アマノジャック@新ジャンル専用

新ジャンル「あっそ」01_vol07

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新ジャンル「あっそ」
952 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします sage 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:01:26.88 ID:t7xp2nkZO
女「…そろそろ帰らないと…」

男「……zzz」

女「男君…良く寝てる…」



男「……ん…?」

女「……(////)」

男「どした?
顔、真っ赤だぞ?」

女「…っ別に…(////)」

男「ま、良いや、早く帰ろうぜ。
視たいテレビ始まっちまう。」

女「…あっそ…(////)」

955 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:09:05.96 ID:HyH/uqqI0
男「さて突然だが女、これはなんと読む?」

女「……あっそ」

男「それじゃあ問題です、今の外務大臣は?」

女「………あっそう太郎……っは!?」

男「(・∀・)ニヤリ」

956 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:10:11.83 ID:H2WndQwI0
これだけは言っておきたかった



男「お前のあっそが聞けなくなると思うと寂しいよ」
女「あっそ」
男「でも、スレが消えたって、女との思い出はなくならないから」
女「………」
男「会いたいと思えば、きっといつでも会える。心の中で」
女「あっそ」
男「大好きだったぜ」
女「……あっそ(///)」

961 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:20:39.83 ID:fX++svDi0
ま、間に合った!
今から長編投下! 最後の力を込め、いざ!

962 1/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:21:18.40 ID:fX++svDi0
女「……ねえ」
男「ん? どうかしたか?」
女「……何でもない」
男「何か……さっきからこのやり取りの繰り返しな気がするんだが。言いたい事あるなら言った方が良いぞ?」
女「あっそ、別に……何でもない」
男「そっか」
女(言えない……もうすぐ私の誕生日だからプレゼント欲しい、だなんて)

女(結局……今日も言えなかった。もうこのまま言わずに……でも、男には祝ってもらいたい)
マ「あれ? 女さんどうしたの? 暗い顔して」
女「マドンナ……別に。何でもない」
マ「……男君のこと?」
女「っ!」
マ「やっぱり……私でよかったら相談に乗るよ? ね?」
女「……実は――――」

マ「そっか、女さんもうすぐ誕生日なんだ。ちょっと早いけどおめでとう」
女「ありがとう……」
マ「それで? さっきの私のセリフを男君にも言ってもらいたい、と」
女「……うん」
マ「分かるなぁその気持ち。やっぱり自分の一番好きな人に誕生日を祝ってもらいたいよねぇ」
女「うん……でも、いざ言おうと思ったら言いよどんじゃって……」

963 2/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:21:57.96 ID:fX++svDi0
マ「……じゃあ、私から言ってあげようか?」
女「え?」
マ「ほら、女さんから言いにくいって言うならさ、私から男君に伝えてあげよっかなって」
女「マドンナ……ううん、いい。自分で言った方が良いと思うから」
マ「……そう! じゃあ頑張って! 私も応援するから!」
女「うん……ありがとうね。じゃあ私はここで」
マ「バイバイ! また明日!」
女「……また明日」

マ「……女さん、私ね? あれからずっと男君と女さんの傍にずっといたけど、やっぱり私じゃ女さんには敵わないって分かった。
  男君と女さん、本当にお互いを分かり合ってるみたいなんだもん。二人が一緒に居るとき、どっちも輝いて見えた。
  だから二人が一緒にならないといけないんだよ。そういう訳だから……頑張って、女さん」

 しかしマドンナのそんな想いも虚しく、女から男へ誕生日のことは伝えられることはなく、
そのまま誕生日当日を迎えることとなった。

964 3/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:22:39.53 ID:fX++svDi0
 ――放課後
女(とうとう言えなかった……私のばか。ばかばかばか! 何で……何で『もうすぐ誕生日なの』の一言も言えないのよ!
  今から言っても、男になんで言ってくれなかったのかって責められるだけ……もう、私の……ばか)
 ガラガラッ
男「……おう」
女「!! ……あっそ」
男「……今日のオススメは?」
女「あ……(誕生日のことで頭いっぱいで忘れてた……最悪。男、いつも楽しみにしてるのに)」
男「ん? どうかしたのか?」
女「……ごめん、忘れてた」
男「そっか。……まあ、たまには自分で探すのもいいか」
女(……何だろう? 男、何だか様子が変)
男「おう、おまたせ。じゃあ読むか」
女「……あっそ」

