アマノジャック@新ジャンル専用

新ジャンル「計算済み」02_vol03

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new_jack

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新ジャンル「計算済み: その2
440 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 01:44:25.60 ID:BfcXbjIE0
一回裏
女側の攻撃
「む、ピッチャーは男じゃないのか?」
「まぁな 俺よりもうまいぞ」
そう言う男に偽りはなかった  速い
女がバッティングセンターで練習した最速のものよりも速く見えた
1番、2番共にど真ん中で三振に止められてしまう
「これは… なかなか速いが、計算済みだ」
言いつつバッターボックスに入っていく
3番打者は女だ
「さぁ、こい!」
威勢よく言う、刹那、白球が目の前を通る
ど真ん中ストライク
「おぉ、実際に見るより速いが… これなら計算の範疇だ、いける」
すぐに二球目が投げられる
「はっ!」
勢いよく振るが、風切り音だけ残した
「く、さすがにすぐには当たらないか しかし、前までの打者への球での計算は無駄ではないみたいだな」
三球目が投げられる 前二人の締めと同じくど真ん中のストレート
「計算済み要項だ! 練習の成果、示す!」
         キーーーーン!!
白球が弧を描き、レフト前に落ちる 女は一塁ベースを踏む
「よし、ヒット打てた! ありがとう、男 しかし、負けないぞ」
男に感謝しつつも今は敵だと思い直す
この後、の打者がアウトとなり一回裏終了


445 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 02:08:09.03 ID:BfcXbjIE0
三回表、男側の打順二巡目後半からだ
男側の攻撃は6番はセカンドフライで打ち取られ、7,8番にヒットを打たれるも9番が三振した
そして、男の打順
「なかなか拮抗してるがここで得点させてもらうぞ」
バッターボックスに男が立つと同時に女が言う
「タイム!」
女はピッチャーに近づき何か言っているようだ
「…なに話しているんだ?」
その後、すぐ開始された。
気合の入っている男に投げられた球は… 低めのスローボール
「な?! 低遅!」
最初の打席の時のように振っては速すぎた
球はバットの先にカス当たりし、ファーストゴロになってしまう
「くそ、いやらしいところをついて… もしかして、あいつがもう読んだって言うのか?!」
あのとき、女はピッチャーに言っていた
『あいつはやる気満々で思い切り振り抜こうとしている
 スローボールでタイミングをずらせばそれにも思い切り振り切ってくる』
「二巡目位まで終われば打者の癖はある程度計算済みだ
 もうヒットも許さないぞ、男」


回のすっとばしが始まりました
ちょっと時間がないんでこんなんになってますがご了承下さいorz

447 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 02:14:12.62 ID:hhmKKnM50
ここまで丁寧に書いてくれるとは思わなかったよう。
「3回表ツーアウトでランナー1、3塁となるが、次の打者であえなく三振…」
てな感じかと思ってたんですげーうれしいです。

448 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 02:14:36.13 ID:MlMJisHOO
男「もう...終わりにしよう...」
女「ねぇ、なんで!?私のどこがダメなの、ねぇ!!」






男「完璧なタイミングで町の人を殺すとこ」
女「AOCおもすれー」

455 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 02:41:34.25 ID:BfcXbjIE0
4回裏、女側の攻撃
女はメンバー全員にアドバイスを言う
「相手のピッチャーは〆をど真ん中に決める傾向が強い
 後は高低で交互に揺さぶる傾向が強いから、途中で狙う場合は高さはどちらかに絞ると良い」
女の計算はどんぴしゃだった。
4番打者は一球目の高めを見送り、二球目が低めのボール、すると相手は三球目に高めの球を放ちそれをねらい打ち
その球は立てていた低い柵を越えた
スコアボードの女側に1の文字が新たに加えられた
「ホームランなんて凄いじゃないか!」
「いや、女さんの計算が凄いよ、全部ピッタリだ!」

「くそ、あいつの把握と計算は相変わらずの強さだな」
そういうもこちらは対策は難しい、ならば地道に粘るしかない
「よし、これ以上取られないように鉄壁で行くぞ!」
 女のアドバイスによって球を打てるようになった女側のクラス
 それに対抗すべく鉄壁の守りで打たれてもアウトにする男チーム

