あたたかい日差しに眠たくなる。うとうと。うとうと。
感じる視線。
「じっと見ていても、煙でないよ~」
俺の空は今日も面白い。

俺はにゃふにゃふという。
基本眠たそうな、(実際今眠い。つーか常に眠い…)のぼーとした雰囲気をしている、レンジャー連邦の猫士だ。
んで、横でじーっと俺のこと観測しているのが浅葱空。レンジャー連邦の国民。
俺の名付け親。俺の空。
レンジャー連邦の猫士は全員名付け親がいて、それぞれが愛と友情を注がれている。
だから、俺に名前をくれた空を「俺の空」と心で呼ぶんだ。
実際には言わない。口に出すとなんか安っぽいし~俺っぽくないし~。

空は気まぐれに市民病院にいる俺の所に会いにきて、会いにくるといつも飛び込んでくる。
「にゃーふにゃふー!!!」
「おおーそらぁぁぁああああああ(そのまま倒れこむ)」
何度か一緒に出撃した摂政の城さんみたいな威厳は一切ない。かけらもない。

俺はたまーに義体つかって仕事してる。
勤め先市民病院だし、人型の義体のほうがやりやすいわけよ~、まぁいろいろとさ。
で、空は気づいてしまったわけさ。

「私、にゃふにゃふが猫さんから人へ変身シーン見たことない」
「ほへ?へんしん??なにそれ?そんなことしないよぅー」
「変身といえば、煙か!煙ぼん!もこもこーそして変化!!それだな!!」
「あのーもしもーし?」
「みたーい(わくわく)」
「………(駄目だこりゃ)」

煙り見たーいとわめく空を適当に受け流して、芝生の上で昼寝することにした。
うとうとしていると、寝転んでいる俺の隣に並んで横になる。
そしてさっきのセリフへと戻る。
「じっと見ていても、煙でないよ~」
「けむり…もこもこ…でたらたのしーねー」
「空?」
「……ぐぅ」

俺より先に寝たんかい。

しょうがないなぁと思いながら、空を見つめながら俺も目を瞑る。
空といると楽しいよ~。
空の気配。それは俺にとって暖かく、抱擁のような優しいものだ。

【まるで、母のような。親友のような】

母なるレンジャー連邦と。母なる親友と。
一緒に。
少しでも一緒に楽しく、優しい時を過ごせると、嬉しいなぁ~。
そう思いながら俺も心地よい眠りに身を任せた。
「ぐぅ」





最終更新:2011年06月20日 16:06
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