男「……」
女(男、さっきからそわそわしてる。一体何? 何でそんなに落ち着かないの? 私と居たくないの? 私のこと嫌い?
  ……駄目。さっきから嫌な方にしか頭が回らない。もう何が何だか――)
男「……なあ女」
女「っ!? な、何?」
男「あのさぁ……その……」
女「……何? (本当に何なの? 早く言って。じゃないともう頭の中パンクしそう)」
男「だから、だな……なんつぅか……」
女(……何なの? そんなに、私に言いにくいことなの? 何なの――)
女「……何なのよ、一体」
男「え?」

965 4/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:23:21.52 ID:fX++svDi0
女「そんなに言いにくいことなの? そんなに私って話しかけ難い? 私と居るの、そんなに苦痛? (……何言ってるの、私?)」
男「おいどうしたんだよ。誰もそんなこと――」
女「じゃあ何なの!?」
男「!! ……女」
女「どうせ私となんか同情でしか付き合ってなかったんでしょ!? 可哀想だとか、そんなこと思ってたんでしょ!?
  そういうの一番嫌いなの! 私のこと、何も分かってないくせに勝手に良い人ぶって! (何言ってるの、そんなことない。
  男はそんな奴じゃないって私がよく知ってるのに。もうやめて私! こんな事言うの!)」
男「女、ホントにどうしたんだよ? まずは落ち着け――」
女「近寄らないで!」ブンッ

 ガスッ

男「っ! ……つぅ」
女「あ……あぁ……(男に本、ぶつけた。血、出てる。私が、やった。私が――)」
女「っ!!」ダッ
男「あ、お、おい女!」
女(嫌われた。嫌われた嫌われた嫌われた! 絶対に嫌われた! 私のばか! 大ばか! 何イライラを男にぶつけてるのよ!
  原因は誕生日の事を言えなかった私の自業自得なのに! なのにあんなひどいこと……。最低! 最悪!)

男「……同情、か。そんなつもりはなかったんだが、な。やっぱ偽善に見えたのかな、あいつには。
  なら……尚更言わなきゃいけんよな、これは」

966 5/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:24:03.82 ID:fX++svDi0
女(ここは……いつもの帰り道。そっか、こんな所まで走ってきたんだ、私。どうせ今戻っても気まずいだけだし、このまま帰ろ。
  あ……でも鞄、学校に置きっ放し。……まあいいや。はあ……生まれて初めての最悪の誕生日だったな……)
女友「あれ? 女、あんたこんなとこで何してんの。図書館は?」
女「……女友。それに……」
司書「どうも」
女「司書さん……。二人で何を?」
女友「あ……えーっとね、なんて言うか、あれなんですよ、あれ。そのぉ、まあ――」
司書「デートです♪」
女「えっ?」
女友「ちょ、ちょっと! そんなストレートに言ってどうするんですか!」
司書「ですが事実ですよ?」
女友「うぅ……」
女「そうだったんだ……二人とも、いつの間にかそんな仲に」
女友「ほ、他の人に言っちゃ駄目よ?」
司書「さすがに生徒に手を出してるのがばれるとまずいので。ぜひご内密に」
女「うん……分かった」

