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「RESSRRECTION LOUISE~即席のスリーアロー~」(2021/07/21 (水) 07:27:49) の最新版変更点
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**RESSRRECTION LOUISE~即席のスリーアロー~ ◆hqsGYwUFfw
衛宮士郎はゆっくりと街を彷徨っていた。
そしてあの部屋で青年の男性と小学生の女の子を殺した男に対して強い怒り。
黙ってみているしか出来なかった自分に強い憤りを感じていた。
「くそっ。・・・まただ。また見てるだけしか」
士郎は悔しかった。誰一人犠牲にしない。その理想が自分の眼前で破壊されたのだ。許せなかった。
「・・・はっ。そうだ。名簿だ。道具も。くそっ。どうして俺は冷静に行動できないんだっ」
士郎はまたしても自分のミスに気づき歯がゆくなる。
もうゲームが開始して数時間がたつ。
それなのにただギガゾンビに対する強い殺意だけで闇雲に歩き回り何も行動をしていなかった。
遠坂がもし近くにいればぶちきれて怒り狂うだろう。また殺人鬼が襲ってくれば恐らくは既に退場者になっていただろう。
『あんた。何感情で先走ってるのよ。もっと冷静に物事を見なさいっ!』
今にもそんな遠坂の叱咤が飛んできそうな気がした。
士郎は地面に腰を落としてゆっくりと名簿の確認を行う。
「とりあえずは名簿だな。えっと知り合いは・・・なっ」
士郎は名簿を見て驚愕の顔をする。
遠坂凛の名前は分かる。セイバーもだ。だがバーサーカーにやられたはずのアーチャーとマスター不在の佐々木小次郎の名前まであったのだ。
「そんな・・・あいつ生きてたのか。でもそれならどうして?」
士郎は激しく疑問に思った。あの時を境に姿を消したアーチャー。その名前がどうしてある。
佐々木小次郎はマスター不在なのを考えれば同姓同名の別人も考えられる。もしくは次のロックが不明だったマスターの可能性もある。
だがアーチャーは・・・士郎には理解できなかった。
「・・・とにかく会うしかない。アーチャーに。もちろんセイバーと遠坂もだ」
士郎は結局その結論に行き着いた。アーチャーの正体は見ない限りは分からないからだ。
「・・・他には・・・えっ!?」
士郎はロックの少し下にある名前に驚く。ヘンゼル、グレーテル。
自分も子供の頃に読んだ記憶がある童話だ。普通は誤植か何かと思うだろう。
だがあの部屋には明らかに人間じゃない者もいた気がする。童話の登場人物が出て来ている可能性もある。
「一応・・・探そう」
士郎は少し気になったのでその二人にも少しだけ興味があった。
「他は・・・もう無いか」
士郎は他に知った名前が無いのを確認すると名簿をバッグに戻す。
桜や藤ねえやイリヤの名前が無いのは安心だった。戦闘力の無い彼女達では恐らく何も出来ずに殺されるだろう。
そして新たに武器を探す。
「・・・なんでおもちゃのハンマーが?」
士郎はあきれる。綺麗にデコレーションされたハンマーがあったのだ。どう見てもおもちゃにしか見えない。
『グラーフアイゼン。魔法アイテムです。魔力を送り込めば強力な武器になります』
備え付けの説明書で確認をするがやはりおもちゃとしか思えない。それに仮にこれが本物だとしてもだ。
魔力の放出が出来ない。魔術師として欠陥品の士郎にとってはやはりただのおもちゃのハンマー以外の使い道は無い。
「他には・・・ドライヤー?」
『瞬間乾燥ドライヤー。汚れた服もおねしょ布団も海に落ちてびしょぬれの服も一瞬で乾燥。染み抜き機能のオマケ付きっ!」
「・・・・・・・」
さすがの士郎もこの説明書きにはあきれる他は無かった。
この状況下で染み抜き機能があるドライヤーが何の役に立つ。おねしょ布団って別に赤ちゃんはいない。
汗をかいて気持ち悪いのが直るがそれだけ。まあ日常生活でなら色々と便利だろう。
しかし正直言って現状の士郎には何の役にも立たない。
「やっぱり・・・自分で作るしかないのか」
士郎は手に全神経を集中した。そしてイメージした。この状況で役立つ武器を。
「はあっ・・・」
士郎は少し大きな声を出して集中力を高めそして投影した。・・・アーチャーが愛用していた剣を。一本のみだが。
「どうして・・・うっ」
士郎は膝を付いた。そして少し息も上がっている。疲労も前より少しだが上がっている。
「そんな・・・ばかな!?」
士郎は疑問でいっぱいだった。最初にアーチャーがいるのも。
唯一の魔術師としての特技、投影もそのアーチャーの剣二本をイメージしたのが一本のみで疲労に襲われている。
「くそっ。どうして」
士郎は悔しさで地面を一度殴る。そして二度目の時だった。
「無駄に体を痛めつける。サバイバルでは決してしないことだな」
一つの低い女性の声が士郎の耳に響いた。
士郎はその女性を見て焦る。
「えっ!?」
そんな間の抜けた声しか出なかった。
剣は手元にある。だがドライヤーとグラーフアイゼンも一緒に散らかしている。
これでは相手に銃を所持してないのが丸分かりだ。しかも腰を地面に落ち着けた状態だ。すばやい反応が出来ない。
