レンレンジャーとは?


  • 1.ザ・レンレンジャー
    • 連邦のフィクションノート達が集い変身する、無名世界観のヒーロー戦隊。5人以上の時もあるかもしれない。
  • 2.無限爆愛レンレンジャー
    • 連邦内で放送され始めたレンレンジャー応援番組。純粋な5人組。
  • 3.防衛戦隊レンレンジャー
    • 連邦内で組織されたと噂の、秘密の特別国家公務員チーム。実在するかどうかは極めて怪しいが、オリジナルレンレンジャーといえばマニアの間ではこれ。英単語三つを組み合わせた色の名前というネームルールだけを頼りに、5色どころか何百色と存在する。レッツ・多勢に無勢で不殺鎮圧!
    • 関連小説:防衛戦隊レンレンジャー 誕生! 第一話 第二話 第三話


ファン小説:防衛戦隊レンレンジャー


ここは何処かの採掘場。

その中の広い場所に子供たちが集められていた。
周りには多数の戦闘員が逃がすまいと監視している。

「こわいよー」
「ぱぱー、ままー」
「かえりたいよぅ」
口々に子供たちの恐怖と悲しみの声がこだまし、すすり泣く声もする。


一方、入り口付近ではごてごてしい格好の敵幹部カーダクインが怪しげな儀式の準備をしていた。

「ククク、体は無事に帰してやろう…洗脳してからな」
敵幹部カーダクインは子供たちの苦しむ様子を満足気に感じながら笑う。

「そうだ、世界の未来は子供たちが担うもの。つまり!子供たちを我々の思い通りにすれば世界は我々ガチモイキドのものになるのだ!」
フハハハと高笑いを響かせていた。



その時――

「待て!そうはいかないぞ!!」

「何奴!?」
姿は見えずとも声は聞こえ敵幹部カーダクインは身構えた。

どこからともなくテーマが流れる。

「スカーレットルビーレッド!」

「ロゼクロムスズピンク!」

「コバルトラピスラズリブルー!」

「オーレントパーズイエロー!」

「ヴァートエメラルドグリーン!」

スカーレットルビーレッドを中心に、五人がそれぞれ名乗り出ながら並び決めポーズをとる。

「防衛戦隊!」
「「「「レンレンジャー!!」」」」

ドカーン!
5人の背後から爆発とともにそれぞれの色の煙が上がる。

「クッ、レンレンジャーだといつの間にッ…しかし、こちらには子供たちがいるということを…」
5色の煙が消える頃、敵幹部カーダクインは悔しさをにじませながらもレンレンジャーを脅そうとする。

「おっと、残念だがそれはない」

「なんだと…?」
5人とは別の声が聞こえ、そちらを見ると…


――――――


「どう?私の今回の傑作は。レンジャーというものがこれでもかと分かるほどの内容じゃない?」
「………」
「そ・れ・に!今をときめくレンレンジャー、二次創作しなきゃオタクが腐るわ」
「……………既に腐じゃないか」
「へ?何か言った?」
「……何も」

「爆発で吹っ飛んだピンクを(規制されました)とかどうよ」
「ピンク系総攻…採掘場で5色と敵幹部が(以下激しく規制されました)」
「「!!」」
「鬼才現わる」

こうして平和に夜が更けゆくのであった。
避難民は根強い不安があるものの、それを自分なりに昇華し乗り越えようとしているものも少なくない。
昇華仕方がなにやらズレている節があるが、なに気にすることはない。
人は強いのだ。


GAME:無限爆愛レンレンジャー ~亜光速のラブ・ストーリー~


「新作ゲームか」

 バーガーを片手にニヤリとする僕。
 早速大枚はたいて買い込んだ筐体を3Dモニターヴィジョンと接続する。
 お定まりのライセンス表示やメーカーテロップの後、唐突に浮かんでくるのは眩しい光。カーテンを閉め切りの部屋に慣れた引きこもりの目には刺激が強すぎて、つい、目を細めてしまう。

  『Boooommb!!』

 擬音にするならこんな感じの爆発音が、続いて耳に飛び込んできた。
 薄らと目を凝らすと、戦隊ものにお定まりの採掘場で、5人の戦士達が思い思いのポーズを決めながらそびえ立っているのがわかる。彼らの背後には、赤・桃・緑・黒・青の、5色の爆発がまるで天をつんざく衝撃の牙のように伸びている。おっと、実際空を突き破っているようだ。

「すごい演出だな」

 僕は呟いた。
 爆発は、いつの間にか5機の戦闘機へと姿を変えて漆黒の宇宙空間を編隊飛行している。なるほど、ゲーム開始前に放置しておいたら見れるプロモーション用ムービーだな。鮮やかなもんだ。

 猫耳尻尾をつけた友軍パイロット達が乗るコクピットを、次々カメラがズームアップしていく。その中を、5機の戦闘機は華麗に飛び交い、それぞれが個性的な、キャラクター性を象徴しているんだなと一目でわかる挙動を示しながら敵機を撃墜している。

 宇宙が黒く見えないほどの膨大な数の敵を抜けると、そこにはへんちくりんな(まるでレストラン?)宇宙要塞が彼らを待ち受けていた。まるで強敵を予感させるようなめらめらと燃える黒い炎、5人の戦士たちの顔が次々と浮かんでは消える。

 最後に画面の奥から大きく迫り出してきた文字は、どうやらゲームのタイトルらしかった。

「無限爆愛、レンレンジャー、か」

 面白い。
 クリアしてやろうじゃないか、この馬鹿げたまでに古風そうな王道の物語を。
 コントローラを握る僕の手が、アドレナリンでじわりと痺れた。

 これだからゲームはやめられない。


製作スタッフ

  • 防衛戦隊レンレンジャー:城華一郎
  • 防衛戦隊レンレンジャー・ファン小説:遊佐 呉
  • 無限爆愛レンレンジャー:城華一郎
最終更新:2008年08月16日 18:11