Robert H. Smith School of Business

留学準備・本人篇

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ビザ申請

合格して所定の手続きが完了すると、ビザ申請に必要なI-20という書類が送られてくる。I-20は、学生ビザ(F1)を受給する資格があることを受け入れ先の大学が証明するもの(入学許可証)。平気で間違えてくるので、家族を含め氏名のつづり、誕生日など間違いがないか、受領後すぐ確認し、誤りがあったら大学側に早急に送付するよう依頼する。5-6月は留学のためのビザ申請をする人が増加し、思うように予約が取れないことがあるので、できるだけ早く手続きを進めること。
ビザ申請はアメリカ大使館・領事館に出向いて行う(要予約)。面接があるが、面接といってもみどりの窓口で切符を購入するような雰囲気で、係員によっては日本語で話しかけてくる。留学中の生活に必要な財力があり、アメリカに不法に居座る気がないかどうかを確認するのが主な目的だということを念頭において回答すればよい。
申請に必要な手続き等は頻繁に変更されるので、アメリカ大使館・領事館のWebサイトで最新の状況を確認すること。

ちなみに、I-20は、在学中アメリカを出入りする場合必ず携帯する必要があり(ナイアガラなどカナダへのプチ出国も含む)、なくすと面倒なことになるので注意すること。また、旅行や一時帰国等でアメリカを出国する場合は、事前に大学のIESというオフィスで、一時出国許可(Travel signature/I-20の所定欄に署名してもらう)をもらっておく必要がある。通常、IESが1回分署名して交付してくれるため、1回目は不要。ただし署名には有効期限があり、メリーランド大学は5ヶ月と指導している(I-20には1年と明記されているが、実際には各大学5ヶ月、半年で運用しているようだ)。2007年4月現在、カナダ・メキシコに出国する場合の一時出国許可は不要だが、制度・運用が頻繁に変更されるようなのでIESに確認すること。公式には署名を依頼してから受領するまで1-2週間のリードタイムをみるよう指導しているが、緊急時等は柔軟に対応してくれることもある。
メリーランド大学のプログラムかどうかを問わず、サマースクールに参加する場合は、入国手続きはサマースクールを実施する大学が発行したI-20で行う。サマースクール終了後、Transferの手続きを行う。MBAが始まる前に実施されるIESのオリエンテーション等で必要な手順を確認する必要がある。2006年度は、メリーランド大学のMEI(後述)に参加した場合、後日IESから呼び出しがあり、MBAの内容に変更された新しいI-20が交付される。古いI-20は捨てずに保管し、出入国時は新旧両方を携帯したほうが良い(新しいほうには入国審査時のスタンプが押されていないため)。

予防接種

合格者に送られるパケットの中にヘルスセンターに提出するImmunization Formが入っている(と思われる)。必要な予防接種を完了していないと授業に登録させないなどの措置がとられる。子供のころにMMR(麻疹、おたふく、風疹)を接種している場合は、抗体検査を病院で受け、結果を医師に記載してもらえばよい。抗体がない場合は接種する。
また、外国人はTBテスト(ツベルクリン反応)の結果も求められるが。日本人は子供のころBCGを受けている人が多いため、陽性反応が出ることが多い。この場合、胸部X線検査の結果と医師の所見も提出しなければならず、またフォームの提出後、ヘルスセンターの医師の面談を受けることになっている。この面談では、子供のころにBCG接種を受けていること等を伝えれば(そして結核でなければ)特に問題はない。
日本における予防接種、抗体検査等は、海外渡航者向けのサービスに慣れている病院で実施する方が何かと(特に書類作成の面で)スムーズである。東京では霞ヶ関ビル岩井診療所、大阪では大阪回生病院など。

サマースクール

MBAのカリキュラムは9月に始まるが、授業で必要な英語力を高めるため、Maryland English Institute(MEI)の夏季英語集中コースの受講を求められることがある。(なお、受講を要求されない場合でも、MBA本番が始まる前に生活のセットアップを行う目的を兼ねて、日本人の多くや韓国・台湾等の留学生は自ら受講するパターンが多い。)
6月下旬から約6週間、英語の4能力(話す・聞く・読む・書く)を養成する。コースのはじめに行われるレベルチェックによりクラス分けされ、レベルに応じた授業が行われる。MBAの為の準備講座では無く、一般的アカデミック英語の授業であり、専門性の高い内容は扱われない。しかしながら、それなりに宿題も多く出されて結構忙しい日々を送るハメになるかも。

Math Camp

MBAのカリキュラム開始直前、3日間の日程で行われる数学の集中講座。MBAの授業およびビジネスの現場で必要となる数学の知識を獲得する。参加は任意だが、MBAのカリキュラムではこのキャンプの内容を理解していることが前提とされている。内容は、確率・統計・代数・微分・年金計算など。

