クローン医療支援法
1.始めに ~政府からのお願い
傷は心に刻まれます。心と体は、重なっています。
あるはずの傷が見当たらないことで、心、戸惑うこともあり、いつまでも癒えない傷跡に、心が揺すぶられることもある、そんなギャップを少しでも埋めるため、心と体のリハビリを、どうぞ法によって手伝わせてください。
2.本法律が目指すところ ~大切なものは、大切に
災害あるいは事件・事故に巻き込まれた方の、欠けた肉体を補うクローン体の元となる素材については国庫から無償提供、また、市民病院の機能強化にあわせて、心理的なギャップを無理なく埋めながら治療を進めるためのカウンセリングも受けていただけるようになります。
役割、居場所、そして愛……人は、すべてを分かち合えるように出来ています。
けれど、大切なものほど誰とでも分かち合っていいものではなく、そしてとてもかけがえのない痛みだからこそ、病気だから、怪我だからと無理矢理治療を押し付けるのではなく、最終的にクローニングを実施するのであれ、しないのであれ、本人の望んだ一番よい形に落ち着けるようお手伝いを、というのが、この法律の目的です。
3.クローン医療支援法
【適用対象となる条件】
- 本人由来でない事故、事件、災害等でクローニングが必要なレベルの傷を負ってしまった方
- 医師や家族の判断による緊急クローニング治療を受け、違和感を残している方
【ステップ説明】
- カウンセリングの実施
- 本人によるクローニング治療の承諾確認(緊急クローニングにより事前に承諾確認の機会が得られなかった方も、治療を受けたかったか、受けたくなかったか、受けるとしたらどのような形が望ましかったかをリスニングします)
- リハビリテーションと並行したカウンセリング(リハビリテーションが不要な場合も、引き続きカウンセリングは行われます)
- 本人と担当医師の間でカウンセリングを含めたリハビリテーションの終了の合意が結ばれた時点で終わります
【補足項目】
- この支援法は、クローン規制法の下に運用されます。
- 医師による問診、身体所見、もしくは各ステップのカウンセリングの過程で、自らの合意の下に身体を傷つけた、当時何らかの異常な精神状態に陥っていた、クローニング規制からの脱法行為を目論むことで自他の利益を図っている等が判明した場合、もしくはそれが疑われる場合は、当該支援法以外からのケアも必要であるとみなし、隠された事件性がないか調査するため、警察と連携をとりながらステップを進めていただくことになります。
- 調査の結果、この支援法を悪用した脱法行為が発見された場合は、罪に問われます。
4.終わりに
クローン医療関連法にも記述した通り、クローニングはアイデンティティの問題と直結します。本人の命を救うため、家族や医師の判断により例外的に合意なしでクローニングが行われた時、それは法の許す行為ではありますが、その行為が正しかったのかどうか、答えを出せるのは本人だけなのです。
だから、答えを出そうとして、自分1人だけでは不安になるような時、せめて手伝いが出来るようにと、この法律は存在します。
失われた体を癒すために、心を喪うことのないように、失われた想いを奪うことのないままに、心を癒せますように。
どうか願わくば、あなたにとってのよい答えが出されんことを。
5.本法に基づいた、クーリンガン事件に対する国庫からの支出合計
6.起草者
城 華一郎:レンジャー連邦摂政/法官1級
霰矢蝶子:レンジャー連邦藩王/護民官2級
最終更新:2008年10月30日 19:40