相手に殺意があれば攻撃対象としてうってつけの状態だ。
まただ。どうして俺はっ。
士郎は気づいた限りでも二度目のミスに自分自身が憎くなった。
だがその女性は士郎に攻撃を加えなかった。
それどころか士郎に近づいていった。
「へえ。武器はその剣一つだけ。それでどうする?戦う?」
女性は周りに散らかった物を視認して、そして士郎を少し見下したような目で見つめる。
私がやる気ならすでにあなたは死んでいる。
そんな風に士郎には聞こえた。
士郎の考えは決まっていた。
「俺は戦う気は無い。一人でも多くの人の命を助けたいだけだ。だから自分からは絶対に殺したりはしない」
士郎は剣を持たずに立ち上がる。
「そう。武器はそれだけなの」
「ああ。この剣とそこの魔法のハンマーと衣服を瞬時に乾かしてくれるドライヤーだけだ」
女性の問いに士郎は正直に答える。
厳密には剣は支給品の武器とは違うのだがそれを説明すると長くなるのでここは士郎はあえて言わなかった。
「・・・瞬間で乾かすドライヤー!?良いわね。借りるわよ」
女性は有無を言わさず背負っている物をおろすとドライヤーとかばんの中の濡れた服を取り出した。
奇跡が起きた。ドラえもん道具では大外れに入るドライヤーが早くも大いに役立ったのだ。
「えっ。ちょっとこれは」
だが士郎はそんな奇跡には当然気付かない。それよりも目の前に転がる少女に士郎は驚く。
今まで気づかなかった士郎も驚き物だが目の前の女性は軽々と一人の少女を抱えて歩いていたのだ。
「あのっ。この子は?」
士郎は疑問に思い質問をする。
「さっき拾った」
女性は黙々と濡れているスカートとショーツを広げながらあまりに簡潔に話す。
「ちょっとそれじゃ・・・そういえば名前も聞いてなかった。俺は衛宮士郎だけどあなたは」
士郎は不満の声を言いかけ、そういえば名前を聞いていなかったことを思い出し名前もついでに聞くことにした。
「ここでの名前は草薙素子。・・・でも助かったわ。その子の着替えダブダブだし」
素子は簡潔に自己紹介を済ませ、文字通り瞬時に乾いた服を再度気絶している少女に着替えさせようとした。
ダブダブの服では目が覚めた後に動きづらいだろうしショーツが無いと大騒ぎを起こす可能性がある。
無意味なことで時間を使うのはこの状況下では避けたかった。
「あのっ。その子の名前は?それにどうして気を失ってるんです。指に巻いてるハンカチは?」
士郎は二人の状況が良く分からなかった。素子のことも色々謎が多すぎた。
士郎は全て知っておきたいと思った。
「分かったわ。・・・この服着せたら・・・すぐにでも教えてあげる」
素子は悪戦苦闘しながら服を着せ替えていた。
「あっ。すいません」
士郎はさすがにそれを手伝うわけにもいかないので黙って後ろを向いて着替えを待った。
その際一瞬だが少女の素肌が見えた気がしたが士郎は全力で忘れようとした。
そして数分後。
きれいに乾いた元の服に戻った少女はまだ意識を閉ざしている。
その横で素子は士郎に先ほどした事をある程度オブラートに包んで説明した。
「ふざけるなよっ。無闇に女の子を怯えさせるなんて。それに爪が剥がれてたっけ。やりすぎだろ。怖いことがあったんだから錯乱だってっ」
それはオブラートに包んだ内容でも士郎を激怒させるには十分に足る物だった。
「そう。・・・まあ確かにやりすぎだったな。でも襲ってくる敵を容赦は出来ない。殺さなかっただけでもマシだな」
素子は士郎の激怒を軽く冷静な口調で受け流す。
「くっ・・・」
最初に反省をされた手前、士郎は更なる言及を押しとどまるを得なかった。
正直言って少女を襲う。そのようなこと。士郎には許せることではなかった。
イリヤに襲われたことはあるが。それでも自分は人を信じたかった。
「うっ。ううう」
そこで少女がふと目を覚ましそうになった。
「目が覚めたのか」
素子は少女に近寄ろうとした。だがそれは士郎が許さない。
「俺が話す。素子は後ろに下がって」
恐怖心を植えつけられた素子より自分の方が安心だろう。
士郎はそう思い少女の元で腰を下ろす。
素子もここは士郎に任せ自分は少しだけ後方で待機を決めた。
少女は夢を見ていた。
夢の中では制服姿の女性朝倉涼子が少女に襲い掛かろうとしていた。
「いやあ。サイト助けてー」
夢の中で少女は叫ぶ。それと同時にサイトは現れた。
「ルイズ大丈夫か。怖がらせてごめんな。でも俺が居るから大丈夫だ」
サイトはルイズと朝倉涼子の間に入り襲い掛かる敵に剣を一振りした。
すると朝倉涼子はどこにもいない。存在が消えていたのだ。
「・・・サイトぉ。やったのぉ?」
ルイズは震えた声で聞く。
「ああ。ルイズ。無事でよかったよ」
サイトはルイズの無事に安堵すると強く強く抱きしめた。
「サイト。私・・・」
そして少しずつ少女は現実へと覚醒していった。
「うっ・・・ここは」
「おはよう」
目覚めたルイズに士郎は出来る限り優しい表情と声で話しかける。
「う、サイト・・・夢?・・・・・・はっ・・・きゃっ!」
頭が覚醒した少女は目の前の見知らぬ男の顔面に右ストレートを繰り出した。
「ぐっ」
不意の出来事に士郎はクリーンヒットを許してしまう。幸いにも非力な少女のパンチ。