 5回表に男側の4番に対する癖の助言を女はピッチャーに伝える
 「真ん中を狙う傾向が強いから低めで攻めれば飛ばされにくいはずだ」
 しかし、この助言は外れた
 そこをねらい打ちされ相手側にもホームラン、1点が追加された
 「くっ、相手もこちらの計算に対策してきたか
  しかし、これも計算済みだ ピッチャー、今までの助言の逆をするんだ!」
 今までの助言が読まれたならば反転させれば良い
 それがうまくいき、この一点以降の5回は点無し、6回は0点で締めた
 男側も鉄壁は崩されず、互いに1点のまま最終回に入った


456 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 02:46:50.79 ID:hhmKKnM50
女がめちゃくちゃ格好いいよ
すげー

459 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 03:05:29.01 ID:hhmKKnM50
ほしゅ

ttp://www.vipper.org/vip355318.jpg

p02_459_vip355318.jpg
460 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 03:09:32.77 ID:BfcXbjIE0
>>459
うぉ、テラカッコヨスwwwww

461 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 03:21:10.64 ID:yFBww1Z60
UMEEEEEEEEE
背景の雷サンダーもSUGEEEEEEEEE

467 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 03:44:16.43 ID:BfcXbjIE0
7回表、球技会なのでここが最終回だ
男側の攻撃
8番も9番も凡退し1番の男の打席
「ここで俺が打たなきゃ勝ちは無しか… 思いっきり行く!」
そう言い打席に立つ
どんな球にも縋りつく
ファールの連続で粘る
そこに来た絶好球、ど真ん中のストレート
「もらった!!!!!!!!」
男は打った、確かに打ち、球は弧を描き飛んでいった
ただ一つおかしかったのは…
          ガギン!
打ったバットのか所だった、鈍い音が響く
全速力で一塁に向かうも意味はなく…  センターのグローブに収まる
「アウト!」
「っくそ! ボックスの前側過ぎたのか…」
これで、男クラスの勝ちはなくなった
残すは女クラスの勝ちか引き分けか…


眠くなってきました
明日大学いけるかな?www

473 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 04:02:29.75 ID:BfcXbjIE0
7回裏、女側の攻撃
ここで相手が負けたくないのかピッチャーの交代を告げる
「な、最後のピッチャーはお前か!」
マウンドにいるのは男、勝つために越える壁は女にとっての師匠
「ここさえ凌げば負けはないからな 全力で行くぜ」
「望むところ!」
見たことのない男の投げる球、計算などしようが無い
1番、2番が打ち取られる
球はなかなか、いやかなり速く見える
「たった数球じゃ対策が出来ないな… やはり最後は計算じゃどうにもならないか」
バッターボックスに入る女
「最後に立ちはだかるのがお前とはな」
「まぁ、俺もお前の成果の最終確認したいしな
 あれだけ頑張ったんだから大丈夫だろうけどな
 じゃあ、行くぞ!」
思い切り振りかぶり投げる 速い、速くて手が出せなかった
「バッティングセンターの100kmより速いかもしれんな…」
「残り二球!」
男の手から投げられた球を打ち返したい、しかし
        ブォン!
空を切る、これで後がない
「次で最後か」
元からだが勝ち負けの計算なんかどうでもよかった
今ではただこいつの球を打ちたい、それだけだった


477 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 2006/10/13(金) 04:12:31.49 ID:BfcXbjIE0
「ラスト!」
男渾身の最終球
今まで男に教わった動作を忠実に行う
バットはボールに当たった しかし
「重っ!」
男渾身の球は今までの球の中で一番重かった
     ガギン!
「マジ?!」
男は驚く
多少なりとも球威には自信があったが、自分が教えたとはいえ打ち返されるとは思ってもなかった
素早いゴロになったとはいえ打ち返した
打球は男の足下を抜けていき、セカンドがキャッチしファーストに
「ゲーセッ! 引き分け!!」


484 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 保守 www.geocities.jp/kyokukouryu/ 2006/10/13(金) 04:37:32.25 ID:BfcXbjIE0
「は~い、球技大会は野球側は引き分け同時2クラス優勝ですね~
 ゲートボールのほうは――――」
男の担任が結果発表していく
「ハァ… まさか打たれるとはな…」
男はヘコんでいる
「まぁ、良いじゃないか 今日は楽しめただろ」
「まぁな、お前に打たれたのは予想外だったがな」
「計算済みだったけどな」
「嘘付け ま、確かに楽しかったな」
男は少し笑っていた
「そうだろ、楽しんだならそれで良いだろ」
「まぁそだな、久しぶりに思い切りやってすっきりした」
男はいい笑顔をしている
「私もこんなに楽しんだのは無かったからな 楽しかったよ」
お互いに顔を見合わせて笑いあう二人

