「「借りは返す」」(2021/09/07 (火) 11:06:47) の最新版変更点
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*「借りは返す」 ◆LXe12sNRSs
いつのことだったか、明確な時期は覚えていないが、あれはたしか茹だるような蒸し暑さの残る夜のことである。
レヴィは安っぽい缶ビール片手に、ラグーン商会の事務所で暇潰しにビデオを眺めていた。
『だぁーはっはっはっ! ヘイ、ロック見てみろよ! このムービーの役者は最高にイカれてる。日本の俳優っつーのはみんなこうなのかよ!?』
『レヴィ、これは映画じゃない。お笑い芸人がやるコントのライブだ。狙ってやってる喜劇だよ』
TVを前に爆笑するレヴィ、その横に呆れ顔で失笑するロックが立つ。
レヴィの笑いの元であるTV映像には、全身をロープでグルグル巻きにされ、
その上さるぐつわを口に嵌められた状態の男が、んーんー言いながらジタバタともがく様が映し出されていた。
ロックの説明通り、このビデオは日本のお笑い番組を編集したコントビデオである。
どこから入手したのか、そこまでは覚えてはいない。ただ、目に届く範囲にあったから暇潰しに拝見してみた。
そしたらとんだ大当たりだ。腹が捩れて仕方がない。この時ばかりは日本人のセンスに感服した。
『しっかし信じられるか!? コイツ、「敵のアジトに侵入したら、うっかり転んで見つかってぐるぐるにされて捕まった」んだぜ!?
誰がやるよそんなヘマ! この街でそんなアホなミスやらかしたら即死亡だな。ギャラリーが笑い飛ばしてる間にケツに銃弾ブチ込まれてオダブツさ』
『そりゃロアナプラならな。ていうか、これはそういうネタなんだよ。平和な日本ならではのジョークさ。
設定は請ってるけど、ブラックユーモアにもなりゃしない。実際、このビデオに出てる連中は全員マイナーなお笑い芸人ばかりだし』
コントの内容はこうだ。悪の巨大組織のアジトに侵入したFBI捜査官が、自らが招いたドジのせいで敵を呼び込んでしまい、色々醜態を晒されるという現実ではまずあり得ないお話である。
ちなみに、現在捜査官は敵の手によって鞭打ちの刑を執行されている最中で、身動きの出来ない身体をくねらせながら気持ち悪い声で喘いでいる。
どう考えても一般受けは狙えないネタだった。しかしレヴィにはこれがツボだったようで、酔っ払った頑固オヤジのような振る舞いで呵呵大笑していた。
『ったくよー! 世の中にこんなアホがいるとしたらぜひお目にかかってみてぇもんだぜ! ま、こんな奴ぜってェいるわけねェけどな!!』
夜のロアナプラに、レヴィの大笑いが延々と響き続けた……。
◇ ◇ ◇
(あー……あったかもな、そんなこと。いや、ない。錯覚だ。とりあえずロック、テメェは今ゼッタイ顔見せんじゃねェぞ。いいか、絶対だからな?)
笑い話が笑えなくなったのは、全てあのいけ好かない眼鏡ヤローのせいだ、と。
レヴィは、胸の内に溜まったありとあらゆる不満をゲイナーにぶつけていた。
後頭部を酒瓶で殴られ、気絶させられている最中はロープでぐるぐる巻き。オプションで手錠とさるぐつわまで追加されている。
さて、この落とし前はいったいどうつけさせてもらおうか……レヴィは、身動きの取れない身体でただそれだけを考えていた。
いきなり殺し合いに参加させられ、出合った少年はトンでもない食わせ者で、頭は酒臭いったらありゃしない。
レヴィでなくても不満を感じ得ずにはいられない境遇を、人より数段こらえ性のない彼女がどれだけ我慢できるというのだろうか。
その答えは、手綱を繋がないまま放置した暴れ馬がどんな行動を取るか、それを考えれば容易に出てくる。
脳内では既に、パニック・ムービーが上映されている。もちろん、慌てふためきながら逃げ戸惑うのはゲイナーだ。
妄想が現実に変わるかどうかは、今後のゲイナーの出方とレヴィの運によって左右されるが、もしチャンスが廻ってこなかったとしても、彼女がこのまま大人しくしているはずはない。
そう、チャンスは自らの手で掴み取るものだ。
現に、今レヴィの前にはチャンスが転がっている。厳密に言うと、チャンス入手を妨害する輩が姿を消しているのだ。
ゲイナー・サンガは、今ここにはいない。
何やら気になることがあるらしく、人気のない森にレヴィを置いて、一人で出かけてしまった。
何をしに行ったのか。そんなことはレヴィの知ったこっちゃない。重要なのは、ゲイナーがいない今のこの時間をどう使うか。
時は金なりというほどに、時間とは貴重なもの。それが自由を獲得するためのものであるというなら、なおさらのことだ。
しかし……まったくいい案が浮かばない。
そもそも、頭脳労働はレヴィの得意とするところではない。仕事においても、普段はロックやベニーの役割だ。
気持ちを落ち着かせ、冷静になって一から考えてみよう。
まずは、レヴィの現在の状況から。
全身をロープでぐるぐる巻き。腕は後ろ手に手錠で拘束され、口にはさるぐつわ。
動ける箇所はせいぜい手先くらい。陸に上がった魚のように身体をバタつかせることはできるが、移動はかなわない。
……まるで喜劇だ。どこぞで見たFBI捜査官だ。最悪だ。悪夢だ。チクショー。
こりゃいよいよ飼い主に尾振るしかないか……?
