦の間の愛情を確認するために行われることが多かったらしく、お年寄りの仲良し夫婦を紹介する記事の写真では、二人でひとつのハートを作る夫婦が多いのはこのためである。[[(1)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=211.jpg]] 今日では、主に友人同士で写真に写る際「私たちは仲良しです」をアピールする場合によく用いられ[[(2)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=213.jpg]]、特に二人で写る場合には必ず二人でひとつハートを作るのがメジャーである。[[(3)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=216.jpg]] また家族間の愛情を伝える手段としても用いられ、親子間、兄弟間でもよく行われている。 特に赤ちゃんに対し、祝福の意味も込めて行うことが多い。[[(4)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=214.jpg]] また、古来の意味での使用法も失われているわけではない。 それは、愛の告白である。 二人きりのときに、ハートの半分を手で作り、相手が気持ちに応じられるならば、半分を手で作って相手に合わせる、というものだ。 (ちなみに、断るときは誠心誠意謝ることになっている) ここしばらくは、プロポーズの際に形式的に行われていることが多かったが、最近では10代の少年少女たちの間でよく行われているようだ。[[(5)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=215.jpg]] どうやらそれは、イグドラシルの愛の民登場にあわせ、お年寄りたちが昔の話を子供たちに語って聞かせ始めたことが発端のようである。 #right(){(文責:楠瀬藍  イラスト:豊国 ミロ)} &anchor(A){目次へ戻る} ----
#新記述 L:愛の民 = {  t:名称 = 愛の民(人)  t:要点 = ハート,ピンク,へそだしルック  t:周辺環境 = 島  t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力1,外見3,敏捷1,器用3,感覚3,知識0,幸運0  t:特殊 = {   *愛の民の人カテゴリ = ,,,特別人アイドレス。   *愛の民の特殊補正 = ,歩兵,,{外見,感覚}、評価+2。   *愛の民のイベント時食料消費 = ,,,(一般行為判定を伴うイベントに参加するごとに)食料-2万t。  }  t:→次のアイドレス = 愛の娘(職業),麻雀鬼(職業),ラブホテル(施設),素敵な結婚衣装(アイテム) } #旧記述 L:愛の民 = {  t:名称 = 愛の民(人)  t:要点 = ハート,ピンク,へそだしルック  t:周辺環境 = 島  t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力1,外見3,敏捷1,器用3,感覚3,知識0,幸運0  t:特殊 = {   *愛の民の人カテゴリ = 特別人アイドレスとして扱う。   *愛の民は、外見と感覚に+2修正を得る。   *愛の民は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料2万tを消費する。  }  t:→次のアイドレス = 愛の娘(職業),麻雀鬼(職業),ラブホテル(施設),素敵な結婚衣装(アイテム) } #center(){&color(pink){・・☆・☆・☆・・}} #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=220.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=206.jpg) } #right(){(イラスト:矢神サク)} &color(coral){嵐吹く 銀の砂舞うこの国で&br()空が落ちても前を向く 心に描く誰かのために&br()右手に正義 左手に勇気 胸には愛を&br()我ら西方の遊撃者 明日を見るために沈む今日&br()立ち上がれ 命尽きてなお 心は愛と在るように&br()&br()陽は燃える 銀の風吹くこの国で&br()海が割れても前を向く 心に描く何かのために&br()眼(まなこ)に夢を 唇に歌を 胸には愛を&br()我ら西方の遊撃者 明日を見るために沈む今日&br()いざ行かん 命尽きてなお あなたが愛と在るように} &color(coral){   ――――――――――――レンジャー連邦国歌(非公式)} /*/  レンジャー連邦、という国がある。  NWの山形県あたりに位置する砂漠の島国で、主な産業は観光と燃料生産。資源に乏しいせいでI=D工場などの兵器生産施設は今の所無いものの、そのイグドラシルはパイロット系に特化しており、一応西国らしいと言える、西国である。が、この国をよく知らない人にはなぜか南国だと思われていることが多い。割とびっくりするくらいに、多い。  南国に間違えられる要因はいくつかあるのかもしれないが、主な原因はその独特の衣服文化によるものであろう。