我、意思のみの存在。

 

既に肉体は朽ち果て、はっきり言ってしまえば「死んでしまった存在」である。

 

我は見守ってきた。

 

少年たちの旅を。

 

だがその旅はまだ始まりに過ぎず


まだ短い。

 

だが

 

この旅は少々複雑であり…


分かりにくいかも知れない。

 

だから

 

今一度振り返る…少年たちの旅…。

 

 


まだ短き旅を。

 

 

 

 

 

 

 


邪魂転生デジモンコネクト
第??話・序曲―Prelude―

 

2006年GW(ゴールデンウィーク)、一人の少年の人生は変わった。少年の名は『神野ココロ』。
とある朝、頭痛、目眩が彼を襲い、失意のうちに訪れたのは異世界『デジタルワールド』。そこで一匹の『デジモン』ジジモンと出会い、彼がココロをこの世界に召還した事実と、この世界の現在の状況を伝える。
その現在の状況というのも、1年間に及んだデジタルワールドの戦争『デリートオブウィルス』。その戦争により世界は荒廃、デジ
タルワールドの最高権力「三本の剣」は消失(失踪者一匹)してしまっているというものである。
そこでジジモンは世界にも数少ない「デジモンが見える人物」を召還し、次期三本の剣を育成しようと考え、ココロをデジタルワールドを召還した。
そしてココロは次期三本の剣候補「ブイモン」と出会い、ある意味「世界を救う」旅に出る。

 

 


旅の最中早速敵、「ブラックバクモン」と遭遇。一見ブイモンの圧勝か?と思わせたところでブラックバクモンは成熟期「オオバクモン」にまで進化を遂げ、ブイモン、そして人間であるココロにまで攻撃を加えてきた。
絶体絶命の危機の中、ブイモンは成熟期「エクスブイモンネクスト」へと進化を遂げ、勝利する。

 

 

旅を続けるココロ一行は旅の途中で同じ次期三本の剣のデジモンを持つ少女「芽野ナキエ」と次期三本の剣候補デジモン「スティングモンローズ」と遭遇する。
そこでひょんなことから一晩の夕食を共にすることになり、その中でナキエはココロに小さな恋心を抱くようになる。


翌朝、ココロとエクスブイモンネクストは散歩中に野生のブラックグラウモンと遭遇、ココロは深手を負い、エクスブイモンネクストも危機に立たされたその時、ナキエとスティングモンローズが駆けつけ共同戦線に。スティングモンローズの必殺『バラの舞』でブラックグラウモンに止めを刺す。

 

そしてそこに迫るひとつの陰…、空を切り裂き現れたのは堕天使「レビエモン」。その正体は失踪した三本の剣のうちの「知の剣」のデジモン。
レビエモンは自立行動型寄生マシン「セフィロトウェポン」を使い世界を黒く染め上げるという己の野望達成の為にその野望を『妨害』したココロらに襲い掛かる。

エクスブイモンネクストが対抗するがレビエモンは強く、己にもセフィロトウェポンを搭載しているためその効果で自己再生をも可能にし、あと1歩のところでも倒せない。そこで更にレビエモンはエクスブイモンネクストに完成したセフィロトウェポンを植え付け、自分の配下にしようと企む。

セフィロトウェポンが身体の中に入っていく痛みはあまりにも強く、痛みのあまりに気絶したエクスブイモンネクストは真っ白な空間、「心の中」へたどり着いた。
そこに現れたのは、セフィロトウェポンとエクスブイモンネクストの肉体の力によって具現化したある意味での「もう一人の自分」、エクスデビドラモンであった。エクスデビドラモンはエクスブイモンネクストの身体に居座るといったが、エクスブイモンネクスト自身はこれを拒否。だが外ではレビエモンとココロが戦っている。そんな状況であったため、エクスデビドラモンと手を組み、レビエモン討伐へと、再び立ち上がる。

肉体をエクスブイモンネクストから借りたエクスデビドラモンは、レビエモンを圧倒。左右の腕、左足と次々と体中を切り付け、止めの一撃というところでレビエモンの配下「ダーケンモン」が出現し、レビエモンと共に姿を消していく。そしてその直後、肉体はエクスブイモンネクストへと返還された。

 

 

その夜突如ココロらの前に現れた少女『グリネ・マッケンジー』、そしてそのパートナーデジモン『ムシャモンハヤテ』。彼女らはデジタルワールドの精鋭部隊『光の盾』のメンバーであり、ココロ達に新たなデジヴァイス「D-コネクター」を渡すと共に彼らの「修行」を開始することを告げる。

 


そしてココロ一行とナキエ一行は別れ、それぞれの修行を開始する。

 

―――――――――


我が見守ってきたのはここまで。だがこれからも見守り続けるであろう。

 


もう一人少年がこの世界に居ると聞いたが、

 


これから見に行くとしよう。

 

 

ではまたいつか会うときが来ればその時にまた会おう。

 

 

え・・・?我は何者かと?

