アマノジャック@新ジャンル専用

新ジャンル「無頼娘」01_vol04

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new_jack

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新ジャンル「無頼娘」
268 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 00:24:31.98 ID:qrop9MdKO
がさがさ

男「女、ここ水漏れして破れてるぞ」
女「……」
男「女?」
女「あ……ごめんぼーっとしてた」
男「何泣いてんだよ」
女「雨粒が目に入ったの」
男「嘘つけ」
女「本当だよー」
男「素直じゃないな、無頼ってのも」
女「無頼は関係ないし」
男「なら、お前が素直じゃないんだ」
女「そうだよ、私はひねくれてんの」
男「素直になれよ」
女「やーだよ、一生素直になんかならないかんな。べぇっ」
男「いいよ別に。それならそれで」
男「ほどよい風向きになるのを、気長に待てばいいだけよ」
女「男も無頼の心が分かってきたね」
男「誰かさんとしょっちゅう一緒にいますから」
女「それもそうだね」


271 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/10/17(金) 01:06:49.87 ID:seUcrRbt0

昼前のとある空き教室。
その隅で青年達は牌をつまんでいた。


友「男、ドベは全員に飯おごりだかんな」

男「ああ、言われなくても、わかってる」


男 (今月は正直キツイ(もちろん金銭的な意味で)。ここは負けられん…)

男 (だが、これでは……。 くそ、せめてこの五萬さえ切れれば……!!)


  「死ねば助かるのに……」


男「………え?」

女「……………」



スレタイでまんまアカギみたいなの想像した
っつか、新ジャンルって地の文はいったらアウアウ?
割ってはいってたらスマソ

272 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 01:09:10.91 ID:KufBkti3O
>>271
嫌われやすいが、最近だと「濡れねずみ」ってのが、地の文ありで好評だった。

273 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 01:11:05.35 ID:JsSFe7Nv0
泣く泣く使うこともある。終わらせるときとか、あると便利なんだ、これが

278 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 01:26:01.12 ID:ksChE7DG0
女「時に男、AVは好き?」
男「なんだいきなり。まぁ好きな物もあれば嫌いな物もある」
女「それは良かった。実は、知人が結婚を機に処分したいと言ってきて。
   山のように貰ったんだけど、欲しい? 裏も結構ある」
男「売ればいいじゃないか。端銭くらいはなるだろうに」
女「あ、そう。たまには親切にしてやろうと思ったのに。
   AV捌けるようなルートあったかなぁ……」
男「やっぱ貰う」
女「え?」
男「女が親切してくれるなんて滅多に無いからな。ありがたく貰う」
女「そう。良かった良かった。ちなみに全部、熟女物だから」
男「……おい」

280 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 01:33:03.76 ID:zHYvCKF7O
>女「やーだよ、一生素直になんかならないかんな。べぇっ」




死んだ(*´д`)

282 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 01:39:30.38 ID:ksChE7DG0
女「あー。極楽、極楽」
男「安上がりだな。煙草の一本で極楽なんて」
女「はは。まぁ、他に大した幸せも無いしね」
男「幸せか。幸せは自分で掴む物だって誰かが言ってた」
女「面倒だからやだ。煙草と酒と博打があれば、何もいらない」
男「駄目人間の典型だ。人間なんだから、もっと幸せに向かって邁進しても
   いいじゃないか」
女「うるさい」

283 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/10/17(金) 01:49:13.34 ID:seUcrRbt0
>>271
女、ありえない引きあがりの連続。
そのとき、友に電流(ry

男「いやぁ、助かった! 恩に着るよ」
女「そう」

男「なにかお礼させてくれないか。
  …といっても、たいした事はできないが」

女「べつにいい」

男「そんなこというなよ、なにかないのか」
女「………たばこ」

男「え?」
女「ちょうど切らしてた」

男「ああ、そういうことか、お安い御用だ! すぐ買ってくるよ!」


女「…………」


続き書きたいけど寝る

284 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 02:05:16.89 ID:ksChE7DG0
女「あれ」
男「どうした」
女「ライターが点かない。オイル切れたかな」
男「丁度いいだろ。これを機に禁煙しろ」
女「断る。ライターが無ければマッチを使う。どっかで貰ったのがあった筈」
男「煙草は身体に毒だぞー」
女「お、あった。煙草は身体の栄養だからな。欠かせないのだ」
男「……そのうち体壊すぞ」
女「別にいいよ。それはそれで」