と、らしくないネガティブ思考を持ち始めたレヴィは不意に、視界に何やらキラキラと光る物質があることに気づく。
海老反りの身体をクネクネ動かしながら、その発光の正体を確認すると……。
(……Yeah.女神様もまだ、完全にはあたしを見捨てちゃいないってか?)
さるぐつわを嵌められているはずのレヴィの口元が、不気味に微笑んだように見えた。
◇ ◇ ◇
焦った。本当に焦った。
息を切らしながら膝に手をつくゲイナーは、傍目から見てもだいぶ疲労しているように思えた。
無理もない。なにせ、ついさっきまで人生に一度あるかないかという――キングゲイナーを乗り回していた彼にとっては一度や二度ではないが――九死に一生を体験してきたのだから。
どういうことかというと、説明するのは簡単だ。ずばり、『エリア外に出ようとしたら、首輪が爆発しそうになった』。
ずっと気になってはいたのだ。このバトルロワイアルの舞台、支給された地図には、致命的におかしな点が一つある。
それは、マップの端について。普通、こんなふざけたお遊びに巻き込まれたら、真っ先に逃げ出そうとするものだ。
主催者はそういった参加者を逃がさないため、ゲーム会場に逃げ場をなくし皆を隔離する必要がある。
そういった場合、会場として相応しいのはどんな場所か。
隔離目的であるならば、単純に塀で囲ってしまうのもいい。だが、ゲイナーが確認した東の果てにはそれがない。
または、絶海の孤島というのも古典的ではあるが効果的だ。が、ここが島でないことは地図を見ても明らか。
果たして、地図の外には何があるのか……出るとどうなるのか……そういった好奇心半分、希望半分の行動方針にのっとり、ゲイナーはエリア端まで一人足をのばしてみたのだ。
その結果は、『警告します。禁止区域に抵触しています。あと30秒以内に爆破します』とのことだった。
どうやらマップ外も禁止エリア区域とされているようで、一歩足を踏み出すと首輪の警告アラームが鳴る仕組みらしい。
これでは、エリア外への逃走など到底無理……だが、活路は見い出せた。
それは実に簡単なことだった。エリアの外に出ると、首輪が爆発する。ならば、首輪を外してしまえばいい。
今さらな考えとも取れるが、これは無駄なようで大きな一歩だ。
なにせ、『首輪がなければマップ外に出ることは問題ない』という事実が証明されたのだから。
つまり、首輪解除前提での話になるが、脱出経路が判明したのだ。
(たぶん、ギガゾンビはエリア外のどこかにいる……それを見つけるには、まず首輪を解除しなくちゃいけないってことなんだ)
SLGを解くような軽快な思考で、ゲイナーは脱出方法を考える。
分かったのは、まず首輪の解除が大前提であるということ。ならば、それが可能な道具、もしくは仲間が必要となってくる。
参加者八十名、その中には、機械分野に長けた人間もある程度はいるだろう。その人物とうまく接触することができれば、光明は見えてくる。
(だとしたら、いつまでもここに留まっているのは得策じゃな…………あれ?)
ブツブツ呟きながら戻ってきた場所には、信じられない光景が広がっていた。
「ウソだ! こんなの、僕は信じない!」
思わず声を張り上げたゲイナーの視界には、レヴィを縛り上げていたはずのロープが、残骸となって散らばっていた。
明らかに、何か刃物で切り刻まれた痕跡が残っている。しかし、レヴィの所有物にそんなものはなかったし、使えるような状態でもなかった。
(誰かが彼女を助けた? 一番あり得る可能性だ……だけど、だとしたらレヴィさんはどこへ――げふっ!?)
