ワカメ

日本海側では北海道以南、太平洋岸では北海道南西部から九州にかけての海岸で、低潮線付近から下に生育する。根状の部分で岩などに固着し、葉状部を水中に伸ばし、長さは2mにも達する。葉状部の中心には主軸があって、それを中心に左右に広く伸び、大きく羽状に裂ける。広がった葉の基部には、とても厚くなった葉状部がちぢまり、折れ重なったような部分がある。これをメカブ(和布蕪)と呼び、生殖細胞が集まっている部分である。

ワカメは世代交代を行なう。一般に知られているワカメは胞子体(複相世代)であり、メカブで作られた遊走子から発芽した配偶体は、ごく小さなものである。

海苔と同じく、古くから日本人に親しまれてきた海藻であり、『万葉集』にも「和海藻(にぎめ)」として百首近く残されている。主に食用として用いられ、酢の物、汁物の具として使われたが、豊作祈願の神事などにも利用されていた。

横浜の「みなとみらい地区」の地先海域では、「夢ワカメ・ワークショップ」という環境教育のプロジェクトを行っており、地元の小学生など総勢三百名で横浜港でワカメを養殖している。ワカメは海中のリンや窒素を取り込みながら成長し、海水をきれいにする為、その効果も期待されている。

タクシー運転手の間では隠語として「回送」の意(海草にかけて)、もしくは酔っ払いの客の意(揺ら揺ら揺れている事から)で使用される。また陰毛を表す隠語として用いられる事もある(わかめ酒)。

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最終更新:2009年05月10日 05:37