285 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 02:22:13.46 ID:ksChE7DG0
男「疲れた」
女「なんだいきなり。レポートでも書いた?」
男「違うよ。無性に人間関係が嫌になった」
女「喧嘩か」
男「大正解。最初は下らない理由だったんだけどなぁ。そのうち、段々と
   エスカレートして。終いには殴り合う寸前だった」
女「まぁ、そんな日もあるだろうよ。人付き合いなんだから」
男「今なら女が無頼でいる理由が分かる気がする。他人と関わりたくない時って
   確かにあるよなぁ」
女「……友達は大事にしなさい」
男「分かってるけど。喧嘩したばっかだしなぁ」

286 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 02:38:19.10 ID:ksChE7DG0
女「前から思ってたけど、男は優しい人だね」
男「そうか? ありがとう」
女「いや、別に誉めてはいない。寧ろ馬鹿にした」
男「なんだそら」
女「私は無頼が長いからなぁ。積極的に関わってくるような人はどうにも
   苦手かな」
男「迷惑ってこと?」
女「違うけど。んー。なんと言えばいいのやら。
   やっぱりどうでもいいや」
男「気になるぞー」

288 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 02:53:09.14 ID:ksChE7DG0
女「死ぬ」
男「二日酔いで人は死にません」
女「死にそうなくらい気持ち悪い。一気飲みなんてする物じゃないな」
男「なんでしたんだよ、危ないな」
女「いや、なんとなく。少し生死の狭間を漂ってみようと思って」
男「相当に酔ってたんだな」
女「正直に言うと死のうと思った。なんとなく」
男「なんとなくで死ぬなよ。命は大事にしろ」
女「そう言うが、良く考えれば私が死んだ所で誰かが悲しむ訳でもないしな。
   無頼者は寂しいね。あー、頭がガンガンする」
男「とりあえず水持ってくるよ」
女「ありがとー」

今日の夜十時か。お休み

294 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 03:55:37.28 ID:yMiS8GtsO
女「どっかに五億くらい持ってる麻雀の強い爺さんでも転がってないかな」
男「なにを読んだかは聞かないがまずギャンブルで生計を立てるのをやめなさい」
女「完全実力主義の仕事と言ってもらいたいね」

295 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:01:55.04 ID:yMiS8GtsO
女「ともあれ麻雀で稼ぐのも飽きてきたな」
男「そろそろまともに働いてみては」
女「株にでも手を出すか…ああ破滅の匂いがプンプンする」
男「頼むから俺を心配させないでください」
女「やばい考えたら興奮してきた」
男「聞いちゃいねぇ」

296 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:12:11.34 ID:yMiS8GtsO
女「しかしこの生活続けてると世の中の事に疎くなるな」
男「まあ当然と言えば当然だ」
女「ベルリンの壁が崩壊したと聞いたときは驚いたよ」
男「待てお前いくつだ」
女「さすがに冗談だ」

297 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:16:19.12 ID:/C+okJhA0
おもしろいな

298 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:22:39.03 ID:yMiS8GtsO
女「引き際を知るってのは負けを認めるってことさ。だから限界を求めるんだ」
男「さいで」
女「自らの感覚、信念…そいつらを貫き通してこそ、そこに勝利が生まれる」
男「いいたいことはよくわかった。昼飯をかすめ盗って行ったカラスを3日も追いかけるのはこれきりにしなさい」
女「むぐう」

300 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:29:18.81 ID:yMiS8GtsO
女「『卑怯』も『汚い』も、勝つための『技術』だと思うね」
男「またなにを言い出すんだこいつは」
女「いや金がなかったので電車で痴漢でっち上げて示談金たんまりって話」
男「さすがにそれは犯罪です」
女「わかっててやってるんだよ」
男「ですよね」

301 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:37:14.85 ID:yMiS8GtsO
男「そうまでして自分を追い詰めて、綱渡りのような生活をする事になにか意味が?」
女「わたしからすりゃあ組織に従属して窮屈な毎日を送る人生に意味を見いだせないね」
男「相容れない、そういいことかな」
女「君は君の道を、わたしはわたしの道を」
男「たまにまともなこと言うな。ちょっと見直したよ」
女「惚れ直した?」
男「ノーコメで」

