今の私がここに在るのは・・・
そう、きっかけは愛を掲げる国の一人との出会い。
まさに愛を体現させているこの国の在り方に惚れたため。

連邦を訪れて初めに目にした蝶子さんの
「愛は!愛は正義の妻にして勇気の友!
愛なき正義は飾り物の剣、正義なき愛は水中の鎧!
愛は眠る勇気の朝日、勇気は迷う愛の灯火!
愛こそは!そう、愛こそは!!」
その言葉を何よりも素敵だと感じました。

そして
「国の理念は、愛。その胸に愛があるのなら、時間も技術も知識もなくとも、
何か成せることがあるはずだと信じてやまない国です。」
この言葉を目にしたときに、この国で一緒に遊ぶことが出来たなら楽しいと思ったため。

その言葉通り、唯1人のためにいつもぐるぐるになり、自分に力が無いといいながらも諦めることなく頑張る蝶子さんの姿を愛しいと感じました。
愛しい蝶子さんとレンジャー連邦を守るために、私は今から蝶子妖精になることを宣言します。

***

行く先々で藩王の行方を聞き、探し回り随分経つ。
この行為が後でどのような結果をもたらすかはまったく頭には残っていなかった。
ただフェ猫からある噂を聞いて、いてもたってもいられなくなった。
事が重大であるほど、ただ直感的に考える前に動く、それが冴木悠であった。
いわゆる考えの足りないお馬鹿さんである。

ようやく、広場で楽しそうに話している蝶子を見つける。

「はあ、はあ、やっと見つけた。」
走ってきたためか、それとも緊張のためか顔を真っ赤にして喋る。

「あれ、どうしたの悠さん」
周りは何かを察したのか、その光景を見守るが、当の蝶子は相変わらずである。

その光景に微笑を浮かべつつ、耳をピンと立て、尻尾はフリフリ、顔は真っ赤にしつつも前を向き
「蝶子さん、これを読んでください」
差し出したその手紙には、ハートのシールで封がしてあり、紛れもないラブレターであった。

「え?」
その光景に固まる蝶子。固唾を呑み見守る人々。

そして息を吸い、そして宣言する。
「私は今このときから、蝶子妖精になります」
湧き上がる周囲。

「え、ええ?」
事態についていけない蝶子。

そしてこれ以上ないくらい赤面しつつも最高の笑顔で
「Love be the with you!!」 
言い放ち凄いスピードで逃げていく。

ある晴れた日の、レンジャー連邦ではよく見る・・・かもしれない、そんな一幕。


(文責:冴木悠)

 

最終更新:2007年08月23日 02:37