レヴィを捜し回るゲイナーの脳天に、ズカンッと何かが振り下ろされた。
堕ちていく意識の中で、ゲイナーは視界に一体の人影を捉え……その横では。
踵を振り上げながら、にんまり笑うレヴィの姿があった。
◇ ◇ ◇
「…………っとと、鍵は…………お、これだな…………へへ、やっとはずれたぜ……」
頭と瞼が重い。脳が痛みを訴えている。
徐々に意識を回復させていくゲイナーは微かな肌寒さを感じつつも、唐突な気絶に納得のいく説明を求めるため、ゆっくりと目を開けるのだが……。
「――っへぶしッ!」
開きかけた目は、盛大なくしゃみのせいでまた閉じてしまった。
というか、寒い。気候はシベリアに比べれば全然暖かいものの、肌が感じる温度は明らかにおかしな度数だった。
それもそのはず。覚醒したゲイナーは、どういうわけかパンツ一丁の半裸状態。山賊にでもあったかのように、身包みが完璧に剥がされていた。
それだけではなく、何故か身動きを取ることもできない。
確認してみると、腕は後ろに回され手首を短いロープで縛れている。足首もまた同様。そして口には――
「もがっ!?」
たった今、さるぐつわを嵌められた――ご機嫌状態のレヴィによって。
手足の自由を奪われ、喋ることも叶わない。さっきまでレヴィが置かれていた境遇を、そっくりそのまま返されていた。
いや、衣服をもぎ取られた分、ゲイナーの方がレヴィより数倍悲惨だった。
貧相な身体を海老反り状態でジタバタ動かすが、やはり先ほどのレヴィ同様、自由は利かない。
その時ゲイナーは、まともに機能していた視覚に頼り、視界が捉えた『それ』で全てを理解した。
「よぉ、ゲイナーくぅん……寒中水泳はお好みか? たしかここにゃあ川があったよなぁ。いっちょ繰り出してみるか?」
満面の笑みを浮かべたレヴィが、ゲイナーを見下ろしていた。
そう、全ては彼女の仕業。今のゲイナーの悲惨な状況も、全ては彼女の報復の一部でしかないのだ。
「もがががっ、もがもが!?(訳:そんな、どうやってロープを解いたんです!?)」
「おうおう、不思議そうな顔してるねぇ……オーケイ。種明かしをしてやるよ」
ゲイナーの必死な仕草から、彼が説明を求めているのだと悟ったレヴィは、一個のガラス片を取り出す。
「これがなんだか分かるか? 察しがいいゲイナー坊ちゃんなら分かるよなぁ……これは、お前があたしの頭をぶん殴った時に飛んだ、酒瓶の破片だよ」
――幸運の女神の思し召しだった。もしかしたら、レヴィの髪にでも引っかかっていたのかもしれない。
ゲイナーがいない間に見つけた、キラキラと光るガラス片。レヴィはそのガラス片を使い、自身を縛っていたロープを切ったのだ。
ロープは手錠付きだったため完全には自由になれなかったが、足さえ使えればゲイナーから鍵を奪い取るなんてのは、レヴィにとって朝飯前。
あとは簡単だ。ゲイナーにこれでもかというくらいの苦渋を与え、今までの借りを返す。
殺すのは簡単だが、それではこちらがつまらない。ゲイナーの服を剥ぎ取ったのも、復讐の一環だった。
「さてと、お次はどんな醜態をくれてやろうか……いっそパンツも脱がしちまうか? 全裸で殺し合いなんて、最高にクールだと思わねぇか?」
「もががががが(訳:思うわけないでしょ!)」
「ぷっ……ぷくっ、ぷわはははははははははははははは!! バーカ冗談だよ! 日本の喜劇じゃあるめぇし、どこにそんなバカいるよ! ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
女性らしからぬ下品な笑い声で、レヴィは大爆笑していた。
ひたすら不快にしか思わないのはゲイナーだ。今までが自分の絶対優位で進んでいただけに、少し油断してしまったのかもしれない。
それにしたって、この仕打ちは酷い。仮にも殺し合いの真っ最中だというのに、こんな近所の悪ガキがやるようないじめをするなんて、レヴィの精神年齢を疑いたくなる。
「はー、笑った笑った。あークソ、カメラの一台でもありゃ、この映像をベニーに手ェ借りて世界配信してやるってェのによ。
あーあまったく、悔しいったらありゃしねェ。……いや、まだ一つ、お楽しみが残ってたな……」
まただ。またレヴィは、ゲイナーににんまりとした笑顔を見せた。
悪党が何かよからぬことを考える時に浮かべる、典型的な表情。
ゲイナーは素直に悪寒を感じた。この震えは、肌寒さからくるものではない。
「…………もが、もがががーもがもが(訳:……僕のデイパック漁って、いったい何を探してるんですか?)」
「さーって、何が出てくるっかなー?」
もったいぶりながらゲイナーの荷物を漁るレヴィ。
(――まさか、あの銃を奪って僕を射殺!? ……いや、違う。
彼女はたぶん、もっと単純で、僕なんかが思い浮かばないような、しょうもないことをするつもりに違いない)
変に確信が持てた。そして数秒後、その確信はやはり正しかったのだと思い知らされる。
レヴィの手には、一本の酒瓶が握られていた。
「ゲ、イ、ナ、ア、く~ん? 今からレヴェッカお姉さんが素敵なプレゼントを贈ってあげるよぉ」