302 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:43:22.99 ID:yMiS8GtsO
女「今日の相手は強かった。久々に痺れる読み合いだったよ」
男「金にがめついわけじゃなく、本当に勝負を楽しんでるね、君は」
女「それが唯一、人と心を通わせる手段。頭を下げて機嫌を取るだけが人間関係じゃない」
男「…歪んでいるね。君も、俺も」


304 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:51:36.41 ID:yMiS8GtsO
女「珍しく落ち込んでるな」
男「取引先と上手く行かなくてな。上からも下からも責められて散々だ」
女「そうか…わたしは自分のせいで誰かが困ったりするのはごめんだな。自分だけで十分だ」
男「優しいんだな」
女「ある意味傲慢さ」


306 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 04:58:12.80 ID:yMiS8GtsO
男「久々に会いに来たのに不機嫌そうだな」
女「今日は負け、負け。そして2日目。厄日か?」
男「日頃の行いがなんとやら、じゃないかな?」
女「わたしは日々イエスキリストに祈りを捧げコーランを欠かさず読んでいるのに」
男「そりゃイスラムの聖典だ」
女「宗教には疎くてね」
男「どこまで本当やら」
女「あー腹いてぇ…」

307 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:04:29.51 ID:yMiS8GtsO
男「しかし女性一人で野宿というのも危険だろうに」
女「じゃあ何か?一緒に寝てくれる?」
男「そんな勇気もないけど放っておけないね」
女「…半端な気持ちで人を救おうとするな。それは相手を傷つけるだけだ」
男「わかった。じゃあ一緒に寝ようか」
女「やだよ気持ち悪い」
男「即答かよ」


308 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:13:44.35 ID:yMiS8GtsO
女「あいつがこないのもまた珍しいな」

女「…空は青く、日は高く、か」

見上げた空に
幾千の羽
小さな祈りを乗せて
舞い上がれ

女「…歌はいいねぇ」

309 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:19:22.47 ID:yMiS8GtsO
男「いい声してるじゃないか」
女「聞いてたのか」
男「歌手でも目指せばどうかな?今からでも間に合うさ」
女「人前に立つのは苦手でね」
男「かわいいとこあるじゃない」
女「殴っていいか」
男「勘弁」

310 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:29:20.56 ID:yMiS8GtsO
男「遊びほうけているときふと我に返るように、仕事の最中自分がなにをしてるのかわからなくなる事があるよ」
女「だけどそれは君が選んだこと。社会に属し、そして組織に身を置くこと」
男「どこかで道をまちがえたかな?」
女「大切なのは仕事ができるとか特別な能力があるかじゃない。自分の望んだ自分になれたか、さ」
男「…小難しい事は苦手でね」
女「わたしもだ」
男「どうだか」

311 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:41:13.64 ID:yMiS8GtsO
女「何もかも捨てて、思うまま自由に生きてみたかった」
男「自分の事を話すのは珍しいね。どんな風の吹き回しかな」
女「なんでかな、君にはわたしを理解してほしい、そんな気になっただけさ」
男「…申し訳ないがやはりお互いに相手の生き方は理解出来ないだろうね」
女「…そうか…ま、あそうだろう、なぁ」
男「いい歳して泣くなよ」
女「うるさいこっちみるな」

312 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 05:51:29.22 ID:yMiS8GtsO
男「ワイルドだが随分豪華な食事だな」
女「たまには贅沢もしたくなる」
男「まさかとは思うが、盗んだんじゃないよな」
女「ああその手があったか。まあこれは自分で狩りに行った」
男「言わなきゃよかったな。ついでに言うならそれは密漁って言うんだよ」
女「自分でとったのに犯罪になるの?」
男「知らないのか」
女「私にもわからない事くらいある」
男「気をつけな。正しいのは自分だけじゃない。一つもらうね」
女「あってめぇこの…」
男「ウニは生に限る」

313 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 06:01:16.41 ID:yMiS8GtsO
女「雷怖い雷怖い」
男「意外な弱点が」
女「大きい音は苦手だ。突発的だからなおさら驚く」
男「ゴロゴローぴしゃー」
女「うわぁぁぁってアホか」
男「そんだけ余裕あるなら大丈夫だ」
女「気ぐらい紛らわさせろ」
男「あれって空気が音速で膨張したときの音らしいよ」
女「いや知らんし…」