砂と日差しから身を守るために全身を覆い、熱がこもらないようゆったりと布を使う一般的な砂漠用の衣服と違い、この国のそれはぴたっとしてそれでいて露出が多い。もちろん防砂と日避けのために屋外では大きなマントを羽織るのが常ではあるが、マントの下は体のラインがはっきりわかる露出の高い服装であり、加えて他国に出かけるときはマント無しになる。その風体は西国というよりはむしろ南国のものに近く、それゆえに南国と思われていることが多い、のだと、思われる。  レンジャー連邦の民が露出の多い服を好むのは、体の線をあらわにすることで豊かな肉体の健康美を誇っていた古代の風習の名残だという説が一般的である。未婚の者は腹部を露出する、というこの国独特の風習はその顕著な例のひとつであるが、この風習が現在まで廃れずに残っているのはなぜかと言えば、少し変わったその国民性のために他ならない。この国の人々は愛をとても大切にする思想文化を持っており、いつも心が愛と共にあること、つまり常に思考の傍らに何かをいとおしむ気持ちを置くことを、何よりの美徳としている。そのため「愛はおなかに宿るもの、いつ舞い込んでもいいように、扉を開けておきなさい。手に入れたなら、大事にしまっておきなさい。」という伝承が今日でも広く浸透・支持されており、その結果、連邦の若者の多くがいわゆるへそ出しルックで毎日を闊歩しているのである。  愛に重きを置く国民性は、憲法の第一条に「国民は常に愛と共にあることを心がけよ」と記されていることや、一般的な別れの挨拶として「Love be the withyou」という、愛よあなたと共に在れ、という意味の独特な言い回しが好んで使われることからも知ることができる。(ちなみに「withyou」とは、with youが縮んでできたレンジャー連邦独自の言葉で、名詞である。意味は「あなたと共に在るもの」で、同様に「私と共に在るもの」という意味でwithmeという言葉もある。一般的にその人の心から大切で特別な人やもの、特に恋人や家族を指して使われることが多い)  この国の人々が愛と共にあることに重きを置くのは、かつて内乱の時代に命を落とした一組の男女――敵対していた北の国の姫と南の国の王子が恋に落ち、互いに争うことを嘆いて岬から共に身を投げたというこの国でもっとも有名な歴史上の逸話――が理由であると言われている。  若い恋人たちを死まで追い詰めたのは、彼らの愛を汲むことをせずに戦を激化させた北と南の王の硬化した正義観、そして争いと憎しみに囚われた盲目的な親の愛であった。  愛は人によって形が違い、脆く、儚く、不安定で、心を動かすエネルギーとしてはとてもとても強いくせに、それのみでは無力である。合理性や論理性とは程遠いこの感情をそれでも国是の中心に据えるのは、正義や和を顧みない愛が時としてただの暴走につながるのと同じように、愛を顧みない正義や大義が時として取り返しのつかない悲しみを生むことを、この国の民が歴史の教訓から知っているからなのだ。  このような背景からか、レンジャー連邦の民はしばしば自分たちを「愛の民」と呼ぶ。  「愛の民」という呼称自体は古くからあるもので、その定義や由来、成り立ちについては諸説ある。が、最近ではレンジャー連邦に生きる人すべてを指して「愛の民」と総称することも多いようである。  砂漠という厳しい環境に耐える忍耐と、愛を何よりも大切にする感性、肌を多く露出した奔放な美とは裏腹に、歴史の教訓を長く心に刻み続ける実直さ。これらを同時に持ち合わせ、そして持ち続けようと努力する、それがレンジャー連邦に住む「愛の民」の特徴である。 #right(){(文責:霰矢蝶子)} #center(){&color(pink){・・☆・☆・☆・・}} *愛の民にまつわる様々な話 #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=209.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=210.jpg) } #right(){(イラスト:春雨)} &aname(A,option=nolink){&bold(){&color(pink){ ☆・☆} 目次 &color(pink){☆・☆}}} #contents() ---- **&color(pink){&bold(){愛の民のルーツに関する一説}} これは、レンジャー連邦内にいくつか存在する愛の民の成り立ちに関する伝承のうちのひとつである。 もちろん、これがすべて正しく真実ではないが、かといって無視できるようなもので無いのも事実だ。 だから、これも愛の民の成り立ちに関する伝説のひとつだと、思って聞いてほしい。 /*/ 愛の民。 かつてそう呼ばれた人々がいた。 彼らは愛に生きており、その証であるかのようにピンク色の、ハートをあしらった服やマントを着ていた。 愛に生きる、といっても、恋愛ばかりに生きているわけではない。 彼らは家族愛、友愛にもあふれており、身近な人たちを大切にし、なんにでも愛情をもって接していたのである。 彼らの出自はさまざまで、西国人であること以外に生物学的な共通点は無い。 愛の民とはその信条であり、生き方なのだ。 ゆえに、ひときわわかりやすいピンクの服、ハートの意匠を身に着けているのだ。 