不気味な声調で、ゲイナーに歩み寄る。
もう彼女が何をするつもりなのかは理解した。
それを止める手立てがないということも。
だから、抵抗するのをやめた。
ただただ、不条理な大人の傲慢に不満を抱きつつ、ゲイナーは全て受け入れた。
認めたくない。この人が大人だなんて、絶対に認めたくない。
「縁があったらまた会おーぜ。ま、それまでお前が生きてたらの話だけどよ」
そして、ゲイナーは耳にした。
ゴッチ~ン☆
どこかで聞いたような、酒瓶が頭をぶっ叩く音を。
◇ ◇ ◇
ゲイナーへの報復を済ませ、晴れて自由の身となったレヴィは、意気揚々と駆け出していた。
マップを確認し、現在地を確認する。やはり、マップ端側の森林内のようだ。
随分と遅くなってしまったが、参加者名簿も確認しておく。
見知ったラグーンメンバーの名前は、レヴィとロックの二人のみ。ダッチやベニーの名前はなかった。そして、
「ロベルタ!? あのイカレメイドも来てやがんのかよ!?」
ロアナプラでの激戦が思い出される。そういえば、ロベルタとの勝負もまだ決着がついていなかったか。
いい機会だ、とレヴィは舌なめずり。もし出合ったなら、即行でブチ殺す。そう思いながら。
やっと自由になれた反動か、どうやらテンションもご機嫌にハイのようだった。
それもそのはず。首輪こそついたままだが、もうそれ以外にレヴィを縛るものは何一つない。
お荷物ボーイも今は半裸で森の中、そして銃もゲットした。欲を言えばカトラスが欲しいところではあったが、さすがに高望みしすぎだろうか。
……いや、ソード・カトラスはなくてはならない。イングラムは頼れる銃ではあるが、これではまだ足りない。
「……あのヤローをぶちのめすには、まだ足りねぇ」
ゲイナーへの報復は果たした。次なる標的は、あの『カズマ』とかいう男だ。
勘違いで襲ってきたことについての恨みはもちろんだが、何よりもあの化け物じみた戦闘力。
銃弾を拳で弾き、パンチで木々を薙ぎ倒す……最高にイカれてる。もはやあれは怪獣と呼んで問題ない。
あの強さには、純粋にガンマンとして惹かれるものがある。願わくば、いや、必ず。
再戦し、勝つ。
「借りは返す。常識だよなぁ……首洗って待ってろよカズマァァァ!!!」
そのために、カトラスがいる。
解き放たれた『二挺拳銃(トゥーハンド)』は、愛銃を求めて彷徨い歩く……。
◇ ◇ ◇
頭から被ったバカルディが酒臭い。たんこぶのできた頭部が痛む。
全部レヴィがやった。頭に酒瓶を殴りつけ、ゲイナーの意識を昏倒させた。
(……いつだって……大人は勝手だ…………子供の主張なんて……耳を貸しやしないんだ…………)
ゲイナーは、途切れそうな意識の中で世の不条理に悪態をついていた。
パンツの隙間から入る風が、どうしようもなく冷たかった。
【F-8・森林/1日目/昼】
【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】
[状態]:寒気がする、頭に大きなタンコブ、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い
[装備]:パンツ一丁、ロープ、さるぐつわ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:……寒っ
2:なんとかしてこの状況を打破したい。できれば誰にも見つからない内に。
3:首輪解除手段を手に入れる。
4:もう少しまともな人と合流したい(この際ゲインでも可)。
5:さっさと帰りたい。
[備考]
※名簿と地図を暗記しています。
※手首と足首をロープで縛られ、最低限の身動きしか取れません。口にはさるぐつわを嵌められ、喋ることもできません。
※ゲイナーの周囲には、ロープの残骸、手錠、割れた酒瓶、ゲイナーの衣服、防寒服が散らばっています。
【レヴィ@BLACK LAGOON】
[状態]:腹部に軽傷、頭に大きなタンコブ、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い
[装備]:ぬけ穴ライト@ドラえもん、イングラムM10サブマシンガン(ゲイナーから再び強奪)
[道具]:支給品一式、予備弾薬(イングラム用、残弾数不明)、バカルディ(ラム酒)1本@BLACK LAGOON、割れた酒瓶(凶器として使える)
[思考・状況]
1:ソード・カトラス及び銃火器の調達。
2:カズマを捜し出し、借りを返す。
3:ロックの捜索。
4:ロベルタと決着をつける。
5:気に入らない奴はブッ殺す。
[備考]
※双子の名前は知りません。
*時系列順で読む
Back:[[浮かぶ姿は暗雲]] Next:[[峰不二子の動揺]]
*投下順で読む
Back:[[浮かぶ姿は暗雲]] Next:[[峰不二子の動揺]]
|117:[[Salamander (山椒魚)]]|ゲイナー・サンガ|166:[[ゴーゴーメガネ! ゲイナーくん]]|
|117:[[Salamander (山椒魚)]]|レヴィ|173:[[ぶっ飛ばせ! レヴェッカさん]]|
