これまでのあらすじ
ツヴァイヘンダーツヴァイとオールフォバイトの活躍により、調和能力"フェア・プレイ"の効果を明かされたドラウプニルはアームヘッド部隊に包囲される。
追い詰められたコレクターの取った行動とは…!?


ストーリー:リターン・デイズ外伝
エピソードゼロ「ロスト・ラビット⑧」


レインディアーズ白兵部隊に拘束された最高評議会メンバーは、ローブを剥ぎ取られその素顔を晒していた。
「ま…待ってくれ!私たちはコレクターに唆されて…」
アームヘッド化手術によりファントムに改造された中年男性達が、無様に許しを乞う…


「これで全員か?」
「はい、彼らが使用していた"カード"も押収しました。」
武装したファントム隊員の一人が、ジップロックに入れられたカードを取り出す…
「これは…アームコアで出来ているのか?」


一方その頃、熱ダメージにより損傷したツヴァイ内部。
レーラビは"補正"の反動を受け髪飾りの付け根と鼻から血を流していた。
「レーラビくん!まさかあいつの炎で…」
「いや…大丈夫だぜ、ちょっと体調が悪いだけだぜ」


『ネクロヘブンでドラウプニルを授かり、数々の猛者から力を奪ってきたこの私が…』
アームヘッド部隊に包囲されたコレクターはうわ言のように呟く…
『この時代でアームヘッドの進化を止めなければ、この惑星は……』


『そうはさせるものか…そうはさせるものかああああああ!!』
三枚のカードを取り出し、それをスキャンする!!
《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》
『これが貴様らのフィニッシュ・ムーブだ…!』《リーサルコンボ!》


『もっとだ…もっと力を……』
全機による集中砲火を受け、大ダメージを受けながらも体がみるみる膨張を始めるドラウプニル!!
あらゆる能力に強力な制限を設ける調和も、単なる兵器による攻撃は防げない…が……!?


《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》
「不味いわ、あれ以上物理エネルギーを蓄えれば…」
その光景をモニター越しに見たレインディアーズの技術主任"アイリーン・サニーレタス"は、何かに気付く!


《パンプアップ!》《パンプアップ!》《パンプアップ!》…《タタタタタタタa?ムsu■iッp■・k?ォンb■…》
ドラウプニルのボディが液状化し、頭部左側面から"麺のような触手"が飛び出す!!
『ア?■ムHエッdo…潰■……』


「げえ…なんだあれ、気持ち悪ぃ」
「こちらNo.39…アンノウン、変異しました…」
突如現れた未知の怪物に、息を呑む一同…
「レーラビくん、あれ…なに…?」


「ここは俺が出る、あのバケモノは何か…不味い」
事態を重く見たマキータが単独で出撃しようとするが、アイリーンに制止される。
「いえ…私が行くわ」「アイリーン…」


ーーーー
「おい、回路!あれは何なんだ!あれが補正の代償なのか!」
(いや、違うぜ、あれは…別個体の切れ端なのぜ?いや俺の…???)
レーラビは回路に呼びかけるが、明確な答えが返って来ない!
ーーー


『b0LT 0oN?z.N??ryupp"Ve■m?ce■?ェ■"』
テレパシーで何かを叫ぶ怪物が、その身体を濁流のように荒ぶらせ襲い掛かってきた!!

…次回「ロスト・ラビット⑨」に続く。



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最終更新:2018年09月16日 01:13