士郎は鼻頭が赤く染まっているがそれほどの重傷ではなかった。
「ふっ」
後ろで素子はその光景をただ見つめている。
「ちょっとここは?・・・サイトは・・・」
少女があたりを精一杯見渡しても少女が求める男、平賀才人はここにはいない。
少女は目いっぱいに涙を浮かべた。
怖い。才人がいない。怖い目にあった。何も出来なかった。貴族の少女には辛すぎた。
「サイト、サイト、サイト・・・サイトっぉぉぉーー!」
少女はただサイトの名前を呼び涙を流し続けた。
「・・・落ち着いて」
士郎は泣き続ける少女にちょっと焦る。だが優しい声は忘れないようにした。とにかく刺激しないように努めた。
ほんの少し背中をさすってあげようとしたが
「いやっ。サイト以外触らないで・・・うっ」
完全に少女は拒絶した。
士郎には言葉をかけ続ける以外の術はなかった。
数十分が経過した。
素子はほんのわずかにイライラしたが少女を襲い爪を剥いだ人間の名前は知りたい。
わざわざ殺さずに爪だけ剥いだのだ。かなりの凶悪人物である。放置は危険だ。そのために我慢強く待っていた。
士郎はとにかく少女が泣き止むのを待った。ただ優しい言葉だけをかけ続けて。
最初は『サイト』のことばかり口にして泣いたのもほんの少しだけだが落ち着いている気がした。
さらに数分。
「うっ・・・う」
少女の泣き声も少しだが収まった。
「大丈夫か。ところで君の名前は?」
「・・・ルイズ・・・ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
ルイズは途中で小声のボソボソしゃべりになりながらも自分のフルネームを言った。
「えっ。ルイズフランソワルブラ・・・」
士郎は長すぎるフルネームに少し混乱した。
「・・・・・・・・・ルイズで良いわ」
ルイズは士郎にルイズと呼ぶことを了承した。その声は先ほどよりさらにはっきりした口調で聞こえた。
「そうか。えっとルイズ。どうして爪を」
士郎は聞きづらく小さな声でゆっくり話す。
「・・・」
ルイズはその問いには押し黙ってしまう。
「あっ。やっぱり良いよ。辛いだろ。別に」
士郎はルイズを気遣いすぐに止めた。だが
「・・・・・・何だか腹が立ってきたわ。私は貴族なのよ。それなのにこんなこと・・・」
「・・・もう良いわ。教えてあげる。あの女・・・」
ルイズは長期間の気絶と号泣で逆にすっきりしたのか、ざっくばらんなぐらいはっきりとした口調で自分を最初に襲った女のことを口にした。
その説明により改めて思い出した自分のふがいなさ、相手への怒りも相まってドンドンハイテンションになっていった。
若干の脚色もあったかもしれない。だが記憶にある限りの全てを伝えた。
名前は名乗らなかったが涼宮なんとか、なんとかみくる、鶴屋さん、キョン、長門の五人は殺すなといったことも。
「そう。じゃあ恐らく襲った相手はその五人の知り合い。朝倉涼子・・・もしくはドラえもん。どちらかで間違いないわ」
じっと聞いていた素子が名簿と照らし合わせて確認した。
女でのび太や剛は考えにくい。その次の女と思わしき名前は性別が不明の11番の先生か14番の由託かなみ。それは遠すぎる。
既に絞り込んだ二人のどちらか。ルイズの話の限りではかなりの危険人物だ。見つけ次第射殺の覚悟も必要だった。
「・・・そう。やるじゃない」
素子が前に出るとさすがに少し怖いのかさりげなく士郎の背後に隠れる。
しかし隠れながらも上から目線の言葉だけは決して変えなかった。
素子はそんなルイズの姿などおくびにも気に留めずさっさともう一つの支給品を手に取った。そしてルイズに投げる。
「ただのおもちゃよ。遊んでなさい」
そういってグラーフアイゼンをルイズに投げる。
ルイズは前のトラウマか咄嗟に士郎の背中に隠れる。そのため士郎が受け取る形になる。
「・・・えっと。ルイズ。これ魔力を流せば武器になるみたいだぜ。一応使うか?」
士郎はルイズにそっとグラーフアイゼンを差し出す。
「魔力っ!?」
ルイズは士郎の声に聞くが早いかグラーフアイゼンを取る。
そして自分の魔力を少し流す。
するとドイツ語で(以後は『』内はグラーフアイゼンの声を和訳したものです)
『あなたがマスター?』
「・・・ええ。このルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールがマスターよ」
ルイズは自信満々にグラーフアイゼンに我がお前の主だと伝える。
『オーケー。では魔力の更なる供給を』
グラーフアイゼンはさらに魔力を求める。
「分かったわよ。いい?ちゃんと受け止めなさい」
ルイズはさらに魔力を送り込んだ。すると一瞬ルイズは激しく心臓が揺さぶられるような錯覚を感じた。
そして莫大な光の渦がちょうどグラーフアイゼンを向けた方向にある一つの民家を吹き飛ばしてしまう。
すさまじい威力だった。だがそこでグラーフアイゼンは沈黙してしまう。
ルイズの息も大きく上がっている。
「はあ・・・はあ。何これ?ちょっと魔力流しただけで吸い込まれるよう・・・それにこの威力って・・・このばかっ!」
ルイズは沈黙してしまったグラーフアイゼンに思わず八つ当たりをしてしまう。