そう、勝負も楽しさも計算できない
どんなことも精一杯やればどんなふうにでもなる、何が起きるかはわからない
だから、楽しいんだ


結!
しかし、何だこの終わり方
ちょっと微妙な〆かもしれませんorz

長い間つきあってくださってありがとうございました~
取りあえずメル欄にHP貼るテストしときますね

494 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 05:03:17.70 ID:6jjD0Agr0
「男! お前はまともに保守もできないのか?」
 ガタ、と隣の机から椅子をひきずり、そこに座る。
「女……。何もそんな言い方しなくたっていいじゃないか。俺だって眠いんだよ」
「そんなの予測できる事態だろう。私なんてしっかり仮眠時間を計算し……そうだ、お前の分も計算するか?」
 得意げに微笑む。だが、睡眠不足の俺にはそんなちょっとしたことさえイライラの原因になり――
「ああもう、計算計算! お前はいつもそればっかりだ! もう女なんてどっかいけばいいんだ!」
「お、男……?」
 キョトン、とした目で俺を見てくる。ああちくしょう、イライラするっ!
「なんだよ。どうせその内「こうなるのも計算済み」とかいいだすんだろ」
 けっ、と吐き捨てる。良心が「てめえ何言ってやがる! すぐ謝れ!」と俺を叱咤してきた。
だが俺はまったくその気にならない。事実なんだ、きっぱり言えて清々したね!
 などと思ってると、女はゆっくり椅子から立ち上がった。
「……ごめんね、男」
「へ?」
 ぽつ、と滴が床の溝にこぼれ落ちる。ま、まさかまさかこれは――!
「ごめんね、私、いつも高圧的な物言いしかできなくて……もっと他にも柔らかい言いかたがあるのに。
 いっぱい男のこと傷付けてきたよね……ごめんね、ごめんなさい」
 泣いてマスカー!?
 俺は今、正直すげー動揺してる。だってあの強気な計算女が涙を流してるんだぞ!
今だとばかりに良心は俺を責めたてる。しかし、そんなことより今は、目の前の女から目が離せなかった。
「女……」
 いつもと違って弱気な彼女の肩は、思わず抱き寄せたくなるほどか弱く思えた。
つーか、こういうのってなんていうんだっけ? ギャップ? 正直、可愛い。

495 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/10/13(金) 05:03:48.36 ID:6jjD0Agr0
「う、うぅ……ぐすっ」
 ついに嗚咽する声ももれる。途端に、「可愛い」などというのんきな感情を良心が追いたてた。
「お、俺が悪かったよ! 泣くなって!」
 外は真っ暗。この教室を照らす明かりといえばコンピューターのモニターだけ。
そんな中、泣いてる女とそれを慰める俺。……実に不思議な光景だ。
「で、でも、もう全部計算外だし、男にも嫌われて、ど、どうすればいいのか……」
 その言葉を聞いて、自然に手が動いた。次の瞬間、俺は女を抱きしめていた。
「何言ってんだよ。俺はお前のそういう妙に不器用なところが可愛いと思ってるんだ」
「――え?」
「顔を上げろよ。ほれ、ハンカチ――っと、持ってくるの忘れてんだった」
「ぐず、う……ありがと。お前のことだ、毎日毎日ハンカチを忘れているからな。期待はしてない。自分のを使うから大丈夫だ……」
「ああ、さすがだな。……いいか、女。俺はお前の高圧的な態度さえも今となっては大好きなんだ。寧ろ魅力だな。
 ……俺が悪かった。お前がここまで気にするとは思ってなくて……」
 あああ、羞恥心で死にそうだ! いや、いっそのこと死んでしまいたい! 穴があったら入りたいー!
という感情は胸に秘め、勿論表面はクール。心臓がバクバクいってる? ははは、なんのことやら。
「男……!」
「女……!」
 俺達は一度体を離し、またひしっと抱き合った。


(と、こうして2人の愛が深まるのは計算済みなんだよな。だが……)
「ここまで好き好き言われるとは、計算外だった、かな……」
「ん? 何か言ったか?」
「ううん、なんでもない。ほら、男はさっさと保守保守! このスレが落ちたらお前のせいなんだからな!」
「えぇ! それっていつまで起きてればいいんだよ――――!」



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