その起源は、四王国時代を終結へと導いたひとつの悲劇からはじまる。 南都の王子と北都の姫が身を投げた岬の下には、実は村落が存在していた。 現在では波の浸食によりその影を見ることは出来ないが、漁業によって生計を立てていた小さな村があったという?言い伝えが残っている。 言い伝えによれば、その村は2代目南都王の癇に触れた臣下の一族とも言われ、追放処分になったものの南都を離れがたく、ここに居を構えることになったのだという。 村の存在を隠すため、その所在はわかりにくいよう工夫されていた。 岩礁立ち並ぶ磯に存在した小さな入り江のひとつを利用し、波の侵食で出来た横穴を拡張して住処としたのだ。 幸い岩礁の数が多く、またそれなりに高さを持っていたので、海側からは見えることはなかった。 しかし崖の上からは覗けてしまうことを知った村人たちは、落石の被害もあったことから縄で編んだ網を棚のようにして何段も作り、網の上には布、植物、軽い石ころの順で重ね、外から見たときに突き出た岩に見えるよう工夫を凝らした屋根ともいえるものを作ることで対策とした。 その効果が実り、この村の存在は誰にも知られることなく、時は流れた。 そして、転機が訪れた。 外との交流をあまり取らなかったため、村の人口もわずかばかりとなったころのことである。 かなり大きな落石があった。 いや、正確には石ではなく、人が二人、落ちてきたのだ。 落石対策の網を何段も突き破り、その男女は村の広場に落ちてきたのだ。 ちょうど真下に干してあった布団はだめになったが、そのおかげで男女は一命を取り留めたのだ。 その男女こそ、件の南都の王子と北都の姫だった。 事情を聞いた村人たちは、かつて王に国を追われながらも、国を愛するがためにこの地に残った祖先に通じるものを感じて涙し、また二人の国を超えた民への思いに涙し、また互いを思いやる二人の愛の深さにまたまた涙した。 あまりに感動しまくった村人たちは、長老を通じてこの村に残ってくれるよう懇願した。 村に残れぬのなら、二人の行く先へ付いていきたいとまで言うものもいた。 戸惑う王子に、長老はこう言ったという。 「ならば、お二人で新しい国をお作りください。われわれは、その国の国民となりましょう。われわれは、あなた方のその信念に、心を奪われておりますゆえ」 その言葉に、王子はこう答えた。 「承知した。だが国という枠組みは堅苦しい。われわれはこの国を流れ、その信念を語り継ぐことにしよう。われわれは愛の民。愛ゆえに人は在るのだ、と」 そして王子たちは名を変え、姿を変えて国中を回るあてのない旅に出た。 途中の村で定住する者、途中から旅に加わる者もいたが、『愛ゆえに』、その精神に反しない限り、それは許容され続けた。 王子たちは北都のはずれで子育てのため旅から外れたのちは、三々五々に各地へと散っていってしまい、愛の民としての集団は一旦ここで姿を消すことになってしまう。 しかし、各地へ散った愛の民たちは、常に愛を持って生きることを旨とし、子に、孫に伝えていったという。 それは王子と姫の悲劇から改心した四王達の『愛ゆえに』の呼びかけとあいまって、このレンジャー連邦の基礎となったのである。 もしあなたの家系が、レンジャー連邦に古くから住んでいるという歴史を持っているならば、たんすの奥底を探してみてほしい。 ピンク色でハートをあしらった服やマントが無いだろうか。 それはあなたに、あなたの家族に、愛の民、その血脈が受け継がれている証なのだ。 /*/ 重ねて言うが、これは、伝えられている話のうちのひとつでしかない。 どれを真とするかは、まだ結論が出ていない。 あなたがどう思うか、ぜひ聞かせてほしい。 #right(){(文責:楠瀬藍)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){愛の民・語り部と伝承}} /*/ 愛しいを何と読みますか? /*/ 誰かを愛したその時に貴方は憎しみを知るでしょう 誰かを愛したその時に貴方は嫉妬を知るでしょう 誰かを愛したその時に貴方は悲しみを知るでしょう 愛を失うその時に貴方は失望を知るでしょう 愛を失うその時に貴方は絶望を知るでしょう 愛を失うその時に貴方は憎悪を知るでしょう 憎み 妬み そねみ 愛は貴方にあらゆる苦難を与えるでしょう 愛に希望はなく 愛に未来はなく 愛に繁栄はない 愛は全てを奪うでしょう /*/ 愛しいは《かなしい》とも読むことが出来るのですよ /*/ 貴方が憎しみを知った時、愛は剣へと変わるでしょう 貴方が嫉妬を知った時、愛は鎧へと変わるでしょう 貴方が憎しみを知った時、愛は盾へと変わるでしょう 失望を越えたその時に愛は暗い地平を歩む勇気を与え 絶望を越えたその時に愛は剣を奮う力を与え 憎悪を越えたその時に愛は守る力を与える 憎み 妬み そねみ それら全てを受け入れて貴方は愛を知るでしょう 愛は希望 愛は未来 愛は繁栄 愛は全てを抱くでしょう 愛は光ではない 愛は闇ではない 愛は光であり闇であり 時に力を与え 時に力を奪い 愛しく(いとしく) 愛しく(かなしく) 愛と共に生きなさい 愛を友に逝きなさい 愛は我等と共にある 故に我等は愛の民 光の友にして闇の友 愛故に ただ愛故に /*/ 愛しいは哀しい 哀しいは愛しい まるでコインの裏表のようね でもやっぱりどれも…… 愛なのよ /*/ #right(){(文責:双樹真)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){イカーナ岬の石碑にある碑文}} かつて、この国は2つに引き裂かれていた。 