「・・・ふん。まあいいわ。今はちょっと気を抜いただけよ。敵が来たら絶対、ぜったい、ぜえぇぇっったい使いこなしてやるんだから」
ルイズは得意の強がりも見せた。あの時の怯えた表情が嘘のようだった。
「魔法・・・本当にあるのか!?」
素子はさすがに驚いた。そしてすさまじい威力には脅威も僅かながらに感じていた。
「まだまだ調べる必要があるな」
「それでルイズ?サイトって誰?もう完全に落ち着いたようだし。教えなさい」
素子はルイズが完全に本調子なのを確認し、ずっと気になっていたルイズが何度も口にした
『サイト』の名前を質問した。
「えっ。それは・・・使い魔よ。私の使い魔。飼い犬といっても・・・いいわっ!」
突然の問いかけにルイズは顔が赤くなった。だが必死で『使い魔』と主張した。
「それだけ?」
素子がなおも食い下がるとルイズの顔が余計真っ赤になる。
「もう終わりですよ。詮索しすぎだ」
ルイズの顔が赤くなったのを見て士郎が割ってはいる。
「・・・はいはい。じゃあ他に知ってる人は居る?」
士郎が割って入ったのでサイトの詮索をやめ別の質問でルイズに名簿を突きつけた。
「なっ。ってええっ」
ルイズはいきなり目の前に名簿を出されて驚いた。
そして平賀才人と自分の下にあるもう一つの知っている名前タバサを見つける。
「タッタバサなら知ってるわよ。本好きのちょっと暗い子よ。どうせ図書館で本でも読んでるでしょ」
タバサのことを軽く伝える。そして他の者は知らないことも一緒に伝えた。
「そう。・・・じゃあいくぞ。時期に日が昇る。電車に乗って街だ」
ルイズが完全復活したのを見届けると士郎とルイズをつれて素子は駅へと向かった。
【F-2のF-1のほぼ境目に近い位置の街・1日目 黎明】
【草薙素子@攻殻機動隊S.A.C】
[状態]:機能良好。ルイズが精神的に安定して安心。士郎も一応は敵ではなさそうだ。
[装備]:ベレッタ90-Two(弾数17/17)
[道具]: 荷物一式×3、ルールブレイカー@Fate/stay night、トウカの日本刀@うたわれるもの
水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、もぐらてぶくろ@ドラえもん、
バニーガールスーツ(素子には似合う?)@涼宮ハルヒの憂鬱
獅堂光の剣@魔法騎士レイアース、瞬間乾燥ドライヤー(電池を僅かに消耗)@ドラえもん
[思考]:
1、バトー、トグサ、タチコマを探す
2、ルイズと士郎と駅に向かう。
3、首輪を外すための道具や役立ちそうな人物を探したい
4、ギガゾンビの情報を知っていると思われる、のび太、狸型の青い擬体、少年達、中年の男を探す
5、ルイズの爪を剥いだ人間を放置するわけにはいかない。見つけ次第射殺も辞さない。
6、平賀才人とタバサもついでに探してやる。
7、ギガゾンビの”制圧”
[備考]:参加者全員の容姿と服装を覚えています。ある程度の首輪の機能と構造を理解しました。
草薙素子の光学迷彩は専用のエネルギーを大きく消費するため、余り多用できません。
電脳化と全身擬体のため獅堂光の剣を持っても炎上しません。
【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔】
[状態]:激しい疲労。左手中指の爪が剥がれている。しかし痛みはほとんど引いた。
精神が安定も若干ハイテンション気味。理不尽な出来事に激しい怒りがある。
ショーツとスカートが一度汚れたことに気づいていない。
[装備]:グラーフアイゼン(本来はヴィータの武器。ルイズが魔力をほとんど使ったため(暴発に近い)数時間は使用不能)
[道具]:最初の貴族の服。(素子に着せられたために聞くずれしてたが自分で直した)
[思考・状況]
1、才人と1秒でも早く合流する。(現状は素子に同行。途中の敵は素子と士郎にお任せ)
2、才人に手伝ってもらって朝倉涼子かドラえもんに5倍返しの報復。(1も3もまだの場合は同行者二人に隠れる)
3、魔力の回復を待ってグラーフアイゼンを使いこなす。
4、タバサとも一応会いたい。
5、1と2と出来れば4も完了次第もとの世界に帰る。(3と4はそれほど思っていない)
6、5の際に時間があれば主催のバカ男に願いを叶えさせて胸を大きくさせる。
7、6の際に余裕があれば才人と協力して素子に先ほどの仕返し。
8、7をやってもさらに余裕があれば主催のバカ男を自国に連れ帰って貴族の名の元に極刑(6が成功の場合恩赦有り)を与える。
【衛宮士郎@Fate/stay nigh】
[状態]:健康。ルイズのパンチが非力だったために少しだけ鼻頭が赤いが問題無い。
[装備]:自らが投影した剣。(型はアーチャーの剣干将・莫耶。宝具の力は無いが強度は結構ある。士郎は剣の名前は知らない)
[道具]:着の身着のまま(支給品は素子が預かっている)
[思考・状況]
1、セイバーと凛と合流。(とりあえず素子に同行)
2、アーチャーが居る理由と正体を確かめる。
3、ルイズを才人に合わせる。
4、出来る限り一人も傷つけずにゲームを終結させる。
5、佐々木小次郎の正体も確認したい(ロックがマスター?)
6、ヘンゼルとグレーテルに少しだけ興味(童話の兄妹?)