その他予備知識

英語、数学以外に特に前提とされる知識やスキルはないが、会計については独特の用語や概念があるため、会計・簿記にまったくなじみがない人は苦労するかもしれない。「借方/貸方」・「買掛金/売掛金」といった会計(簿記)用語が何のことかよくわからない人は、余裕があれば簿記検定の参考書などに触れておくとよい(ただ、簿記検定は学習人口が多いのでインターネット上の情報も豊富)。コアの授業では財務諸表や管理会計(≒工業簿記)もやるので、範囲は簿記検定の1級-3級にわたる。簿記検定の問題自体はMBAで知るべき内容よりもややこしすぎる面もあるので、検定に合格するほど力を入れる必要はない。

持ち物


電卓

ファイナンス、統計、会計の授業やテストでは電卓が必要になる。メモリーやプログラム機能のあるものはテストでは不可とされる。金融電卓は現在価値の計算など便利な機能があるがやや高い。HP社の金融電卓を使いこなせるのがある種のステータスとみる向きもあるが、ごついので使い慣れたものがあれば日本から持ってくるとよい。アメリカで売られているのはHP、TI、Sharp、Casio等。エンジニア用の関数電卓でもおおむねこと足りる。内部収益率(IRR)の計算等は高次方程式を解かなければならないのでできる機種が限られるが、パソコンがない状態で計算を求められることはないだろう。幾何平均算出などで必要な累乗根の計算ができないので四則計算のみの電卓では力不足。統計機能は、Excel等のソフトウェアを使用することを想定したカリキュラムなので必須ではない。

パソコン

ノートパソコンは必須ではないが、あったほうがよい。授業中の利用は賛否両論あり制限するクラスもあるが、わからない用語を調べたり退屈しのぎに(:-P)利用する人も多い。
アメリカで購入した場合、日本語の環境を整えることは可能だが、キーボードの配列が異なるので不便。一般の小売店で日本と同じ配列の外付けキーボードは販売されていない。

ソフトウェア

課題の提出や資料の配布・印刷など、Microsoft OfficeのWord、Excel、PowerPointの利用が暗黙の前提となっている。コンピューター・ラボで利用することもできるし、手元のパソコンからこうしたアプリケーションを遠隔で利用する環境も提供されているのでなくても何とかなるが、オフラインで利用できない等何かと不便。
日本語版を使いたい場合は、日本で購入しておくほうが無難。ただ、メニューの言語が英語版と日本語版で異なるので、使い方の説明をするとき等に多少苦労する(「形式を指定して貼り付け」⇔「Paste Special」等々)。英語版だが、学生価格で購入できる。また、Smithの学生向けにWindows Vista、Project、Access、Visioなどが無料で購入できるプログラムもある(卒業後はサポートが切れるがソフトウェア自体は継続して使用できる)。


文具

大学構内の売店や、Staples、Office Depotなどの大型文具店が各所にあり困ることはないが、日本からもって行くかどうか、注意すべき点は以下の通り。
  • 「3色ボールペン」、「感熱紙に書いても変色しない蛍光ペン」のような気の利いたものはあまりない。
  • A4など"世界標準"の紙はなかなか売っていない(代わりによく使われるのは Letter と呼ばれるサイズの紙)。ちなみに入学願書等の書類はA4でもまったく問題ない。
  • 鉛筆、消しゴム、ノートは、日本で売られているもののほうが圧倒的に質がよい。
  • 日本のバインダーは8センチ間隔の2穴バインダーだが、アメリカでよく使用されるのは3穴バインダー。
  • ホッチキス(ステープラー)の針は日米で規格が異なる。

Cool Japan

ないと意外と困るものが日本らしいもの。学校や近所で行われるパーティやイベントなどで日本の紹介をするときに日本らしいものがあると盛り上がるもの。Asian MBA Associationでは、料理を出したり、ファッションショーをしたり、アジア各国を紹介するイベントを毎年開催していて、日本人在校生も積極的に参加している。舞踊、楽器、書道、武道などの技能がある人はその道具も持ってくることを強く勧める。プロ級でなくてもどうせわからないので遠慮する必要はない。

  • 浴衣、袴など和服(学生服もウケるかも)
  • 絵葉書、ポスター
  • けん玉、独楽などのおもちゃやゲーム
  • 工芸品
  • 正月、雛祭りなど年中行事に関連するもの
  • 漫画、ビデオ、音楽
  • 書道の道具、楽器
  • 料理、折り紙などの本
  • ウォシュレット(無理か...)

ちょっとしたギフトに使えるものも用意しておくとよい。

  • 伊右衛門等のドリンクについている和風のおまけ
  • カドケシ(コクヨの消しゴム。デザインが注目され、N.Y.のMoMAの定番商品になっている。)
  • あぶらとり紙(成田空港にも売っている)
  • 駄菓子(通関注意!)
  • トレシー(めがね拭き)
  • 食品サンプル(かっぱ橋や千日前に売っている食べ物の模型)


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