これまでのあらすじ
レイルの宿敵レーリレイの操るシビルヘッド・クーリーローチの猛攻により、アルカのツヴァイヘンダーは大きなダメージを受けながらも、何とか撃破寸前にまで追い込む。
だがその時、レーリレイの"回路"が発動した...!


ストーリー:カウンター・アタック
第26話「逆襲レーリレイ②」


...ツヴァイによるホーン刀刺突!
だが、ツヴァイの左手を繋ぐ氷が"偶然"このタイミングで砕けてしまった為、ローチの前部コクピット隔壁を破壊しただけに留まる!
「そ、そんな」
千切れた左手がホーン刀を持ったまま落下してゆく。


2機の戦闘兵器は組み合ったまま空中で静止する!
「うぐ...げほっ、まだ、やれる...」
体が凍り付くような、見覚えのある感覚、融合現象の前触れ。
今機体を停止させれば融合は抑えられる、だがあと一撃で...


...突然ツヴァイのコクピットの気密ロックが解除される!
「レーラビくん!どうしたの!?」
「レーリレイは俺が何とかする、だから君は機体との同調を抑えるんだぜ」
ハッチを開け外に出たレイルは、ローチのコクピットへ向かって進む!


「レーリレイ!覚悟するぜ!」
損傷したコクピットの隔壁を力づくでこじ開けて侵入する!
「レイルレーラビ!補正に護られている我々は同じ補正を持つ者にしか殺せない!」
「だから直接お前を倒しに来たのだぜ!」


「故に、貴様が直接来ることは予測済みだ!」
レーリレイの左手は対戦車水圧レーザー砲に改造されていた!
「そこまでするのぜ!?」
左手が向けられポインターがレイルを照らす!
「死ね!!」


...アルカは薄々理解していた、レイルが持っている能力のような物を。
「レーラビくん...」
レイルの"兄弟"だと言うレーリレイが同じ力を持っていたとすれば...
「...え」
思考は中断される。ツヴァイヘンダーの白い装甲は血に染まっていたのだ。


放たれた水圧レーザーは、ファントムであるレイル・レーラビの身体を貫いていた。
「ぐっ...アルカ...」
水圧レーザー連射!更に身体を貫通!
『レーラビ...くん....』
背後のツヴァイからアルカの声?だが何か様子がおかしい!


気温が急激に低下する!
「アルカ!駄目だぜ!レーリレイは俺が...」
レイルが振り返るとそこにはレイルの血に染まったツヴァイヘンダー。
『..."ジ・アブソリュート"』
失われた左腕と右脚の傷口から氷柱が発生し始める。


レイルは危機を感じレーリレイから離れる!
「何処へ行く気だ...何!」
水圧レーザーが発射されない!凍っている!
「危険だぜ!機体を停止させるのぜ!」『大丈夫だよ、レーラビくんは僕が守るから...』「アルカ!!」


身体の凍結が進む!
「何故だ!何故回路が発動しない!」
(これは致死性のものではない、防げるものは死だけだ)
「馬鹿...な.....」
レーリレイは半壊したクーリーローチと共に冷凍保存された。
『おやすみなさい』


ーーーーー


メッサー本社ビル、航空兵器搬入用の大窓。
氷漬けになったクーリーローチを降ろした後、満身創痍のツヴァイヘンダーはそのまま倒れこんだ。
「アルカ、機体から出られるのぜ?」
「うん...ここにはもうプロトデルミスが殆ど残ってないみたいだから。」


「レーラビくんは、怪我...大丈夫なの?」
「この程度の損傷なら時間経過で修復できるぜ...ともかく先へ進むぜ。」
そして二人は本社ビルの闇の中へと進んでゆく...。


次回、第27話「改変者イレギュラー」に続く。


ーーー
二人が去った後。
大破し、機能を停止した筈のツヴァイヘンダーの手足がゆっくりと再生を続けていた。


  • ジ・アブソリュート
アルカの搭乗するツヴァイヘンダーの最後の調和能力。
ツヴァイヘンダーのメインホーンにより発現。
物理的または概念的な"凍結"を司る。


  • クーリーローチ:arche-Ζ
人間型ファントムのレーリレイに与えられた、特殊人工筋肉を搭載した試作型シビルヘッド。
ガトリング砲、エネルギー刀を内蔵し、特殊合金ブレードを主兵装として装備している。



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最終更新:2017年01月10日 15:51
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