東方音屋研究部屋

ミキシングのすゝめ

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ミキシングのすゝめ

どうもおはこんばんちは。水月やまとです。
何を血迷ったのかミキシングに付いて綴っていこうと思います。
しかし、勉強中の身であるため至らないところも多々あると思います。
だから、これはあくまで一例として受け取ってくれると幸いです。

0準備。
基本的にミキシングに使うのは、イコライザーとコンプレッサーです。
その他ゲートを使用する人もいますが、使うパート、使わないパートがあるので、おそらくどれにでも適用するであろう、イコライザーとコンプについてここに書こうかと思います。
<準備>
マスターに音割れ防止のリミッターを挿しておきます。
なるべくリミッターには頼らないようにしたいところですが、そう上手くはいかないものです。
設定のミスで爆音になったりする場合もあるので、スピーカーと耳を壊さない保険だと思ってください。

1EQをかける。
インサート2にイコライザーをさします。
パートごとの解説をここに書くには余白が足りないので、優秀な解説サイトに任せます。
http://www.ceres.dti.ne.jp/~warnerg/SHOBI/TOSS/07/main.htm
大体この通りにやれば間違うことはないでしょう。
<ここに載ってない楽器について>
低音楽器でない限り150Hz辺りまで(金物なら300Hz辺りまでか)をざっくり削ります。
その後、被った所を削りますが、大体低音を削るだけでうまくいきます。
<イコライザーの種類について>
  • グラフィックイコライザー
    • ほぼ数値通りの効果が得られるのでおすすめです。
    • できれば±24dB調節出来るものにしましょう。
  • パラメトリックイコライザー
    • 視覚的に分かりやすいですが、必ずしもその通りになるわけではなく若干の誤差があります。
  • 効きの良さ、数値の細かさ、ピーキングが可能、と総合的に見てグラフィックイコライザーの方をおすすめします。
    • しかし、実際はソフトに寄るところが大きいです。よくわかんない人はメニューのおすすめVSTに一つグラフィックイコライザーを上げているのでそれをお使いください。

2コンプをかける。
インサート1にコンプレッサーをさします。
よくコンプレッサーが音圧の要だ、といいますが、個人的にイコライザーの方が重要な気がします。
よって、自分の数値は適当です。
<パラメーターについて>
  • スレッショルド
    • 大きな音を圧縮します。よって、深めにかけるとうねりが出てきます。
    • 個人的に深めに設定するもの→ボーカル(特にVOCALOID)、ベース、バスドラ。
    • この他の楽器は浅くかけておくといいでしょう。-20dB辺りが目安か。
  • レシオ
    • 圧縮される度合いです。
    • この値は極端にかけても構わないと思います。自分はほぼ全パート最大値です。
  • アタック
    • 圧縮開始時間です。
    • 音圧を上げるという観点から見れば最小値が一番有効です。
    • ですが、耳に痛くなるパートもあるので、遅めが基本です。20~30ms付近を目安に調節しましょう。
  • リリース
    • 圧縮終了時間です。
    • こちらも遅めが基本です。350~500ms辺りで調節してやりましょう。
  • ゲイン
    • 音量です。割と重要項目です。
    • ここでそのパートの音量を0dBギリギリまで上げます。その理由については下に。
    • リミッターで上げてもいいですが、マキシマイザーで上げるのはおすすめできません。

3音量の調節。
コンプレッサーでなぜ一旦0dBまで上げるのか。
それはdBの仕組みによるものです。
dBはちょっと特殊で-1dBずつ下げたからといって、音量が-1ずつ下がる、というわけではありません。
二次関数のグラフみたく下がっていきます。(実際には違うが感覚として、-2dBで-4、-3dBで-9など)
よって、各パートの音量の関係をなるべく正確にするために、一旦0にあげて、フェーダーで下げるという手法をとります。
そうすることにより、ミキサーで見たときどのパートがどれだけ鳴っているかが、視覚的に分かりやすいのです。