衛宮士郎はバーサーカー戦が終了してキャスターと戦うまでの間の状態で呼び出されました。
素子はルイズのドタバタで士郎に名簿の確認を取るのを忘れています。
ルイズの使用したグラーフアイゼンによる民家一軒崩壊で四方一マスにはその音が聞こえたと思われます。
ルイズはグラーフアイゼンを現時点では暴発ぐらいでしか殺傷力のある魔法は出せません。
そのため本来の接近戦での細かい操作は現状ではかなり難しいです。
タイトルの意味はフランス語で復活のルイズです。
*時系列順で読む
Back:[[弓兵と使い魔、そして皇]] Next:[[復讐の道を行く男、愛に生きる女]]
*投下順で読む
Back:[[弓兵と使い魔、そして皇]] Next:[[復讐の道を行く男、愛に生きる女]]
|36:[[見えない恐怖 female gorilla]]|草薙素子|84:[[現実の定義 Virtual game]]|
|36:[[見えない恐怖 female gorilla]]|ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール|84:[[現実の定義 Virtual game]]|
||衛宮士郎|84:[[現実の定義 Virtual game]]|
*RESSRRECTION LOUISE~即席のスリーアロー~ ◆hqsGYwUFfw
衛宮士郎はゆっくりと街を彷徨っていた。
そしてあの部屋で青年の男性と小学生の女の子を殺した男に対して強い怒り。
黙ってみているしか出来なかった自分に強い憤りを感じていた。
「くそっ。・・・まただ。また見てるだけしか」
士郎は悔しかった。誰一人犠牲にしない。その理想が自分の眼前で破壊されたのだ。許せなかった。
「・・・はっ。そうだ。名簿だ。道具も。くそっ。どうして俺は冷静に行動できないんだっ」
士郎はまたしても自分のミスに気づき歯がゆくなる。
もうゲームが開始して数時間がたつ。
それなのにただギガゾンビに対する強い殺意だけで闇雲に歩き回り何も行動をしていなかった。
遠坂がもし近くにいればぶちきれて怒り狂うだろう。また殺人鬼が襲ってくれば恐らくは既に退場者になっていただろう。
『あんた。何感情で先走ってるのよ。もっと冷静に物事を見なさいっ!』
今にもそんな遠坂の叱咤が飛んできそうな気がした。
士郎は地面に腰を落としてゆっくりと名簿の確認を行う。
「とりあえずは名簿だな。えっと知り合いは・・・なっ」
士郎は名簿を見て驚愕の顔をする。
遠坂凛の名前は分かる。セイバーもだ。だがバーサーカーにやられたはずのアーチャーとマスター不在の佐々木小次郎の名前まであったのだ。
「そんな・・・あいつ生きてたのか。でもそれならどうして?」
士郎は激しく疑問に思った。あの時を境に姿を消したアーチャー。その名前がどうしてある。
佐々木小次郎はマスター不在なのを考えれば同姓同名の別人も考えられる。もしくは次のロックが不明だったマスターの可能性もある。
だがアーチャーは・・・士郎には理解できなかった。
「・・・とにかく会うしかない。アーチャーに。もちろんセイバーと遠坂もだ」
士郎は結局その結論に行き着いた。アーチャーの正体は見ない限りは分からないからだ。
「・・・他には・・・えっ!?」
士郎はロックの少し下にある名前に驚く。ヘンゼル、グレーテル。
自分も子供の頃に読んだ記憶がある童話だ。普通は誤植か何かと思うだろう。
だがあの部屋には明らかに人間じゃない者もいた気がする。童話の登場人物が出て来ている可能性もある。
「一応・・・探そう」
士郎は少し気になったのでその二人にも少しだけ興味があった。
「他は・・・もう無いか」
士郎は他に知った名前が無いのを確認すると名簿をバッグに戻す。
桜や藤ねえやイリヤの名前が無いのは安心だった。戦闘力の無い彼女達では恐らく何も出来ずに殺されるだろう。
そして新たに武器を探す。
「・・・なんでおもちゃのハンマーが?」
士郎はあきれる。綺麗にデコレーションされたハンマーがあったのだ。どう見てもおもちゃにしか見えない。
『グラーフアイゼン。魔法アイテムです。魔力を送り込めば強力な武器になります』
備え付けの説明書で確認をするがやはりおもちゃとしか思えない。それに仮にこれが本物だとしてもだ。
魔力の放出が出来ない。魔術師として欠陥品の士郎にとってはやはりただのおもちゃのハンマー以外の使い道は無い。
「他には・・・ドライヤー?」
『瞬間乾燥ドライヤー。汚れた服もおねしょ布団も海に落ちてびしょぬれの服も一瞬で乾燥。染み抜き機能のオマケ付きっ!」
「・・・・・・・」
さすがの士郎もこの説明書きにはあきれる他は無かった。
この状況下で染み抜き機能があるドライヤーが何の役に立つ。おねしょ布団って別に赤ちゃんはいない。
汗をかいて気持ち悪いのが直るがそれだけ。まあ日常生活でなら色々と便利だろう。
しかし正直言って現状の士郎には何の役にも立たない。
「やっぱり・・・自分で作るしかないのか」
士郎は手に全神経を集中した。そしてイメージした。この状況で役立つ武器を。
「はあっ・・・」
士郎は少し大きな声を出して集中力を高めそして投影した。・・・アーチャーが愛用していた剣を。一本のみだが。
「どうして・・・うっ」
士郎は膝を付いた。そして少し息も上がっている。疲労も前より少しだが上がっている。
「そんな・・・ばかな!?」
士郎は疑問でいっぱいだった。最初にアーチャーがいるのも。
唯一の魔術師としての特技、投影もそのアーチャーの剣二本をイメージしたのが一本のみで疲労に襲われている。
「くそっ。どうして」
