だっしゃもない

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hidagorin

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だっしゃもない・らっしゃもない


意味:乱雑である・だらしがない
漢字:臈次もない

説明:
 これも、飛騨ならではの代表的な方言です。
実は、「だしかん」と語源が類似し、「埒も無い」からきているのです。ただ、「埒も無い」も、 もとは「 臈次(らっし)もない」(日葡辞書)からきているそうで、こちらの方が発音として近いです。 「臈次(らっし)」とは、僧侶の位に関する言葉だそうでよく意味はわかりません。 僧侶の方、知っていたら教えてください。

(追加2002/11/23) 「だらしがない」も同じ語源、「臈次」とは?
「だらしがない」
現在この意味で使われているものに、「だらしがない」という言葉がありますが、これも、「らっしもない」に、「駄」をつけて「駄臈次がない」となったという説があります。

「臈次」とは
仏教では、昔、雨季など修行の旅に出かけられない時、僧が1カ所に集まって安居(あんご)と呼ばれる修行をしていたそうです。この安居のことを年臈(ねんろう)・法臈(ほうろう)といい、その臈を出家・受戒してから何回修行を重ねたかによって座席の順位を決めたそうです。その順位を表す言葉を臈次(らっし)といい、順序がたたず、無秩序・乱雑なことを「臈次がない」と言ったそうです。
「臈次がない」がなまって
→(共通語では)「だ・らっしがない」→「だらしがない」
→(飛騨では)「らっしゃもない」「だっしゃもない」
→(岡山では)「こ・らっしもねー」「らっしょもない」
→(高知では)「やちがない」

使用例:
「おめぇ、だっしゃもねー格好しとるなぁ。」

翻訳:
君は、だらしがない(ださい・汚い)服を着てますね。

注釈:
「格好している」 が「格好しとる」に変化していますが、これは中部・関西圏ではよく使われます。 また、だっしゃもない の語尾「ない」が「ねー」に変化しています。こういった使い方は、きれいな言葉遣いとはいえません。 相手を呼ぶ時に、「おめぇ」なんていうのも、飛騨の男衆にとっては当たり前ですが、女性に対して使えば今のご時世、セクハラです。)

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