※なつめやし注:人間の耳も音の変化をdBで感じるので、無理して0dBにする必要はないと思います。

<どのくらい下げるかについて>
です。ですが、目安として、
  • バスドラ
    • -5dB固定。以後この音量を基準にしていくといいでしょう。
    • また、ここで一旦スピーカーの音量を調節し、バスドラが心地良いと思える音量にして他のパートを調節すると上手く行きやすいです。
  • ベース
    • 聞いた感じの音量がバスドラと同じになるくらいにします。
  • コード楽器
    • バスドラとベースを合わせた音量と同じくらいになるようにします。
    • -6dB以下にすることをお勧めします。
  • メイン楽器
    • 勘で埋まらない且つ飛び出ない程度にします。
  • その他
    • 飛び出さない程度ではなく埋まらない程度の音量を目指しましょう。
あとは己の耳を信じましょう。
リミッターを掛けているので安心出来ますが、なるべく振りきらないようにしましょう。

4リバーブをかける。
ここまでで大体出来上がってると思います。
仕上げにリバーブをかけていきましょう。
リバーブはセンドで送るべきかインサートで送るべきか、に付いてですが、色々調べた結果、どちらでもいいらしいです。
ただし、リバーブは思った以上にPCに負担がかかるので、個人的にセンドがおすすめです。
センドじゃないと自分のPCは止まります。
そして、リバーブは出来れば二種類かけましょう。自分は三種類で六回かけます。以下それに付いて詳しく書きます。
<リバーブのかけ方について>
これはあくまでも一例です。自分好みの設定を見付け出してください。
  • 1 リバーブを三つ用意します。
  • 2 FXチャンネルを三つ追加し、それぞれ別のリバーブを選びます。WETonlyにしましょう。
  • 3 グループチャンネルを追加し、そのセンドに三つのリバーブを送ります。送る量は0dBでいいでしょう。
  • 4 グループチャンネルをもう一つ追加し、インサートにディレイを挿します。WETonlyにしましょう。そして、そのセンドにもリバーブを三つ送ります。送る量は同じく0dBでいいでしょう。
  • 5 それぞれのパートのセンドに、3と4を送ります。送る値は-30dB周辺で調節してください。ただし、バスドラやベース等、ディレイをかけると濁るので3だけを送りましょう。
これだけ送ると、1パートに全部で六回リバーブがかかることになり、複雑な響きが得られます。
プリセットで空間を再現したものもありますが、実際はそう綺麗じゃありません。
より生っぽくする一例として考慮してください。

5マスタートラック。
さて、ここから普通はマスタリングに入ります。
ですが、個人的にマスタリングはしません。理由は色々ありますが、まぁ面倒なだけです。
だから、マスタートラックにプラグインを挿すことにより、簡易マスタリングをしたいと思います。
  • 今、インサート1にリミッターが挿してあると思います。これはそのままで結構です。
  • 次に、インサート2にマキシマイザーを挿します。これで少し補強してやります。
    • 上げる値は人によって違うと思いますが、自分は+1~+2dB上げます。
  • 次に、リバーブを挿します。これは全体をなじませるためですが、どちらでもいいです。
    • もし送るなら、プリセットから一つ選び、ミックスを10辺りにするといいでしょう。
    • 音を加えるので音量が若干上がります。注意してください。
  • 最後に、ディザリングプラグインを挿しましょう。これは音質劣化防止です。
    • 書き出したり、変換したりするとどうしても劣化が生じます。それを誤魔化すプラグインなので、持ってる人は挿しましょう。ちなみにCubaseにはついてます。

大体これで完成です。
完成ですが、すぐ公開してはいけません
一晩寝かせるか、あるいは耳をリフレッシュさせてもう一度聞いてみましょう。そして絶望しましょう。
必ず推敲を重ねて公開するように心がけましょう。
これでミキシングのすゝめを終わります。
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