*「借りは返す」 ◆LXe12sNRSs
いつのことだったか、明確な時期は覚えていないが、あれはたしか茹だるような蒸し暑さの残る夜のことである。
レヴィは安っぽい缶ビール片手に、ラグーン商会の事務所で暇潰しにビデオを眺めていた。
『だぁーはっはっはっ! ヘイ、ロック見てみろよ! このムービーの役者は最高にイカれてる。日本の俳優っつーのはみんなこうなのかよ!?』
『レヴィ、これは映画じゃない。お笑い芸人がやるコントのライブだ。狙ってやってる喜劇だよ』
TVを前に爆笑するレヴィ、その横に呆れ顔で失笑するロックが立つ。
レヴィの笑いの元であるTV映像には、全身をロープでグルグル巻きにされ、
その上さるぐつわを口に嵌められた状態の男が、んーんー言いながらジタバタともがく様が映し出されていた。
ロックの説明通り、このビデオは日本のお笑い番組を編集したコントビデオである。
どこから入手したのか、そこまでは覚えてはいない。ただ、目に届く範囲にあったから暇潰しに拝見してみた。
そしたらとんだ大当たりだ。腹が捩れて仕方がない。この時ばかりは日本人のセンスに感服した。
『しっかし信じられるか!? コイツ、「敵のアジトに侵入したら、うっかり転んで見つかってぐるぐるにされて捕まった」んだぜ!?
誰がやるよそんなヘマ! この街でそんなアホなミスやらかしたら即死亡だな。ギャラリーが笑い飛ばしてる間にケツに銃弾ブチ込まれてオダブツさ』
『そりゃロアナプラならな。ていうか、これはそういうネタなんだよ。平和な日本ならではのジョークさ。
設定は凝ってるけど、ブラックユーモアにもなりゃしない。実際、このビデオに出てる連中は全員マイナーなお笑い芸人ばかりだし』
コントの内容はこうだ。悪の巨大組織のアジトに侵入したFBI捜査官が、自らが招いたドジのせいで敵を呼び込んでしまい、色々醜態を晒されるという現実ではまずあり得ないお話である。
ちなみに、現在捜査官は敵の手によって鞭打ちの刑を執行されている最中で、身動きの出来ない身体をくねらせながら気持ち悪い声で喘いでいる。
どう考えても一般受けは狙えないネタだった。しかしレヴィにはこれがツボだったようで、酔っ払った頑固オヤジのような振る舞いで呵呵大笑していた。
『ったくよー! 世の中にこんなアホがいるとしたらぜひお目にかかってみてぇもんだぜ! ま、こんな奴ぜってェいるわけねェけどな!!』
夜のロアナプラに、レヴィの大笑いが延々と響き続けた……。
◇ ◇ ◇
(あー……あったかもな、そんなこと。いや、ない。錯覚だ。とりあえずロック、テメェは今ゼッタイ顔見せんじゃねェぞ。いいか、絶対だからな?)
笑い話が笑えなくなったのは、全てあのいけ好かない眼鏡ヤローのせいだ、と。
レヴィは、胸の内に溜まったありとあらゆる不満をゲイナーにぶつけていた。
後頭部を酒瓶で殴られ、気絶させられている最中はロープでぐるぐる巻き。オプションで手錠とさるぐつわまで追加されている。
さて、この落とし前はいったいどうつけさせてもらおうか……レヴィは、身動きの取れない身体でただそれだけを考えていた。
いきなり殺し合いに参加させられ、出合った少年はトンでもない食わせ者で、頭は酒臭いったらありゃしない。
レヴィでなくても不満を感じ得ずにはいられない境遇を、人より数段こらえ性のない彼女がどれだけ我慢できるというのだろうか。
その答えは、手綱を繋がないまま放置した暴れ馬がどんな行動を取るか、それを考えれば容易に出てくる。
脳内では既に、パニック・ムービーが上映されている。もちろん、慌てふためきながら逃げ戸惑うのはゲイナーだ。
妄想が現実に変わるかどうかは、今後のゲイナーの出方とレヴィの運によって左右されるが、もしチャンスが廻ってこなかったとしても、彼女がこのまま大人しくしているはずはない。
そう、チャンスは自らの手で掴み取るものだ。
現に、今レヴィの前にはチャンスが転がっている。厳密に言うと、チャンス入手を妨害する輩が姿を消しているのだ。
ゲイナー・サンガは、今ここにはいない。
何やら気になることがあるらしく、人気のない森にレヴィを置いて、一人で出かけてしまった。
何をしに行ったのか。そんなことはレヴィの知ったこっちゃない。重要なのは、ゲイナーがいない今のこの時間をどう使うか。
時は金なりというほどに、時間とは貴重なもの。それが自由を獲得するためのものであるというなら、なおさらのことだ。
しかし……まったくいい案が浮かばない。
そもそも、頭脳労働はレヴィの得意とするところではない。仕事においても、普段はロックやベニーの役割だ。
気持ちを落ち着かせ、冷静になって一から考えてみよう。
まずは、レヴィの現在の状況から。
全身をロープでぐるぐる巻き。腕は後ろ手に手錠で拘束され、口にはさるぐつわ。
動ける箇所はせいぜい手先くらい。陸に上がった魚のように身体をバタつかせることはできるが、移動はかなわない。
……まるで喜劇だ。どこぞで見たFBI捜査官だ。最悪だ。悪夢だ。チクショー。
こりゃいよいよ飼い主に尾振るしかないか……?
