戦争準備~実働開始~

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戦時動員令が出てしばらくした後。
摂政SOUがボコボコになるというハプニングはあったものの、王国は戦闘態勢を取ることとなった。
改めて直に国王と会話できる国民代表11名が会議室に集められた。

「わんわん。と、いうわけで、戦時動員令が発令されました」

ボッコボコの状態から回復したSOUが命令書を手に言う。
執政である刻生もちょっとがるるる状態なのが心苦しいよママンとはSOUの心境である。

「えー、皆さんにはこれからトモエリバーをはじめとする歩兵用I=Dの調整に入ってもらいたい」
「質問いいですか」

新たに代表入りした文族タルクが手を上げる。
どうぞと目で合図するSOU

「確かトモエリバーに関連した装備ってまだ制式が発表されてなかったんじゃ」
「うん。確かにデザインはまだだけど、それは外骨格にあたる部分だからな。
 基本となるフレームや人工筋肉、ジャンプロケットは十分今から整備できる」
「………本当ですか刻生さん」
「そうそう刻生さんにもっておい!」
「本当ですよ。既に基礎となる部品の仕様は届いていて、工場で今生産してるところです」

誰も俺のことを信用していないよママンとのの字を書くSOU。
全員で当たり前だとツッコまれ、さらに凹む。

「まぁまぁ、会議が進まないからさっさと復活してよSOUさん」
「ひ、ひどい!ひどいわん!」

たくまの一言にさらに傷つき泣き出すSOU。
いい大人台無しである。
すっくと立つSW-M。手にはハリセン。
皆と目を合わせ、うなずきあう。
つかつかとSOUに近づき、フルスイング×3

「いいから仕事してくださいってのぉ!」
「にゃーん!」
「犬でしょうあなた!」
「だから心はね……」
「だまらっしゃい!」

ハリセンの柄でSOUの頭をド突く。
劇画タッチでノオオォウと某イワッチのように叫ぶSOU。
そのままコロコロ転がりなぜか席に戻る。

「ううう、では続けます。
 ええと、トモエリバーか。部品が完成し次第外見に左右されないパーツから整備を始めてください。
 制式が発表され次第それに合わせて整備しなおすと言うことでお願いします」
「歩兵はどうするんですか?」

yuzukiが首と一緒に耳もかしげると言うポーズで聞く。
いっきに場の空気が和んだ。癒し系である。
SOUもほわわーんとしながら、は!いかん俺はにゃんこ以外に心は奪われないのだー!のだー!
と心の中で叫ぶ。

「歩兵は、しばらく待機で……いや、武器のデザインコンペも同時にやるから
 そっちの整備の手伝いをしましょう」
「はい、分かりました!」

耳としっぽを立ててやる気満々のyuzuki。
本人以外は男も女もほわわーんとしている。癒し系ってすごいとは他の11人の談。
なんで皆ほわわーんとしているんだろうと首をかしげるしぐさですら癒しである。
しばらくしてamurがいかんいかんと皆を気づかせるまでほわわん状態は続いた。
恐るべし癒し系。

その後数刻かけて会議らしい会議が行われた。
何度かハリセンが飛ぶというそれは、SOUがたんこぶを何個か増やしたところで終わった。

「えー、それではみなさん、準備に取り掛かってください」
『了解!』

たくまの号令に全員が答える。と同時にたくまの両脇を黒服ががっちりホールド。
あれ?と思う国民にたくまが答える。

「まだテスト勉強が残っててさ、勉強しなきゃいけないんだよ。
 だから摂政と執政に全部任せたよぉぉぉぉ………(フェードアウト)」

話しながら黒服に引きずられていったたくま。
異常なくらい大きな鍵の音が聞こえたのは皆の秘密となった。
こほん、と咳払いをする刻生。

「では、皆、整備工場へ行こうか」

はーい、と皆で声を揃えて返事をし、刻生を先頭に会議室を出る。
エレベーターに乗り、押したのは地下へのボタン。
西條があれ?と声を上げる。

「一階じゃないんですか?」
「ああ、知らないのも無理は無いか」

と横から声をかけたのはSOU。
同じく新人のタルクが問う。

「どういうことですか?」
「この王国には秘密があってだね、初代国王ジャン・タクマの名がつく施設は全て地下で繋がっているのさ」

同じくSOUが答える。
その一言に一同「え?」となる。
刻生もちょっと待てお前と言わんばかりの顔だ。

「あれ?皆知らなかった?学園もここも飛行場も銀行も繋がってるんだよ?」
「ちょ、ちょっと待ってください!銀行も?!」
「わんわん」

Wyrdが冒険の結果を思い出して割り込んだ。
それに答えるそうだ、と言ってるSOUの声に、皆の殺意がぐんぐん上がっていく。
癒し系もどこへいったやら、yuzukiが口を開く。

「と言うことは、あれですか、あの時銀行に行ったのは偶然じゃないと?」
「いやぁ、偶然だよ。入り口はどこにあるか知らなかったもの」
『同じことじゃー!』
「ぎにゃー!」


地下についたとき、人数が10人+元人間になっていたのは自然の成り行きと言うものであった。
全員顔にちょっとずつ血がついてたりするのはご愛嬌。
なぜか用意してあったカートに元SOUをそれに載せて、整備の人間はからころと工場へ向かう地下鉄へと向かった。
SOUをボコすため一緒に地下まで下りた吏族は地上にまた出て、資料まとめに奔走することとなる。
戦闘準備という名のもう一つの戦いが今、始まる。
約2名(一人は元人間)を除いて。

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