これまでのあらすじ
「…これからどうする?もう終わるんだよね、宇宙」
「ああ、終わるぜ、もうすぐ」
「そっか…大変だね」
「大変だぜ」


「大変だなあ…」


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
最終話「開闢リターンデイズ」


「…でも」「どうしたの?」
「ぜぜ、俺、追憶剣を使って、色々な記憶を見て…気付いたのぜ」
「…?」
「宇宙が終わっても、この世界は終わらない。…また次の宇宙が来るのだぜ」


「…宇宙って、ドーナツだったんだね」
「そうだぜ、もっと早く気付いてれば良かったぜ…」
そう言い、レーラビは真紅のアームホーンを宇宙の暗闇に翳す。
「…アルカ、ギア無しでアームヘッドを顕現させるぜ。加速の調和で…この船を加速させるのだぜ」


「…解った、たぶん最後だし…"いつもの"の方がいいよね」
「おうぜ!いつもの機体で行くぜ」
光と共に周囲のデブリからプロトデルミスが集まり…一機のアームヘッドが顕現する!
『RRRR(クアドアル)!』『ぜ!』


『…目的地はどうする?』
『当然、ヘブンだぜ、この船とエクスマギア…両方持ち主に返してあげるのだぜ!』
宇宙船の上に立つ片腕武器の巨人は、アームホーンを突き出し、加速の調和を発動する!!


…やがて、船は光速を超え、宇宙が次の宇宙に塗り潰されるよりも速く、何処かへと飛び去って行く………!
後ろから麺のような触手が追ってくるが、それすらも振り切って光の輪をくぐって行き、そして!!


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■■■■■■億年後。

ボロボロになった宇宙船は、重力に引かれ…"何か"に激突した。

……そこから先の記録は消失しており、再生する事が出来ない。

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僕はアルカといいます。
一人で暮らしてます、家族は元気です。
いろいろあって今はアームヘッド・デベロッパー(アームヘッドを開発する所)のパイロットをやっています。
これも全て、あの場所へ向かうため…


ーーー


戦闘テストの結果は文句無しの合格。
僕はデベロッパーのアームヘッド"ツヴァイヘンダー"の正規パイロットに選ばれた。


アームヘッドに乗るのは楽しい。けれど、あまり戦いは好きじゃない。
でも、ハリッコさんは楽しみらしい、居候のお姉さんを心配させない方がいいと思うんだけど…


…そんな事を考えながら僕はデベロッパー事務所から借家への道を歩いて帰っていた。
太陽の位置が低くなっている、もうすぐで夜だ。
その道中にあるジャンクヤード。
ふと、あたりを見回す。


目に入るものは廃棄された機械やアームヘッドの残骸ばかりの見慣れた光景。
…その中に紛れて黒い帽子を被った赤髪の男の人が倒れていた。


「た…助けてほしいぜ…アルカ…」

僕はこの人を知っている。

「……レーラビくん!!」


序章「カウンター・アタック」
終章「リターン・デイズ」


完結



  • 現行宇宙
惑星ヘブンや地球、人類やアームヘッドが存在する世界。
現行宇宙が崩壊すれば世界は代替宇宙(オルタナ界)に塗りつぶされてしまうが、宇宙が一巡すれば再び現行宇宙は戻ってくる。

  • エクスマギア
惑星救済機構"ファクトリー"が所持していた、宇宙レベルのデータを保存できる大容量記憶デバイス。
最初に発見された"ギア"であり、カウンター・アタック計画、リターン・デイズ計画の切欠となった出所不明のオーパーツ。
底面には古代機械文明文字で「エクスサイクル」と刻印されている。


  • 片腕武器のアームヘッド:Unknown_R4
ハンドホーン以外の武装を一切装備していないアームヘッド。
"加速"と"停滞"の調和能力を持ち、様々な時代や場所で目撃されている所属不明機。


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最終更新:2018年12月29日 22:33