千葉県・房総半島沖で海上自衛隊のイージス護衛艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」が衝突し、漁船の父子2人が行方不明となった事故で、第3管区海上保安本部(横浜)は20日、あたごの船体下部を潜水調査した。艦内で事故時の当直配置を再現するとともに、舩渡健艦長や見張り要員らの事情聴取を進めるなど、原因解明に向けた捜査を本格化させた。
清徳丸と漁に出た僚船の証言などから、あたごに回避義務があった疑いが判明。海保はあたごに残る傷などから衝突時の位置関係の特定を急ぐ。
一方、海保や海自、漁船など計約100隻と航空機は同日、行方不明となっている清徳丸の吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の捜索を続けた。
あたごの船体下部調査は午前9時半すぎから、海上保安庁特殊救難隊所属の潜水士が、船の喫水線下に潜って実施。船体の損傷部位や範囲、程度、塗料など付着片の有無を調べ、衝突した部位を中心に検証した。
このほか、海保保安官があたご艦内で当直員の配置を再現させ、事故時の状況を調べた。
[時事通信社]
[ 2008年2月20日11時7分 ]
最終更新:2008年02月22日 11:56