と、らしくないネガティブ思考を持ち始めたレヴィは不意に、視界に何やらキラキラと光る物質があることに気づく。
海老反りの身体をクネクネ動かしながら、その発光の正体を確認すると……。
(……Yeah.女神様もまだ、完全にはあたしを見捨てちゃいないってか?)
さるぐつわを嵌められているはずのレヴィの口元が、不気味に微笑んだように見えた。
◇ ◇ ◇
焦った。本当に焦った。
息を切らしながら膝に手をつくゲイナーは、傍目から見てもだいぶ疲労しているように思えた。
無理もない。なにせ、ついさっきまで人生に一度あるかないかという――キングゲイナーを乗り回していた彼にとっては一度や二度ではないが――九死に一生を体験してきたのだから。
どういうことかというと、説明するのは簡単だ。ずばり、『エリア外に出ようとしたら、首輪が爆発しそうになった』。
ずっと気になってはいたのだ。このバトルロワイアルの舞台、支給された地図には、致命的におかしな点が一つある。
それは、マップの端について。普通、こんなふざけたお遊びに巻き込まれたら、真っ先に逃げ出そうとするものだ。
主催者はそういった参加者を逃がさないため、ゲーム会場に逃げ場をなくし皆を隔離する必要がある。
そういった場合、会場として相応しいのはどんな場所か。
隔離目的であるならば、単純に塀で囲ってしまうのもいい。だが、ゲイナーが確認した東の果てにはそれがない。
または、絶海の孤島というのも古典的ではあるが効果的だ。が、ここが島でないことは地図を見ても明らか。
果たして、地図の外には何があるのか……出るとどうなるのか……そういった好奇心半分、希望半分の行動方針にのっとり、ゲイナーはエリア端まで一人足をのばしてみたのだ。
その結果は、『警告します。禁止区域に抵触しています。あと30秒以内に爆破します』とのことだった。
どうやらマップ外も禁止エリア区域とされているようで、一歩足を踏み出すと首輪の警告アラームが鳴る仕組みらしい。
これでは、エリア外への逃走など到底無理……だが、活路は見い出せた。
それは実に簡単なことだった。エリアの外に出ると、首輪が爆発する。ならば、首輪を外してしまえばいい。
今さらな考えとも取れるが、これは無駄なようで大きな一歩だ。
なにせ、『首輪がなければマップ外に出ることは問題ない』という事実が証明されたのだから。
つまり、首輪解除前提での話になるが、脱出経路が判明したのだ。
(たぶん、ギガゾンビはエリア外のどこかにいる……それを見つけるには、まず首輪を解除しなくちゃいけないってことなんだ)
SLGを解くような軽快な思考で、ゲイナーは脱出方法を考える。
分かったのは、まず首輪の解除が大前提であるということ。ならば、それが可能な道具、もしくは仲間が必要となってくる。
参加者八十名、その中には、機械分野に長けた人間もある程度はいるだろう。その人物とうまく接触することができれば、光明は見えてくる。
(だとしたら、いつまでもここに留まっているのは得策じゃな…………あれ?)
ブツブツ呟きながら戻ってきた場所には、信じられない光景が広がっていた。
「ウソだ! こんなの、僕は信じない!」
思わず声を張り上げたゲイナーの視界には、レヴィを縛り上げていたはずのロープが、残骸となって散らばっていた。
明らかに、何か刃物で切り刻まれた痕跡が残っている。しかし、レヴィの所有物にそんなものはなかったし、使えるような状態でもなかった。
(誰かが彼女を助けた? 一番あり得る可能性だ……だけど、だとしたらレヴィさんはどこへ――げふっ!?)