326 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 15:34:21.58 ID:yMiS8GtsO
男「女性の喫煙はあまり感心しないな」
女「男女差別反対ー」
男「元気な赤ちゃん生めないぞ」
女「そういう欲は捨てた。まあ相手が金出してどうしても、て言うなら考える」
男「ギャンブルはもう止めないがそれだけは止めなさい」
女「じゃあなにか?君が生活保証してくれんの?」
男「そういったことを頻繁にしているようなら考える」
女「じゃあ結婚しよう」
男「喜んで」
女「やだよ気持ち悪い」
男「言うと思った」
女「だろ」

335 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/10/17(金) 18:39:12.19 ID:SvHPH6ZT0
「で、これはどういうつもりだ」
「つもりも何も…ただのダンボールの山だが」
「そうか嫌がらせか」
「生活の足しにでもなればと」
「成る程嫌がらせなんだな」
「だって生活大変そうだし」
「お前が思ってるような生き方はしてないっ!!」
「あれ?俺怒られるような事した!?」
「そもそも無頼として お前の情けを借りる訳にはいかないし」
「そうか残念だな 酒も持って帰るか」

「まぁ待とうか」

336 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 19:02:41.77 ID:qrop9MdKO
女「いたた…」
男「どうしたその怪我!?」
女「麻雀負けてバックレようとしたら、捕まってフルボッコされたー」
男「とりあえず血ぃ拭え。そんで治療してやるからうちにこい」
女「ううん、今男んちいったら男にも迷惑かけちゃう」
男「気にすんな。俺はお前の巣になるって決めたんだから」
女「怖いお兄さん来るぞ?」
男「そんときゃ一緒に逃げりゃいい」
女「じゃあ、頼んだ」
男「軽っ」
女「私もお前に頼るようになっちゃったのかな。無頼失格だね」
男「よいよい、俺としちゃそっちのが嬉しい」
女「男ー」
男「ん、何?」
女「ありがとなー」
男「いいってことよ」


344 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 20:25:20.63 ID:qrop9MdKO
女「なんかさー」
男「段ボールから顔だけ出してどうした」
女「こーして見ると私って、女スネークみたいじゃね?」
男「ソリッドスネーク知ってんのか」
女「まあね。でもそういえば、潜伏する系のヤバい仕事はやったことないなー」
女「あーあ、某宗教とか某利権団体とか、危ないとこに潜伏して取材してみてー」
男「お前にゃ段ボールハウスがお似合いだ」
女「うー、まあ私のことを心配しての発言だと受け取っておこう」
男「そうそう」ばんばん
女「我が家を叩くなー、壊れるー」


347 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 20:53:12.86 ID:qrop9MdKO
女「男、ちょっとこい」
男「ん?」
女「ブランコ乗るから、背中押してくれ」
男「なんでまたブランコに?」
女「後で教える。今は背中を押すだけでいい」
男「……?」

----キィッ、キィッ

女「………」
男「後で教えるとか言いながら、なんで黙る」
女「うるさい、今考え中なんだから静かにしろ」
男「…へーへー」
女「……」
男「……」


349 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:10:56.50 ID:qrop9MdKO
キィッ、キィッ

女「……男ー」
男「あ?何だよ」
女「お前は一体、私のどこに惚れたんだ?」
男「さあね……わかんねー」
女「自分でも、分かんないのか」
男「そうだな。ただよ」
女「ただ?」
男「俺よりしっかりしてるくせに、俺よりふらふら生きてるお前を見てると、
  なんかこう、妙な気分になることは多々あったな」
女「妙な気分…?」
男「おう。恥ずかしいのを覚悟で言っちまうと、これが愛しいって感じなのかなとか、思ったりした」
女「プッ…」
男「笑うなっ!」
女「ごめん、でもその顔で愛しいって……ブフッ」
男「笑うなっつうの!」
女「ごめん、本当にごめん」


350 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:17:15.94 ID:qrop9MdKO
キィッ、キィッ

女「笑ってごめんよ…」クスクス
男「クスクス言いながら謝られても、説得力ねーよ」
女「いやーね、私には恋とか愛とか無縁だと思ってたから、ついね」
女「私って根っからの無頼性じゃん。だから誰かに好意を向けられても、冗談みたいにしか思えないんだよね」
男「自分で聞いたくせに……」
女「悪い悪い」


351 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:21:49.28 ID:yMiS8GtsO
女「終わりと言うものは平等に分け与えられるものだ。それが遅かれ早かれ、な」
男「この生活のことかな」
女「まあいつ終わりがくるかわからないから人生楽しまないとな」
男「最近君が羨ましいよ」
女「誉めても昼飯わ分けんぞ」
男「時間なくて食いそこねたんだよ」


