くる

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hidagorin

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来る


意味:行く
漢字:

説明:
 飛騨の人たちは、会話の中で、本来、目的地に向かって「行く」はずなのに、 「来る」という言葉を使うことがあります。 (ただし、会話の相手と次回会う約束をするときに限定され、飛騨の人全員が使うとは限りません。)飛騨以外の人たちと会話をすると、 混乱の元になり、約束がパーになってしまう事もあるかもしれませんので、使い方に注意が必要です。
この、「行く」はずなのに「来る」は、古来(たぶん平安・鎌倉時代の頃)、 歌の中で使われており、目的地へ自己を置いた心で言う言葉であったようです。(広辞苑)
相手の立場にたって、又は、自分が相手のところへ行った時の様子を思い浮かべて、といった詩的な表現で、 日本人のそして飛騨の人々の奥ゆかしさがうかがえられます。決して、飛騨の人の頭の中が逆転してオカシクなったわけではありません。

使用例:
(電話で・・)
A氏:「たまにゃ、遊びに来いよ。」
B氏:「そしゃ、今度の連休、おめぇんち来るさ。」

翻訳:
A氏:「たまには、遊びにおいでよ。」
B氏:「それじゃぁ、今度の連休に、君の家へ行くよ。」

注釈:
 上記のように、将来行く目的となる相手との会話の中で、この言い回しが成立するのであって、 「俺、来週の日曜日に東京へ’来る’つもりだ。」という言い方はしません。
「そしゃ」は「それじゃ」の意。
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