魔術的舞踏子。
共通するのは黒いつばの三角帽子。
後は太陽系総軍軍服魔女風としかいいようのない個々に改造された服装。マント、樫の杖に水晶玉、箒にタロット、はたまたアニメで見るようなマジカルステッキ。

(絵:楠瀬藍)


傍らには使い魔の代わりか、黒猫に鴉、犬のように鳴く猫、猫士。
思い思いの格好に道具、統一感のないハロウィンの様な集団。
これがレンジャー連邦の魔術的舞踏子である。

舞踏子の常人離れした感覚がさらに進化した姿の一つが、この魔術的舞踏子といわれている。
整備士、パイロット、舞踏子と、整備工場にて手袋にツナギをきて整備道具を手に整備をし、軍艦に乗ってはI=Dを駆り戦ってきた舞踏子。
およそファンタジーとは程遠い進化を遂げてきた、魔術的要素には縁のないレンジャー連邦の舞踏子達ではあったが魔術を使う素質だけはあったのだ。
魔術を使う野に必要なことを知っているだろうか。魔術的知識、魔力、道具。確かに重要だがもっと必要なものがある。
それが想い。愛する人を想う力。舞踏子達はそれぞれが想い人への愛を胸に戦いに挑むのだ。
その想いは発達した感覚と相まって、見えないものを視、聞こえないものを聴き、先の未来を予知し、そして奇跡を起こす。
愛の力によって不条理な現実を打ち破る。
彼女たちの想いはただ一つ、それは愛する人のために戦うこと。
愛する人のためになるのなら魔女の力を手にするのも厭わない。
愛を胸に戦う舞踏子ゆえに辿りついた姿の一つ、それが魔術的舞踏子である。

 

 

(文:冴木悠)


最終更新:2008年08月18日 04:54
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