 


それは・・・・

 

 

後に貴様らに教える。

 

 

 


序曲…完。

ここまで出てきた登場人物を再び紹介

神野ココロ
ごく普通の中学3年生。ひょんなことからジジモンに次期三本の剣のデジモンのテイマー、ある意味教育係を任される。デジタルワールドに来てまだまもなく、分からないことだらけで色々なことに困惑気味な面も。
パジャマを着た状態でデジタルワールドに召還されたせいか、そのままの服装で旅に出ようとしたりと結構おっちょこちょいな面もある。


エクスブイモンネクスト(愛称:ネッ君)
デジタルワールド最高権力「三本の剣」のうちの「運命の剣」次期後継デジモン。ブイモンから進化したエクスブイモンの亜種に近い存在。
一見クールな彼だが、彼の修行担当のエンジェウーモンに好意を抱いたりしている。自分の肉体に自立行動型寄生マシン「セフィロトウェポン」を抱えていて、そこから誕生した「エクスデビドラモン」を自分の心の中に住まわせている。

芽野ナキエ
デジタルワールドでココロらが出会った少女。彼女自身もデジタルワールドに召還された身で、「三本の剣」次期候補デジモン「スティングモンローズ」のテイマーである。
性格は明るく好奇心は旺盛。優しいココロに恋心を抱き一時「恋の病」に陥ったりと、やはり女の子と思わせる一面も。

スティングモンローズ
腕にはイバラを巻きつけ、肩には薔薇が咲き誇っていたりとかなり異型なスティングモン。「三本の剣」のうちの「知の剣」次期候補デジモンであり、ナキエのパートナーデジモンである。
戦闘能力はかなり長けていて、腕のイバラを巧みに扱い攻撃、回復技も使えたりする。
ナキエのことは自分の家族と思わせるかのように心配する一面をみせたりするところを見て、かなり大切にしているようだ。


国稜寺テンリュウ
ジジモンに召還され、ジジモンに「嫌な予感がする少年」と予告された、「三本の剣」次期候補デジモン「アクィラモンブラスト」のテイマー。何事にもあまり興味が無く、無関心な態度を取っているが戦闘になると目つきが変わる。自分の修行担当「風間レイ」と「ブイドラモンクーロン」の強さを実感し、修行を受けることを決意。だがまだ結構不明箇所が多い人。アクィラモンブラストのことは『鳥』呼ばわり。
ちなみにまだココロ、ナキエらとは遭遇していない。


アクィラモンブラスト
背中には大砲、胸には胸当てをつけたこれまた異型なアクィラモン。「三本の剣」のうちの「力の剣」次期候補デジモン。テンリュウに夢中で、「ナイスバディ」なデジモンに進化して自分のことにあまり無関心なテンリュウに振り向いてもらおうと考えている。背中の大砲を使った遠距離戦闘を得意としていたが、「力の剣」のデジモンは代々拳や剣による
『接近戦』がメインだったので、そのルールに従うということで、修行担当のブイドラモンクーロンに大砲は壊された。

エクスデビドラモン
セフィロトウェポンによって誕生した暗黒竜。暗く怪しい性格をしている。ひょんな心変わりからレビエモンを撃退するが、実際何を企んでいるかは不明。普段はエクスブイモンネクストの心の中に住み着いていて、表に出るときはエクスブイモンネクストの肉体を借りて出現。強さはエクスブイモンネクストが苦戦したレビエモンを軽く半殺しにするくらいの実力を持っている。


テイルモン→エンジェウーモン
デジタルワールド精鋭部隊『光の盾』三番隊隊長であり、ココロら「運命の剣」の修行担当。エンジェウーモン形態は通常のエンジェウーモンと比べ全体的に美人化。
だがクロンデジゾイドを片手で握りつぶしたりと腕っ節も強い。
ちなみにテイマーは一年前の戦争『デリートオブウィルス』により死去。(ちなみにデジタルワールドでの人間の死去は、いわゆる強制送還。人間界に転送されるがデジタルワールドでの記憶は抹消される。)


グリネ・マッケンジー
デジタルワールド精鋭部隊『光の盾』七番隊隊長でありナキエら『知の剣』の修行担当。
両親共にアメリカ人の生粋のアメリカ人。だが日本に憧れ日本語は片言レベルでしゃべれる。ココロらに「D-コネクター」を渡したのもこの人。
見た目は青い着物の中に包帯をグルグルと巻き、女応援団の容姿に近い。そんな和ファッションの割にはスニーカーをはいていたり…。
(utさんオリキャラ)

ムシャモンハヤテ
グリネのパートナーデジモン。
強さの求道者。まさしくジャパニーズ侍!!通常のムシャモンと比べると細身。使用する武器も刀の代わりに魔弓『迅雷囃子』を使用している。遠距離からわざと人の足元を狙って攻撃したりと腕は確か。
(utさんオリデジ)

 