967 6/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:24:48.24 ID:fX++svDi0
女(そう、だったんだ……。女友と司書さんが……。確かに二人とも、幸せそう。私も、あんな風に男と――っ! 何考えてるんだろう
  私。そんなの無理なのに……。あんなことして……そんな……都合の良いこと……)
女友「っ、女どうしたの!? 急に泣き出したりして!」
女「女友……私……私ぃ……」
司書「どうやら、何か由々しき事でもあったみたいですね」
女友「……ねえ」
司書「……ええ、構いませんよ。こういうのは同性の方が話しやすいでしょうし」
女友「ありがとう。さ、女こっち来て。近くに公園があるから、そこで話そ。ね?」
女「……うん」

 ――公園
女友「……なるほどね、そんなことが」
女「うん……私、最低よね? 男の事、分かってるのにそんな酷い事言って。嫌われるわよね、こんな女……」
女友「……女、ちょっとこっち向いて」
女「? な――」
 ぎゅううううううう
女友「オー伸びる伸びる。女、あんたの頬っぺた柔らかいわね」
女「いひゃいいひゃい! ひゃめてよ、おんにゃともぉ!」
女友「あのねえ女、あんた男がそんなことで女と縁を切るような奴だと思ってんの?」
女「ふぇ?」

968 7/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:25:27.79 ID:fX++svDi0
女友「そんなことで、たった一回喧嘩したぐらいで終わると思ってんの? もしそうだったとしたら、
   皆一人ぼっちってことになっちゃうわよ?」
女「……」
 ぱちんっ
女「うぅ……まだ痛い」
女友「どう? 反省した?」
女「……」
女友「あのさ、私と女との友達歴って女と男の付き合い歴と比べると短い方だけどさ、私は女が良い奴だってことは知ってるわ。
   だから男だってそんぐらいの事、許してくれるよ。許さなかったら男の子じゃないって」
女「……うん、ごめんね、女友。迷惑掛けて」
女友「いいのよ。私たち、友達でしょ?」
女「うん……私、女友と友達になれてよかった」
女友「私もよ。さ、そうと決まれば図書館に戻った戻った」
女「うん、それじゃ」

969 8/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:26:08.30 ID:fX++svDi0
司書「行きましたね」
女友「そうですね」
司書「ええ、では――」
女友「え? ――いひゃいいひゃい!」
司書「お友達の頬っぺたをつねるのはよくありませんねえ」
女友「うぅ……強くつねり過ぎですよぉ」
司書「おや、痛いですか?」
女友「それはそう――」

 ――ちゅっ

女友「!!?」
司書「痛いの、飛んで行きましたか?」
女友「……不意打ちなんて、卑怯です」
司書「不意打ちじゃないとドキドキしないじゃないですか。はっはっはっ」
女友「もう……」
司書「……まあ、あちらの方は健闘を祈りましょうか」
女友「ええ……そうですね」
女友(男……あとは頑張りなさい)

970 9/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 00:26:46.76 ID:fX++svDi0
 ガラガラ
男「っ!! おう、お帰り」
女「うん……頭、大丈夫?」
男「ああ、ハンカチで当ててたらなんか止まった」
女「あ、そ……よかった。…………ごめんなさい」
男「え?」
女「さっき、あんな酷い事言って」
男「ああ、気にしてないよ。女もなんかイライラしてたんだろ」
女「うん……」
男「それよりさ……これ」ガサガサ
女「……これは?」
男「マフラー。最近寒くなってきたし」
女「でも、何で?」
男「それ、誕生日プレゼント」
女「――え? (今、なんて……)」

男「女、誕生日、おめでとう」

980 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:00:00.69 ID:Zpkvt9cfO
女友「んもぅ!もうすぐスレも終わっちゃうわよ!」
女「あっそ」
女友「んもぅ!でもその前にスレが落ちても男君に会えなくなっちゃうのよ!」
女「あっそ。で?」
女友「んもぅ!だから、最後に保守しておきなさいってこと!」
女「…別に私は会えなくてもいい」



