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ホロホロ・マテ子・不死鳥の対話

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zecre

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作者ブログ

「よう不死鳥。お前が北国大学に合格したせいで俺も北国送りだよ」
ホロホロがブツクサ文句を垂れる。
狭い寮の部屋の中でホロホロとマテ子と不死鳥の
3人きりだ。
「未来の事を考えなきゃ。見て見て。
窓から日本海が見えるよ。私、海の見える所に住んでみたいと思ってたんだ」
マテ子の顔は爽やかだ。
不死鳥は机に向かい森の著作を読むフリをしている。
ついに二人まで己の不甲斐なさで巻き込んでしまった。
何が奈瀬大だ。現実は手加減などしてくれないのだ。
いつも失敗してから自分の力無さに気付く。
ハイリスク・ローリターン。
要領が悪いとはこの事だ。
結局、倍率1.1倍の大学院に入った事。
その事について、心の何処かで「当然だ」と思っていた。
凛とした魂。努力する習慣を失ってしまったのだから。
不死鳥の事を見捨てて行ったかつての友人もあった。
残ったのは不死鳥に能力を期待しない優しい繋がり。
ホロホロとマテ子はそういう人々の内の二人であろう。
有り難い事だ。
「おう、不死鳥。北国大学の触れ込み知ってるか?!
世界に通用する技術者の養成だ。お前の夢だろ?
本気でやれよ!本気でやるしかねェだろ!
人は与えられた場所で、己のベストを尽くすしかねェんだよ!」
ホロホロがまくし立てる。
心の底にいつも正論が溜まるようになった。
外には出にくいけれど・・・こうやって友人の口から出てくる事もある。
マテ子は変わらず潮風を呼び寄せて目を細めている。
絶望の外側に居るようだ。
「不死鳥!お前の名前は飾りかよ?!生き返れよ!よみがーえーれー!
お前は、血塗られた運命から解き放たれたんだ!お前はお前の現実に
たどり着いた!もうその足は!大地に着いてるだろ?!
これから歩けるんだよ!お前の大きさの物語を!
本気でやらない事だけは絶対許さねェからな!」
「ホロホロ、これ文芸で連載にしたらどうかな?」
マテ子が欠伸しながら言った。
「いやいや、そこは絶対加速クレッシェンドHELLにしとけよ!」
「絶対加速クレッシェンドHELL弐式、なんてどぉ?」
「コメント来ないよ!」
「NORTHも内容に関するコメ0だもんね」
「ブログで連載するのが良いんだよ!」
不死鳥が大声を張り上げた。
「とても読めたモノじゃないしね」
マテ子がまた欠伸をする。
「いやいや北国大学の話をしてたんだろ?!」
不死鳥は頭が混乱してきた。
見たか。精神安定剤とはこうゆうモノを言うのだ。
「もう楽になりたいよ、私は」
マテ子が言った。
「てか論文訳せよ。現実逃避だろ」

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