風間レイ
デジタルワールド精鋭部隊『光の盾』六番隊隊長でテンリュウら「力の剣」の修行担当。
ぱっと見た感じでは女の子だが実は男。本人自体はそのことは気にせず、むしろ人をだまして見たりと楽しんでいる。長髪の持ち主だったがテンリュウ戦では手持ちのハサミで即席ショートヘアーに。まだ不明箇所が多い。
(虚ろではっきりさんオリキャラ)

ブイドラモンクーロン
レイのパートナーデジモン。
通常のブイドラモンとは違い、身体の色は緑色、尻尾の先端は布で包まれている。
性格は真面目で穏やか。人を騙して楽しんだりするレイに注意を入れたりすることもしばしば。
見た目からは想定できないくらいのスピードを持つ。
(虚ろではっきりさんオリデジ)

レビエモン
世界を真っ黒に染め上げようと企む元『三本の剣』のデジモン。ココロらに襲い掛かり、完成したセフィロトウェポンをエクスブイモンネクストに植え付け自分の味方につけようと企んだがセフィロトウェポンによって誕生したエクスデビドラモンに返り討ちにあう。何故世界を真っ黒に染め上げようと企むようになったか、元はどんなデジモンだったかは不明。


ダーケンモン
レビエモンの側近。マントに隠れていて肉体は見えない。
強さは未知数。
(GTBFさんオリデジ)


ジジモン
ココロ・テンリュウをデジタルワールドに召還した張本人。
『二本の槍』というデジタルワールドの大臣的存在だったりする。


邪魂転生デジモンコネクト特有の用語説明


三本の剣
デジタルワールドの最大権力。「運命の剣」・「力の剣」・「知の剣」と名分けされているが何か特別な意味があるかは不明。レビエモンも元々は「知の剣」であった。


二本の槍
デジタルワールドの大臣的存在。ジジモン、ナキエを召還したババモンはこの「二本の槍」である。


デジヴァイス
三本の剣のテイマーである証拠であると共にデジモンの力のバランスを調整する機器である。地図機能を持っていたり、コレを提示することにより宿屋の代金がタダになったりもする。
何も考えずに一気に力を放出したりするとデジヴァイスがオーバーヒートし、デジモンの力が格段に低下するという欠点も持つ。


D-コネクター
デジヴァイスの後継機。人間の身体にD-コネクターを『接続』することにより「デジモンのみ」接続された部分が一時的に強化される機能を持つ。その『接続』状態のときはデジモンと人間のその部分の痛みが共感されるというデメリットも持つ。
そのほかに従来のデジヴァイスに比べ簡単にオーバーヒートしなくなった。


デリートオブウィルス
1年前にデジタルワールドで起きた戦争。首謀者は元「知の剣」のレビエモンとされているが・・・?この戦争でデジタルワールドは所々廃墟に、光の盾のデジモンのテイマーの大半は死去した。


セフィロトウェポン
自立行動型寄生マシン。レビエモンの計画のために作られた。デジモンに寄生しデジモンを暗黒化させ、運動能力を格段に上昇させる。自己再生機能も持つ。レビエモン自身にもセフィロトウェポンが埋め込まれている。
ちなみに寄生されたデジモンが死亡した場合、セフィロトウェポンがそのデジモンの肉体データを吸収、強化し、また新たな肉体を求め自主行動をする。
見た目は分子模型に似た形で、緑色。

 

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あとがき


えー、前々から予告していました総集編、いかがでしたでしょうか?最近小学校の同窓会やら中学校卒業パーティーみたいなのの幹事を受け持ちながら書きましたので、当初の俺の中の予定を大幅に遅れての完成となってしまいました。
今回の総集編ではテンリュウらについては全くといって良いほど出ていませんでしたが、今度また別の形で書かせてもらいたいと思います。

正直コレ書いてみて「俺、何かまとめるの得意じゃないなぁ」と思いましたねぇ(汗 微妙に半分殴り書きみたいな感じもありましたし(苦笑
今回は20話直前の節目、一部過去ログの消失ということもありましてこのような形で総集編を書かせてもらいました。もしかしたらまた何かの節目に総集編第2弾を書くかも…?
その時にはまたお知らせさせてもらいたいと思います。
では今後とも邪魂転生デジモンコネクトをよろしくお願いします!


2007年3月27日午後2時17分
執筆者:銀


過去ログ(分からないところがあったらとにかく本編を見てみよう!(ぇ)

第1話:No.68065
第2話:No.68069
第3話:No.68106
第4話:No.68113
第5話:No.68167
第6話:No.68174
第7話:No.68187
第8話:No.68231
第9話:No.68254
第10話:No.68323
第11話:68355
第12話:-
第13話:68416
第14話:68636
第15話:-
第16話:-
第17話:69027
第18話:69256
第19話:69678

―の箇所は消えてしまったバックナンバーです・・・。


初公開日:2007年03月27日 INTENTION公開日:2009年12月31日
作者許可により、デジモンウェブ掲示板より原文を転載

 

最終更新:2009年12月31日 01:58