【黒禍】 ◆S8pgx99zVs
押し込まれた無粋な廃屋から寝床を此処へと移した彼は、ただ静かに西の空を見ていた。
吸血鬼にとって最も忌まわしき存在、そして日常の象徴でもある太陽。
それはもう半ばまで沈んでおり、半分の赤い光だけが舞台に、彼の目に届いていた。
もう間も無くでそれは全て消え去り、そうすれば彼――夜族の時間である。
吸血鬼にとって最も忌まわしき存在、そして日常の象徴でもある太陽。
それはもう半ばまで沈んでおり、半分の赤い光だけが舞台に、彼の目に届いていた。
もう間も無くでそれは全て消え去り、そうすれば彼――夜族の時間である。
高まる期待を胸に、吸血鬼はざわめく身体を抑え静かにその時を待つ。
――と、吸血鬼は何かに気付いた。身体を反しビルの反対側――東の空を見る。
人間が飛んでいる。只の人間ではない。狂った人間だ。狂った人間が空を飛んでいる。
人間が飛んでいる。只の人間ではない。狂った人間だ。狂った人間が空を飛んでいる。
「……魔女か。契約し、使役し、束縛され、求めて、捨てて、人であり人でない」
しかも、吸血鬼の眼が捉えた彼女の姿は――
「狂っているな。クカッ! 堕ちた魔女か。此れは是非もなし」
吸血鬼は顔面に喜色を浮かべると、魔女の行く先を見やった。
彼女が一直線に向かう先にはこの舞台の中で一際大きく、その存在を城と例えることもできるホテルがあった。
そこが目的地であるだろうことを察するのは容易だ。
彼女が一直線に向かう先にはこの舞台の中で一際大きく、その存在を城と例えることもできるホテルがあった。
そこが目的地であるだろうことを察するのは容易だ。
「そうか。其処がお前の夜宴の舞台か。
いいだろう。いいだろう。
お前がその石に魔方陣を刻むのなら、私が其処に血の化粧を施してやろう」
いいだろう。いいだろう。
お前がその石に魔方陣を刻むのなら、私が其処に血の化粧を施してやろう」
吸血鬼はククッと声を漏らすと、魔女を追って眼下の闇の中に身体を翻らせた。
血色の空を往く魔女――ルイズは手の平にのせた眼球を眼前のホテルへと向けた。
「サイトには見える? アレを壊せばサイトは生き返るんだよ」
壊れた笑いを口の端から零しながらルイズはサイトと一緒にホテルを観察し考える。
一思いに直接建物を倒壊させてしまうこともできる。いつかのように。
だが、それでは中に人が居たのか、それを殺せたのかが確認できない。
それではあの男は納得しないかも知れない――となると。
一思いに直接建物を倒壊させてしまうこともできる。いつかのように。
だが、それでは中に人が居たのか、それを殺せたのかが確認できない。
それではあの男は納得しないかも知れない――となると。
ルイズは静かにホテルの屋上へと降り立つと、サイトを懐に忍ばす。
――私を守って。心の中でそう囁くと彼女は、彼女自身の暗い両眼で屋上の端にある扉を見た。
――私を守って。心の中でそう囁くと彼女は、彼女自身の暗い両眼で屋上の端にある扉を見た。
そして、今一つの災厄が上よりホテルの中に入り込んだ。
それより僅か後、先程の吸血鬼がホテルの足元にいた。
彼はその魔眼でホテルの中を観察する。どうやらすでに幾度かの闘争があったようだ。
彼の傍らには壊れた傀儡と、傀儡のように壊れた死体が転がっている。
この建物には人の死を集める魔性でもあるのか?
ク、と一言口から漏らすと、彼は意気揚々と正面の扉へと向かい破壊され玻璃の牙を剥くその顎門を潜った。
彼はその魔眼でホテルの中を観察する。どうやらすでに幾度かの闘争があったようだ。
彼の傍らには壊れた傀儡と、傀儡のように壊れた死体が転がっている。
この建物には人の死を集める魔性でもあるのか?
ク、と一言口から漏らすと、彼は意気揚々と正面の扉へと向かい破壊され玻璃の牙を剥くその顎門を潜った。
そして、今二つ目の災厄が下よりホテルの中に入り込んだ。
幾度の闘争に曝されたホテルが僅かに震え埃を落とした。
それはこれから起きる惨劇を前にしての身震いだったのかもしれない。
それはこれから起きる惨劇を前にしての身震いだったのかもしれない。
【D-5/ホテル/1日目-夕方(※放送直前)】
【アーカード@HELLSING】
[状態]:全身に裂傷/中程度の火傷 ※回復中
[装備]:鎖鎌(ある程度、強化済み)、対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(残弾:0/0発)@HELLSING
[道具]:無し
[思考]:
1.魔女やホテルにいる人間と闘争を楽しむ。
2.夜まで回復に努める。
3.カズマ、劉鳳とはぜひ再戦したい。
[状態]:全身に裂傷/中程度の火傷 ※回復中
[装備]:鎖鎌(ある程度、強化済み)、対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(残弾:0/0発)@HELLSING
[道具]:無し
[思考]:
1.魔女やホテルにいる人間と闘争を楽しむ。
2.夜まで回復に努める。
3.カズマ、劉鳳とはぜひ再戦したい。
【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔】
[状態]:精神完全崩壊/グリフィスへの絶対的な忠誠/全身打撲(応急処置済み)/左手中指の爪剥離
[装備]:グラーフアイゼン(強力な爆発効果付きシュワルベフリーゲンを使用可能)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:平賀才人の眼球
[思考・状況]
1.ホテル内にいる人間を殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺スこロすぅ。
2.ホテルを壊してペシャンコにすル。
3.グリフィスに従う。
4.そして才人と一緒また一緒才人が戻ってくるるるるるるるるるるるる。
[状態]:精神完全崩壊/グリフィスへの絶対的な忠誠/全身打撲(応急処置済み)/左手中指の爪剥離
[装備]:グラーフアイゼン(強力な爆発効果付きシュワルベフリーゲンを使用可能)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:平賀才人の眼球
[思考・状況]
1.ホテル内にいる人間を殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺スこロすぅ。
2.ホテルを壊してペシャンコにすル。
3.グリフィスに従う。
4.そして才人と一緒また一緒才人が戻ってくるるるるるるるるるるるる。
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171:「聖少女領域」(後編) | アーカード | 207:「ゼロのルイズ」(前編) |
193:調教 | ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール | 207:「ゼロのルイズ」(前編) |