獣を身に宿す猫人と知を力と為す人。 姿も能力も違う両者がこの国の覇を巡り争っていた。 そんな中出会い、恋に落ちた二人の男女が居た。 北の国、ノウド。 猫人の姫エルダ。 そして南の国サウス。 人の王子イカーナ。 彼等が戦争を嘆き、身を投げたとされるこの岬に、一つの石がある。 まるで連邦を見守るように威風堂々と鎮座する石。 それには彼等が綴ったとされる碑文が残されている。 /*/ 愛よ、あなたと共にあれ。 Love , be the withyou. 愛してる。愛してる。 声が聞こえるんだ。 “まだ見ぬあなたを愛しています” 私達の住む大地は砂漠。 全てを受け付けないようでいて、その実なんでも分け隔てなく受け入れる。 愛を具現したような大地。 愛を誓う。 心を受け入れる事を誓う事。 私達は愛の民。 憎しみも苦しみも。 優しさも恋しさも。 すべてを受け入れ抱きしめる。 この砂漠の大地のように。 私達は愛の民。 まだ見ぬ友を。子を。恋人を。 抱きしめるためにこの手はある。 私達は愛の民。 どんなに絶望が私達を覆っても。 絶望すらも受け入れて、抱きしめる。 私達は愛の民。 決して諦めない。 心に愛がある限りへこたれても立ち上がる。 愛をなくしても大切な人が必ず手を差し伸べてくれる。 また、愛を灯せるように。 私達には果てがあり、果てがない。 私達は愛の民。 命は時と共に尽きるとも愛は受け継がれていく。 形を変えて、言葉を変えて、血を変えて。 私達は愛の民。 声が聞こえるんだ。 “あなたに会えて愛を知りました” #mobile(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=5f4b168a.jpg) } #pc(){ &image(http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=b1571825.jpg) } #right(){(イラスト:むつき・萩野・ドラケン)} #right{(文責:双樹真、浅葱空)} &anchor(A){目次へ戻る} ---- **&color(pink){&bold(){愛を表すハンドサイン}} (数字をクリックするとイラストに飛びます) レンジャー連邦では、互いの愛情を確認しあうのに用いられるハンドサインがある。 手でハートを作る、それだけである。 このハンドサインの由来は愛の民の符丁といわれており、互いの愛情を確認しあうときに二人で一つのハートを作ることから来ているとされている。 また、一人でハートのサインを出す場合もあり、古来では自らが愛の民だと証明するサインであり、転じて今日では一人から多人数への愛情表現(簡単に言うと『みんな愛してるー!』である)とされている。 昔は恋人同士や夫婦の間の愛情を確認するために行われることが多かったらしく、お年寄りの仲良し夫婦を紹介する記事の写真では、二人でひとつのハートを作る夫婦が多いのはこのためである。[[(1)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=211.jpg]] 今日では、主に友人同士で写真に写る際「私たちは仲良しです」をアピールする場合によく用いられ[[(2)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=213.jpg]]、特に二人で写る場合には必ず二人でひとつハートを作るのがメジャーである。[[(3)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=216.jpg]] また家族間の愛情を伝える手段としても用いられ、親子間、兄弟間でもよく行われている。 特に赤ちゃんに対し、祝福の意味も込めて行うことが多い。[[(4)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=214.jpg]] また、古来の意味での使用法も失われているわけではない。 それは、愛の告白である。 二人きりのときに、ハートの半分を手で作り、相手が気持ちに応じられるならば、半分を手で作って相手に合わせる、というものだ。 (ちなみに、断るときは誠心誠意謝ることになっている) ここしばらくは、プロポーズの際に形式的に行われていることが多かったが、最近では10代の少年少女たちの間でよく行われているようだ。[[(5)>http://www23.atwiki.jp/ty0k0?cmd=upload&act=open&pageid=136&file=215.jpg]] どうやらそれは、イグドラシルの愛の民登場にあわせ、お年寄りたちが昔の話を子供たちに語って聞かせ始めたことが発端のようである。 #right(){(文責:楠瀬藍  イラスト:豊国 ミロ)} &anchor(A){目次へ戻る} ----

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