レヴィを捜し回るゲイナーの脳天に、ズカンッと何かが振り下ろされた。
堕ちていく意識の中で、ゲイナーは視界に一体の人影を捉え……その横では。
踵を振り上げながら、にんまり笑うレヴィの姿があった。
◇ ◇ ◇
「…………っとと、鍵は…………お、これだな…………へへ、やっとはずれたぜ……」
頭と瞼が重い。脳が痛みを訴えている。
徐々に意識を回復させていくゲイナーは微かな肌寒さを感じつつも、唐突な気絶に納得のいく説明を求めるため、ゆっくりと目を開けるのだが……。
「――っへぶしッ!」
開きかけた目は、盛大なくしゃみのせいでまた閉じてしまった。
というか、寒い。気候はシベリアに比べれば全然暖かいものの、肌が感じる温度は明らかにおかしな度数だった。
それもそのはず。覚醒したゲイナーは、どういうわけかパンツ一丁の半裸状態。山賊にでもあったかのように、身包みが完璧に剥がされていた。
それだけではなく、何故か身動きを取ることもできない。
確認してみると、腕は後ろに回され手首を短いロープで縛られている。足首もまた同様。そして口には――
「もがっ!?」
たった今、さるぐつわを嵌められた――ご機嫌状態のレヴィによって。
手足の自由を奪われ、喋ることも叶わない。さっきまでレヴィが置かれていた境遇を、そっくりそのまま返されていた。
いや、衣服をもぎ取られた分、ゲイナーの方がレヴィより数倍悲惨だった。
貧相な身体を海老反り状態でジタバタ動かすが、やはり先ほどのレヴィ同様、自由は利かない。
その時ゲイナーは、まともに機能していた視覚に頼り、視界が捉えた『それ』で全てを理解した。
「よぉ、ゲイナーくぅん……寒中水泳はお好みか? たしかここにゃあ川があったよなぁ。いっちょ繰り出してみるか?」
満面の笑みを浮かべたレヴィが、ゲイナーを見下ろしていた。
そう、全ては彼女の仕業。今のゲイナーの悲惨な状況も、全ては彼女の報復の一部でしかないのだ。
「もがががっ、もがもが!?(訳:そんな、どうやってロープを解いたんです!?)」
「おうおう、不思議そうな顔してるねぇ……オーケイ。種明かしをしてやるよ」
ゲイナーの必死な仕草から、彼が説明を求めているのだと悟ったレヴィは、一個のガラス片を取り出す。
「これがなんだか分かるか? 察しがいいゲイナー坊ちゃんなら分かるよなぁ……これは、お前があたしの頭をぶん殴った時に飛んだ、酒瓶の破片だよ」
――幸運の女神の思し召しだった。もしかしたら、レヴィの髪にでも引っかかっていたのかもしれない。
ゲイナーがいない間に見つけた、キラキラと光るガラス片。レヴィはそのガラス片を使い、自身を縛っていたロープを切ったのだ。
ロープは手錠付きだったため完全には自由になれなかったが、足さえ使えればゲイナーから鍵を奪い取るなんてのは、レヴィにとって朝飯前。
あとは簡単だ。ゲイナーにこれでもかというくらいの苦渋を与え、今までの借りを返す。
殺すのは簡単だが、それではこちらがつまらない。ゲイナーの服を剥ぎ取ったのも、復讐の一環だった。
「さてと、お次はどんな醜態をくれてやろうか……いっそパンツも脱がしちまうか? 全裸で殺し合いなんて、最高にクールだと思わねぇか?」
「もががががが(訳:思うわけないでしょ!)」
「ぷっ……ぷくっ、ぷわはははははははははははははは!! バーカ冗談だよ! 日本の喜劇じゃあるめぇし、どこにそんなバカいるよ! ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
女性らしからぬ下品な笑い声で、レヴィは大爆笑していた。
ひたすら不快にしか思わないのはゲイナーだ。今までが自分の絶対優位で進んでいただけに、少し油断してしまったのかもしれない。
それにしたって、この仕打ちは酷い。仮にも殺し合いの真っ最中だというのに、こんな近所の悪ガキがやるようないじめをするなんて、レヴィの精神年齢を疑いたくなる。
「はー、笑った笑った。あークソ、カメラの一台でもありゃ、この映像をベニーに手ェ借りて世界配信してやるってェのによ。
あーあまったく、悔しいったらありゃしねェ。……いや、まだ一つ、お楽しみが残ってたな……」
まただ。またレヴィは、ゲイナーににんまりとした笑顔を見せた。
悪党が何かよからぬことを考える時に浮かべる、典型的な表情。
ゲイナーは素直に悪寒を感じた。この震えは、肌寒さからくるものではない。
「…………もが、もがががーもがもが(訳:……僕のデイパック漁って、いったい何を探してるんですか?)」
「さーって、何が出てくるっかなー?」
もったいぶりながらゲイナーの荷物を漁るレヴィ。
(――まさか、あの銃を奪って僕を射殺!? ……いや、違う。
彼女はたぶん、もっと単純で、僕なんかが思い浮かばないような、しょうもないことをするつもりに違いない)
変に確信が持てた。そして数秒後、その確信はやはり正しかったのだと思い知らされる。
レヴィの手には、一本の酒瓶が握られていた。
「ゲ、イ、ナ、ア、く~ん? 今からレヴェッカお姉さんが素敵なプレゼントを贈ってあげるよぉ」
不気味な声調で、ゲイナーに歩み寄る。
もう彼女が何をするつもりなのかは理解した。