士郎は悔しさで地面を一度殴る。そして二度目の時だった。
「無駄に体を痛めつける。サバイバルでは決してしないことだな」
一つの低い女性の声が士郎の耳に響いた。
士郎はその女性を見て焦る。
「えっ!?」
そんな間の抜けた声しか出なかった。
剣は手元にある。だがドライヤーとグラーフアイゼンも一緒に散らかしている。
これでは相手に銃を所持してないのが丸分かりだ。しかも腰を地面に落ち着けた状態だ。すばやい反応が出来ない。
相手に殺意があれば攻撃対象としてうってつけの状態だ。
まただ。どうして俺はっ。
士郎は気づいた限りでも二度目のミスに自分自身が憎くなった。
だがその女性は士郎に攻撃を加えなかった。
それどころか士郎に近づいていった。
「へえ。武器はその剣一つだけ。それでどうする?戦う?」
女性は周りに散らかった物を視認して、そして士郎を少し見下したような目で見つめる。
私がやる気ならすでにあなたは死んでいる。
そんな風に士郎には聞こえた。
士郎の考えは決まっていた。
「俺は戦う気は無い。一人でも多くの人の命を助けたいだけだ。だから自分からは絶対に殺したりはしない」
士郎は剣を持たずに立ち上がる。
「そう。武器はそれだけなの」
「ああ。この剣とそこの魔法のハンマーと衣服を瞬時に乾かしてくれるドライヤーだけだ」
女性の問いに士郎は正直に答える。
厳密には剣は支給品の武器とは違うのだがそれを説明すると長くなるのでここは士郎はあえて言わなかった。
「・・・瞬間で乾かすドライヤー!?良いわね。借りるわよ」
女性は有無を言わさず背負っている物をおろすとドライヤーとかばんの中の濡れた服を取り出した。
奇跡が起きた。ドラえもん道具では大外れに入るドライヤーが早くも大いに役立ったのだ。
「えっ。ちょっとこれは」
だが士郎はそんな奇跡には当然気付かない。それよりも目の前に転がる少女に士郎は驚く。
今まで気づかなかった士郎も驚き物だが目の前の女性は軽々と一人の少女を抱えて歩いていたのだ。
「あのっ。この子は?」
士郎は疑問に思い質問をする。
「さっき拾った」
女性は黙々と濡れているスカートとショーツを広げながらあまりに簡潔に話す。
「ちょっとそれじゃ・・・そういえば名前も聞いてなかった。俺は衛宮士郎だけどあなたは」
士郎は不満の声を言いかけ、そういえば名前を聞いていなかったことを思い出し名前もついでに聞くことにした。
「ここでの名前は草薙素子。・・・でも助かったわ。その子の着替えダブダブだし」
素子は簡潔に自己紹介を済ませ、文字通り瞬時に乾いた服を再度気絶している少女に着替えさせようとした。
ダブダブの服では目が覚めた後に動きづらいだろうしショーツが無いと大騒ぎを起こす可能性がある。
無意味なことで時間を使うのはこの状況下では避けたかった。
「あのっ。その子の名前は?それにどうして気を失ってるんです。指に巻いてるハンカチは?」
士郎は二人の状況が良く分からなかった。素子のことも色々謎が多すぎた。
士郎は全て知っておきたいと思った。
「分かったわ。・・・この服着せたら・・・すぐにでも教えてあげる」
素子は悪戦苦闘しながら服を着せ替えていた。
「あっ。すいません」
士郎はさすがにそれを手伝うわけにもいかないので黙って後ろを向いて着替えを待った。
その際一瞬だが少女の素肌が見えた気がしたが士郎は全力で忘れようとした。
そして数分後。
きれいに乾いた元の服に戻った少女はまだ意識を閉ざしている。
その横で素子は士郎に先ほどした事をある程度オブラートに包んで説明した。
「ふざけるなよっ。無闇に女の子を怯えさせるなんて。それに爪が剥がれてたっけ。やりすぎだろ。怖いことがあったんだから錯乱だってっ」
それはオブラートに包んだ内容でも士郎を激怒させるには十分に足る物だった。
「そう。・・・まあ確かにやりすぎだったな。でも襲ってくる敵を容赦は出来ない。殺さなかっただけでもマシだな」
素子は士郎の激怒を軽く冷静な口調で受け流す。
「くっ・・・」
最初に反省をされた手前、士郎は更なる言及を押しとどまるを得なかった。
正直言って少女を襲う。そのようなこと。士郎には許せることではなかった。
イリヤに襲われたことはあるが。それでも自分は人を信じたかった。
「うっ。ううう」
そこで少女がふと目を覚ましそうになった。
「目が覚めたのか」
素子は少女に近寄ろうとした。だがそれは士郎が許さない。
「俺が話す。素子は後ろに下がって」
恐怖心を植えつけられた素子より自分の方が安心だろう。
士郎はそう思い少女の元で腰を下ろす。
素子もここは士郎に任せ自分は少しだけ後方で待機を決めた。
少女は夢を見ていた。
夢の中では制服姿の女性朝倉涼子が少女に襲い掛かろうとしていた。
「いやあ。サイト助けてー」
夢の中で少女は叫ぶ。それと同時にサイトは現れた。
「ルイズ大丈夫か。怖がらせてごめんな。でも俺が居るから大丈夫だ」
サイトはルイズと朝倉涼子の間に入り襲い掛かる敵に剣を一振りした。
すると朝倉涼子はどこにもいない。存在が消えていたのだ。
「・・・サイトぉ。やったのぉ?」
ルイズは震えた声で聞く。
「ああ。ルイズ。無事でよかったよ」
サイトはルイズの無事に安堵すると強く強く抱きしめた。
「サイト。私・・・」
そして少しずつ少女は現実へと覚醒していった。
「うっ・・・ここは」
「おはよう」
目覚めたルイズに士郎は出来る限り優しい表情と声で話しかける。
「う、サイト・・・夢?・・・・・・はっ・・・きゃっ!」
頭が覚醒した少女は目の前の見知らぬ男の顔面に右ストレートを繰り出した。
「ぐっ」
不意の出来事に士郎はクリーンヒットを許してしまう。幸いにも非力な少女のパンチ。
