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二人だけの第三楽章~復讐の炎は地獄のように胸に燃え~ - (2021/09/15 (水) 19:34:59) のソース
**二人だけの第三楽章~復讐の炎は地獄のように胸に燃え~ ◆5OBhuaMu0o やっぱり嫌悪感しか浮かばない。 あの仮面の男の、酷い演説。 ルイズは木にもたれ掛かり、愛しいサイトの首を抱きしめながら、その放送を聴いた。 だが今回は嫌悪感にプラスして、わずかながら朗報もあった。 ルイズは放送を聴いて、笑顔を浮かべる。 「あの女、死んでないんだ」 これで自らの手で殺すチャンスは残った。 もし、自分が手を掛ける前に死んだら。 張り合いが無くなってしまうような事態を回避し、むしろ気持ちよかった。 重大な情報かもしれないはずの『身動きの出来ない者』については、ルイズはどうでもよかった。 あの女は狡猾で強かったのだ。 身動きの取れない状態になるのは考えにくい。 どうせ、子供が怪我でもしたのだろう。 それに、サイトは自分の腕でしっかりと抱いている。 愛しいサイトが傍にいる以上に、重要なことなんて無かった。 「ねえサイト、サイトはあの女、どうして欲しい?私は爪を全部剥ぐつもりなんだけど、サイトは何して欲しいの?」 物言わぬ首に、無邪気に嬉々した笑顔で問いかける。 「…もう、どうして言わないの?…そっか、残酷なことは言いたくないんだ。サイトやさしいもんね」 「でもいいのよ、サイト、眼が痛かったんだよね。だから、まずは眼をつぶさないとね。それから爪を全部剥いで…最後に首撥ねてあげるね」 「だってサイト凄く痛かったんだもんね、私サイトの為ならいくらでも、何だって出来るんだよ」 ルイズは愛する男の首に話し続ける。 優しく、笑顔で。 「ねえサイト…愛してる」 ルイズはたまらなくなりキスをした。 体温は既に無くなり、冷え切った唇に。 強く濃密なキスを。 顔を上気させながら。 「サイト大好き、私の唇…美味しいよね」 ルイズは更に、貪るように唇を重ねる。 「サイト…サイト、サイトッ!」 ルイズはサイトの首を優しく、愛おしく抱きしめる。 「サイト…愛してる」 もう一度、愛の言葉を語りかける。 ルイズはサイトの首を胸に抱きながら、しばらく歩き続けた。 いろんなことを話し続けながら。 一方通行の会話も、ルイズには楽しかった。 二人だけの時間を惜しむように、ゆっくりと歩き続けた。 そして防波堤の前にたどり着く。 「…この先に、きっとあいつが…あの女が」 ルイズが先ほどの笑顔から、険しい表情に変わる。 愛しいサイトの首を左腕に抱えなおす。 優しく、慎重に。 そしてルイズは、右手に武器を握り締める。 「行くわよ、あの女を殺しに…サイト、今だけは、私を守ってね。終わったらすぐに、会いに行くから」 復讐の炎、更に強く、燃え上がる。 【H-2 防波堤手前・1日目 日中】 【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔】 [状態]:健康/左手中指の爪剥離 [装備]:平賀才人の首、グラーフアイゼン(強力な爆発効果付きシュワルベフリーゲンを使用可能)@魔法少女リリカルなのは [道具]:ヘルメット、支給品一式、平賀才人の左手 [思考・状況] 1.サイトと一緒に防波堤から遊園地に向かう。 2.サイトと一緒に朝倉涼子を探し出し、殺す。 3.2のために、サイトと一緒に朝倉涼子の情報を集める。 4.2と3の邪魔をする者は、躊躇無く殺す。ただし深追いはしない。 5.サイトと一緒に優勝して、ギガゾンビを殺す。 手段は問わない。 6.サイトに会いに行く。 *時系列順で読む Back:[[第二回放送]] Next:[[さよならありがとう]] *投下順で読む Back:[[第二回放送]] Next:[[さよならありがとう]] |141:[[二人の少女 恐怖のノイズ/二人旅]]|ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール|183:[[響け終焉の笛]]|