それを止める手立てがないということも。
だから、抵抗するのをやめた。
ただただ、不条理な大人の傲慢に不満を抱きつつ、ゲイナーは全て受け入れた。
認めたくない。この人が大人だなんて、絶対に認めたくない。
「縁があったらまた会おーぜ。ま、それまでお前が生きてたらの話だけどよ」
そして、ゲイナーは耳にした。
ゴッチ~ン☆
どこかで聞いたような、酒瓶が頭をぶっ叩く音を。
◇ ◇ ◇
ゲイナーへの報復を済ませ、晴れて自由の身となったレヴィは、意気揚々と駆け出していた。
マップを確認し、現在地を確認する。やはり、マップ端側の森林内のようだ。
随分と遅くなってしまったが、参加者名簿も確認しておく。
見知ったラグーンメンバーの名前は、レヴィとロックの二人のみ。ダッチやベニーの名前はなかった。そして、
「ロベルタ!? あのイカレメイドも来てやがんのかよ!?」
ロアナプラでの激戦が思い出される。そういえば、ロベルタとの勝負もまだ決着がついていなかったか。
いい機会だ、とレヴィは舌なめずり。もし出会ったなら、即行でブチ殺す。そう思いながら。
やっと自由になれた反動か、どうやらテンションもご機嫌にハイのようだった。
それもそのはず。首輪こそついたままだが、もうそれ以外にレヴィを縛るものは何一つない。
お荷物ボーイも今は半裸で森の中、そして銃もゲットした。欲を言えばカトラスが欲しいところではあったが、さすがに高望みしすぎだろうか。
……いや、ソード・カトラスはなくてはならない。イングラムは頼れる銃ではあるが、これではまだ足りない。
「……あのヤローをぶちのめすには、まだ足りねぇ」
ゲイナーへの報復は果たした。次なる標的は、あの『カズマ』とかいう男だ。
勘違いで襲ってきたことについての恨みはもちろんだが、何よりもあの化け物じみた戦闘力。
銃弾を拳で弾き、パンチで木々を薙ぎ倒す……最高にイカれてる。もはやあれは怪獣と呼んで問題ない。
あの強さには、純粋にガンマンとして惹かれるものがある。願わくば、いや、必ず。
再戦し、勝つ。
「借りは返す。常識だよなぁ……首洗って待ってろよカズマァァァ!!!」
そのために、カトラスがいる。
解き放たれた『二挺拳銃(トゥーハンド)』は、愛銃を求めて彷徨い歩く……。
◇ ◇ ◇
頭から被ったバカルディが酒臭い。たんこぶのできた頭部が痛む。
全部レヴィがやった。頭に酒瓶を殴りつけ、ゲイナーの意識を昏倒させた。
(……いつだって……大人は勝手だ…………子供の主張なんて……耳を貸しやしないんだ…………)
ゲイナーは、途切れそうな意識の中で世の不条理に悪態をついていた。
パンツの隙間から入る風が、どうしようもなく冷たかった。
【F-8・森林/1日目/昼】
【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】
[状態]:寒気がする、頭に大きなタンコブ、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い
[装備]:パンツ一丁、ロープ、さるぐつわ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:……寒っ
2:なんとかしてこの状況を打破したい。できれば誰にも見つからない内に。
3:首輪解除手段を手に入れる。
4:もう少しまともな人と合流したい(この際ゲインでも可)。
5:さっさと帰りたい。
[備考]
※名簿と地図を暗記しています。
※手首と足首をロープで縛られ、最低限の身動きしか取れません。口にはさるぐつわを嵌められ、喋ることもできません。
※ゲイナーの周囲には、ロープの残骸、手錠、割れた酒瓶、ゲイナーの衣服、防寒服が散らばっています。
【レヴィ@BLACK LAGOON】
[状態]:腹部に軽傷、頭に大きなタンコブ、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い
[装備]:ぬけ穴ライト@ドラえもん、イングラムM10サブマシンガン(ゲイナーから再び強奪)
[道具]:支給品一式、予備弾薬(イングラム用、残弾数不明)、バカルディ(ラム酒)1本@BLACK LAGOON、割れた酒瓶(凶器として使える)
[思考・状況]
1:ソード・カトラス及び銃火器の調達。
2:カズマを捜し出し、借りを返す。
3:ロックの捜索。
4:ロベルタと決着をつける。
5:気に入らない奴はブッ殺す。
[備考]
※双子の名前は知りません。
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*投下順で読む
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|117:[[Salamander (山椒魚)]]|ゲイナー・サンガ|166:[[ゴーゴーメガネ! ゲイナーくん]]|
|117:[[Salamander (山椒魚)]]|レヴィ|173:[[ぶっ飛ばせ! レヴェッカさん]]|
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