健全なる男子諸君、よく来てくれた。
初見となる、マクイブリオン・テルミドールだ。

今回は、『エロと美的要素の違い』について語らせてもらおう。
なおこのチラ裏は、全て私個人の主観的観点及び価値観からのものであることを、最初に了承頂きたい。



まず最初に、単純なエロについて。
これは説明するまでもないだろうが、だからといって実例をここに出す訳にもいかない。
不満だろうが、この私めの言葉にて表現させて頂く。
最も一般的な例は、所謂18歳未満の閲覧を(表面上は)禁ずる雑誌や動画などだ。
嗜むうちに性的興奮を覚えたり、女性の身体に触れてみたいと希えさせるような、ごく一般的なエロだ。

では、美的要素とは何か。
言うまでも無い。性的興奮ではなく、ある種の感動やそれに近いものを覚えさせる要素だ。
有名な例を上げるとすれば、それこそ著名な名作『ヴィーナスの誕生』あたりが良いだろう。
女神が海より産まれ出でる様を描いたこの絵画の素晴らしさは、私にはとても語りつくせるものではない。
おそらく真にこの絵を愛する者や専門家にとっては、今この場にこうして名前が挙がること自体遺憾であろう。

さて、この絵画に描かれているヴィーナスは、言うまでも無く裸体である。
しかし、それは単にエロいのとは違う。強いていうなら『エロティズム』という類の"美的要素"なのだ。
その洗練された身体の美しさは、性的興奮ではなく美しい色合いの宝石などを目にした際の感動に近い。
ここで「エロいww」だの「うっわ触りてぇw」などとしか喚かない者は、端的に言えば愚者である。



ここで違う例に移し変えてみよう。
吸血鬼らしき美麗な男が美しい女性の首筋に口を付けている光景を想像して貰いたい。
吸血鬼が血を吸う際、吸われる側は強烈な快感を感じるという逸話もある為、女性は顔を赤く染めて恍惚としている。
さて、この場合はどうか。当然ながらこれは『美的要素』である。

闇の中で静かに血を吸われ、されど楽に身体を微かに震わせる女性という光景には、一見するとエロい描写が存在しない。
だが、君は確かに何かを感じた筈だ。それは何故か?
・・・理由は簡単、その光景は『エロ』ではなく『エロティズム』なのだ。



最早ここまで言えば、理解して頂ける諸兄も多いのではないかと思う。
これ以上はやめておこう。まだ理解頂けない諸兄は、いつか時が経てば理解できることと思う。
それは、私の語るべき物語ではない。


                    YARCA旅団長 マクイブリオン・テルミドール

.
  • すげえw -- ニトロではなく一人の男子として (2010-06-07 21:01:00)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年06月07日 21:01