士郎は鼻頭が赤く染まっているがそれほどの重傷ではなかった。
「ふっ」
後ろで素子はその光景をただ見つめている。
「ちょっとここは?・・・サイトは・・・」
少女があたりを精一杯見渡しても少女が求める男、平賀才人はここにはいない。
少女は目いっぱいに涙を浮かべた。
怖い。才人がいない。怖い目にあった。何も出来なかった。貴族の少女には辛すぎた。
「サイト、サイト、サイト・・・サイトっぉぉぉーー!」
少女はただサイトの名前を呼び涙を流し続けた。
「・・・落ち着いて」
士郎は泣き続ける少女にちょっと焦る。だが優しい声は忘れないようにした。とにかく刺激しないように努めた。
ほんの少し背中をさすってあげようとしたが
「いやっ。サイト以外触らないで・・・うっ」
完全に少女は拒絶した。
士郎には言葉をかけ続ける以外の術はなかった。
数十分が経過した。
素子はほんのわずかにイライラしたが少女を襲い爪を剥いだ人間の名前は知りたい。
わざわざ殺さずに爪だけ剥いだのだ。かなりの凶悪人物である。放置は危険だ。そのために我慢強く待っていた。
士郎はとにかく少女が泣き止むのを待った。ただ優しい言葉だけをかけ続けて。
最初は『サイト』のことばかり口にして泣いたのもほんの少しだけだが落ち着いている気がした。
さらに数分。
「うっ・・・う」
少女の泣き声も少しだが収まった。
「大丈夫か。ところで君の名前は?」
「・・・ルイズ・・・ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
ルイズは途中で小声のボソボソしゃべりになりながらも自分のフルネームを言った。
「えっ。ルイズフランソワルブラ・・・」
士郎は長すぎるフルネームに少し混乱した。
「・・・・・・・・・ルイズで良いわ」
ルイズは士郎にルイズと呼ぶことを了承した。その声は先ほどよりさらにはっきりした口調で聞こえた。
「そうか。えっとルイズ。どうして爪を」
士郎は聞きづらく小さな声でゆっくり話す。
「・・・」
ルイズはその問いには押し黙ってしまう。
「あっ。やっぱり良いよ。辛いだろ。別に」
士郎はルイズを気遣いすぐに止めた。だが
「・・・・・・何だか腹が立ってきたわ。私は貴族なのよ。それなのにこんなこと・・・」
「・・・もう良いわ。教えてあげる。あの女・・・」
ルイズは長期間の気絶と号泣で逆にすっきりしたのか、ざっくばらんなぐらいはっきりとした口調で自分を最初に襲った女のことを口にした。
その説明により改めて思い出した自分のふがいなさ、相手への怒りも相まってドンドンハイテンションになっていった。
若干の脚色もあったかもしれない。だが記憶にある限りの全てを伝えた。
名前は名乗らなかったが涼宮なんとか、なんとかみくる、鶴屋さん、キョン、長門の五人は殺すなといったことも。
「そう。じゃあ恐らく襲った相手はその五人の知り合い。朝倉涼子・・・もしくはドラえもん。どちらかで間違いないわ」
じっと聞いていた素子が名簿と照らし合わせて確認した。
女でのび太や剛は考えにくい。その次の女と思わしき名前は性別が不明の11番の先生か14番の由託かなみ。それは遠すぎる。
既に絞り込んだ二人のどちらか。ルイズの話の限りではかなりの危険人物だ。見つけ次第射殺の覚悟も必要だった。
「・・・そう。やるじゃない」
素子が前に出るとさすがに少し怖いのかさりげなく士郎の背後に隠れる。
しかし隠れながらも上から目線の言葉だけは決して変えなかった。
素子はそんなルイズの姿などおくびにも気に留めずさっさともう一つの支給品を手に取った。そしてルイズに投げる。
「ただのおもちゃよ。遊んでなさい」
そういってグラーフアイゼンをルイズに投げる。
ルイズは前のトラウマか咄嗟に士郎の背中に隠れる。そのため士郎が受け取る形になる。
「・・・えっと。ルイズ。これ魔力を流せば武器になるみたいだぜ。一応使うか?」
士郎はルイズにそっとグラーフアイゼンを差し出す。
「魔力っ!?」
ルイズは士郎の声に聞くが早いかグラーフアイゼンを取る。
そして自分の魔力を少し流す。
するとドイツ語で(以後は『』内はグラーフアイゼンの声を和訳したものです)
『あなたがマスター?』
「・・・ええ。このルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールがマスターよ」
ルイズは自信満々にグラーフアイゼンに我がお前の主だと伝える。
『オーケー。では魔力の更なる供給を』
グラーフアイゼンはさらに魔力を求める。
「分かったわよ。いい?ちゃんと受け止めなさい」
ルイズはさらに魔力を送り込んだ。すると一瞬ルイズは激しく心臓が揺さぶられるような錯覚を感じた。
そして莫大な光の渦がちょうどグラーフアイゼンを向けた方向にある一つの民家を吹き飛ばしてしまう。
すさまじい威力だった。だがそこでグラーフアイゼンは沈黙してしまう。
ルイズの息も大きく上がっている。
「はあ・・・はあ。何これ?ちょっと魔力流しただけで吸い込まれるよう・・・それにこの威力って・・・このばかっ!」
ルイズは沈黙してしまったグラーフアイゼンに思わず八つ当たりをしてしまう。
「・・・ふん。まあいいわ。今はちょっと気を抜いただけよ。敵が来たら絶対、ぜったい、ぜえぇぇっったい使いこなしてやるんだから」
ルイズは得意の強がりも見せた。あの時の怯えた表情が嘘のようだった。
「魔法・・・本当にあるのか!?」
素子はさすがに驚いた。そしてすさまじい威力には脅威も僅かながらに感じていた。
「まだまだ調べる必要があるな」
「それでルイズ?サイトって誰?もう完全に落ち着いたようだし。教えなさい」