女「…(キョロキョロ」
女「…保守…待ってるから」

984 10/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:05:18.15 ID:fX++svDi0
女「!? 何で、それを……」
男「いや、最近女の様子が変だったからさ、女友に聞いてみたんだよ。そしたらもうすぐお前の誕生日って言うじゃん。
  だからそれが理由かなっと思ってさ……迷惑だったか?」
女「う、ううん! ……嬉しい」
男「そっか……それで、さ。まだお前に言いたいことがあるんだよ」
女「?」
男「俺がなんとなくフラフラ校内を歩き回ってて、たまたま図書館に入ったときにさ、お前と初めて会ったんだよ」
女「あっそ」
男「その時に……綺麗だな、て思った」
女「……あっそ」
男「それでこんな所でこんな綺麗な人と会えるてぇって思って声掛けた。もうそれは下心丸出しで」
女「あっそ」
男「そんで声かけてお前の第一声が『あっそ』だもんな。本読んでて目も合わせてくれんかったし、普通に凹んだぞあの時は。
  でも、あきらめずにもう一回話しかけた。また『あっそ』って返された。もう一回話しかけた。そうして何度も話しかけて
  やっと女はこっちを向いてくれた。そん時は普通に嬉しかったよ」
女「……」
男「それからずっと女の所へ行った。そうしている内にどんどん話しかけてくれるようになって、女の意外な一面が
  色々と見ることが出来て――どんどん惹かれていった」
女「――え?」

男「女、好きだ。俺と付き合ってくれ」

986 10/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:06:01.93 ID:fX++svDi0
女「!!? ……あ、あっそ」
男「あっそじゃ分かんないって。……やっぱ、友達としてしか見れないか?」
女「……」スタスタスタ
男「お、女?」
女「黙って」
男「え――」

 ――ちゅ

男「ぁ……」
女「……これが、私の返事」
男「え、あ、えぇ、ちょ、は、ま、マジか!?」
女「……うん。私も、男のこと、好き」
男「え、ええっと。い、至らない所があるとは思いますが、末永くどうも」
女「うん……こちらこそ」
男「……あ、あのさ」
女「ん?」
男「もう一回、キスして良いか?」
女「あっそ……いいよ」

 それから男と女は、お互いの気持ちを確かめ合うように、何度も、何度も、口付けを交わした。

女(さっきの、訂正。今年は……人生最高の誕生日)

987 12/12 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:06:44.37 ID:fX++svDi0
 エピローグ

男「そんじゃあ、帰るか」
女「うん」
男「うおっ、やっぱ日が沈むと結構寒いな。女、大丈夫か?」
女「うん。私はこれがあるし」
男「早速プレゼントが役に立ったようで」
女「うん。……あ、男」
男「ん? どうし――」

 ――ふぁさ

男「ヘ?」
女「マフラー、お裾分け」
男「あ、あのっ、女! ちょっと近――」
女「……駄目だった?」
男「い、いやそのお、あ、ありがとう。で、でも」
女「でも?」
男「ちょ、ちょっと恥ずかしいんだが……」

女「ふふっ、あっそ♪」

 そんな幸せな放課後。
 この二人に、永遠に幸あれ――

988 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします sage 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:07:07.87 ID:+KCo9Knr0
いいネタ素晴らしい絵師大量の保守そして結婚フラグw
終わるのが名残惜しいいいスレだったなぁ。・゜・(ノД`)・゜・。

989 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:09:06.14 ID:fX++svDi0
な、何とか間に合った。
このスレでは何本か長編書いたが本当に楽しかった。
このスレに出会えて本当によかった。
皆ここまで読んでいただきありがとう!

「あっそ」スレよ、栄光あれ!

991 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:09:50.71 ID:aNY70VL10
最後にいいもん見せてもらいました、本当に
乙!

998 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:10:48.00 ID:fX++svDi0
男「>>1000はもらったあ!!」
女「あっそ」

999 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 佐賀暦2006年,2006/11/02(佐賀県教育委員会) 01:10:47.96 ID:s1UHWTtqO
最後をかざるには素晴らしすぎ
GJ!!!!



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