352 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:27:00.81 ID:qrop9MdKO
キィッ、キィッ

女「私は、一生一人で生きてくんだと思ってた」
男「そりゃあ無理な話しだろう」
女「だって、誰かと一緒になっても、私はそいつを裏切って旅に出ちゃうかもしれない」
男「というか、きっと出るよな、旅」
女「うん。けどさ、お前はそんな私がいい、そんな私を待ち続けるって言ってくれたんだよ」
男「……言ったな、そういえば」
女「嬉しかった」
男「そうか」
女「だから、私もそろそろ身を固めるころかなって思ったんだ」
男「…あ?」


女「男、私と籍を入れてくれない?」


354 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:32:43.53 ID:qrop9MdKO
キィッ……

男「………」
女「その唖然とした顔、駄目なのか?」
男「だ、駄目じゃない。駄目じゃないが、お互い早すぎないか?」
女「大丈夫。私は今まで通り自分の食いぶちは自分で稼ぐし、それで君に迷惑かけるようなへまはしないよ」
男「………」
女「だからこそ、もう一度言う」
女「男。私と…け、け、結婚してくれ!」
男「………はぁ」


355 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:40:22.76 ID:qrop9MdKO
男「びっくりした…お前突然何を言い出すんだよ…」
男「たまには素直になってみただけだ」
男「にしてもなぁ…」
女「私との結婚は嫌?」
男「あ、いや……ただ不安なだけだ」
男「俺にお前みたいな自由人の相手が務まるのかどうか……」
女「その点に関しては、私は誰よりも君を信頼してるよ」
男「はぁ、じゃあまあ……よろしくお願いします」


356 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:48:53.97 ID:qrop9MdKO
女「…ふーっ、緊張したー」
男「なんだなんだ、急に素に戻りやがって」
女「だって、当たり前だけどプロポーズなんて初めてだったんだも~ん」
男「にしてもキャラ変わりすぎだろ」
女「あー恥ずかしかった!」
男「さてはお前、照れ臭くて顔見られたくないからブランコなんか乗ったんだろ」
女「うぐっ……」
男「その顔、図星だな」
女「そうだよその通りだよ文句あっかー!」
男「いや、むしろ俺も赤面してるから顔見られたくない」
女「男も、恥ずかしかったのか…」
男「そりゃそうだ」


357 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:53:50.36 ID:2vmv2MMr0
可愛いwww

肝心なところで名前が「男」だったのに吹いたけどw

359 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 21:56:36.30 ID:qrop9MdKO
男「そうだ、いいこと考えた」
男「女、ちょっとそのままの格好でいろよ」
女「え?」
男「とりゃっ!」

ぎゅっ

女「!!!」
男「こうして後ろから羽交い締めにしたら、お互い顔見られなくてすむぞ」
女「あ、ぁぅ…」
男「どーした、女?」
女「………///」ボシュー
男「ははっ、ショートしちまったか」
女「は、恥ずかしいだろがっ。離せ!!」
男「やだよ、お前は無頼なんだから離したらどっかいっちまうだろ」
女「う、うぅぅぅ…」

男「……女、これからもよろしくな」
女「お、おう///」

おしまい


361 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 22:01:05.51 ID:qrop9MdKO
>>357
やっぱりやらかしてたかw

というわけで終わりです。支援して下さった方や読んで下さった方ありがとうございました

>>1のレスより支援レスのが多いというのも珍しいような……

ともあれ皆さんお疲れ様でした
久しぶりに三日持った新ジャンル立てれて嬉しかったです


364 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage 2008/10/17(金) 22:03:36.85 ID:ebXhQ2e8O
男「>>359乙。」
女「じゃ、祝い酒でも飲むか。」
男「そうだな。つまみは何にする?」
女「塩で十分だ。味噌でもいいぞ。」
男「枝豆あるけど、塩だけでいいんだな?」
女「…枝豆も欲しいです。」


365 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 22:05:01.70 ID:JsSFe7Nv0
乙、参加できたことを嬉しく思うよ。また、どこかで会おう

366 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2008/10/17(金) 22:05:06.03 ID:ksChE7DG0
最後のレスなら皆が幸せになる
書いてて楽しい新ジャンルだった



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