素子はルイズが完全に本調子なのを確認し、ずっと気になっていたルイズが何度も口にした
『サイト』の名前を質問した。
「えっ。それは・・・使い魔よ。私の使い魔。飼い犬といっても・・・いいわっ!」
突然の問いかけにルイズは顔が赤くなった。だが必死で『使い魔』と主張した。
「それだけ?」
素子がなおも食い下がるとルイズの顔が余計真っ赤になる。
「もう終わりですよ。詮索しすぎだ」
ルイズの顔が赤くなったのを見て士郎が割ってはいる。
「・・・はいはい。じゃあ他に知ってる人は居る?」
士郎が割って入ったのでサイトの詮索をやめ別の質問でルイズに名簿を突きつけた。
「なっ。ってええっ」
ルイズはいきなり目の前に名簿を出されて驚いた。
そして平賀才人と自分の下にあるもう一つの知っている名前タバサを見つける。
「タッタバサなら知ってるわよ。本好きのちょっと暗い子よ。どうせ図書館で本でも読んでるでしょ」
タバサのことを軽く伝える。そして他の者は知らないことも一緒に伝えた。
「そう。・・・じゃあいくぞ。時期に日が昇る。電車に乗って街だ」
ルイズが完全復活したのを見届けると士郎とルイズをつれて素子は駅へと向かった。
【F-2のF-1のほぼ境目に近い位置の街・1日目 黎明】
【草薙素子@攻殻機動隊S.A.C】
[状態]:機能良好。ルイズが精神的に安定して安心。士郎も一応は敵ではなさそうだ。
[装備]:ベレッタ90-Two(弾数17/17)
[道具]: 荷物一式×3、ルールブレイカー@Fate/stay night、トウカの日本刀@うたわれるもの
水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、もぐらてぶくろ@ドラえもん、
バニーガールスーツ(素子には似合う?)@涼宮ハルヒの憂鬱
獅堂光の剣@魔法騎士レイアース、瞬間乾燥ドライヤー(電池を僅かに消耗)@ドラえもん
[思考]:
1、バトー、トグサ、タチコマを探す
2、ルイズと士郎と駅に向かう。
3、首輪を外すための道具や役立ちそうな人物を探したい
4、ギガゾンビの情報を知っていると思われる、のび太、狸型の青い義体、少年達、中年の男を探す
5、ルイズの爪を剥いだ人間を放置するわけにはいかない。見つけ次第射殺も辞さない。
6、平賀才人とタバサもついでに探してやる。
7、ギガゾンビの”制圧”
[備考]:参加者全員の容姿と服装を覚えています。ある程度の首輪の機能と構造を理解しました。
草薙素子の光学迷彩は専用のエネルギーを大きく消費するため、余り多用できません。
電脳化と全身義体のため獅堂光の剣を持っても炎上しません。
【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔】
[状態]:激しい疲労。左手中指の爪が剥がれている。しかし痛みはほとんど引いた。
精神が安定も若干ハイテンション気味。理不尽な出来事に激しい怒りがある。
ショーツとスカートが一度汚れたことに気づいていない。
[装備]:グラーフアイゼン(本来はヴィータの武器。ルイズが魔力をほとんど使ったため(暴発に近い)数時間は使用不能)
[道具]:最初の貴族の服。(素子に着せられたために聞くずれしてたが自分で直した)
[思考・状況]
1、才人と1秒でも早く合流する。(現状は素子に同行。途中の敵は素子と士郎にお任せ)
2、才人に手伝ってもらって朝倉涼子かドラえもんに5倍返しの報復。(1も3もまだの場合は同行者二人に隠れる)
3、魔力の回復を待ってグラーフアイゼンを使いこなす。
4、タバサとも一応会いたい。
5、1と2と出来れば4も完了次第もとの世界に帰る。(3と4はそれほど思っていない)
6、5の際に時間があれば主催のバカ男に願いを叶えさせて胸を大きくさせる。
7、6の際に余裕があれば才人と協力して素子に先ほどの仕返し。
8、7をやってもさらに余裕があれば主催のバカ男を自国に連れ帰って貴族の名の元に極刑(6が成功の場合恩赦有り)を与える。
【衛宮士郎@Fate/stay nigh】
[状態]:健康。ルイズのパンチが非力だったために少しだけ鼻頭が赤いが問題無い。
[装備]:自らが投影した剣。(型はアーチャーの剣干将・莫耶。宝具の力は無いが強度は結構ある。士郎は剣の名前は知らない)
[道具]:着の身着のまま(支給品は素子が預かっている)
[思考・状況]
1、セイバーと凛と合流。(とりあえず素子に同行)
2、アーチャーが居る理由と正体を確かめる。
3、ルイズを才人に合わせる。
4、出来る限り一人も傷つけずにゲームを終結させる。
5、佐々木小次郎の正体も確認したい(ロックがマスター?)
6、ヘンゼルとグレーテルに少しだけ興味(童話の兄妹?)
衛宮士郎はバーサーカー戦が終了してキャスターと戦うまでの間の状態で呼び出されました。
素子はルイズのドタバタで士郎に名簿の確認を取るのを忘れています。
ルイズの使用したグラーフアイゼンによる民家一軒崩壊で四方一マスにはその音が聞こえたと思われます。
ルイズはグラーフアイゼンを現時点では暴発ぐらいでしか殺傷力のある魔法は出せません。
そのため本来の接近戦での細かい操作は現状ではかなり難しいです。
タイトルの意味はフランス語で復活のルイズです。
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||衛宮士郎|84:[[現実の定義 Virtual game]]|
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